角幡唯介のレビュー一覧

  • エベレストには登らない

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    ネタバレ

    相変わらず角幡さんの文章はおもしろい。
    エベレストには登らない。
    なーんも考えないでただ流されてるまま生きちゃってる
    私にはなかなか言えないわー。
    ついつい主流に乗りたくなるんだよなー。
    冒険には全く援助を受けてない、というのにそうなのかあっとびっくり。
    てっきりいろいろバックがついてるのかと。
    本当に自分がやりたいことをやってるだけなんだなー、
    日本人には単独で動く冒険家が多い、というのが面白かった。
    自然を征服しようとする文化と自然と一体化しようとする文化と。
    どっちがいい、というわけじゃないんだろうが、文化的違いというものがてき面その行動に現れる、というのが面白いと思う。

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    2020年12月20日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    誰もが気になっているだろうし、自分も気になっているコロナ後の社会。それを考えるヒントになりそうだと思って読んでみた。

    読んでみて、やはりコロナ後の世界は誰にもわからないのだという、当たり前だけれどちょっとホッとする自分なりの結論。でも、少なくともコロナ以前に戻ることはないし、新しい社会を作り上げる(あるいは、遠い未来に実現するはずだった社会を、少し近い未来に実現する)ことになるのだろうという予測はたった。

    その時に、どんな未来が待っているのか、自分はその未来でどのように立ち振る舞うのかを、いま考えなければならないという感覚を持った。

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    2020年11月14日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    某所読書会課題図書.養老さんとブレイディみかこさんに出てきたブルシット・ジョブとキーワーカーの対比、世界レベルのアイデンティティの創造(p71)、政府とIT企業の連携で見えてくる世界(p77)、国家を超える連帯の必要性(p87)、リベラル層が強権発動を言い募る危うさ(p99)、ケア階級の再認識(p133)、人と会うことの暴力性(p142)、指定感染症への指定とその後の対応(p173)などなど、考えさせられる視点が多かった.

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    2020年10月24日
  • エベレストには登らない

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    家庭を持ちつつ、冒険が職業として成立する事が凄い。赤裸々な告白も小気味良い。家族サービスや自転車への思いに共感。自転車に乗っている者が、交通ルールを守ろうにも守れない、自転車に乗り辛い環境。自転車専用道路がない現状。車社会から少し自転車に配慮された道が欲しい。

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    2020年10月21日
  • 探検家の事情

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    「極夜行」で一流のノンフィクション作家、
    探検家に仲間入りした角幡氏の日常を綴った
    エッセイ集です。

    当たり前ですが、探検に出る時以外は普通の
    家庭人なのです。奥さんには頭が上がらない
    し、娘は可愛いくてしょうがない。

    そんな日常の生活と探検家とのギャップが
    楽しめる一冊です。

    また、なぜ極夜の北極をGPSも持たずに
    挑戦したかの理由など、「極夜行」への
    きっかけが語られている点も読みどころです。

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    2020年09月28日
  • 地図のない場所で眠りたい

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    早稲田大探検部恐るべし。本書を読んでノンフィクション作家や冒険家に憧れるというような事はないが、ある意味の「強い人間」とはこういう事なのではないかと思わされる。2人の著作を中心にノンフィクション作品を通して価値観を揺るがされたいと感じた。

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    2020年09月14日
  • エベレストには登らない

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    著者のことは全く知らなかったが、タイトルにも惹かれて本屋で手に取った。登山家かと思ったが冒険家で、最近は極地で冒険活動をしているらしい。冒険の内容も凄そうだが、それは別の本にまとめられているようで、本書は冒険や日常を綴ったエッセイ(ビーパル連載の単行本化)。冒険活動を超えて文章が面白いので、著者の日常や考えも興味をそそる。
    本書のおかげで、グリーンランドのシオラパルクという世界で最も北に位置する集落の場所も地図で確認したし(スカンジナヴィア半島の北端よりずっと北にあった。)、そこでの生活ってどんなものなんだろうかとか色々と想像が膨らんだ。

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    2020年05月30日
  • 地図のない場所で眠りたい

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    その飽くなき好奇心と行動力は、別のDNAを持つ生物としか思えない。
    自分はせいぜい彼らの書いた本を読むことを楽しむしかできない。

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    2020年04月14日
  • エベレストには登らない

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    服部さん狩猟にいった時に、感じた、登山と狩猟での山に対する感覚の違いについてはなるほどと思いました。
    獲物をしとめた所の記述では思わず吹き出してしまいました。

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    2020年04月03日
  • エベレストには登らない

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    探検家・作家の角幡さんのエッセイ。
    雑誌の連載をまとめた本で、著書には書けなかった登山や探検の裏事情、考えたこと等、探検活動に対する著者の想いが書かれていて大変面白かった。テーマはほぼ困りごと。探検家である著者には常に困り事が付きまとう感じがする。上手く行っていることは、別段書くことでもないので、困り事が話題になるのは仕方ない。家庭の事、妻との関係や旅行時の手続きのような些細な出来事から、極地での生死に関わるような問題まで、いろいろなテーマを取り上げて考察する。
    著者の探検スタイルは、どちらかと言えば結果重視ではなくプロセスを楽しむことが重要と考えている。単にどこかに到達するだけなら、便利で安

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    2020年01月26日
  • 空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む

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    当時大学生の筆者が、チベット奥地にある人類未踏の「空白の五マイル」を2度にわたって探検するノンフィクション探検記。
    これまでの探検家が経てきたルート、探険史と自身の探検記が交互に出てくる構成で、それぞれの探検家がツアンポー発掘に対してもつ目的やモチベーションが違っていたのが面白かった。
    角幡さん自身の探検記はもちろん読み応えがあったけど、あとがきの「死ぬかもしれないと思わない冒険に意味はない。」という言葉が印象的で、断じてそんなことをする勇気はない自分にとって、こういった本の存在価値は高いなとひしひしと感じた。

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    2020年01月25日
  • エベレストには登らない

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    角幡さんの新刊。雑誌連載をまとめたもので、山のことから個人的な事まで書かれた散文的なもの。
    第1章の「登山はスポーツか旅か?」「辛坊さんが救助されるのは当たり前」など角幡さんの冒険論の真に迫っていて、読み応えある。エロ登山とかかわいい娘への親バカ文章とか、気の抜ける文も挟んであって楽しい。本当に角幡さんの本は絶対外れない。

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    2020年01月19日
  • 雪男は向こうからやって来た

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    2019年にこの本を読みました。なぜこの時期に読んだのか…

    実は2019年GWに山口敏太郎さんのインタビューに答えました。
    概略を言えば1991年にネパールの比較的初心者でも行きやすいランタン渓谷をトレッキングしている時
    標高2,800m程度の原生林で身の丈155cm程度の全身黄褐色の毛で覆われた類人猿と10mほどの距離で遭遇しました。

    詳細は山口敏太郎さんのYouTube「アトラスラジオ」で語っています。
    「アトラスラジオ イエティ」検索で出てくると思います。
    Yahooニュースにも東スポの記事として出ていました(現在削除されています)

    概略は知ってましたがこの機に

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    2020年01月15日
  • 空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む

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    探検部の元学生(と言いたいくらいなんか若い…)が、チベットの空白地帯に飛び込んでいく話。
    著者の本は4冊目ですが、順番としては本著が探検家として世に出した最初の著作のようですね。経験を重ねた「アグルーカの行方」なんかと比べると本著は圧倒的に若くて粗削り。
    時系列にならずにエピソードを挟んでくる書き方も本著の時点から始まっているのですね。嫌いじゃないけど、ちょっとあざといような。

    内容はチベットのツアンポー渓谷を旅する話な訳ですが、渓谷自体のスペックはどうやらグランドキャニオンも比ではないレベルの凄いもののようなのに、「大変さ」が先に立ちすぎて、その場所に魅力を感じるような記述にはなっていない

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    2019年12月08日
  • 新・冒険論(インターナショナル新書)

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    脱システムをし、自由を手に入れることの難しさ。普段意識を全くすることができないが、システムの中で生活をしているということ。一見自由のようだが、管理されている。

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    2019年12月01日
  • 新・冒険論(インターナショナル新書)

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    角幡くんの冒険、探検の定義がだいぶ深まってきたようで、なかなか読み応えがあった。昨今の著名な冒険家のやってることにも少ししっくりこないものを感じていたところとか色々自分の中のわだかまりをとくのに役立った。

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    2019年08月18日
  • 探検家の日々本本

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    元新聞記者で探検家である著者の書評集。ファンなので、つい買ってしまった。金原ひとみのマザーズの書評、「自分は生を感じる為に冒険に出掛けるが妻は妊娠しその体内に生を宿したので、女の人はわざわざ遠くへ冒険に行く必要がないのか、なんたることだ」みたいなくだりは笑ってしまった。そういうものなのかもしれないな。

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    2019年02月07日
  • エロスの記憶 文藝春秋「オール讀物」官能的コレクション2014

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    粒揃いの作品集です。小池真理子さんの作品を目当てに買いましたが、各先生の作品それぞれ格調の高いエロスで楽しめました。このお値段でこの内容はお得です。

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    2020年05月05日
  • 新・冒険論(インターナショナル新書)

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    冒険とは脱システム、と言う著者の論展開はそれほど目新しいものではない。旅が日常からの脱出だというのと通底している。それでも、声を上げるのは現代社会があまりにもシステム化され管理されているからにほかならない。分かっているのにそのシステムから抜け出そうとしない、出来ない私であるから、著者の数々の冒険譚を愛読するのだ。

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    2018年06月15日
  • 新・冒険論(インターナショナル新書)

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     本屋で手に取り目次を見ると、本多勝一さんの名前や彼が展開していたパイオニアワーク論が目に入る。僕も学生のころ熱心に読んでいたので、著者がどう解釈して自身の冒険に投影してきたのか、大いに興味がわいた。
     エベレストが初登頂された後は、ルートを変えたり、無酸素で挑戦したりとバリエーションを変えないと、それは冒険とは呼べない。『初』がつかないと冒険とは呼べないのだ。パイオニアワークとはそういうものと理解している。誰も行ったことがない『地理的空白』がなくなった現代で、冒険は難しい。極夜の北極圏を旅する冒険を『発見』した著者のうれしそうな顔をテレビで見た時、冒険で飯を喰うことの社会的な大変さを感じた。

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    2018年04月28日