角幡唯介のレビュー一覧
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★時間軸で深みをつくる北極圏探検記★160年前の英国人隊が探り壊滅した北西航路を2人でたどり、追体験する探検記。未踏の地がほぼなくなった現在、ただの探検記は成立しない。あえて苦境の中に身を置くことで、歴史書だけでは分からない当時の人々の思いを探る。縦軸の歴史と、横軸の探検記をかけ合わせた。
食料を調達するために鳥を撃つのは抵抗はなく、卵を奪ったり魚を釣ったりするのは問題ない。ただ、牛を撃つのは大きな躊躇を感じる。体の大きさ、相手の抵抗が生命の実感を生むのか。銃を使う時点で差はないのかと思っていた。善悪の差ではないのは著者も十分に分かっているが、極限の地でもその感覚が生じるのか。
現代でも、 -
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冒険家、角幡さんの読書記録。冒険しながら読書なんてと思ったが、吹雪や暴風の時はテントに籠るしかないので読書が進むというので納得。本書では、その本の内容や感想よりも、その本を読んだ時の状況やそれによって本人がどう変わったかだったり、作者の気持ちを解説したりしている。例として、「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」について、作者は柔道家であり、木村の大ファン(というか信者)である。木村は当時柔道界最強であるが、プロレスラー力道山に惨敗している。となれば、本当は木村の方が強かったと言いたいはずで、本書では、、、というくだり。こういう読み方もあるんだと感心した。全体的に冒険物、ノンフィクションが多
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探検家の著者にとって最初の本格的な探検であるツアンポー峡谷の探査に関するノンフィクションだが、それだけでなく、ツアンポー峡谷に関する探検や発見の歴史と、著者の少し年長の日本人のカヌーイストがこの激流で遭難した事件が織り交ぜられていて、飽きさせない。そこには、単なる探検家ではなく、新聞記者の経験もあって人に読ませる文章を書くという作家としての力も発揮されている。
著者のツアンポー峡谷の探検は、2002年と2010年の2回にわたっており、2002年は空白の五マイルと呼ばれた地位を探索し、新たな発見を成し遂げている。これに対し、2010年は、空白の五マイルを目指しつつも、この峡谷を取り巻く手つかずの -
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ネタバレ相変わらず角幡さんの文章はおもしろい。
エベレストには登らない。
なーんも考えないでただ流されてるまま生きちゃってる
私にはなかなか言えないわー。
ついつい主流に乗りたくなるんだよなー。
冒険には全く援助を受けてない、というのにそうなのかあっとびっくり。
てっきりいろいろバックがついてるのかと。
本当に自分がやりたいことをやってるだけなんだなー、
日本人には単独で動く冒険家が多い、というのが面白かった。
自然を征服しようとする文化と自然と一体化しようとする文化と。
どっちがいい、というわけじゃないんだろうが、文化的違いというものがてき面その行動に現れる、というのが面白いと思う。 -
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著者のことは全く知らなかったが、タイトルにも惹かれて本屋で手に取った。登山家かと思ったが冒険家で、最近は極地で冒険活動をしているらしい。冒険の内容も凄そうだが、それは別の本にまとめられているようで、本書は冒険や日常を綴ったエッセイ(ビーパル連載の単行本化)。冒険活動を超えて文章が面白いので、著者の日常や考えも興味をそそる。
本書のおかげで、グリーンランドのシオラパルクという世界で最も北に位置する集落の場所も地図で確認したし(スカンジナヴィア半島の北端よりずっと北にあった。)、そこでの生活ってどんなものなんだろうかとか色々と想像が膨らんだ。 -
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探検家・作家の角幡さんのエッセイ。
雑誌の連載をまとめた本で、著書には書けなかった登山や探検の裏事情、考えたこと等、探検活動に対する著者の想いが書かれていて大変面白かった。テーマはほぼ困りごと。探検家である著者には常に困り事が付きまとう感じがする。上手く行っていることは、別段書くことでもないので、困り事が話題になるのは仕方ない。家庭の事、妻との関係や旅行時の手続きのような些細な出来事から、極地での生死に関わるような問題まで、いろいろなテーマを取り上げて考察する。
著者の探検スタイルは、どちらかと言えば結果重視ではなくプロセスを楽しむことが重要と考えている。単にどこかに到達するだけなら、便利で安