高田大介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレあれだけ期待値を上げまくって読んだにも関わらず、全く期待を裏切られなかった……面白かった……読み終わってからしばらく余韻に浸ってしまった……!(感涙)
一切隙のない伏線回収に、綿密に造り込まれた舞台設定、精緻で美しい描写や文章に、胸を打つ名台詞の数々。本の世界にどっぷり入り込むこの感覚は、いくつになっても、何物にも代えがたい快楽ですね。
剛力、近衛、鼠、どの面々もそれぞれの特技や得意な舞台を活かして大立ち回りを演じてくれるこの下巻。疾走感あふれる力強い展開には胸がすきますし、何より皆が仁に厚く、仲間思いで、誰かのピンチに他の誰かが駆け付けるたびに頼もしく感じられます。みんな大好きだ…… -
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Posted by ブクログ
本当に素晴らしい小説でした。評価の☆が5つまでしか無いのが惜しい。
壮大なファンタジーかと思いきや魔法も不思議な生き物も出てこない。(民族による体型などの違いはあるけれど。)でも、確実に質の高いファンタジー。巻末の解説に「指輪物語やハリー・ポッターに勝る物語」とあったのですが、まさにその通りだと思いました。
読み始めはページ数の多さと言葉の難しさに圧倒されて、読み終える事が出来るのかも怪しく感じました。でも、4巻を読む頃には早く先が知りたくもあり読み終えるのが寂くもあり。沢山の知識や考え方が入ってくるのだけれど決して押し付けがましくなく、読み手にちゃんと考える余地を与えてくれている。
沢山の人 -
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Posted by ブクログ
これだけの長さでありながら、物語が終わってしまうことを惜しむような本に出会ったのは、とんでもなく久しぶりな気がします。ひょっとしたら初めてかもしれない。
世界観、設定、話の展開、伏線、学問的な裏付け、根拠に理論。何より、風景に気候、動植物に飲食物、建造物に道具類、そして人物描写と心理描写。物語に関わる一切において手を抜くことなく、細部にわたって考え抜き、大切に言葉を選び抜き、丁寧に綴られたということが伝わってきます。
登場する言葉が難解すぎて&政治的なやりとりが難しすぎて、浅学な私の頭ではついていけない部分もかなりあったのですが(涙)、それでもこの話は十分に面白かった。分からないでも分か -
Posted by ブクログ
いや~、今回も素晴らしかった。本下巻の後半になってようやく魔女登場なんだけど、相変わらずの明晰振りを遺憾なく発揮してくれて、存在感は圧倒的。この人が出ることによって生まれる、緊張した空気感の演出が絶妙。素晴らしい美文によって埋め尽くされる物語は、否が応にも読書に対する高揚感が刺激されまくります。今回は名前だけしか出てこなかったキリヒトとか、最後にチラッと顔を出したミツクビ配下の凄腕剣士とか、今後に対する期待も十分に持たせつつ、圧巻の幕切れ。ただ、第三弾が予告から大幅に遅れているのは少し気になるところ。でも、出てくれさえすればゆっくりでも良いです。楽しみに待ってます!
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Posted by ブクログ
『これはすべて、もとはといえば書物を読むということの価値が広く知れ渡ったからだというのに、結果はまったく矛盾したものとなる。
書物が一介の消費財となる上に、複製すべき書物を選ぶのに人が人生を賭すほどの意味が無くなる。その帰結として起こることはもはや自明だ。この世に駄本が満ちあふれて流通することになる。愚書が蔓延る。』
複製技術の進歩が、書物を書き写すという労力をゼロにしてしまい、価値のない書物まで増え、何が価値があるのか分かりにくくなってしまった。
まさに同感。たまにそういう本に当たってしまいがっかりする。
ものすごく惹きつける作品でいよいよ最終巻へ。ニザマ帝国に乗り込む緊張感がたまらな -
Posted by ブクログ
一気に物語が加速。実は外交交渉ファンタジーだったとは。蘊蓄が盛りだくさんで、これまではリズムがつかみにくかったが、ここに来て、リーダビリティも逸品。
マツリカは高い塔から動かない安楽椅子探偵タイプかと思っていたら、三国交渉に直に敵国ニザマまで赴く、なかなかのアクティブぶり。
キリンの能力全開、真骨頂だし、近衛の面々もそれぞれの個性が立って魅力的になってきたし、穏和かつしたたかなニザマ帝もお茶目でステキ。
長い蘊蓄にも慣れてきて、随所に挟まれるマツリカとキリヒトの会話にくすりとさせられ、ほのぼのとする。
三国交渉を成功させ、次巻は、いよいよマツリカを狙った刺客「双子座」との対決。楽しみです。 -
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購入済み
全編読んだ後の感想ですが、前半は登場人物の掘り下げや状況の設定が中心で物語が大きく動くのは後半からでした。
終盤には図書館の魔女のキャラも登場します。