柚月裕子のレビュー一覧

  • 教誨
    死刑囚が刑執行間際に遺したことば、

    “約束は守ったよ、褒めて”

    遠縁の身元引受人に指名されていた香純は、幼女連続殺人事件で実刑を受け死刑に処せられた響子の遺骨を受け取る
    幼いころに一度だけ会った響子の爽やかな印象から自分の子どもに手をかけた姿が重ならず、香純は響子の最期のことばの真意を求めて岩手...続きを読む
  • 検事の本懐
    本懐

    墓場まで持っていくことでそれに報いることができた

    嫌な感じがした記者でさえ
    それを墓場まで持っていく

    正義の核をどこに見るのか
  • 検事の死命
    最近は佐方貞人シリーズや法廷遊戯など、リーガルサスペンスをよく読んでいますが、今作の終盤論戦は久しぶりにハラハラしました。
    本当にシリーズが進むたびに佐方貞人という主人公が好きになる…
  • 風に立つ
    柚月裕子さんの作品
    『風に立つ』
    柚月さんの作品だと知り手に取りました。

    こんなに感動する作品だと思いませんでした。 父親に大切に育てられてないと思っていた息子の悟は『補導委託』を通して少しずつ打ち解けていきます。

    登場人物たちの語りがどれもジーンと心にきました。
    「苦労はしても後悔のない人生を...続きを読む
  • 月下のサクラ
    前作が泉の始まりまでの物語
    本作は歩き出した泉の物語

    前作と打って変わって最前線に泉がいることで緊迫感・緊張感が伝わってきた
    日本の警察、ここまで腐っていてほしくない
    人が人の命を奪っていい理由なんてどこにもない

    不器用だけど部下想いの仏頂面上司とか、全てお見通しで泰然自若なその補佐役、みたいな...続きを読む
  • 月下のサクラ
    朽ちないサクラ 森口泉が主人公の第二弾
    前作は警察に勤務する一般職 そこで親友を
    失い その真相を強い意志と正義感で導き出した。
    今回は 一度警察を退職し あらためて警察官
    採用試験をパスし 念願の刑事となる。
    冒頭の緊迫したシーンから引き込まれて
    警察という組織と闇に果敢に立ち向かう姿勢に
    主人公...続きを読む
  • ミカエルの鼓動
    北海道中央大学病院に勤める西條は、手術支援ロボット「ミカエル」を使った心臓手術のスペシャリスト。
    患者のダメージを最小限に抑え、短時間で結果を出せるその術式は、理想の医療を実現するするために必要不可欠なものであると考えていた。
    ある日、辞職する教授の後任に、ロボットを使わず従来の術式で高く評価されて...続きを読む
  • 朽ちないサクラ
    100%スッキリさせてくれないあたり、らしいというかなんというか
    こんなに腐っててほしくないけど、どうなんだろう

    続編も続けて読みます
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。
    とてもとても良かった、今まで読んだ猫にまつわる本の中で1番良かった。最後の養老孟司のパートの1番最後の節が本当に好き。
  • 朽ちないサクラ
    ストーカーの被害者が殺された。
    被害者の両親は何度も警察に相談していたのにのにもかかわらず、被害届の受理を先延ばしにしていた矢先の事件だった。
    そんな警察不祥事のスクープ記事が出てしまい、警察はその対応でバタバタしている描写から本書は始まる。

    主人公の森口泉は、高校からの親友がスクープ記事を出した...続きを読む
  • 検事の本懐
    読み始めて違和感…ほう、短編集か。
    全5章から成っていて、1日に1〜2章ずつ読み進めました。
    佐方貞人という主人公以外の人間から、佐方貞人がどう見えるのか。
    読むほどに輪郭や背景が見えてきて、ますます佐方貞人が好きになる。
    これは全巻読破必至ですね。
  • 朽ちないサクラ
    映画化されると聞いて読んだ。柚月さんの作品は1人1人キャラクターがきちんと立っていて深い。この作品も、実際の過去の事件を連想しながら、一気に読み進んだ。続編も楽しみ。
  • ミカエルの鼓動
    大天使ミカエルが、命の現場で戦う医師の姿に重なり、
    とても感動的なストーリーだった。

    ライバルというものは、
    同じくらいの実力があってこそ競え合うもの。
    嫉妬心も、相手がすごすぎては持たないだろう。
    大谷翔平に対してのように、憧れしか感じないと思う。
    二人の医師は、まさにライバル。
    どちらも根底に...続きを読む
  • 朽ちないサクラ
    シリーズ2作目の文庫本が書店に並んでいて
    面白そうと思い まずは1作目を。
    最後の最後まで 誰が黒幕?と本を読むことを
    止められなかったです。主人公が真相を解き明かす
    誠実さに 権力に負けるな!と応援したくなりました 2作目も楽しみです 
  • あしたの君へ
    家裁調査官のお話

    人は皆 自分目線でしか物を見れない生き物
    でも家裁調査官は自分の主観や、書類上の上っ面で判断が許されない

    物事を俯瞰で見て判断することが必要なお仕事

    この主人公もそうですが
    仕事等、悩みに直面してる時は物事を至近距離で見てる
    目の前の事にとらわれている状態で視野が狭くなる

    ...続きを読む
  • ミカエルの鼓動
    読み応えのある作品
    手術支援ロボットを扱い心臓手術を開拓していく新進気鋭の医師
    ドイツの有名な病院から帰国した医師
    病院の未来を二人を天秤にかけて
    決めようとする病院長
    そして週刊誌の記者
    一人の子供の手術を通して協力した
    二人の医師
    二人を育ちは似通っていて
    辛い子供時代を生きていた
    でも患者や医...続きを読む
  • 慈雨
    お遍路さんしよう!と軽い気持ちで、友人達と話したことがある。戯れに「行こう!」なんて言ってた自分を、少し反省しながら読んだ。
    たまに?妻を気にしながらも、お遍路の先々で推理を巡らす堅物男の神場と、現場を駆け回る現職刑事たちが目の前に浮かびワクワクした。
    なかなか重い事件の内容だったが、元刑事の夫のお...続きを読む
  • 検事の信義
    佐方の信念を曲げない生き方が好きで、4冊目のシリーズを読破しました。
    今は柚月さんの本にはまってます。
  • 検事の死命
    佐方貞人シリーズ三作目
    ※前作「検事の本懐」を読んでない場合はそちらを読んでからこちらを読むことを強くオススメします。重大なネタバレがあります

    心を掬うに出てきたあのワンフレーズ"心"は凄く響いた。心温まる作品だった。
    福村さん、少し胡散臭く感じて疑ってた部分あった。すみませんでした。

    そして何...続きを読む
  • 盤上の向日葵(上)
    重厚で悲しい人間ドラマ。

    ミステリにも色々ある。How done itやWho done itをメインにした所謂「本格派」はあまり好きではない(もちろん本格派にも数多くの名作があるが)。やはりWhy done itがメインのミステリに惹かれるし、面白いと思ってしまう。

    柚月裕子は重厚な人間ドラマ...続きを読む