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1994年冬、沖縄のマグロ漁師・本村実はフィリピン人船員らとともに37日間海上を漂流した後、奇跡の生還を遂げた。だが8年後、本村は再び漁に出て、今度は二度と戻らなかった……。命を落としかけたにもかかわらず、なぜまた海へ向かったのか? 著者は本村の後姿を追って沖縄、グアム、フィリピンを彷徨い歩く。国境などないかのように生きる海民の声を聴くうちに見えてきたものとは――。(解説・真藤順丈)
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Posted by ブクログ
生の鶏肉、鳥肉を食べるところだけでもいろんな要素が盛り込まれて、十分です。お腹いっぱいになりました。
1994年に37日間の漂流ののちに生還した沖縄のマグロ漁師・本村実が、その8年後に再びマグロ漁に出漁し行方不明になっている。本書は、本村の漂流の足取りをたどった旅の記録。 早大探検部出身の角幡唯介は、19世紀に129人が全員死亡した探検をたどって単身で北極を踏破するなど、常人とは異なる好奇心のスイ...続きを読むッチを持つ人物。本書においても、彼の好奇心は本村の軌跡をたどるどころか、沖縄・日本・南太平洋の島嶼エリアの戦後近代史や、遠洋漁業の隆盛の歴史といったテーマも深く掘り下げるにいたっている。 本村の出身地である伊良部島・佐良浜の漁民が、日本の遠洋漁業成立にいかに貢献したか、という視点は特に面白い。沖縄の方言とも異なる言語をしゃべり、広大な南太平洋をあたかも裏庭のように動き回る伊良部島出身の漁民たちを「佐良浜民族」という独特の人たちととらえて書いている。 著者は、本村の最初の漂流と同じコースをたどって実際のマグロ漁船にものって航海している。さらにはフィリピンの片田舎のスラム街に住む本村を救助した船員たちも見つけ出しインタビューも実施。長編ドキュメンタリー映画を見ているかのような錯覚に陥る読後感だった。
凄い!読み進めるうちに、沖縄・宮古佐良浜の漁師になります。佐良浜のマグロ漁師・本村実は37日もの漂流の後、何故8年後に再び、海に・漁に戻ったのか?
冒険家でノンフィクション作家の角幡唯介が「漂流」をテーマにある1人の漁師と、その故郷の島の風土について調べ上げて書く。 角幡のこれまでのフィールドはもっぱら山岳、極地だったが今回の舞台は大海原。陸と海、共通点や異なる部分が浮き上がってくる点も面白い。
分厚い労作だが、一気に読み終える。さすがの構成&筆力だった。 以下、雑感。 一時期、沿岸部に暮らしたことがある。そこでよく聞いたのは「浜っ子だからね」というセリフ。良い意味でも、悪い意味でも使われていた。よく言えば豪放磊落、悪く言えば無鉄砲で無軌道(当地の言葉だと、荒い、とか、きなかい、...続きを読むとか)喧嘩っ早いけど忘れるのも早くて、利に聡いかと思えば情に厚い。そういう人のことを言っていた。この作品にはそういう人がたくさん出てくる。というか、九割方、そういう人たち。角幡さんはその中でも、2回の漂流を経験した沖縄の漁師を通じて「海」を描こうとしたんだという。何と大胆な。描きたかったのは漁民じゃなくて海だったのね!ごめんなさい、あとがき読むまで気づけませんでした… 足掛け3年(かな?)に及ぶ、国を跨いだ聞き取り&体験を通じて、海に生きる人たちは「民族」と言ってよいほどの、それ以外の人とは隔絶した感性を持って生きていると角幡さんは結論づけたようだ。けれど、むしろそれは角幡さん自身、もうすでに『雪男は向こうからやってきた』で気づいていたんじゃ無いのかな?一線を踏み越えた経験をした人は、そこから帰ってこられない。海であれ、山であれ、街であれ。異界の異界たる相貌を知った人は、ヨモツヘグリを食べたのと同じ。もう、常世の人なんじゃないだろうか。何だか青木繁の「海の幸」をしきりに思い出しながら、本を読み終えた。 私たちは、一部の人やレジャーとしてのそれを除き、山から恵みを持ち帰ることをやめてしまったけれど、海の恵みと切り離されて生きることにはまだ成功していない。あんな災害が繰り返されているのに。土から離れては生きられないのよ、とシータは叫ぶけど、どっこい、海の方がまだ強く私たちを呪縛しているんじゃ無いのか?と感じてしまう。
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