角幡唯介のレビュー一覧
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新聞の書評で本書を見つけ、開高健ノンフィクション賞を受賞した時から気になっていた著者でもあり、読んでみた。
19世紀半ばに、ジョン・フランクリン率いる北西航路探検隊129名全員が亡くなった航路を辿ることで、彼らの見たものを自分の目で確かめようと、著者と極地探検家の荻田泰永の二人で挑んだ北極冒険譚。
彼らの旅の行程をなぞりつつ、途中途中にフランクリン探検隊の謎にまつわるエピソードが差し挟まれていくという構成で、語りもうまく、そのあたりなかなかニクイ。
かなり厳しい旅であったことは想像に難くないのだが、思いのほか淡々とした印象を持ったのは私だけだろうか?
ただその中でも、麝香牛を殺して食べるシ -
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・『空白の五マイル』『極夜行』の極地探検家による、「探検家としてのピークは体力x経験の掛け算が最大化する43歳にある」「体力の衰えx経験による発想の拡張というギャップにより苦しむ」という主張
・元GSの田中渓さんが勧めていたので購入
・なぜ中途半端な43歳か、というと、43歳で命を落とす著名な冒険家が多いこと&体力/経験のバランス変化を筆者自身が痛感したことによる
・冒険家は、成長して完成を目指そうとする「権力意思」を追い求め、その達成に近付けば近付くほどより危険な冒険を求め、死に近くなっていく(死の余白)
・人は誰しも「何者かになりたい」「人と違う人生を生きたい」と思うものだが、そのオリジナ -
Posted by ブクログ
当方アラフィフで、その年齢ゆえに考えることが増えてきたので手に取った。
ところが正直に言って期待外れ。
前半は自分が冒険する言い訳が延々と続く。おまけにその理由が「死ぬぎりぎりの状態で生を感じたい」そうだ。個人の価値観なので他人がとやかく言う筋合いではないが、まったくもってこれっぽちも共感できない。
そもそも生物は皆必死に生きている。ミミズだってオケラだってアメンボだって「生き抜いてやろう」という気合に満ちている。産卵のために遡上する鮭だって、あえて死に向かっているとは思えない。寿命を全うしているのだ。
一方で自分から死に向かう生物は一部の人間だけ。脳が発達しすぎてバグっているのだ。生物と -
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興味深いタイトル。
なぜ43歳が頂点なのか。
著者の本。読んだことがある。地図なき山。冒険家。面白かった。
そう、43歳頂点、というのは、冒険家にとって、ということなのだ。
体力だけ、の20代30代。体力は衰えるが、経験値が充実する40代。
それらを掛け合わせると、冒険家にとっては43歳が頂点、というのが彼の主張だ。
この新書の中でも、千代の富士が「限界」と言って引退を決めたのは36歳。
相撲界・横綱としては高年齢。コンタクトスポーツ、ラグビーも含め、
30前半がピークになるのはうなづける。
野球は30代後半だろうか、、、
競技によって違うのだ。
なので、タイトルはある意味誤解を誘う。
なんだ -
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マッチョな生き様に尊敬の念を捧げつつ。私にはストイック過ぎる価値観に、正直距離を取りながら読んでしまった。生に対して貧弱。と言われればそうなのかもしれない。
そうした客席からの視点でも「荒地」(死を想起する時間や空間)や、「到達系行動」・「漂泊系行動」の価値観は、なるほど鋭い言語化だと感じた。ビジネスの世界でも強者は心に荒地を宿している。
個人的にもサーフィンで波に巻かれて初めて浮上できない体験をした、あの時のことを思い出した。思い返せばたったの7秒間であったが。恐怖と妙な落ち着きが混在したあの感覚は、何かの入り口だったのかもしれない。 -
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極地探検家の著者が「人間としての頂点は43歳」という理論を考察する1冊。
以前から著者の本を読みたいと思っていたが未読で、動画で三宅香帆さんがおススメしているのを見て手に取った1冊。
20代から40代後半まで年代別に冒険家の思考・身体・経験面から考察しており、
命を懸けて冒険に挑む人たちがどう考え行動に至っているのかよくわかった。
具体的な行為は無意味で非合理的、でも個人にとっては絶対的な価値観、という逃れられないもの。
さらに、「”生”を感じること」を濃くしようとするほど、「死」に近づいていくという一見矛盾のような必然に、生きるとは何か?を考えさせられる。
自分自身には、死というリス -
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角幡唯介『地図なき山』を読んだ。
地図が存在するにも関わらず、あえてそれをしないこと。文明への反逆、自分で引く逆境のライン、1を0に戻す行為。普通の感覚なら「なんでそんなことするの?」となる。奇しくもこれと同じセリフが帯に角幡さんの奥様の声として描かれていて、僕も同意だ。
でも、全く知らない土地で思いもがけないものに出会った時の感動が筆舌にし難いのも理解できる。自分も10代後半から20代前半でハマったバックパッカーの旅では、その興奮に随分と取り憑かれた。スマホがない時代、紙の『地球の歩き方』をポロポロになるまで捲り続けて目的地を目指したけど、「地図がない」はなかった。
角幡さんは日高山脈