あらすじ
図書館のある一ノ谷は、海を挟んで接する大国ニザマの剥き出しの覇権意識により、重大な危機に晒されていた。マツリカ率いる図書館は、軍縮を提案するも、ニザマ側は一ノ谷政界を混乱させるべく、重鎮政治家に刺客を放つ。マツリカはその智慧と機転で暗殺計画を蹉跌に追い込むが、次の凶刃は自身に及ぶ!
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第二巻では、キリヒトの謎が明らかに。
キリヒトが本性を表す場面は何度読んでも好き。
特別な生まれの彼女たちにしかわからない苦労が色々あるんだろうな。
本格的にマツリカに対する刺客が現れて、不穏になってきた。
イラムの明るさには救われる。
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終盤尊みが大爆発した。どういうことや。
読み終わったところで胸がいっぱいになってしまった。この感覚は久しぶりかもしれない。
一巻で感じていた不満が二巻では作品を彩る美しさに大昇華されていてすごくいい。本当にいい……
でもこれなんで一巻と二巻分割したの??ってくらいのもったいなさも感じる。一巻で離れちゃった人可哀そう……
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数年ぶりに再読。キリヒトの正体を知った状態で読み返すと、かなりわかりやすく伏線が張ってあったんだな…と感じた。これだけヒントがあったにもかかわらず、マツリカが繙くことができなかったのは、キリヒトだけが本当の意味での味方だと無意識のうちに感じていたからかもしれない。
キリヒトが覚悟を決めるシーンの笑顔が悲しくてたまらない。とどめを刺そうとした瞬間の恥じるような表情に涙があふれた。マツリカもキリヒトも自ら望んで生まれついたわけではない。そんな二人が手を取り合ってやり取りすることに密やかでたしかな絆を感じるし、人を斬るために育てられたキリヒトにとっても救いだったのだろう。再読のためこれからの展開はすでに知っているけれど、しっかり見届けたいと思う。
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山育ちのキリヒトの、慎重でありながらも俊敏な体の動きの”勘のよさ“は第1巻から感じとっていました。第2巻ではそれが顕著にでていた。同じ人間の身のこなしなのか…と思うほど。
マツリカとキリヒトが行動を共にする場面では、同じ気持ちを共有しあう友のようなやり取りが垣間見えて、微笑ましいなと思った。
イラムの存在も大きい。キリヒトやマツリカ、ハルカゼ、キリンが家族のように唯一落ち着ける場所なのでしょう。食事をする彼らを見るのも、私の密かな楽しみとなっています。
後半、巨人の襲撃は手に汗握る展開だった。キリヒトの行動はとにかく凄かった。この一件で、温厚で従順でマツリカの手話通訳を器用にこなす、あのキリヒトと同一人物なんだろうかと…鳥肌が立つほど恐怖に感じてしまった。キリヒトの名前の由来にも驚きを隠せない。
第2巻まで読んで、知らぬうちに物語に取り込まれて夢中になるくらいに面白いと感じている。引き続き3巻を読んでいきます。
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なにかあるとは思っていたけど、
キリヒト…!!!!!
壮大なプロローグを明け、俄然面白くなってきた2巻。見どころはなんといってもキリヒトの正体がわかったところでしょう。
切なくて愛おしくて、イラムの天真爛漫さに救われた。
やっぱりいろんなことが伏線だった。
続きがたのしみ!
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片手にこの小説、片手に辞書、それでもわからないときはインターネットで言葉を調べながら読んだ作品です。これまで読んできた中で読み終わるまでに一番時間がかかりましたが、それに見合う読書体験ができました。人生で一番読み応えがあって、感動し、満足させてもらいました。こんなに趣味が読書で良かったと思ったことはありませんし、今小説を読んでいる!という充足感が最高です。
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全4巻中、2巻での出来事
ハルカゼとキリンの来歴
地下水道の詳細
政治のあれこれ
マツリカ暗殺計画
キリヒトの本当の役目
マツリカ、キリヒトの境遇の相違
キリヒト、カッコいいじゃないか
自分の本来の能力を見せるシーンの前のところが切ない
そして、その後の態度とかさー
あと、そんな雰囲気のところに、イラムの指摘
そうそう、キリヒトは自分の仕事を全うしただけで、褒められこそすれ、遠ざけられるようなものではないんだよー
そんなキリヒトに対してマツリカが暗闇で涙を流しながら気づかれないようにしつつも、キリヒトも同じく涙を流してるとか
キリヒトに仕込み杖を持たせない判断とか
胸がキュンキュン来てしまう
まぁ、キリヒトの役目に関しては、読者には最初から何となくは開示されてたんだよなー
そもそも、名前がキリヒトって時点でねぇ?
他の作家さんの小説だけど、誉田哲也の武士道シリーズで桐谷先生が(きりたに)ではなく(きりや)と読む理由がわかったときの衝撃たるや
そんな読書経験があったので、もしや?とは思っていたからなぁ
続きを早く読みすすめる
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この小説の最も優れている点は、なんと言っても内容の奥深さだと思う。リアリティーを究極まで追求した訳ではなく、作品という枠に収めつつも限りなく深く濃い内容を内包しているため、魂の琴線に触れる仕上がりとなっているのだと思う。今の言葉でいえば「まじ尊い」という気分である。小説の限界や可能性を押し広げた作品であると行っても過言ではないだろうか。この作品と作者がより評価されると嬉しい。
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突然の巨人の出現でファンタジー感がぐっと上がって、さらにキリヒトの正体が明らかになったことで物語にぐっと引き込まれた!マツリカの難しい話も最初はダラダラ読んでいたが、今では理解して読まねばと一種の使命感みたいなものまで感じる。
井戸のシーンでは専門的な言葉や専門家でも難しい知識が密かに散りばめられていて、筆者の勤勉さに驚愕しました!
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面白かった‼ 政治的な駆け引きも面白い。そして、キリヒトの正体が明らかになり、それが切ない。
今後、キリヒトとマツリカが、キリヒトの役割(刺客としての)をどのように受け入れていくのか、が肝となるだろう。
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春巻きと初恋。
そんなアオハルな第二巻。
最後の15ページ読み終わって、なぜか「山月記」を思い出した。李徴の「自分は今や異類の身となっている。どうして、おめおめと故人の前にあさましい姿をさらせようか。かつ又、自分が姿を現せば、必ず君に畏怖嫌厭の情を起させるに決っているからだ。」のセリフのとこ。
キリヒトの心情はこれだなぁ。
とりあえず、中華街行って春巻き食べたい。
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マツリカによる政治的な謀略に関する謎解きはシャーロック・ホームズのように秀逸だったけど、それよりもキリヒトがマツリカへ向けた視線やその視線に対するマツリカの心に浮かんだ感情の謎解きが素晴らしいものだった。
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マツリカが問屋場で聞いた一言から言語学の知識を使って謎を解いていくところは元言語学徒として心踊った
1巻読んでたときからもやもやしていた「キリヒト」の謎も解けたけど、複雑な心境…
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起承転結の承の部分。
一ノ谷と二ザマの対立構造があきらかになる中、キリヒトの正体が明らかになる。
面白い展開になってきた。兎に角読むのに時間がかかる
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一巻から二巻途中まで、評判通りの高評価作品なのかどうか、わからないまま読んでいました。
キリヒトの真の存在意義が語られ(土瓶さんは、予測していたようですが。実は、私も、キリヒトは強い子だよね、とは思ってはいました。)読むスピードが上がりました。
これから当然始まる覇権争い。キリヒトの存在の意味にマツリカが揺らぐ。地下水路のこれからの使用方法への期待。ようやくストーリーが動き出して、きっと面白いはず。
目次のタイトルが、ひらがな表記。本文の1行目と同じ文。マツリカが操る手話の感覚かな。手話は、言葉の塊を使うだろうから、違うかな。
表音文字は、意味をとりにくい事の確認かな。
平安時代の仮名文字は、音には濁点があって文字には、なかった。文字と文字を繋ぐ連綿は、言葉の区切りの事が多く、それで濁点がつくかどうか
考えやすかったみたい。漢字略してまた繋げて、漢字に混ぜて。文字も文章も変化してます。
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いよいよ2巻中盤あたりから、物語が動き出しおもしろくなってきた。2巻前半の井戸のくだりとかはこんなに費やす必要ある?って感じでややだるかったが、中盤からの陰謀劇の開始、それに対する作戦会議から、ピンチになってキリヒトが…っていう流れは面白すぎた。ファンタジーっぽいガジェットも出てきて、物語の全体像と進む方向がなんとなく見えてきて、いよいよ本番開始という感じだった。まだ、半分だから、これからひっくり返されることもたくさんあるだろうが、これは続きを早く読みたいと思わせる面目躍如の巻だった。
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秘密を明かすことになってしまった
キリヒトの、悲しい笑顔。
その秘密と笑顔に困惑するマツリカ。
終盤の、地下から階段を上がる数ページは
心臓がじりじりした。
ーーお前はずっと私の手をとっていなければならないだろう。このように。
マツリカのこの言葉に、キリヒトはどれだけ救われ、迷うんだろう。
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第二巻。
キリヒトが気付いて、マツリカが発見し、確信した、
地下にある忘れ去られた設備。
側近であるハルカゼとキリンにも秘密とされた理由。
暗闇の中、予測に基づいた探索と新たな発見と考察。
それにより先人達の知恵と知識と謎に触れる。
探検の後、秘密の市中の散策と約束。
そして知ることになるキリヒトの本当の使命。
キリヒトの悲し気な笑顔が切ない(T□T)
マツリカ達は政治的にどう動く!
最後のシーンは本当に切なくて、それでも二人は
どこか似たような境遇だから、きっと通じ合っていると信じてる!
全く、次から次へと降りかかる事件が多すぎます!
ワクワクだけでなく、心臓に悪いドキドキが追加されて
ますます目が離せません。
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面白くなってきた!独特な難しい言葉もこれもマツリカやキリヒトの世界観のひとつと肯定できるようになった気がする。。
とはいえ、後半キリヒトの描写は想像力が追いつかない部分も。。
3.4巻読むのはやはり根気は入りそうな気がしいる。
そしてこれが映像化したら声優もしくはキャストは、なんて考えるのもすごく楽しい。
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面白くなってきた。
キリヒトの正体の知って自分の境遇を重ね合わせるマツリカ。
ふたりが心通わせる場面がとても素敵だったので、話の構成が分かりにくいのは帳消しで。
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前半は前巻から続く地下水道の話と市内お忍び行動。
相変わらずなかなか物語は進まず、これどう話が広がっていくのかなあと思っていた。
後半、陰謀話が始まるあたりから一気に面白くなった。
それにしても、丁寧で詳細なのはわかるんだけど、展開が遅い。
あと、作者の専門だから仕方ないけど、言葉の用法の説明がが詳細すぎて、もう少し簡単かつ分かりやすくならないものか。
そしてキリヒトの正体は、さもありなん。
意外だったのは、そのことを彼自身が厭うていたこと。
そうかそういうお話なのか。
ようやく、この物語の核心が見えた気がした。
ラストでマツリカはそれまで彼女に欠けていたヒトの痛みを知ることができるようになったということなんだろう。
ならば、キリヒトにかけているものをマツリカが与えることができるのか。
願わくば、この物語は彼ら二人が魂で結ばれる物語になってほしい。
さて、次巻だ。
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さてさて、第2巻。
前半はキリヒトとマツリカの
地下水脈探検ツアー!てな感じで
微笑ましく読んでおりましたが。
マツリカ様ったら町の雑踏で
小耳にはさんだ会話から超絶推理を働かせて
陰謀の匂いを嗅ぎとっちゃうんだもん。
『9マイルは遠すぎる』かよ(^◇^;)
こりゃ大変ってことで
急ぎ策を練って陰謀を未然に防ぐけど
そうなると毒牙は彼女自身にも…。
主になるふたり以外にも
生活を共にするメンバーや
味方になりそうなキャラなど
ちょっとずつ把握できてきました。
Posted by ブクログ
キリヒトと買い食いを楽しむマツリカだが、後半キリヒトの正体に衝撃を覚える。なんとなくICOのイメージを抱くキリヒト。このさきキリヒトの生い立ちが描かれるのだろうか。