角幡唯介のレビュー一覧
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彼の作品は既に読んで一定の評価をしていたつもりだったけど、栗城史多さんと勘違いしていたことが判明。改めて彼の作品を初めて読んだのがこの作品。結果として彼の作品を読み漁ることに繋がった。僕が好きなポイントは彼の表現と作品の構成。とてもしっくり来て、読んでいて分かりやすいし引き込まれる。この作品もツアンポー渓谷の悪路に呆れ、よく生還出来たと思った。出来過ぎた内容に創作が入っているのではと感じる部分もあったけど、彼がエッセー等で書いた内容を読んでそうではなさそうだと思い、改めて作品の構成力が良かったせいだと感じた。極夜行と合わせて素晴らしいノンフィクション作品だと思う。
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★時間軸で深みをつくる北極圏探検記★160年前の英国人隊が探り壊滅した北西航路を2人でたどり、追体験する探検記。未踏の地がほぼなくなった現在、ただの探検記は成立しない。あえて苦境の中に身を置くことで、歴史書だけでは分からない当時の人々の思いを探る。縦軸の歴史と、横軸の探検記をかけ合わせた。
食料を調達するために鳥を撃つのは抵抗はなく、卵を奪ったり魚を釣ったりするのは問題ない。ただ、牛を撃つのは大きな躊躇を感じる。体の大きさ、相手の抵抗が生命の実感を生むのか。銃を使う時点で差はないのかと思っていた。善悪の差ではないのは著者も十分に分かっているが、極限の地でもその感覚が生じるのか。
現代でも、こうした探検を成し遂げる体力と知力と精神力、そして準備は素晴らしいとしか言いようがない。氷の中の生活や食事といった迫力のある描写はわくわくする。せっかくなのでもう少し写真も見たかった。しかし、極地で暮らしている人にとっては、生活圏をスノーモービルも使わずにわざわざ徒歩で数十日も探検する外国人はどのような存在なのだろうか。
探検のなかでGPSを使う葛藤が興味深い。白一面の北極圏のなかでその日の目的地に辿り着いたかどうかの判断は表示される座標だけ。目的地に達した視覚的な実感はまったくないというジレンマを抱えている。それがなかった当時の探検の過酷さは比ではない。
隊が確認されている氷と雪の中の行程という前半だけかと思ったら、湿地帯を進む後半の二段構えになっている。そのことは最初に記さず、ただ冒頭の地図では全体像が示されているので、違和感があった。書物の構成はなかなか難しい。 -
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冒険家、角幡さんの読書記録。冒険しながら読書なんてと思ったが、吹雪や暴風の時はテントに籠るしかないので読書が進むというので納得。本書では、その本の内容や感想よりも、その本を読んだ時の状況やそれによって本人がどう変わったかだったり、作者の気持ちを解説したりしている。例として、「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」について、作者は柔道家であり、木村の大ファン(というか信者)である。木村は当時柔道界最強であるが、プロレスラー力道山に惨敗している。となれば、本当は木村の方が強かったと言いたいはずで、本書では、、、というくだり。こういう読み方もあるんだと感心した。全体的に冒険物、ノンフィクションが多かったが、面白そうな本が多かったので早速注文。
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探検家の著者にとって最初の本格的な探検であるツアンポー峡谷の探査に関するノンフィクションだが、それだけでなく、ツアンポー峡谷に関する探検や発見の歴史と、著者の少し年長の日本人のカヌーイストがこの激流で遭難した事件が織り交ぜられていて、飽きさせない。そこには、単なる探検家ではなく、新聞記者の経験もあって人に読ませる文章を書くという作家としての力も発揮されている。
著者のツアンポー峡谷の探検は、2002年と2010年の2回にわたっており、2002年は空白の五マイルと呼ばれた地位を探索し、新たな発見を成し遂げている。これに対し、2010年は、空白の五マイルを目指しつつも、この峡谷を取り巻く手つかずの自然のままの山や谷を積雪や霧などの悪天候に悩まされつつ単独で移動するものの、予想外に行動を阻まれ、最後は食料の欠乏によって遭難死する手前まで追い込まれたことが冒険のハイライトとなった。探検としては失敗なのかもしれないが、この生死の境の瀬戸際まで行ったことが著者の感覚や思考を深め、その後の数々の探検や著作に活かされていると思うと、まさに著者の探検の原点なのだろう。
著者は2011年の東日本大震災のときには極北の地に探検に行っていたと別の本で読んだ。ツアンポー峡谷での限界ぎりぎりの踏査行の翌年には北極探検をしていたということだから、著者の探検に対するエネルギーの強さを思い知る。
ところで、肝心のツアンポー峡谷での生々しい活動については、岩場の登攀の経験もなく、登山や山岳そのものに対する知識が不足していて、残念ながらその詳細な叙述をうまくイメージに転換できなかった。それでも、人を寄せ付けないような急峻な岩壁がそこにあり、道具と技術でそこを上り下りする肉体の躍動は伝わってくる。 -
購入済み
2019年にこの本を読みました。なぜこの時期に読んだのか…
実は2019年GWに山口敏太郎さんのインタビューに答えました。
概略を言えば1991年にネパールの比較的初心者でも行きやすいランタン渓谷をトレッキングしている時
標高2,800m程度の原生林で身の丈155cm程度の全身黄褐色の毛で覆われた類人猿と10mほどの距離で遭遇しました。
詳細は山口敏太郎さんのYouTube「アトラスラジオ」で語っています。
「アトラスラジオ イエティ」検索で出てくると思います。
Yahooニュースにも東スポの記事として出ていました(現在削除されています)
概略は知ってましたがこの機に読んでみました。
僕の体験に通じる部分もあり、そういうことだったのかと納得するところもあり
楽しく読ませていただきました。
おそらく2005年くらいだと思いますが
2003年のイエティ捜索隊のHPを見つけて事務局に僕の体験をメールしています。
すると本文中にも出てくる事務局の古山さんから返信があり
「現地の方の目撃談に酷似してて非常に興味深いです。隊長に知らせておきます。」とのことでしたが
その後、連絡はありませんでした…
この本を読んで解ったのが高橋隊長は鈴木さんの強い弔いの思いがありコーナボン谷に狙いを定めていた、
また僕が目撃したのが原生林だということもありなかなか発見しにくいだろうということもあり
コンタクトがなかったのだろうと知ることができました。(眉唾の証言だと思われたのかもしれません(笑))
この本を読み進めている時、現在極地旅行家として活躍していらっしゃる
著者の角幡さんのツィッターを見つけてインタビューURL、YahooニュースURL送ったところ
読んでいただいたらしく「ぼくらが2008年に探していたやつとまったく同じタイプですね、これは。やっぱりいるのかな。」
との返事をいただきました。
雪男・イエティと考えると眉唾と思われるかもしれませんが
学術的に未確認の類人猿が人知れず存在してるのかも?と考えると
あり得る話なのではと思っていただけるのではと感じます。
賛否両論というとこであるとは思いますが
アトラスラジオのコメント欄に「証言した本人です」とコメントしてあります。
何かあればコメントどうぞ。