柚月裕子のレビュー一覧

  • 風に立つ
    南部鉄器の職人である父・孝雄が、悟に内緒で非行少年の補導委託を引き受けて来た。やってきた少年春斗は、両親の望むように生きてきて躓いている。春斗をめぐるやりとりを通じて、ぎくしゃくしている孝雄と悟の関係も変化していく。
    南部鉄器の愉快な職人仲間たち、居酒屋を営む悟の妹由美との関わりを通じて、少しずつ春...続きを読む
  • ミカエルの鼓動
    「ミカエル」を使って手術する西條も、従来の術式で手術する真木も患者や医療に対して誠実であろうとする姿は救いであり、希望でもある
  • 風に立つ
    単行本でページ数が多いなあって思って読み始めたんだけど、どんどん話に引きずり込まれていった。著者の作品は結構読んでて確かに好きな作品多いけど、これも大当たりだった。春斗君だけでなく、その家族や受け入れた側も、みんな一皮むけたよね。ムチャいい話で大好きです
  • 最後の証人
     主人公、佐方貞人シリーズ、全四冊の一冊目。後の三冊が検事なのに対して、この本では弁護士をしている。
     「罪は真っ当に裁かれなければいけない(だったかな?)」を信条に、何物にも揺るがない、青年弁護士の物語。
     佐方の生き様が、読んでいてグッとくる。特にハードボイルドが好きな人にオススメ‼️
  • 検事の本懐
     さすが、大藪春彦賞受賞作。新人検事、佐方貞人が事件を掘り下げ、意外な真相を導き出すリーガルミステリー。
     佐方の生き様もハードボイルドで惹きつけられる。
     連作短編(5篇)で読みやすいのもグッド!誰が読んでも、きっと満足する一冊。オススメです。
  • 検事の死命
     検事佐方貞人シリーズの二冊目。大藪春彦賞を受賞した前作に勝るとも劣らないおもしろさ。今作は長編リーガルミステリー。ミステリー好きにもオススメできます。
     
  • 月下のサクラ
    「朽ちないサクラ」のヒロイン第2作、ちょっと久々の柚月裕子。
    警察広報職員から刑事になった女性が、希望していた機動分析係へ配属され、自己の能力を最大限に発揮して事件を解決に導く姿を描いています。
    警察小説としてもミステリとしても楽しめ・・・いや、ホントに楽しかった!一気読みでした(^_^;)
    1作目...続きを読む
  • 慈雨
    なんかすごーい面白かった。
    とても重いテーマのように思えたけど、読み終わった時になんだか心がとても温かくなった。これをただのミステリーとは言いたくないと思った。
  • 朽ちないサクラ
    最後の最後まですごいドンデン返しがあり、しかもスッキリする結末ではなく、今後につながる内容となったことに驚いた。
    文庫解説の方も書いてましたが、柚月裕子さんのジャンルの幅広さに嬉しくなり、さらに他の作品を読みたい気になっています。
    すぐにサクラの次を読もう!
  • 検事の本懐
    検事、佐方貞人の短編物語。

    あ〜、やっぱり佐方貞人は裏切らなかった。
    五話それぞれ面白かった。
    事件の内容だけを見るのではなくちゃんと人を見て真実を追求していく。
    情には流されないけれど、どこか優しさも垣間見れて憎めないキャラ。

    やはり佐方シリーズは面白い!
  • ミカエルの鼓動
    生命がテーマとなる医療機関を舞台に繰り広げられる人間ドラマにグイグイ引き込まれる。ハラハラドキドキしたり、色々考えさせられたりしてあっという間に読み終わった。
  • 盤上の向日葵(下)
    上条桂介の人生の過酷さと彼が巡り合っていた勝負師たちの鬼気迫る生き方、対局シーンの迫力、ただの証拠品ではなくさまざまな場面でキーポイントになる駒の使い方など、将棋のようなターゲットが狭い題材にも関わらず本屋大賞2位の名に相応しい作品でした。
  • 凶犬の眼
     孤狼の血が大好きで、続編の本作は必ず読みたいと思っていた。

     今回もしびれた。極道の世界と警察官との関わりを巧みに描いた物語。一気にのめり込めた。

     日岡刑事。心和会の国光。どちらも文句なしにカッコ良い。

    続編である暴虎の牙。読むのが楽しみ。

     
  • 最後の証人
     柚月裕子は、読めば読む程さらに読みたくなる作家さんだと思う。

     「人間関係で一番強いものは、恋愛や友情ではない。同じ目的をもつ同志の絆だと思う」このフレーズで胸が熱くなった。

     ラストは号泣した。大切な人への想いの深さが身に沁みた。

  • 月下のサクラ
    一気に読み切りました。

    この春に、朽ちない桜が映画化されるということで再読しました。読み返しであるにも関わらず、初めて読んだ時以上に引きずり込まれました。柚木さんの作品はどれを読んでも、読み始めから物語の世界に一気に引きずり込む引力?吸引力?吸着力?…が凄まじく強力です。そして展開の巧みさ!先が読...続きを読む
  • 風に立つ
    補導委託先という制度(犯した少年を更生させるために一般事業で少年を預かる)をこの小説を通じて知れた。エピソード内の東北の南部鉄器職人の経営判断も面白かった。登場人物のキャラクター設定がきちんとしていてリアル感たっぷりで楽しめた。重い内容だが楽しく向き合えました。
  • 蟻の菜園 ‐アントガーデン‐
    一気に読み切ってしまった。
    すごくやるせない気持ちになった…。
    虐待がこの世から無くなればいいのに。何があっても弱者を虐げていい理由にはならない。みんなが幸せになる方法はなかったのかな…。
  • 風に立つ
    家族の関係性について、とてもリアルな物語で引き込まれた。
    終盤は考えさせられる場面も多く、本を閉じて自分の家族のことを考える良い時間がとれた。
  • 検事の死命
    佐方貞人シリーズ 今回も良かったです。
    というか、個人的には一番です。

    陽世の章も素晴らしく、涙腺が崩壊でしたが
    後半二章の『死命』は読み応え充分でした。

    特にクライマックスの佐方が証人を怒涛の様に
    追い詰めるシーンはスカッとしました。
  • 検事の死命
    シリーズ第三弾、ここまでのシリーズの中で1番好きです。特にタイトルの「死命」がついた後ろ2話は読み応えがありました。権力に屈しない佐方検事天晴れです!