あらすじ
半年がかりで書き上げた長編が、やっと見本になった! 推理作家・有栖川有栖は、この一瞬を味わうために神田神保町の珀友社にやってきた。会議室に通され見本を心待ちにしていると、同業者の赤星学が大きなバッグを肩に現れた。久しぶりの再会で雑談に花を咲かせた後、「行ってくる。『海のある奈良』へ」と言い残して赤星は会議室を後にした。翌日、福井の古都・小浜で赤星が死体で発見された。赤星と最後に話した関係者として、有栖は友人・火村英生と共に調査を開始するが――!?
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Posted by ブクログ
旅の記録ということで。学文路駅からの道筋はほぼ小説通り。柿の葉寿司が食べられなかったことと写真が撮れなかったことが残念。あ、切符は買っていこ。今では改変なくして実写化できないであろう今作だが旅情ミステリーとしての良さが存分に味わえる。立ちよった程度だが小浜にも行けたからなおさら。特に人魚伝説は滋賀県にもあるそうな。楽しみだ。
Posted by ブクログ
再読記録をメモ。
ふたりが旅行に出てる!と感動した記憶があり、再読。
いろいろなところを巡りながら、徐々に真相に迫っていく様が心地よい。
捜査するきっかけとなる、アリスの赤星さんに対する想いに、優しさを感じて嬉しい。
Posted by ブクログ
知り合いの作家が殺されるというショックがあり、火村を巻き込んで真相を探ろうとし、更なる事件に巻き込まれてゆく。再読した中でもあまりにも内容の記憶がなかったのは、あまり好みではなかったからかも。犯人の選択肢はあまりなかったので意外性はなかったけども、動機がわからないままだったのと、結局もっと要注意と思っていた女社長と、人魚の伝説と「海のある奈良」がばらばらな感じがしてしまった。朝井先生の失恋もさらっとしてしまって勿体ない気がする。 ここからコンビも事件も濃厚になってきて面白くなって、本当に良かったな。
Posted by ブクログ
(長編)火村&有栖シリーズ4
プロローグ
第一章 若狭(わかさ)湾の死体
第二章 人魚の牙(きば)
第三章 小浜ミステリーツアー
第四章 毒杯
第五章 ほどける糸
第六章 絵解き
エピローグ-最後の絵解き
あとがき
解説 我孫子武丸
Posted by ブクログ
作家アリスシリーズ3作目!学生アリスより、アリスと火村の掛け合いがおもしろくて、アリスの突っ込み描写がたのしくて好き。ビデオ店で火村先生が勢い余ってAVコーナーに突入してしまった場面は声に出してワロタ。トリックは今回は大味な印象。アリバイ系は登場人物をちゃんと初めから覚えてないといけないから苦手かも…犯人当ては全く当たらんかった。朝井先生かと思ってた。
Posted by ブクログ
火村英生シリーズ第四弾
(紙の本で読んでいるので)残り少なくなるページ数に対して、散りばめられた伏線をどうやって回収するのだろう?
と気になりつつ、そんな事も伏線として張ってあったのか!と驚きもあると言うスピード感のある展開で、後半をほぼ一気に読み切りました。
色々な注釈が数ページに渡って書かれてあり、朧気にしか知らなかった事等も知れたのは、知識が深まった様な気がして嬉しいですね。
Posted by ブクログ
歴史が得意でない私からしたら、ちょっととっつきづらい説明とかもあったが、ストーリーとしてはわかりやすくて読みやすかった。
片桐くんファインプレーすぎ!
今回もアリスがかわいかった。
火村の夢に飛び起きる描写は今回が初めて?アリスにも踏み込めない距離感がもどかしくて美しい。
Posted by ブクログ
1995年。
「行ってくるよ、海のある奈良へ」と言って、アリスの同業者の赤星楽は取材旅行へ旅立ち、小浜で死んだ。
海のある奈良とは? 人魚に関する伝説がいっぱい。サブリミナル、公衆電話、テレホンカードは時代をしのばせる。
和歌山、福井あたりに行きたくなるなぁ。ちょっと犯人せつないね。
Posted by ブクログ
読むのめちゃくちゃ時間かかった~~~!
地理と歴史が大の苦手だから、途中で何度か匙投げようとしたけど諦めずに読んでよかった…。
有栖川有栖の何が好きかって、最後の犯人の自白シーンなんだけど、今回もそれがよかった。
ダ・ヴィンチのインタビューで、余韻を残す終わり方を意識しているって見たときは、うおー!ばっちし残ってますよ!って思わず笑ってしまった。
ただ前半200pくらいがほんっとにしんどくて、10日ほど読み切るのにかかってしまったのでこの評価です。
ウイスキーのトリックはすごかったなぁ。印象に残ってます。
Posted by ブクログ
読みやすかった。只、時代が違うせいか「ビデオデッキの爪」がわからなかった…。
結末は好みが分かれると思う。自分的には少しモヤモヤした気持ちになった。
小浜って重文たくさんあるし、八百比丘尼伝説もあるのに行ったことないなぁと、アリスに倣って少し調べながら歴史ミステリー要素にわくわくしてた私も、赤星氏に翻弄された一人というわけか。あっちこっち飛び回る二人についていくのに必死で、完全に見落としてたなぁ。
トリックであったはずの「海のある奈良」が最終的に小浜に行き着いて、お水送りの話が活きてくるのはお見事。火村とアリスのじゃれあいも何となく勢いがあって楽しかった。穴吹と霧野の間に何があったのかは分からないけど、それがいいのかも。火村先生の秘密は気になるけどね!