柚月裕子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
大天使ミカエルが、命の現場で戦う医師の姿に重なり、
とても感動的なストーリーだった。
ライバルというものは、
同じくらいの実力があってこそ競え合うもの。
嫉妬心も、相手がすごすぎては持たないだろう。
大谷翔平に対してのように、憧れしか感じないと思う。
二人の医師は、まさにライバル。
どちらも根底には命を救いたいという思いがある。
辛い過去や生い立ちが似ているからこそ、
お互いの実力を認め合えているからこそ、
反発しつつ、切磋琢磨できる。
手術支援ロボット、最先端医療はこれからもますます進歩するだろう。
機械は、人が作ったもの。
改良を重ねて完璧にしようとしても、
時には欠陥がでたりする。
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Posted by ブクログ
ネタバレ個人的に狐狼の血より好きでした。
国光が魅力的なキャラクターすぎて…これぞ私が求めていた仁義を貫き通す極道の姿でした。
印象に残っているのは国光が川で溺れてる子どもを真っ先に助けに行った時のこと。
すぐに遠くに行ったけどつけ髭も外れて龍の刺青が濡れたシャツから透けて見えたシーン。祥子目線で見た気持ちになってる。まさか祥子の通報で終わっちゃうなんてなあ…。
あと日岡と盃を交わすところ。ちゃんと有言実行する国光に痺れる。捕まるまでにやらなあかんこともかっこよすぎるし最後の裁判でも最初から最後までかっこよすぎる。
一之瀬さんはなんで国光なんかと仲良くしてるのか?って思ったけど一之瀬さんも国光も仁義 -
Posted by ブクログ
読みたい、読みたいと思いつつ手に取るタイミングが遅れていたが、ようやく暴虎の牙を読むことができた。
内容は全く事前に触れていなかったため、大上の再登場には純粋に驚き喜んだ。
この小説のいくらかに事実が含まれるのか?と思うと背筋が凍る思いは毎度のことだった。
今回も強烈で愉快なキャラクターが多数登場したが、中でも今回の主役=虎は強烈だった。ただ、自身が誰にも言えず苦悩を抱えている姿や、ひとつの苦悩が去るとまた苦悩が訪れる状況には、一般人でも共感できるところもあり心の残った。
まさかの結末には毎度、柚月裕子さんには驚かされ読み終えた。
シリーズ完結と裏表紙には書かれていたが、日岡の今後は知りたいし -
Posted by ブクログ
柚月裕子さんの著書、2シリーズ化されている、その一作目の作品。
今作品は昭和60年代の広島が舞台であり、当時の警察とヤクザの模様が伺える。
作品はハードボイルドでありながら、人情味が濃い。バックグラウンドも警察内部、暴力団内部の両独特な社会感もきっちりと描かれている。
なんといっても大上と日岡の関係性が絶妙。また晶子の存在が二人の人生に直決する大きなキーパーソンであると感じた。
テーマは正義になるだろうか?
正義にも種類があり、心の正義、自分の正義、誰か個人の為の正義、仲間や組の為の正義、一般大衆の正義がこの作品から読み取れる。
大上が日岡に託した正義はきっちりと日岡の中でその正義感が成