角幡唯介のレビュー一覧
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タイトルに惹かれて読みました。
高野秀行さんの著書は読んだことがあり、同じ早稲田の探検部出身とあってなるほど、、と。
さくらももこを彷彿とさせる文章で、他の著作も読みたいです!
私も娘のことは、生まれた時「なんて美しい顔」と驚き、都度ほれぼれと眺めてる部類の親。笑
うちは夫も私もワンゲルなので、0歳のときから背負子で娘を山に連れてってました。
私も夫も山好きで、必然的に娘も一緒に。。
USJもディズニーも惹かれない。
でも、知床から西表島、屋久島、北アルプスから南アルプス、夏山から雪山まで、連休の度に豪遊(テント泊メイン)して楽しんでます。。
子連れ登山、カヌー、海。。映える写真も撮れ -
Posted by ブクログ
角幡唯介さん「空白の五マイル」、チベット•ツアンポー峡谷の人跡未踏の秘境の地に魅せられた探検家の作者が自ら足でその軌跡を残すノンフィクション探検譚。
凄く興奮させられる緊張感漂う物語だった。この場合物語というよりは体験談といった方が適切だろう。
その作者の体験談が凄いとしか言いようがない。
すぐ隣にある「死」を感じながらの極僻地での「生」の物語。
並大抵の物語ではない、ストイックの極みであり、精神と時間の究極の濃厚さが描かれている。
この作品の最後、作者があとがきで何故危険と知りながらも探検するのか?という問いに対しての気持ちを回顧録みたいに語っている。
我々人間の本能的で遺伝的な「人 -
Posted by ブクログ
ネタバレこれは最高傑作?
正直前半というか、最初の印象は、
「読みづらい本だな」
というものだった。
話の展開も単調だし、読むのやめようかな?面白くならなそう…
と思っていました。
でも無理やり?読み通していくと、
そう、保管していた補給物資が、シロクマにことごとく食い荒らされていた、というあたりから、見事に物語に引き込まれていた。
「事実は小説よりも奇なり」
その言葉を地で行く展開。
探検を共にしてきた犬を食わなきゃならないという切迫した現実。
なにより最初の驚きは、
犬が人糞を食べるという…
犬が著者の排泄した糞を出したそばから食べ始め、肛門をなめ…
腹が減っているから? -
Posted by ブクログ
序章の「結婚の理由を問うのはなぜ愚問なのか」だけを読むだけでも、この本を買った価値はある。これまで見たり聴いたり読んだりしてきた、どんな結婚観よりも説得力がある。著者は結婚は選択ではなくこれまでの過去の経験や選択が積み重なり、それが事態として隆起したものなのだと言う。なるほど、本質をついた鋭い考察だと思う。第2章以降も、ハイデガーの存在と時間や國分功一郎の中動態の世界などを引用しながら関与や事態についての、哲学的な考察が続くのだけど、ちょっと油断すると理解できないような小難しい話のわりに、具体的な例が面白おかしく書いてあるので、ちゃんと最後まで楽しく読ませてしまうところが、著者の文章力とウィッ
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Posted by ブクログ
長い時間をかけて読んだ。
そうするとこの冒険を追体験しているような感じがしてすごく面白かった。本を開けばそこには、何もかもを凍らせる極寒の大地が広がっていて、不思議と児童書を読むようなワクワクがあった。
「極夜行」が面白くて手に取った本だったが、準備期間でもトラブル続きでヒヤヒヤする。もう、極夜が来るなと警告してるような、運命めいたものも感じる。それを跳ね除けて極夜行を遂行、達成した著者の行動力や知識力はもちろん、運命力にも人並み外れたものを感じた。
セイウチに襲われたり、(ズボンのチャックが開いてたせいで危うく死にかけた場面は思わずニヤッとした)ウヤミリックを厳しくしつけたらスレた中学生み -
Posted by ブクログ
読後の脱力感が半端ない。
一人旅が好きで、単独登山も(かつてだけど)、冬山もやっていた自分(角幡さんの足元にもおよばないが)にとっては、共感するところが多かった。
情景だけでなく心の動きも見事に描写され、読みながらハラハラさせられた。
最後のことばより。
どこかに行けばいいという時代はもう終わった。どんなに人が入ったことがない秘境だといっても、そこに行けば、すなわちそれが冒険になるという時代では今はない。
濃い緑とよどんだ空気が支配する、あの不快極まりない峡谷のはたして何が、自分自身も含めた多くの探検家を惹きつけたのか。歴史の中に刻みつけられた記憶の像は、地理的な未知や空白などといった今や虚