あらすじ
ベテランケースワーカーの山川が殺された。新人職員の牧野聡美は彼のあとを継ぎ、生活保護受給世帯を訪問し支援を行うことに。仕事熱心で人望も厚い山川だったが、訪問先のアパートが燃え、焼け跡から撲殺死体で発見されていた。聡美は、受給者を訪ねるうちに山川がヤクザと不適切な関係を持っていた可能性に気付くが……生活保護の闇に迫る、渾身の社会派ミステリー!
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Posted by ブクログ
生活保護と貧困ビジネスという社会問題を正面から捉えた本作。
同時に2:8の8は切り捨ててもいい存在なのかという問いを突きつけられた。
ストーリーも起承転結があり、一気読みしました。
Posted by ブクログ
生活保護者を支援する社会福祉課。福祉に関わる仕事でこんなにも大変そうな仕事が市役所にあるとは。
主人公は、生活保護者に対する考えが、事件や関わる人たちによって、次第に考えが変わっていき、仕事に対して責任をもち、かっこいい。
最終的に、事件に関与していた人物が、最後までわからず、ドキドキした話でした。
この話のように、身近で弱者のような人を相手に悪い事が大小でも潜んでいると思うと、誰もが関わりを持ちたくないと思う。正義感がありすぎるのも良くないというのが、何か寂しい。
自分は決して強い立場ではないが、できるだけ寄り添えるような人になりたいと思う。
Posted by ブクログ
流石の柚月さん! 「臨床真理」から柚月作品は2作目。
まるでサスペンス映画を見ているかのようで、著者の作品が何作も映像化されているのが納得できる。
中盤からの展開とスピード感、緊迫感からのラスト。特に終盤の予測を裏切るところは爽快だ。
淡々とした三人称視点の物語の中にホロリとさせられる要素があり、柚月さんのどの作品にも通じる人への「想い」を感じる。
読後感がスッキリとして満足度の高いサスペンスだった。
Posted by ブクログ
柚月裕子作品はタイトルの付け方もいつも素敵だなと思う。
物語としては、主人公が公務員の若い女性で、真面目で素直で小心者で…いや、リアルに考えれば普通の真面目な女性が事件に巻き込まれたらそれくらい慎重で弱気になるよね。
普段危険を顧みない物語を読みすぎて、聡美にイライラする瞬間もあったけれど、現実的でもありました。
その分心の変化や成長が伝わってきて応援しながら読んでいました。
Posted by ブクログ
これは実話を元にしているのか?世界仰天ニュースを見ているのか?と思うくらいリアルな内容に感じた。表に出てこないだけでこういうことはごまんとあるような、、、もちろんあってはならないけども。最近生活保護のテーマの映画とかも見たけれど、本当に本当に必要な人に渡って欲しいし、私たちの税金が無駄にされてないことを切に願うばかり。
Posted by ブクログ
本来受給対象である人が受けることが出来ず、悲しい結末のニュースがある一方、不正受給の話も聞くことがある。以前から関心のあるテーマ「生活保護」
書かれてる内容は、きっとどこかで存在することのような気がした。同時にケースワーカーは本当に大変な仕事だと思う。人数が足りないのに受給する人は増えている現実。訪問調査で細かい状況を把握するのも難しいのではと思ってしまった。
ストーリー展開はテンポ良い。なんとなくこの人かなという人が犯人だったけど、保身の為にまさかの理由(繋がり)で罪を犯したとは…
Posted by ブクログ
最後が急にハードボイルドになって、驚いたけれど、社会派ミステリーで面白かった。
山川さんが悪者でなくてよかった。
小野寺さんと若林刑事が、素敵な感じに書かれているあたりは、女性作家らしいなーと思いつつ。
Posted by ブクログ
わたしは生活保護についてはあまりよく知らなかったのですが、この本を読んで生活保護という制度の仕組みや、受給者の家をまわるケースワーカーの仕事内容、さらに不正受給の実態についても知る事ができました。
特定の職業を取り上げている作品を読んだあとは、いつもその職業に憧れたりするのですが、残念ながら今回はケースワーカーではなく、警察のほうがカッコいいと思いました(ケースワーカーに憧れている方、すみませんm(_ _)m)。
特に三章での若林警部補。市民を救うために自分の首をかけて無茶振りをする彼の存在が、ラストシーンへと一気に盛り上げてくれました。
サスペンス調の話はとても面白く、気になる展開が続くのでなかなか栞を挟むタイミングが難しいぐらいですが、暴力的なシーンが怖かったため☆4にしました。
…と言いつつも、単にわたしがとてつもなくビビりなだけかもしれませんが(^^;)
生活保護の闇を知りたい方や、暴力的な描写をものともしない勇敢な方にはぜひオススメしたい一冊です。
Posted by ブクログ
現代社会が抱える生活保護の闇を題材にした長編社会派ミステリー。最初はこの人が犯人と思っていたところ、実はこっちだったかと振り回されてしまったが納得の結末。面白かった。
Posted by ブクログ
たまたま目についたので買った一冊。
生活保護の不正の話
まず題名のパレートを読み間違えていた。
この本読むまでパレードと思っていた。
パレートの法則
なんとなく知ってはいたが、それをパレートの法則というとは知らなかった。
後半からスピード感ある内容でハラハラしながら読んだ。
裏切り者がまさかの人だった。
全くのノーマーク
正直に過ちを受け入れていれば、ここまで酷くならなかったんじゃないかとも思う。
生活保護の闇は深いそう感じた小説でした。
Posted by ブクログ
パレートの法則は、「80対20の法則とも呼ばれていて、ある分野における全体の約8割を、全体の一部である約2割の要素が生み出しているという」理論。
働き蟻の法則
Posted by ブクログ
市役所職員と警察官は、同じ公務員なのだから本来は市民のために汗を流さなければならない。ところが、それを忘れて組織の保身を最優先されていると若林刑事は言うが、ケースワーカーの牧野聡美がヤクザに誘拐されると、自分の首は意に介せず独断で行動を起こす。保身の塊である役所とは対照的で面白い。
Posted by ブクログ
牧野聡美
社会福祉課職員。臨時職員として就職。山川の死後、仕事を引き継ぐことになる。
猪又孝雄
津川市役所福祉保健部社会福祉課の課長。
山川亨
社会福祉課職員。三十七歳。社会福祉課は八年目。ベテランケースワーカー。生活保護受給者の自宅に訪問中、火災に巻き込まれ死亡。解剖報告書では、火災が起きる前に死亡していた。
その後、ヤクザと不適切な関係を築いていた可能性が浮上する。
小野寺淳一
社会福祉課職員。三十歳。市役所に勤務して八年。この春に市民課から社会福祉課に異動した。
西田美央
社会福祉課職員。新卒で市役所に勤務して四年。
森口守
生活保護受給者。六十歳くらいの男性。
沢内憲吾
生活保護受給者。
倉田友則
社会福祉課職員。課長補佐。
高村大樹
社会福祉課臨時職員。
昌子
聡美の母
亮輔
聡美の三つ上の兄。銀行員。
吉村信吾
生活保護受給者。五十六歳。十年前に妻と離婚し、現在ひとり暮らし。五年前から生活保護を受けている。
桑田奈津美
生活保護受給者。二十二歳。三歳の子供がいる。二年前に離婚。
郷田久美子
生活保護受給者。四十六歳。未婚。派遣で生命保険会社の外交員をしていたが、五年前にリストラ。
中田翔太
生活保護受給者。二十五歳。高校卒業後、派遣のアルバイトで警備会社に勤めていた。酒に酔って階段から落ち、頚椎を骨折。
菅田
消防士。
若林
津川所刑事課。警部補。
谷
刑事。
金田良太
生活保護受給者。北町中村アパートの住人。亮輔の高校の同級生。火災後に行方不明。
恵美
聡美の友人。
小柳
人事課長。
徳田真
生活保護受給者。五十三歳。北町中村アパートが火災になり、市営住宅に移る。
安西佳子
生活保護受給者。三十五歳。北町中村アパートが火災になり、市営住宅に移る。
加藤明
生活保護受給者。五十一歳。北町中村アパートが火災になり、市営住宅に移る。
安田憲一
生活保護受給者。六十三歳。北町中村アパートが火災になり、市営住宅に移る。
西海友明
聡美が高校一年生のときに応援団を務めていた。金田と亮輔と同じ中学の卒業生で、学年はひとつ下。父親が経営している塗装業を手伝っている。
渋谷正晴
耳にピアスをつけ、学生ズボンを下着が見えるほどズリ下げていた。学校の問題児。金田と亮輔と同じ中学の卒業生で、学年はひとつ下。駅前のコンビニのフリーター。
門馬大地
亮輔が仲良くしていた同級生。
岩塚武
五十三歳。生活保護の申請に社会福祉課に訪れる。すぐに受理されないことがわかり刃物を出し暴れる。
白川正志
生活保護受給者。北町中村アパートが火災になり、市営住宅に移る。
立木智則
安西佳子の男。四十五歳。付き合いは十年以上。高坂組系、同和会の組員。
安西典江
安西佳子の母。十七年前に交通事故で亡くなる。
安西隆康
安西佳子の伯父。典江の兄。七十三歳。
翔
隆康の孫。
安西博子
隆康の妻。
理沙
隆康の娘。
竹本
小野寺の叔父。「シェ・エラン」という店を経営している。
務
竹本の兄。
菅野丈太郎
菅野内科病院院長。
佐賀兼敏
福祉保健部長。
スギ
八幡
防犯係課長。
東蔵
同和会組長。
湯川
八幡の部下。
大谷正吉
ポンキチ。同和会の古参組員で、組長の舎弟にあたる幹部。
圭吾
ポンキチの息子。
藤代
山川と金田殺しの合同捜査本部のしきをとっている本部長。
マサキ
Posted by ブクログ
生活保護の話を2冊続けて読んだこともあり、途中なんとも暗い気持ちになったものの、最後はハラハラする展開で読むスピードがあがった。
あれだけいけすかないと思っていた若林がかっこよくてびっくり。もっとケースワーカーが増えないと不正受給を見つけることは難しいけれど、大変な仕事でなかなか人手がないんだろうな…
Posted by ブクログ
生活保護を真ん中に置いた、社会派ミステリ。っていうのかな。
生活保護を受けている人は弱者なのか、怠け者なのか。
役所に勤める人は慎ましくないといけないのか。
みんなが持ってるバイアスに問いかけるような問題提起がいくつもある小説だった。
土曜夜10時とかのドラマでやってそう.ジリジリ、だけどテンポは悪くない感じ。
Posted by ブクログ
裏社会が舞台の本を読みたくて借りました。
ヤクザになってしまった金田にフォーカスしたストーリーを期待していましたが違いました。
でも、内容は面白かったです。
主軸の「生保受給と闇社会の問題」と同時に、
生活保護制度の意義がテーマになっているストーリーだと思いました。(貧困ビジネスの仕組みは、事例をもっとたくさん知りたかったです)
本書とは別に、
生保をどうしても受けたくなかった若者がいて、それでも一時的に生保受給をした事で、社会復帰できた記事を昔、新聞で読んだのを思い出しました。
生活保護は恥ずかしいとかいう考えが少なからずあるせいで、
本来生保受給が必要なのに、忌避感から、生保を受けないという人もいると思いますが、そういった認識は負のループだと思います。
本書に書かれているように、
どうしても生保を受けざるを得ない人にとっては必要な制度だと思います。
(そういった状況に陥る可能性は自分にもあると思います)
世間も、生保受給者自身も、
社会復帰するために、あくまで「一時的に」生活保護制度を頼る制度。という認識が必要だと思いました。
パレートの法則と掛け合わせた話でしたが、ここだけ疑問でした。
p.178などで、
そもそも、刑事が世の中の役立たずはいつの世もなくならない、の認識
→それに対するp.419のまとめ方でしたが。
当該認識が「誤算」というより、
そもそもパレートの法則(の解釈)を、
生活保護制度に当てはめること自体が、個人的にはあまり合致しなかったです(すみません)。
理由は、
パレートの法則の8割=生活保護受給者
がしっくり来なかったためです。
あと、犯人は、一応ミスリードされたので期待を裏切られて良かったです(笑)
最後に、個人的には小野寺のキャラは好きでしたが、
主人公のキャラが、隙が無さ過ぎて、あまり好きになれませんでした(笑)
p.419
さまざまな理由で、自分の力で生きていけない人は、いつの時代にも必ずいる。
p.246
あいつら、最初は猫みたいに擦り寄ってくるが、弱みを見つけると豹変する。骨の髄までしゃぶられ。
Posted by ブクログ
安定の内容。
他の作品もそうだがとても女性作家が書いた作品とは思えない。
刑事物をこんな描写で書ける女性作家がいるとは改めて驚き。
神永学の『山猫シリーズ』のような展開で読んでて飽きがこないし、続きが知りたくなる。
他の作品も読んでいこう。
※直木賞が取れれば良いな!
Posted by ブクログ
まぁまぁ面白い。古本で買ったから得した気分になった。意外性が出せそうで出せてないところが二時間サスペンスっぽい。警部補と同僚の男がいいキャラしてた。
Posted by ブクログ
柚月裕子氏の作品だったので、いつものようにリアリティある実話っぽいストーリーかと思って読み始めたが……
生活保護の不正受給、ヤクザが絡むという展開。生活保護に関する情報や、ケースワーカーの仕事の大変さはあまり知られていないこともあり、興味深かった。
が、臨時職員の主人公がケースワーカーとしてどうなの?と思ってしまうし、警察も関係者とはいえ、内部事情を臨時職員にだけそんなに話していいの?とか、臨時職員の主人公が事件を追うのも無理があるような……という、なんだか違和感が残っていまいち楽しめないまま。
犯人もありがちな方で。
山川さんを疑うような伏線だったので仕方ないが、疑ってごめんなさい。山川さん。
Posted by ブクログ
ストーリーと扱うテーマは面白かったが、さすがにそんなきっかけで人を殺めるか?
一介の臨時職員がそこまで命をかけて行動するか?
そんなタイミングよく間に合うか?
と、ちょっと無理あり過ぎた。
Posted by ブクログ
物語が動くまでがかなり長い……、状況の積み上げばかりでページが進みダレた。
テーマ重視のお話だったのか、そちらの描写に注力され人物の魅力がイマイチだった気がする。どの人物とサラッとしてんのよな。唯一、若林がギラついてて良かったんで、この人で一冊書いてくれないかしら。
もうちょいドカンと盛り上がってくらたら読み応え有ったんだけど、ちょっと平坦な部分が多くて物足りなかったかな……。
Posted by ブクログ
ヤクザと不正受給の話。
展開はありきたりな内容で、刑事でもない同僚が真相を究明していくストーリー。
読みやすい作品だったものの、そこまでインパクトは無いのでこんなもんかな。