角幡唯介のレビュー一覧

  • 極夜行

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    探検家である著者角幡唯介氏は、とってもクレイジーな人間であることが良くわかりました。(悪口ではありません)

    最近、この歳になって気付きました。常人ではできないことを平然とやってのける人、その人の生きざまを知ることが楽しくて仕方ない。

    犬一匹と脱システムで、人生に勝負をかけた旅「極夜行」に挑んだ彼は、まさしく常人ではありませんでした。
    未知の領域を教えてくれる冒険紀行です。

    自然には抗えない。陽が昇る日常に感謝。

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    2023年03月18日
  • 雪男は向こうからやって来た

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    角幡さんの処女作。
    『空白の5マイル』を始めとするこれ以降の著作が「角幡唯介を読んでいる!」という印象を与えるものが多いのに対し、「雪男捜索という出来事とそれにまつわる人々」が前面に出ているように感じられる。角幡さん自身があとがきでも言っているように、その辺りがジャーナリストの立場で書いたことの効果なのだろうと思う。何というか、レンズ一枚隔てた向こうの話を聞いているような感じ。『アグルーカの行方』にも近いような感じがした。
    結局、雪男の実在は(もちろん)この本では明らかにされることはないのだけれど、実在を証明しようとすると、あるいは、実在を実感してしまうと後戻りできない道に踏み込んでしまうとい

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    2023年02月11日
  • エベレストには登らない

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    角幡さんの身辺雑記。
    探検や本以外のプライベートなことがたくさん読めた。
    アウトドア専門誌に連載されていたとのことで、いつもはあまり使わない、登山関係の専門用語がふんだんに使われていたのが新鮮だった。

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    2023年01月17日
  • 極夜行前

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    凡ゆる事に想像が及ぶというのは所詮幻想だ。寧ろそれは逆に情報が過多になった事による想像力の貧困を示す証拠に他ならない。 身も蓋もない言い方をすれば、極夜等単に暗いだけの世界である。だから極夜の本質は、外界の自然状況より経験する人間の内面に表れる。つまり極夜は客観的事象ではなく主観的経験なのだ。 闇の中で六分儀で星を観測し、星を眺め、星に導かれ、星と直接繋がりながら、私は極夜世界を彷徨しようと考えた。 日中になると空には薄紫のしょこう曙光が広がり 立派な装丁そうてい 知識が自分の確実な血肉になっているという手応えだ つまり北極点では極夜という冬の夜が半年続き、年に一度の日の出があり、次の日から逆

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    2023年01月20日
  • アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極

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    prime videoでザ・テラーをみてフランクリン隊の悲劇を知ったので読んだ。
    自身の冒険とフランクリン隊の調査をかさねての描写が生々しかった。
    読み終わってもうすこしフランクリン隊のことを知りたくなった。

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    2022年12月17日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    様々な分断が派生したコロナ禍において、民の声が政治の力へと昇華されているのか、疑問が浮かぶ。為政者の判断はもちろん過ちも含まれよう。しかしそのまま看過するのではなく、修正していく判断力が現在も問われ続けている。さらに大切なのは私たち有権者の関心であり、声あげる人を中傷するのではなく、その選択肢に取り組んでみる姿勢が大切ではないか。誰も未来の結果なんてわからない。ならば、否定は現状の惰性でしかない。そこに救われる道程があるのだろうか。過ちよりもタチが悪い。

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    2022年12月01日
  • 裸の大地 第一部 狩りと漂泊

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    ネタバレ

    裸の大地 第一部
    狩りと漂泊

    著者:角幡唯介
    発行:2022年3月31日
    集英社
    初出:「すばる」2020年2月号~2021年2月号

    43歳は冒険家にとって鬼門らしい。植村直己は43歳で行方不明に。長谷川恒男、星野道夫、谷口けい・・・みんな43歳だった。著者は今回の探検時、42歳だった。もしかすると、という思いも頭をよぎるはず。

    久々の角幡もの。2018年に出版された最高傑作「極夜行」は、一日中真っ暗な「極夜」が続く時期に北極圏を犬と一人旅した冒険話だった。2016年12月6日~2017年2月23日。来る日も来る日も真っ暗闇の中で、白熊やセイウチの恐怖、極寒と闘いながらの旅の様子は圧巻で

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    2022年11月10日
  • 空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む

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    読み応えのある1冊。
    出来事への描写ももちろんだが、ツアンポー渓谷へ突き動かされる動機、探検への欲求の自己分析、そんな筆者自身の赤裸々な描写が読み応えがあった。
    個人的にはその後の白夜のほうが真に迫る感じがあってより読み応えがあった。

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    2022年08月20日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    色んな分野の様々な人がそれぞれの意見を述べていて面白い。

    在宅勤務が可能な仕事は「弱者」の低賃金労働に支えられることによってしか成立しない。

    「会う」ということの暴力性。会って圧力をかけた方が、会わないより物事が進む。リモートは物足りない。

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    2022年08月16日
  • 裸の大地 第一部 狩りと漂泊

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    いわゆる冒険家としてはかなりの冊数を出しているので、ほぼ作家と言ってもよいのではないか。文章も非常に達者でユーモアにあふれているのでとても読みやすい。いずれ冒険から離れても面白いものを書くんじゃないかと思っています。
    さて、極地探検ものをかなり連続して書いているので、新味は正直なくどちらかというと今後の決意表明みたいな本に感じました。
    そりで氷の壁を超えるってどういう状況なんだろう。ジャコウウシってどんな味なんだろう、臭いなんだろうと想像働かせて読みますがなかなか頭に像を結ばないです。経験したことがないからサンプルが無いんですね。そう考えると本当にすごい体験しているなあ。
    彼が今後やろうとして

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    2022年05月16日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    ネタバレ

    2021年8月発行の本。
    盛んに出版されたコロナ関係の本も、結局のところ、喉元過ぎれば熱さを忘れるのが人間だからあと2年もしたらすっかり忘れ去られてしまいそう。

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    2022年05月08日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    もう少しでいいので、それぞれの人の話をテーマを絞って深掘りして欲しいなと思った。
    最後の柚木さんの話がやはり一番印象に残った。苦労されてる分、意識が高いのだなと、彼女の昨今の著書の傾向に納得。

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    2022年04月04日
  • 雪男は向こうからやって来た

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    彼の文章が好きなせいで、作品全てにいいスコアを付けたくなる。この作品もあえて3点(小数点の付け方が分からない、というか出来ないかもしれないけど)を付けたが、3、5以上の評価ではある。でも四捨五入しちゃうと大体の作品が4以上になっちゃうんで、この点数の評価とした。減点、というか点数を下げた理由は単にテーマがあまり好きじゃない、ということだけ。でも、作品としては面白いのは間違いないと思う。

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    2022年01月19日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    2020年夏に刊行された本。コロナ後の社会の変化について。 人間、生命、歴史、国家、くらしと文化をテーマに21人の知性が語る。
    インタビューと寄稿された文で構成されている。コロナが蔓延し拡大していた頃の見解なので、現在の視点で読むとやや違和感がある意見もあるけれど、総じてコロナをきっかけに、今後社会が大きく変化すること、先が見通せない不安がつきまとうことで一致している。コロナ発生から1年が経って、ワクチン接種が進んでいるが、なかなか終息しないのが心配。 経済活動は悪化しているが、でもマクロレベルでの指標と実態の乖離は、それほど危機的ではないように思う。 影響が出てくるとすれば社会構造の変化、人

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    2021年08月21日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    ラジオ「荻上チキセッション」が夕方に移ってから聞くようになり、荻上チキさんとはどういう人かと探していて行きあたった本。読みたいと思った人の章のみ読みました。

    養老孟司:「不要不急とは」という、今回もまた若干ずれた感のある内容なのだが、この用語への同氏の違和感は、医者でありながら現場ではなく解剖をやっている自分、また現在の老人で公職にもない自分の存在は不要不急なのではという根本から生まれている。そこからさらに、人間自体不要不急なのではという話。この辺りは、前回読んだ氏のインタビューで、老人はコロナ禍を乗り切ったところで生き甲斐はあるのかという疑問と相反するようで通じるところがあり、面白いなあと

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    2021年05月15日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    読みたいところだけ、読みました。
    このような中だから、考えること、豊かさについて色々考えました。

    一年たって、また著者の皆さんのご意見を聞いてみたいです。


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    2021年05月09日
  • 空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む

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    チベットにある大河ツアンポー川の秘境探検記。

    この小説を読むまでは、こんなに壮大な大河がアジアにあるなんて知りませでした。

    チベット高原を西から東へ横断しヒマラヤ山脈からインドに向かって南下する全長2900キロの大河ですがその流域に100年以上前から探検家達が幾度も目指したツアンポー峡谷で前人未到の”空白の5マイル”といわれる秘境が存在するという。

    この小説はその秘境を目指した元朝日新聞記者の単独探検記で、著者は2009年冬にこの秘境を再び目指す為に朝日新聞を退職してまで挑戦する熱い気持ちと行動力に魅せられます。

    現代は手軽に誰でも世界中旅行が出来、ガイド本は溢れ、グーグルではNET上

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    2021年05月02日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    期待した内容ではなかった、、、
    タイトル負け な感じかな。。。
    各コラムが書かれてから1年経ってしまったので、答え合わせ(経済も壊れてないし、コロナも欧米に比べて日本では大したことなかった)ができてしまうからかな。。

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    2021年05月01日
  • 雪男は向こうからやって来た

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    読んで何となく違和感があったのは、タイトルから想像するに、雪男捜索の探検記だと思い込んで読み始めたせいだったみたい。作者のあとがきを読んで納得がいった。

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    2021年04月16日
  • エロスの記憶 文藝春秋「オール讀物」官能的コレクション2014

    購入済み

    女性にオススメ

    初めてこういった分野に足を
    踏み入れてみました。
    内容は総じてソフトな印象で
    幸いでしたね。ノーマルな志
    向の?女性向けの一冊だと思
    います。

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    2021年02月26日