角幡唯介のレビュー一覧

  • アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極

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    少し長いが引用。
    『探検家が探検をすることには多くの人が様々な理由をつけてきた。……そんなことは人間が探検をする本当の理由にはならない。探検をしない人たちが考え出した分かりやすい理屈に過ぎないのだ。悩みや葛藤や逡巡という要素を取り除いた、やらない人たちが納得するためだけの、きれいに体裁を整えた説明なのだ。……彼らは北極の自然に囚われていた。人が命を懸けて何かをすることを説明するのに必要なものは、もしかしたら囚われてしまったという、心の片隅に突き刺ささった小骨のような心情のひだを持ち出すだけで十分なのかもしれない。囚われるというのは恐ろしいことなのだ。』
    「探検」と「北極の自然」を「カヌー」に置

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    2013年06月07日
  • アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極

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    人間の極限が飾られることなく書かれている。フランクリン隊全滅は歴史の一つとして記憶していただけだが、探検家して最後を遂げられて幸せだったのではないだろうか。出産直後の麝香牛を射殺し、生まれたばかりの仔牛も射殺するところはとても悲しく罪悪感にかられた。

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    2013年04月07日
  • アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極

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    ネタバレ

    ほわー!ホントにこんなとこしてる人いるんだなーっとただただ驚嘆!
    思えばこーゆー探検ドキュメントみたいなの読んだのって初めてかも。
    北極かあ。
    つーか10度以下になった時点で冷える~っと悲鳴をあげている私には絶対無理。
    が、そーゆーありえない状況が、日常になると、それがあたりまえでなんとも思わなくなる、とゆーのが印象的だった。
    なるほど、どーゆー状況でも人間は慣れるものなんだな、と。
    こう町の影がみえてきて、そこへ向かっていくうちに、
    人のいる世界が日常へと変わっていく、とゆー感覚が、すごいなーっと。
    にしても、ほんと、どんだけ過酷なんだっ。
    血がつららになる、とか。もうありえない。痛すぎるぞ

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    2013年02月07日
  • アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極

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    寒い日に読んでいるとますます寒くなってきます。麝香鹿や鳥も解体するし、地図から高低差を読み取らなければいけないし、GPSで距離や方向、時間数を割り出す能力もいるし、食料や武器の装備も計算できないといけないし、何よりも無事に行程を終える心身が不可欠で冒険家の備えは多岐にわたると思いました。冬休みに見たレッドクリフの諸葛孔明みたいな軍師でないといけないわけですね。『世界最悪の旅』を読んでみたくなりました。

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    2013年01月27日
  • アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極

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    ネタバレ

    四方八方雪と氷しかないなんて、想像はできても感覚は全くつかめない。それなのにこの一冊はものすごい現実感が迫ってくる。
    だからなのか、読み進めるのはとても疲れた。消耗していくのがはっきりとわかった。300Pぐらいで休みをいれて、普通の小説を読んだらなんだか体から力が抜けるようだった。

     すごいな、なんでそんなにまでなって、などと読んでいる間に何度思ったかわからない。特にヘルペス。写真を見なくても痛々しさがわかりすぎて、どこでもドアで薬を手渡しに行きたくなった(もう旅は終わっているのに)。あと生肉でおなかをこわした日。休めないからとよれよれと前へ身体を進ませようとする姿が痛々しい。荻田さんが見か

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    2013年01月16日
  • アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極

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    19世紀に北極で遭難したフランクリン隊の軌跡を追いその謎を解明しようと言うもの.探検家の角幡の面目躍如.

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    2013年01月06日
  • アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極

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    新聞の書評で本書を見つけ、開高健ノンフィクション賞を受賞した時から気になっていた著者でもあり、読んでみた。

    19世紀半ばに、ジョン・フランクリン率いる北西航路探検隊129名全員が亡くなった航路を辿ることで、彼らの見たものを自分の目で確かめようと、著者と極地探検家の荻田泰永の二人で挑んだ北極冒険譚。

    彼らの旅の行程をなぞりつつ、途中途中にフランクリン探検隊の謎にまつわるエピソードが差し挟まれていくという構成で、語りもうまく、そのあたりなかなかニクイ。
    かなり厳しい旅であったことは想像に難くないのだが、思いのほか淡々とした印象を持ったのは私だけだろうか?
    ただその中でも、麝香牛を殺して食べるシ

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    2012年12月30日
  • アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極

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    角幡作品は過去3作読んでいるが、本作も期待を裏切らず面白いノンフィクション作品だった。
    角幡氏と同行者の荻田氏が歩く現代の北極圏と、かつてフランクリン隊が目指した北西航路が、まるでパラレルワールドのように展開して行く。絶望の淵を彷徨ったアグルーカと、自ら決断し途中から衛星通信を拒絶した著者たちが見たものは、きっと同じ景色であったに違いない。少し気が早いが次回作も楽しみだ。

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    2012年12月01日
  • アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極

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    極北の地で103日間、約1600キロを歩き続けた記録である。氷点下40度の環境では、毎日5000キロカロリーを摂取しても体内の脂肪が失せていく。作者は疲労から口唇ヘルペスを発症し、腫れあがった唇から膿や血が流れそれはそのままつららになった。強烈な飢餓感から麝香牛を撃ち殺し、その肉を解体し貪り食うシーンは迫力に満ちている。巻中にあるカラー写真も美しい。もっと激しい描写があっても良かったのではないかと想う。それ程の凄い冒険だもの。

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    2012年11月21日
  • 43歳頂点論(新潮新書)

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    冒険家を生業とする著者の独断と偏見による、人生の頂点を論じています
    もっと勢いで書かれた内容を想像してたのですが、冒険というリアルな経験に即してロジカルに様々な冒険家の内面を読み解いていきます
    43歳を頂点と断じておられますが、決してその先を悲観するのではなく、だからこそ50代、60代に明るい展望が描けるという内容に、励まされます
    特に冒険には関係ないという、普通の人にも刺さる内容だと思います
    紹介されてる本がどれも面白そうで楽しみです

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    2026年04月11日
  • 43歳頂点論(新潮新書)

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    当方アラフィフで、その年齢ゆえに考えることが増えてきたので手に取った。

    ところが正直に言って期待外れ。
    前半は自分が冒険する言い訳が延々と続く。おまけにその理由が「死ぬぎりぎりの状態で生を感じたい」そうだ。個人の価値観なので他人がとやかく言う筋合いではないが、まったくもってこれっぽちも共感できない。

    そもそも生物は皆必死に生きている。ミミズだってオケラだってアメンボだって「生き抜いてやろう」という気合に満ちている。産卵のために遡上する鮭だって、あえて死に向かっているとは思えない。寿命を全うしているのだ。
    一方で自分から死に向かう生物は一部の人間だけ。脳が発達しすぎてバグっているのだ。生物と

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    2026年04月07日
  • 探検家の日々本本

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    ツァンポーを探検した探検家が、読んだ本について考察というか、本から受けた自分の考えを整理した本。
    探検することが自分の生き方であることを表明しており、それはそれで周囲に迷惑を掛けなければ問題ないかと思います。
    それにしても読書量がすごい。そうか、時間があるんだよね。

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    2026年03月15日
  • 43歳頂点論(新潮新書)

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    興味深いタイトル。
    なぜ43歳が頂点なのか。
    著者の本。読んだことがある。地図なき山。冒険家。面白かった。
    そう、43歳頂点、というのは、冒険家にとって、ということなのだ。
    体力だけ、の20代30代。体力は衰えるが、経験値が充実する40代。
    それらを掛け合わせると、冒険家にとっては43歳が頂点、というのが彼の主張だ。
    この新書の中でも、千代の富士が「限界」と言って引退を決めたのは36歳。
    相撲界・横綱としては高年齢。コンタクトスポーツ、ラグビーも含め、
    30前半がピークになるのはうなづける。
    野球は30代後半だろうか、、、
    競技によって違うのだ。
    なので、タイトルはある意味誤解を誘う。
    なんだ

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    2026年03月13日
  • 43歳頂点論(新潮新書)

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    マッチョな生き様に尊敬の念を捧げつつ。私にはストイック過ぎる価値観に、正直距離を取りながら読んでしまった。生に対して貧弱。と言われればそうなのかもしれない。

    そうした客席からの視点でも「荒地」(死を想起する時間や空間)や、「到達系行動」・「漂泊系行動」の価値観は、なるほど鋭い言語化だと感じた。ビジネスの世界でも強者は心に荒地を宿している。

    個人的にもサーフィンで波に巻かれて初めて浮上できない体験をした、あの時のことを思い出した。思い返せばたったの7秒間であったが。恐怖と妙な落ち着きが混在したあの感覚は、何かの入り口だったのかもしれない。

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    2026年03月08日
  • 43歳頂点論(新潮新書)

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    以前の浅い脱システム論がなくなったのはよいが、それに代わる何かがあるわけではない。タイトル以上の内容はない。やはりこの人は冒険しないと面白い文章にならないんだと思った。ユーモアのつもりの文章が退屈。冒険日記のときはよいアクセントに思えるのだが。
    平出和也について正面から書いているのは良かった。

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    2026年03月06日
  • 43歳頂点論(新潮新書)

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    すでにかなり前に43歳を通り過ぎた普通の人がどれぐらい共感できるのか、と、思いつつ読んだ。過去の著作でも断片的に書かれていたことを一つの主題で整理した本。

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    2026年01月29日
  • 43歳頂点論(新潮新書)

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    極地探検家の著者が「人間としての頂点は43歳」という理論を考察する1冊。

    以前から著者の本を読みたいと思っていたが未読で、動画で三宅香帆さんがおススメしているのを見て手に取った1冊。

    20代から40代後半まで年代別に冒険家の思考・身体・経験面から考察しており、
    命を懸けて冒険に挑む人たちがどう考え行動に至っているのかよくわかった。

    具体的な行為は無意味で非合理的、でも個人にとっては絶対的な価値観、という逃れられないもの。
    さらに、「”生”を感じること」を濃くしようとするほど、「死」に近づいていくという一見矛盾のような必然に、生きるとは何か?を考えさせられる。

    自分自身には、死というリス

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    2026年01月26日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    コロナ後になって、あの日々を折に触れて思い返す。ほんとに大変だった。その最中に発信するのは、かなり勇気や覚悟がいる部分もあっただろうと思う。よく読んでいる著者たちの、その時の考えを読めたのは、貴重だなと思う。

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    2026年01月21日
  • 地図なき山―日高山脈49日漂泊行―

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    角幡唯介『地図なき山』を読んだ。

    地図が存在するにも関わらず、あえてそれをしないこと。文明への反逆、自分で引く逆境のライン、1を0に戻す行為。普通の感覚なら「なんでそんなことするの?」となる。奇しくもこれと同じセリフが帯に角幡さんの奥様の声として描かれていて、僕も同意だ。

    でも、全く知らない土地で思いもがけないものに出会った時の感動が筆舌にし難いのも理解できる。自分も10代後半から20代前半でハマったバックパッカーの旅では、その興奮に随分と取り憑かれた。スマホがない時代、紙の『地球の歩き方』をポロポロになるまで捲り続けて目的地を目指したけど、「地図がない」はなかった。

    角幡さんは日高山脈

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    2026年01月12日
  • 43歳頂点論(新潮新書)

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    ちょうど今年43歳を迎えること、これまで通りの延長線で働くわけにもいかないと感じていたところだったので気になって読みました。
    偶然の積み重ねでその人の固有度を高めるというのは、なるほどと感じた。不惑の境地に自分は達せておらず日々ヤキモキすることも多いが、ピークからの山下りを楽しめれば力も抜けて50代を楽しみにできるのだろうかと勇気をもらえる気がした。

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    2026年01月10日