柚月裕子のレビュー一覧

  • 検事の本懐

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     『佐方貞人』シリーズ2作目。5編からなる連作短編集。大藪春彦賞受賞作品。

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     本作での佐方は検事として米崎地検に配属されて1年という設定。

     高校時代の佐方を描く「恩を返す」、横領の罪に問われ獄中死した佐方の父・陽世の謎に迫る「本懐を知る」以外の3編は、佐方の検事としての佇まいを異なる側面から描いています。

     それも佐方に心の内を語らせることなく、各話の登場人物の目を通した佐方という人間の描写にすることで、却って主人公としての存在感を確固としたものにしていました。実にうまい手法だと思います。

     巻末が近づくと言いようもなく淋しくなります。そして、早く続編

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    2021年11月19日
  • 小説 孤狼の血 LEVEL2

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    原作・柚月裕子、映画脚本・池上純哉、ノベライズ・豊田美加『小説 孤狼の血 LEVEL2』角川文庫。

    映画『孤狼の血』のオリジナル続編映画『孤狼の血 LEVEL2』の脚本をベースにしたノベライズ小説。小説『孤狼の血』と『凶犬の眼』との間をつなぐ物語となっている。オリジナル映画のノベライズというと原作のイメージを損なうのではないかという懸念もあったのだが、そんなこともなく非常に面白い作品に仕上がっていた。

    広島の裏社会の暴走を食い止めていた呉原東署の刑事・大上が亡き後にその意思を継いだ若手刑事の日岡秀一は再び広島の裏社会に新たな抗争の火種が燻るのを感じた。日岡が壊滅状態に追い込んだ五十子会を復

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    2021年06月20日
  • 小説 孤狼の血 LEVEL2

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    本作は小説であるが、小説のシリーズ第1作を原案にした映画の“続篇”として企画制作された映画の脚本を下敷きにしながら起こした小説となっている。「映画の尺」という分量の物語を小説化しているので、読み易い分量の小説に纏まっている。
    『孤狼の血』のシリーズについては、映画を愉しく観たという経過が在り、小説の『孤狼の血』を読み、小説がシリーズ化されていたので第2作の『凶犬の眼』も読んだ。更に本の登場まで少し待った第3作の『暴虎の牙』も愉しく読んだ。
    映画も、3作の小説も知る“一ファン”と「映画の2本目が在るなら?」と考えれば、第3作の『暴虎の牙』を下敷きに脚本が創られるというようなことを予想した。が、そ

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    2021年06月19日
  • 孤狼の血

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    信頼とは、正義とは ヤクザものは苦手なため敬遠していましたがこれは読むべき一冊です!
    ベテラン悪徳刑事、大上と新人のひよっこ、日岡が互いを信頼し、絆ができていく。
    信頼は正義を越えるのか、正義は信頼を超えるのか。
    正解はないと思いますが、日岡が日岡なりの信頼と正義を尽くす姿に思わず興奮します。

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    2025年12月18日
  • 慈雨

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    ミステリーという勿れ 人気漫画のタイトルをお借りしました。

    ジャンルで言えばミステリー、サスペンスになるのでしょう。ですが、トリッキーな犯罪や犯人逮捕の攻防戦を望むと肩透かしでしょうね。
    この小説は、限りなく現実に寄せているのだと思います。派手な演出もみんながあっと驚くようなトリックもない。
    でも、だからこそ朴訥な刑事の抱える16年前の事件に対する思い、正義感との狭間で苦しむ様子に共感できるのではないでしょうか。その意味ではヒューマンドラマとも言えると思います。
    長年連れ添った妻との絆、娘への愛、旅先での縁、そこから拾い上げるそれぞれの人生。そういったものと相まって、この「神場」という定年退

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    2025年12月18日
  • パレートの誤算

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    流石の柚月さん! 「臨床真理」から柚月作品は2作目。
    まるでサスペンス映画を見ているかのようで、著者の作品が何作も映像化されているのが納得できる。
    中盤からの展開とスピード感、緊迫感からのラスト。特に終盤の予測を裏切るところは爽快だ。

    淡々とした三人称視点の物語の中にホロリとさせられる要素があり、柚月さんのどの作品にも通じる人への「想い」を感じる。
    読後感がスッキリとして満足度の高いサスペンスだった。

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    2025年12月18日
  • 凶犬の眼

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    正義から仁義へ

    主人公、日岡の前作での揺らぐ正義感が今作では正義から仁義へと揺るぎない心情がテンポ良く描かれ新登場のキャラクターも魅力的でした
    完結となる次作が非常に楽しみです。

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    2020年06月12日
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    NHKのネコメンタリー、チェックして見てました。
    でも保坂さんの回は見逃してました。
    その時を思い出してとても読みやすかったです。
    写真も多めで癒されました。
    作家さんも素敵な表情ばかりでした。

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    2019年05月19日
  • 猫が見ていた

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    ジャケットの猫の目にやられた猫アンソロジー。
    短編が7作並んでいるけど、気に入ったのは柚月裕子さんの「泣く猫」だな。猫が脇でいい仕事をする。
    あと、「100万回生きたねこ」が感動の書なのか、絶望の書なのかは深いテーマだ。
    最後の猫小説傑作選も、また読まなきゃいけない本を増やしてくれる。

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    2019年01月20日
  • 最後の証人

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    読後感すっきり

    かってな思い込みをうまく利用されてしまったが、すっきり面白く読めた。

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    2018年07月03日
  • 孤狼の血

    購入済み

    若き日に見た 絵が浮かぶ

    呉 在住
    呉弁も 完璧
    内容も 違和感なく 感動ました。

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    2018年05月18日
  • ウツボカズラの甘い息

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    高村文絵は、約20年ぶりに再会した中学時代の同級生杉浦加奈子に嵌められ、警察に殺人容疑をかけられる。
    その捜査中に予想外の真実が判明する。文絵のアリバイとなる2人の娘は3年前に交通事故で亡くなっていて、首謀者と思われた加奈子は5年前に自殺していた。
    警察は、文絵の狂言だと思い逮捕の方向に傾くが、実は真犯人は既に亡くなっている女になりすまし、犯罪を重ねていることが判明する。
    人物の入れ替わりがキーになっているという意味では、最近読んだばかりの平野啓一郎著「ある男」と似ていると思った。

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    2026年01月17日
  • 孤狼の血

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    ネタバレ

    ヤクザ小説を読み慣れていないので、組の関係や登場人物を整理しきれず、何度も諦めそうになったけれど、最後まで読んで良かった。
    映画も見たくなった。
    キャスティングがぴったりでがっかりせずにすみそうな気がする。

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    2026年01月18日
  • 逃亡者は北へ向かう

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    2026.01.17
    ストーリーには予定調和の感があり、コメントしない。しかし、登場人物の心情の描写には考えさせられること多くてよかった。公務に殉ずるということは家族よりも「仕事」なのかと思うと自分の仕事も辞めたくなる。家族を優先したい弱い自分がいるから。

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    2026年01月17日
  • 風に立つ

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    補導委託を受けた職人の父親と、その息子を中心にして、預かった少年との交流を描く感動作。読み応えもあり、新聞連載だったもののようなので展開も飽きさせずすらすらと読みやすい。連載のせいかもしれないが、登場人物の役割がわかりやすすぎる印象はある。

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    2026年01月16日
  • 月下のサクラ

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    パレートの誤算に続く柚木裕子作を読むのは2作目だけど、読みやすくておもしろい!パレートの誤算を読んだ後だからか、誰が?裏切り者なのでは?!!とヒヤヒヤしながら読んでいた。チーム黒瀬がみんなを黒瀬を慕ってるところがとてもよかった。森口のことも応援したくなる!!まだ2作目だが、他の作者に比べて柚木裕子は登場人物の見た目描写が全然ないような、、、だから自分の中でどんな人!ってキャラクターイメージが湧きにくく誰が誰だかたまに分からなくなるけど!自分の想像でってことかな?

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    2026年01月15日
  • 逃亡者は北へ向かう

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    東日本大震災直後の混乱した東北を舞台に、殺人犯の青年・真柴亮と彼を追う刑事・陣内康介、そして被災地で出会う人々を描く、柚月裕子によるクライムサスペンスです。震災で人生が狂った人々が、それぞれの事情を抱えながらも過酷な現実を生き抜き、逃亡と追跡の中で「正義とは何か」「人生の選択」を問いかける、重厚な人間ドラマが展開されます

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    2026年01月14日
  • 凶犬の眼

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    前作の日岡さんがこう変わるのか。
    警官とヤクザではなく、人間としてどれだけ相手を信頼できて、繋がり合えるのかという関係がよかった。
    警察の上司よりもヤクザのほうが信頼に足る。
    国光はそれくらい器の大きな男だった。

    女性作家が書いているとは思えないハードな世界観。

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    2026年01月14日
  • パレートの誤算

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    ネタバレ

    これは実話を元にしているのか?世界仰天ニュースを見ているのか?と思うくらいリアルな内容に感じた。表に出てこないだけでこういうことはごまんとあるような、、、もちろんあってはならないけども。最近生活保護のテーマの映画とかも見たけれど、本当に本当に必要な人に渡って欲しいし、私たちの税金が無駄にされてないことを切に願うばかり。

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    2026年01月12日
  • 教誨

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    自分も事件の真相が知りたい気持ちがどんどん出てきて、スルスル本が読めた。
    響ちゃんと千枝子が、ただただかなしい。
    真実を知ったとき、思わず涙が出ました。

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    2026年01月10日