柚月裕子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「佐方貞人」シリーズで、16年ぶりとなるのか…
すでに検事時代の佐方を忘れかけていた…。
弁護士・佐方のもとに警察から一本の電話が入ることから話が始まる。
佐方の大学時代の同期であり、弁護士の久保利典が行きつけのクラブの女性から不同意性交等罪で訴えられた。
佐方は、久保から弁護人を頼まれて、無実を主張する彼を信じて事件を調べる。
久保は、女性から嵌められたのか?
だとすると接点があるはずで…。
約20年程前に香川県で起きた、ある石職人の死亡事故が関連していることに辿り着く。
佐方弁護士の法廷での何を主張したいのかを明確にして尋問するやりとりに凄さを感じた。
けっして声を荒げることもなく、 -
Posted by ブクログ
元刑事神場が過去に担当した幼女誘拐殺人事件について冤罪ではないかと苦悩し心を休める時がなかった。退職後に四国八十八ヶ所の巡礼にそれを求めるために妻と旅に出る。その最中に同様な事件が発生する。神場の脳裏に過去の嫌な記憶が再来する。部下であり娘の彼氏でもある緒方と連絡して上司の鷲尾から許可を得て、巡礼しながら緒方に指示を出していく。
緒方にとってはその言葉一つ一つの重みが元刑事として、彼女の父としての品格に人生の先輩として惹かれていく。
犯人逮捕がもし過去の事件と関係していたならば冤罪となり警察不審に繋がる。ましてや彼女の父や上司鷲尾、更には上層部までも影響を受けることに。
八十八ヶ所のお遍路の中 -
Posted by ブクログ
ある事件の裁判を舞台に、食い違う証言とそれぞれの事情が浮かび上がっていく。検事・佐方貞人は、一つひとつの証言を丁寧に追いながら、隠された真実と人々の“誓い”に迫っていく。
2つの物語が同時進行していく構成で、どちらにもすぐ引き込まれた。久しぶりの佐方シリーズだったが、その魅力はまったく色褪せず、むしろ円熟味が増していてたまらない。これまでのシリーズ同様、事実を積み重ねて真実に迫る展開と、揺るがない佐方の信念は健在。一方で、二つの視点が交差する構成や、それぞれの「誓い」に焦点を当てた物語はこれまで以上に深みがあり、より強い余韻を残す。
丁寧な人物描写によって人間ドラマのリアリティが際 -
Posted by ブクログ
ネタバレまさに犯行が起きようとする場面の描写から始まり、3日間の裁判の様子を中心に、過去の回想を交えてストーリーが進んでいく。被告人が無実を訴えているという情報と、光治・美津子夫妻が入念に犯行計画を立てるシーンから、大それたトリックでも思いついたのだろうとページを進めると、まさか被告人と被害者がすり替わっていることには気づかなかった。(確かに、ホテル従業員の証言でホテルに入った順番のところで被告人と被害者の順番が明らかになっており、違和感はあったがそのまま読み進めていた。)叙述トリック的な要素が目立つが、タイトルにも証人ある通り、裁判での口頭のやりとりが多くを占め、特に最終弁論は検察、弁護人それぞれの
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Posted by ブクログ
ネタバレ捜査二課の暴力団係に配属された日岡は、班長の大上の下につき、金融会社社員失踪事件を追う。ヤクザの懐に入り込み時には違法捜査も辞さない大上に、警察官として葛藤しながらも信頼感が芽生えていく過程を、暴力団捜査という一般常識の通用しない世界ながら、そのしきたりや特別な用語に至るまで読者に違和感を抱かせず描ききり、圧巻だった。各章の冒頭に日誌が登場し、その後何が起きるかが分かってしまうので、少しもったいない気がしていたが、所々黒塗りされたその日誌が、クライマックスの急展開、そしてプロローグの場面に綺麗に繋がり、ミステリとしても申し分ない読み応えだったように思う。大上のキャラクターは一冊で亡くしてしまう
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Posted by ブクログ
あの未曾有の大災害から15年。柚月さん御自身もご両親を失ったと聞いたけど、こんな小説を描いてしまうなんて。
ある日突然、平穏な日々が覆される。そこで別れる、生き残った人とそうでない人。
家族と引き離される痛み、誰しも簡単に受け容れられるものではない。
それでも自分の命ある限り、大切な人を探し求め続けるしかない。それは人として当たり前かもしれないけど、警察官や消防士などそんな当たり前のことすら自由にできずに公務に尽くしてくれた方々がいる。
そして、みんな助け合わない中で起きてしまう悲しい事件。事件も起きなければ家族と寄り添う時間もできたかもしれない。
どこまでもついていない人、世の中には確か