誉田哲也のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読んでいてびっくりした。
作者への勝手なイメージで、また血みどろの警察小説かと思っていたのだ。
しかし、これって、おばけの話?!
と言ってもホラーじゃない。
作者(お気づきだろうか:最近岩波書店の分類に従って作者というようにしている)の魅力である警察機構の描き方や、事件の描き方は変わらない。
だが、とある事件の被疑者に聞こえる声…って?!
少し戸惑いながらも、ハッピーエンド?な終わり方に胸を撫で下ろし、満足した。
お化けも幽霊もありがたいことに私は見たことはない。
だが、わたしにも不思議な体験はある。
ぼーっとしていたある日、交差点でぐいと誰かに引っ張られ、驚くと周りには誰もおらず、目の前 -
Posted by ブクログ
シーンが変わる度に、ガラガラっと登場人物が変わって、一つ一つは短編集みたいだが、キーとなる人物で繋がっていくようなギミック。それを象徴するような、ヒトリシズカというタイトル。フタリシズカではなく、ヒトリシズカ。どちらも花の名前だが、タイトルでギリギリまで前説してしまうという斬新さ。ミステリー展開にそこまで固執しなかったのか。
この小説家の作品を何冊か読んでいるが、得意なモチーフや設定があって、本作でもそれが見られる。癖みたいなものとも言える。タイトルの要素にそれも加わると、何となく次の展開が見えてしまい、世界観に上手く入り込めなかったのが本音。少し残念。
勿論、好きで読んでいるので、それな