高田大介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
第二巻。
キリヒトが気付いて、マツリカが発見し、確信した、
地下にある忘れ去られた設備。
側近であるハルカゼとキリンにも秘密とされた理由。
暗闇の中、予測に基づいた探索と新たな発見と考察。
それにより先人達の知恵と知識と謎に触れる。
探検の後、秘密の市中の散策と約束。
そして知ることになるキリヒトの本当の使命。
キリヒトの悲し気な笑顔が切ない(T□T)
マツリカ達は政治的にどう動く!
最後のシーンは本当に切なくて、それでも二人は
どこか似たような境遇だから、きっと通じ合っていると信じてる!
全く、次から次へと降りかかる事件が多すぎます!
ワクワクだけでなく、心臓に悪いドキドキが追加されて
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Posted by ブクログ
全4巻中、3巻での出来事
元儀仗隊アキームとイラムの心の機微
魔術書のニセモノぶり
印刷技術の普及による本の物理的価値の低下
特定の書物を禁書扱いする行為の無意味さ
戦役回避の布石としての技術復元
マツリカ襲撃とその結果
荒れるマツリカ
ニザマ帝との交渉
前半は書物を禁書扱いする無意味さについてのあれこれ
この辺は現代の表現規制とかデマの取り扱いに繋がるものがあるなぁ
間違っている事を広めたくないなら、間違っている事をそれ以上に広めればいいのでしょうけど
現実問題として、理解出来ないものより自分でも理解できるものを信じてしまう人が一定数いるわけで
そんな人達の目に触れないように情報を制限す -
Posted by ブクログ
文庫版3/4巻。
独特な小説だなぁ、とあらためて感じる。
読み応えのある展開。結構な頻度で難しい言葉が使われいるので、いちいちググり、へーほーと思いながら読んだ。どうやらニザマについて使われる言葉には中国に由来した言葉が多い。
一ノ谷をはじめとする周辺国家の思惑が交差する。マツリカ率いる高い塔の面々が活躍する。一見するとマツリカ達の計画は順調に進んでいるように見えるが......
以下ネタバレ有り。(備忘録)
今回はキリヒトはあくまで通訳としてのキリヒトだった。ある時、マツリカを狙う刺客が現れ、マツリカの利き手である左手を封じた。キリヒトには守れなかった。一種の催眠術のようなものであり -
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Posted by ブクログ
下巻になってがぜん面白くなった。
姫様の救出とそれに続く近衛と鼠の救出。
そしてヒーローは最後に登場すると言うばかりの高い塔の魔女の登場。
いやあ、物語はこうでなくっちゃ^^
マツリカの存在感はやはり別格。
大人も子供も働かせて自分は優雅にワインを飲んでいる姿は最高だ(笑)
そして彼女が現れてからはいわばこの物語ミステリーの解決編が始まることとなった。
ラストは言葉に纏わる謎解きがカギにっているのはいかにもこのシリーズらしい。
物語としてはこの中にキリヒトの姿を見たかったけど、それはまたいつか語られることを期待したい。
そして個人的にはユシャッバ姫様のさらなる活躍を見てみたい。
この人、絶 -
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Posted by ブクログ
物語が大きく動き出す第3巻。
崖下の工房や指話などそれまでの伏線が重要な意味を持って物語に関わってくる。
作者的にも、ようやくここまで来たかという感覚なんじゃないかと思ったり。
利き手を奪われたマツリカの動揺と焦燥。
そんなマツリカの助けになろうとするキリヒトの献身。
まさに、これまで二人が培ってきた絆の深さに熱くさせられる。
ただ個人的に今巻で一番熱くなったのは、イラムがアキームの顔に手をやり、語る場面。
こういうのに弱いのよ。
さて、ニザマ帝室との関係を結んで、策は成ったように見えるけど、当然、宦官たちの反撃が予想される次巻。
先代タイキのたちの動向も併せて、スカッとする大団円を期 -
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前半は前巻から続く地下水道の話と市内お忍び行動。
相変わらずなかなか物語は進まず、これどう話が広がっていくのかなあと思っていた。
後半、陰謀話が始まるあたりから一気に面白くなった。
それにしても、丁寧で詳細なのはわかるんだけど、展開が遅い。
あと、作者の専門だから仕方ないけど、言葉の用法の説明がが詳細すぎて、もう少し簡単かつ分かりやすくならないものか。
そしてキリヒトの正体は、さもありなん。
意外だったのは、そのことを彼自身が厭うていたこと。
そうかそういうお話なのか。
ようやく、この物語の核心が見えた気がした。
ラストでマツリカはそれまで彼女に欠けていたヒトの痛みを知ることができるよう -
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