柚月裕子のレビュー一覧

  • 風に立つ

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    父と息子。近いからこそ分からない事がある。

    親が元気なうちに、色んな話をしっかりしようと思います。

    この本を貸してくれたのは、自分の父です。
    どんな思いで貸してくれたのだろう。
    親と子、これからもいい関係でいたいと思いました。

    とても心に残る1冊となりました。


    (工房の名前の意味に気づいた時、ぐっときました。)

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    2026年08月08日
  • 誓いの証言

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     「最後の証人」「検事の本懐」「検事の死命」「検事の信義」に続く「誓いの証言」は、佐方貞人シリーズ第5弾です。
     私が柚月裕子さんの作品をよく読むようになったきっかけは、今思えばこの佐方貞人シリーズのおかげだったかもしれません。
     検事から弁護士へ転身した佐方貞人は、「罪はまっとうに裁かれるべき」を信条とする、一本筋の通った人物です。
     佐方は、事実と真実は異なるものだと考えています。目に見える事実だけではなく、事件の背景や動機までを含めた真実を追い求めなければ、本当の意味で事件は解決したことにならない、そんな信念に基づいて行動します。
     そして、その真実が明らかになることで、加害者にも被害者

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    2026年08月02日
  • 逃亡者は北へ向かう

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    震災直後という極限状態の中で、逃げる青年と追う刑事、それぞれの苦しみや葛藤が丁寧に描かれていて胸が苦しくなった。
    過酷な運命に翻弄されながらも、生きるために前へ進もうとする姿が心に残る、重厚で切ない物語だった。

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    2026年08月01日
  • 検事の本懐

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    静かに熱い物語。
    本作を一言で表すとこれに尽きると思う。

    検察官佐方の造形がなんとも素晴らしい。男たるもの「かくありたいもの」だと憧れる。ここに描かれている五篇の短編はどれも素晴らしいが「罪を押す」と「本懐を知る」の二つが特に心に残った。両編とも陳腐な言い方ではあるが、ヒューマニティーあふれる物語にしあがっている。

    本作は検察官佐方シリーズの第二巻らしい。本作では主人公佐方の成長過程や出生にまつわるエピソードも描かれていて、佐方という人間を理解することができる造りになっている、本作を読むことでシリーズ全体をより深く理解できる役割が与えられているのかもしれない。

    第一作も読みたいし、続編も

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    2026年07月28日
  • 教誨

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    周りに人がいないから孤独なのではなく、いるのに誰も受け入れてくれない理解してくれないからこその孤独感や閉塞感が苦しかった。
    しんどいけど読んで良かった。いろいろなことを考えるきっかけになった。

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    2026年07月27日
  • 風に立つ

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    舞台が岩手と宮城、南部鉄器職人、宮沢賢治の作品がキーポイントになっていたりと好きな物が沢山出てくるストーリーでした。補導委託の引き受けという重いテーマですが、真剣に取り組むことで周りの人間関係も良い方に向いていくなんて怪我の巧妙でした。相手の立場に立って考えてあげることの難しさを知りました。

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    2026年07月26日
  • 誓いの証言

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    ネタバレ

    柚月さん作品のファンですが、佐方シリーズは別格。今回も痺れました。ストーリー展開は勿論のこと、最後、ちょっと締めで無理出るかなぁ、と思ってた点も、文子さんの事故で急展開。最後に何故久保だけ、他に許せないヤツいただろうと思ったところに勝也の真実。最後はまるで詰将棋でしたね。佐方シリーズは「贖罪」が根底のテーマにある気がします。小坂女史がいい味出してる。次の作品も多いに期待してます。

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    2026年07月26日
  • 逃亡者は北へ向かう

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    真柴の生まれが不幸だったのだろうか。その境遇に追い込まれたのは真柴の責任なのだろうか。生まれてから死ぬまで幸せいっぱいの人生を送る人はいるだろうし、どう頑張っても一般的に不幸な人生を送る者もいる。真柴は後者の方だ。真柴の力が及ばないところで転げ落ちていく。あちこちの不幸を不幸で転がしていくような、そんな救いのない物語だった。そんな無慈悲な世界を読んで、自分はそこそこ幸せなのかと感じるか、一寸先は不幸の波に飲み込まれるのか、読者ごとの読後感がありそうだ。

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    2026年07月21日
  • 最後の証人

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    あの一文を読むまで、見事にミスリードされた。どこか文章を飛ばしてしまったんじゃないか、登場人物を誤認してしまったんじゃないかと、前のページを遡ったりもした。

    物語としてはそこまで長くなく、全体的にコンパクトだが読み応えは十分。

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    2026年07月15日
  • 最後の証人

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    私ってホントに理想的な読者よなーって自分で思う。ミステリーやサスペンス、面白いように騙されるもん毎回。漫然と読んでて特に謎解きとかに力入れないってのもあるけど、えーーっ⁈って毎度著者の意図通りに騙されて楽しい。それで中盤までは被害者と被告人とだけ法廷で…男性作家が書いてるようなピシッとしたところと女性作家的なウェットな部分とのバランス感も好き。あとがきで今野敏が言うように、男っぽい中年男性を描くのが上手い女流作家。あんなシブくてしつこくて熱さと冷静さを兼ね備えた、頭の回る仕事のできる男に若造のねーちゃんがかなうわけない。顔洗って出直してこい!って感じだけど、彼女の家庭の事情もいろいろあり思い詰

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    2026年07月14日
  • 孤狼の血

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    あれよあれよと読み進める手が止まらなくなった。一部に消化不良を感じる部分もないではないが、単なる勧善懲悪の小説ではないところを鑑みればそれもまた可なり、である。

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    2026年07月11日
  • パレートの誤算

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    最初から最後までだれることなくずっと面白かった。パレートの誤算というタイトル命名が秀逸すぎる。最後の最後で伏線回収。そこそこ厚い本だが読書に馴染みがない方でもサラッと読めてしまいそうな疾走感を感じるストーリーだった。

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    2026年07月04日
  • 孤狼の血

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    昭和最後の広島の空気がとにかく濃くて、読み始めから作品世界に包まれるようでした。
    広島弁の勢いに引っ張られ、しばらく語尾が「じゃのう」になりそうなほど没入。
    これまでにもヤクザを扱った作品は読んできましたが、本作はその濃度が桁違いで、組の名前が次々登場するたびに相関図へ戻って確認する読書体験も含めて面白かったです。

    大上の強烈なキャラクターには最初は距離を感じていたものの、日岡に対して妙に高い評価を口にする場面が続き、どこかで「この人は初めから日岡の本質を見抜いていたのでは」と思わされました。
    その評価も、自分の側へ引き寄せるための駆け引きのように見える一方で、読み進めるほどに大上自身の中で

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    2026年06月30日
  • あしたの君へ

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    描写が細かく丁寧で、でもくどくなくて読みやすい
    そこまでドラマティックではないが、リアリティのあるそこら辺に転がっているようなネタ
    それだけに、内容に引き込まれた
    個人的には、モラハラの話が印象的だった

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    2026年06月26日
  • 検事の死命

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    痴漢事件を否認し続ける被疑者は果たして冤罪か偽証か。連続短編集

    佐方シリーズ3巻。熱い!佐方父の過去が明かされる巻。さらに微罪のはずの痴漢事件は検察組織を分断する死命をかけた戦いへ。手に汗握る!信じてくれてありがとうが沁みるよ。佐方は最高に格好いい

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    2026年06月20日
  • 孤狼の血

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    ネタバレ

    ヤクザの名前や独特の言い回しがわからないことが多く、少し流しながら読んでいたけど、終わりは良かった。
    大上のことは無念だけど、しっかりと“血”が受け継がれていることがわかる最後だった。

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    2026年06月19日
  • ミカエルの鼓動

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    壮大な医療ストーリー。医者がここまで葛藤しながら生きているのか、本当のことはわからないけれど、この本に出てくる2人の意医師は本当に素晴らしい。中盤から後半の、心が震えるような、泣きたくなるのを我慢するような、西條の心の機微は見応えがあった。
    これを描ける柚月裕子が最高すぎる!

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    2026年06月19日
  • 最後の証人

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    2026.06.13

    自分の予想が外れて見事に騙された。
    ああ、そっちだったのか、と膝を打った。

    作者が誘導したストーリーにまんまと乗せられた。

    誰かに勧めたくなる一作。

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    2026年06月13日
  • 盤上の向日葵(下)

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    上巻を読み終わった時に死者と遺棄者の予想は付いたが内容は凄い。巻末の羽生元名人の解説も味わい深かった。

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    2026年06月11日
  • 教誨

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    ネタバレ

    いつものことながら、感情移入しすぎて、余韻がつらい。
    主人公が幼い我が子、またもう1人の幼い子をなぜ殺してしまったのか。最後の言葉、約束は守ったよ。その約束とはなんなのか。知りたくて、読み続けた。もしかして、約束を守らなくて、全てを話していたら、違う刑だってあったかもしれない。
    でも約束守りたかったんだよね。
    母に褒めてほしくて。今までいじめられつづけた人生だったから。自分が死刑になろうとも約束を守った。その気持ちがかなしすぎる。
    しばらく頭から離れなかった。

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    2026年06月14日