高田大介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今回もまずは説明からw
前作で敵方だったニザマの視点の物語がスタート
コツコツと伏線を積み上げている気配はあるものの物語はゆっくりと静かなまま上巻は幕を閉じます
まるで注文が入ってから魚を捌く料理屋さんのよう
一回目は料理が出てくるまでにあまりに時間がかかってイライラしましたが、二回目ともなると慣れたもんです
このあと物凄い美味しいお料理が出てくるのが分かってますからね
待たされるのは分かっての二度目の来店です
そして静かではありながら不穏さにみちみちております
もちろん鍵を握るのは笛を拵えるのが得意な隻腕の男!いまいち周りに信用されてませんが…大丈夫なのになぁ…ぐふふふ
そしてもちろん -
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Posted by ブクログ
話がグッと進み始めた後半。やっとテンポが良くなった。
まほり、というタイトルが実はどのような意味を持っていたか。そこが判明するまで、主人公と一緒に大変な史料の点検をしてきた感じ。ある意味すごい臨場感。もちろん実際の研究はもっとじっくり文書を読み込むはずだから、読者側の私は楽をさせてもらったと思う。
伝奇ミステリという分野が昔流行った。似ているが、口伝より史料から謎を読み解く感じが、新しかった。
作中の古文書の文章は、実在のものなのか、創作なのか。どちらにしてもすごい。普段から作者さんはこういう文書に触れているのだろうと思った。楽しそう…
準主役の少年淳の出会った着物の少女と、裕のルーツ、両 -
Posted by ブクログ
1-4巻読み終わったので感想をば。
文体が難解で独特・途中途中で挟まる専門的な話題、と結構読みずらい作品でした。
ただ文体にさえ慣れてしまえば以外となんとかなるように感じました。
専門的な話題の方に関しては、ストーリーに根深く関わってくる訳ではなかったので分かるなら+αで面白い要素。
分からなければ要点だけ把握して、流し読みすれば物語がわからなくなることはないと思います。
ストーリーに関してはネタバレになってしまうのでちょっとだけ。
政治系のもので、最初は取っ付きにくいかなと不安でしたが、2巻以降は加速度的に面白くなっていき、ページ繰る手が止まりませんでした。伏線も結構露骨に貼られていて後 -
Posted by ブクログ
ネタバレほーらやっぱり面白かった!
説明が長くて読み進めるのが大変だった上巻に比べると、物語が大きく動き、懐かしい面々も登場する下巻。あっという間に読み終わってしまった。
マツリカ登場の安心感。全ての謎が解き明かされていく爽快感。全て読み終えると、次はキリヒトの話が来るに違いないと確信できる。三作品目も楽しみだ。
それから、今作はエゴンという障がいを持つ鳥飼の存在が、言葉や文字に関わるキーパーソンだった。なかでも、ひらがなと漢字の識字についての考察にはハッとさせられた。言語について深く知ることができるのが、このシリーズの魅力であると改めて感じされられた。 -
購入済み
細かいところが気になる作品
全体として、シナリオはよく練られている。
が、細かいところで引っかかる点が多すぎる。
まず、あまりにもアカデミックな視点からしか物語を見ていないとでも言えばいいのか…ちょっと民俗学的知識のある人間なら序盤で思い至るような真相に、おそろしく迂遠な手続きの果てに到達する。
物語ではなく学究的プロセスを描きたいかのよう。
ドキュメンタリーなら面白く読める部分だが、物語として必要とは言い難い点も多く、主人公はこうした知識を披露するためだけに特定の発想に誘導されていると感じる。
頭がいいとされているのだから、せめて一読者である私が思い至る程度のことには思い至ってほしかった。
2点目。
文章の癖という -
Posted by ブクログ
4巻まで通読しての感想として、一巻全てを費やして「起」です。おおむね一冊づつで「起承転結」と思って良いかも。一巻では人物と世界観、この物語を読むに知るべきことが訥々と語られて、その合間にガッツリとした「言語学講座」が挟まります。正直、ページを繰る手が進まない…語彙が難解、小難しくて足踏み状態。すごく読むのに時間がかかりました。
が、一巻抜けてから本領発揮。人物たちの深掘りが始まり、物語が軋みを上げて走り出し、一気に読み口が軽快になっていきます。最初「これ必要?」と思う言語学講座も、のちのちいろいろなところを補完し始めて、「言の葉を手繰る物語」が紡がれていきます。
小難しいというレビューに読もう -
Posted by ブクログ
この筆者……本当にすごいな、この語彙力……国語辞典が頭の中に収まってるんじゃないだろうか……? そして優秀とは言え、大学生にここまでの語彙と知識でもって高尚な会話を繰り広げられてしまうと、己が不甲斐なく思えてくる……(汗)
そんな嘆きはともかく、民俗学の視点から地方の謎に挑んでいくホラー+ミステリーのこのお話。文庫自体の薄さに騙されそうになりましたが、とんでもない密度の超大作ですね……。言葉も内容も難しいので読むのに凄まじい集中力と時間を要し、それでも理解が全く追いついていかないのですが、にも関わらず面白く読み進められるのがこの方の作品の凄いところ。裕と香織のコンビが良い感じの微笑ましさ具 -
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