高田大介のレビュー一覧

  • エディシオン・クリティーク

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    #エディシオン・クリティーク
    #高田大介

    どういう物語かと問われると答えに困る。知的探求、知の洪水、言葉の奔流。大学の講義に例える人もいるけれど、それらに心地よく呑まれていることは間違いない。作者の叙述、筆致、語感、韻律全てが私の性癖に刺さる。

    嵯峨野家での食事の風景や、修理と真理の関係を巡るコミカルなやり取りが彩りを加えている。マツリカにも通じる浮世離れしたディレッタントである修理が見せる知的探求と、それぞれが縦糸・横糸となって本作を綾なしている。

    「本というものはある程度以上集まってしまって、空間内の本密度がある関値を超えると、あとは自動的に増えていくようになるものなのだ。そこで産ま

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    2026年05月25日
  • それはそれはよく燃えた

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    それはそれはよく燃えた。
    から始まる25の短編が入ったオムニバス。

    吉原幻鏡・高田崇史
    怪物どもの棲家・島田荘司
    回答・神林長平
    マザー・ジン・古泉迦十
    失われた史料、的外れな再建・市塔承
    消えない炎・我孫子武丸
    比翼・河村拓哉
    全滅館の殺人・似鳥鶏

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    2026年05月24日
  • 図書館の魔女 第一巻

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    未来を知っている天の視点からの語り手のため、それぞれを客観的に見れつつも、展開に重要な感情の高まりはしっかりと感じられるような独特の魅力があった。

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    2026年05月16日
  • エディシオン・クリティーク

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    ネタバレ

    文献学者の元夫、編集者の主人公の元夫婦が登場。
    3話あり、読み切り型でした。1話は散逸しかけた民間説話の一部が襖から出てきて、一部分の情報から来歴や話の内容までを探り当てる。2話は古書店を絡めた辞典のこと。正誤表1つでよくもまあこんなに情報が出てくるものだと思いました。3話は主人公達が別れたにも関わらずそれなりの頻度で会うのはいかがなものか!という入りからのヴォイニッチ写本の解読を試す話(解読はできない)。
    色んな情報を突き合わせてより集めて、「歴史から散逸した/忘れ去られた/隠された謎を解く」と言うのを3度味わえるので楽しかったです。
    元夫は愛情表現は薄いですが、まあ人なんだなと。喧嘩腰の元

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    2026年04月15日
  • 新しい法律ができた

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    ネタバレ

    おなじみの一行目一緒ショートショートのシリーズ。今回は初読みの作家さんが多かった気がする。特に最初の方、ロボットとかAIとかが続いて、大丈夫かいな、と思ったけど、真梨幸子さんや東川篤哉さんはちゃんと違うテイストで来ててさすがと思った。殺人が罪ではないという世界から、死刑等の罪になるという法律ができた、という大沼紀子「もう、ディストピアじゃん」は皮肉が効いてて特に印象的。面白かった。五十嵐律人「革命夜話」も違う切り口でとても良かった。敗戦後の混乱の中、食うにも困っている頃に、理想を夢見て日本国憲法を作った人がいたんだ、ということに改めて気付かされたわ。ありがたいことだ。

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    2026年04月06日
  • 記憶の対位法

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    事件記者のジャンゴ・レノートルは祖父の残した遺品整理に戸惑っていた。祖父は戦後、対独協力者だと思われて寒村に引きこもっていた。ジャンゴは祖父に会ったことはない。生まれる前に、既に亡くなっていたから。高校の歴史の教師をしていたとの話を聞いているぐらいだった。祖父の遺品に黒檀の小箱が何十と出てきた。その中には布が入っていた。そして本の山と。

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    2026年03月30日
  • 図書館の魔女 烏の伝言 (下)

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    ネタバレ

    前作で姫御前救出の直前まで描かれていたが、わりとあっさり救出自体は成ってしまう。
    成ってしまうっていうのもなんだか失敗することを想定していたようで辛辣かもしれないが、失敗しないにしてもなんらかのトラブルはあるものだと思っていたのでちょっと拍子抜けと言えばそうかもしれない。

    この時点でまだこの本の半分くらいだったので、目的達しちゃったけどここから先どうするんだ?と疑問を抱いたまま読み進めていくと、物語の焦点はこの港町に渦巻く陰謀の真相に移っていくことに。
    散りばめられていた伏線の数々がここで色を帯びてくる。私はいつものとおり頭空っぽで読んでいたので、伏線が伏線だと気づかないままここまで来ちゃっ

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    2026年03月22日
  • エディシオン・クリティーク

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    ネタバレ

     日本語で言えば、「校訂版・定本」というのがタイトルなのか。
      第3話のドタバタの議論が好きかどうかで、この一冊への好意が測れるかもしれないな。ヴォイニッチ写本への展開は唐突かもしれないけれど。
     全体をミステリーとして楽しむことは、そんなに期待しない方が良いかも。
     でも、テキストとか本文とか、そんなことに興味を持つむきには楽しい読み物だな。  

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    2026年03月17日
  • エディシオン・クリティーク

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    内容が内容なので難しいだろうな、と思って読み始めたら、案外するする、楽しく読めました。ごちそうさまです!

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    2026年03月16日
  • 図書館の魔女 第一巻

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    15年ぶりにシリーズ新刊が出たから再読。
    圧倒的な世界観は健在でとにかく浸れる。その世界に浸れる。常に何かが起きそうなワクワク感がいい。

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    2026年02月19日
  • エディシオン・クリティーク

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    文献学者が、古い書付やら辞書に挟まったメモやら読めない本やらを解く話。編集者の元妻がワトソン?
    もの知らなくてごめんなさい、という気になる…
    蘊蓄が重い(食あたりレベル)せいか、その他の会話や人物が軽いギャグタッチ。ちょっと笑える。

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    2026年02月16日
  • 図書館の魔女 第一巻

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    ネタバレ

    Xの他の読書垢の方々から激推しされたので、そこまでの作品なのかと思い早速読んでみることにした。

    むつかしい!
    そもそもファンタジー作品だと思っていなかったのでその心構えができていなかったというのもあるけど、世界観や風景の描写が細かくて長い……我々が今存在している世界とはまったく別の世界を舞台にしたお話なのだからそこの説明が密で長くなるのは仕方がないとは思いつつも飽き性で想像力に欠ける私としては読み進めるのが結構大変だった。
    読めない漢字もたくさんあって調べながらだったのでなお時間がかかったよ……

    しかし、新たな意思疎通の方法を生み出すための修練を行って、ちょっとした冒険に繰り出すために主人

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    2026年02月13日
  • エディシオン・クリティーク

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    言語系の難しい授業をよくわかんないけど楽しく聞けたなあ、という本。今回は深掘り学術を語る人たちがいつにも増して魅力的で、部分的には小川糸?三浦しをん?を読んでたっけ、と感じるほど食べ物の表現と会話が軽妙だった。超天才の修理と真理の元夫婦に、修理の母で料理上手の妙、ずっと修理が好きなのに報われない真理の妹の佐江、そして妙の学生時代からの友人で真理と佐江の母、汐路。皆、頭の良すぎる個性派揃いで、話し合いが理系文系闘争になり、理路整然すぎてわらえました。この夫婦見てると、辻堂ゆめの"ミステリ作家、母になる"を思いだしました。
    本が好きで言語をツールとしても愛せる人にはオススメ(高

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    2026年02月11日
  • まほり 下

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    古文を読むのはしんどいけど、それさえ凌げば文句なしの面白さ!
    経験した事のない知的興奮がえられます!

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    2026年02月11日
  • エディシオン・クリティーク

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    装幀に惹かれて手に取ったところ、大正解。
    スルスルと読めてしまった。
    真理のツッコミというか、人柄というか、好きだなぁ。

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    2026年02月02日
  • エディシオン・クリティーク

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    エンタメ的には劣るとは思うがじっくり、ジワジワと脳を刺激する作品。修理と真理って言う元夫婦も姑の妙さんのネーミングも知的欲求を満たすのに最適。妙さんが作る料理も富める人々ならでわなのか、平安時代の貴族を彷彿させた。

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    2026年01月28日
  • それはそれはよく燃えた

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    全ての作品が「それはそれはよく燃えた。」という1文から始まる。
    25名の作家からなるアンソロジー。

    その中でも
    市塔 承さん(2025年のメフィスト賞受賞、まだ作品は未発売)を知れただけでも、この本を買う価値があったと思う。

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    2026年01月26日
  • それはそれはよく燃えた

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    「それはそれはよく燃えた」の1文から始まる数多の短編。燃えたのは物質であり概念であり、「燃やす」という人間ならではの行いは唯一つには留まらないのだのと認識させられた。
    黄金の森の神様とレヴナントが印象深かった
    皆川博子の作品は大御所流石の表現力

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    2026年01月23日
  • 図書館の魔女 第三巻

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    キリヒトとマツリカ、2人の関係性に目が離せなくなる
    マツリカの“言葉”が封じられてからの2人の距離
    めっちゃ愛おしい
    マツリカがキリヒトの手を離さないで眠るところが…もう良くて……
    マツリカの言葉が封じられた事で、彼女の繊細な心が伝わってくるようだ

    舞台は他国へ渡り、物語の行く末がどうなるのか楽しみで仕方がない
    言葉を封じられた現在、彼女の隣にキリヒトがいて良かった
    マツリカの言葉の問題も解決するのだろうか?
    4巻が楽しみだ

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    2026年01月19日
  • エディシオン・クリティーク

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     高田大介先生の入門編、みたいな読み口。
     他の著作と比べると比較的に軽く読めるが、ライトノベルとはやはりちがうもののように感じる。博覧強記と呼ぶのか、高田大介先生の知識量に圧倒されるばかりの文献学ミステリーだった。
     連作短編で、キャラクターの掘り下げよりも謎解きを優先するために、登場人物に没入できなかったのかな、と。
     先生が興味のある事柄をかじって物語に落とし込んでいった、そんな物語。

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    2026年01月16日