あらすじ
2018年本屋大賞2位!
著者渾身の慟哭のミステリー、ついに文庫化!
平成六年、夏。埼玉県の山中で白骨死体が発見された。遺留品は、名匠の将棋駒。叩き上げの刑事・石破と、かつてプロ棋士を志した新米刑事の佐野は、駒の足取りを追って日本各地に飛ぶ。折しも将棋界では、実業界から転身した異端の天才棋士・上条桂介が、世紀の一戦に挑もうとしていた――
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柚月裕子さんの本は、2年前の冬に読んだ『教誨』、今年の夏に読んだ『慈雨』以来3作目。
上巻まで読んだ感想としては、最後に知らん人が出てきたんですけど〜〜????かな。
佐野刑事の視点からの話と唐沢さん視点からの過去の話、交互に繰り返されるので最初は戸惑ったけどすぐに没入できた。
異端のプロ棋士、背負っていた過去が壮絶すぎるし、あの時代だからギリギリ成り立っていたことであって今だったら死んじゃうよ、と思った。悔しかった。子は親を選べない。
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重厚で悲しい人間ドラマ。
ミステリにも色々ある。How done itやWho done itをメインにした所謂「本格派」はあまり好きではない(もちろん本格派にも数多くの名作があるが)。やはりWhy done itがメインのミステリに惹かれるし、面白いと思ってしまう。
柚月裕子は重厚な人間ドラマを描ける作家だ。本作も含めたいくつもの作品でミステリの形態をとっているのは、殺人などの犯罪を犯さねばならないWhyには複雑な背景があり、そこには様々な人間模様が交錯するためだろう。
本作は将棋に関する描写が多いが、昔に比べて色々な漫画や小説で奨励会や真剣師について書かれているため、基礎知識として知っている部分も多くスムーズに読むことが出来た。改めて勝負の世界の苛烈さと狂気を感じた。
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初読み作家さんです。
序盤立ち上がりが重かったけど、読み進めたら止まらなくなってきました。
将棋の世界、厳しい。
悲しい境遇ながら将棋を支えに真っ直ぐ生きる少年。その運命が気になる。
いざ下巻!
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文庫版になった時の下巻に、☗先手と☖後手の☗と☖が逆という大量の誤植があり、訂正再販を待って購入したのだが2年間も放置してしまった。
本屋大賞の第2位でもあるし、これは絶対に面白いと決めつけていて、ついに読み始めたところ期待どおり面白い。
事件が起きるまでに何があったのかの過去からのストーリーと、事件をきっかけに過去に何があったのかを遡るスートーリーが交互に展開され、かなり近づいてきたところで下巻に続く。
上巻では向日葵は出てこないので本書のタイトルの意味はまだ分からない。
全体のレビューは下巻で…
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「現在編と過去編が並行して進む小説あるある」言いたーい!
「先に絶望が待ってることを分かりつつ読む過去編の切なさ」
「ついに過去編が現在編と繋がったときにぶち上がるテンション」
そんな上巻でした。下巻も楽しみです!
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遺体と一緒に将棋駒が埋められていた。そこから刑事が事件を解決するべく動き出す。
たくさん事件を解決してきたがコミュニケーションに難ありの石破とその石破とうまくやっていく佐野の二人が将棋駒から事件を解決しようとする。
実業界から転身した異端の天才棋士・上条桂介。その子どもの頃からの話が始まる。
母を亡くし、虐待する父と二人暮らしの桂介。その異変に気づいた元小学校校長唐沢。唐沢は将棋が好きで、桂介を週に一度家によんで、将棋を教えるという口実で食事を食べさせたり、銭湯に行ったりする。
その間に、石破と佐野が時価600万円と言われる名工の将棋の駒がどうやって誰に手わたって行ったかを突き止めていく。
佳介は東大に合格したところで終わる。
もう先が気になってしょうがない。自分の妄想推理が止まらない。
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正に藤井聡太竜王が勝ったニュースが流れていた。単なる偶然のそんな折にこの本を一気読み。随所に書かれている将棋の指し手。私自身、若い時には今は鬼籍入りの親戚のおっちゃんから指し方を教わった。懐かしい思い出!それはさて置き、高価な駒に事件を解く鍵が隠れているかも知れないとの思いで捜査に着手するベテランと若手の刑事。上巻はそんな二人がようやく買手の一人にたどり着く。ドラマで言えば、山場を迎えたところでコマーシャル・・・あぁ!後半はどうなるの!?。はやる気持ちを抑えつつ、下巻に手を伸ばしたところで続きは次の時に。
やはり、この作家の本は面白い!
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将棋頂上決戦のプロローグ。このプロローグとどうストーリーが繋がっていくのかを楽しみながら読み進められた。現代の捜査と登場人物の過去が明らかになっていく進行は期待が高く、上巻は終わっていきました。
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プロ棋士への知識など皆無でもきちんとした説明やプロ棋士までへのプロセスなどもしっかりと書かれており、だが、将棋の知識はなくてもしっかりと楽しめている作品
なぜ元プロ棋士を目指していた人を警察に設定してるのかなど、下巻に描かれるだろう伏線だと思われるが、まだまだ謎が多い部分で上巻が終わる
すぐにでも下巻を読み、様々な謎を解明したい
とても続きが気になる
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上下巻合わせての感想
推理小説でもあり趣きとしてはどちらかと言うと主人公上条の人生録的な側面も強い
将棋の駒にまつわる小説というちょっと珍しい作品
途中途中で棋譜に関することも展開されている
ドラマを見ているような感覚でその時の情景が頭にぼんやり浮かび上がるかのようだった
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柚月裕子の将棋を題材にしたサスペンス。
主人公の巡査が某レスラーと一字違いなのが気になったが、内容は将棋の駒と真剣師をベースとした本格的なサスペンスだった。
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山中で死体と一緒に発見された、名品中の名品である将棋駒。どうやら事件にプロ棋士も関与していそうな前振りだけど、後半にどのように発展していくのだろうか。
緊張感のある展開で下巻が楽しみです。
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ひとつの殺人事件に纏わる遺品と、時系列が全く異なるとある人物を展開する作品。事象の点と点が繋がり、遺品と重要人物の接点が徐々に交わる展開に手が進む。
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オススメされて手に取った1冊。
柚月裕子さんの作品は初めてかつ500ページ超の本でしたがとても読みやすく、あっという間に物語に吸い込まれていきました。
話が進むにつれ、点と点が線となって繋がり、真相が明らかになる展開に釘付けになりました。
柚月裕子さんの他の作品も読んでみたいと思います。
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山中で見つかった白骨死体が、高価な将棋の駒を抱えていた事件のお話
刑事視点では駒が大阪の不動産屋から長野の人の手にわたったと突き止めるまで
棋士の方は、大学進学が決まって唐沢が駒を渡そうと決めるまで
本の詳細な感想は下巻を読んでから後でまとめて
ドラマを見ていたので、内容は把握済み
ドラマだと刑事の一人は蓮佛美沙子さんが演じる女性になってた
奨励会に入れる程の実力だったら、女流棋士としてやっていけたような気もするけど、その辺の説明はなかった気がする
あと、序盤から遺体が抱えていた駒が、敬意によるものだと刑事の見当がつけられている
ドラマはその辺の事情は結構後まで言及されていなかった気がするけど、詳しくは覚えてない
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将棋を少しでもかじったことがある人(そうでない人でもOK)、ミステリーが好きな人には、ハマる作品です。
上下巻にわたる長編ものですが、さくさく読み進められるため、大した分量に感じません。
久々に面白いミステリーに出会いました。
以前、テレビドラマにもなった作品で、上条桂介役には、千葉雄大さんが演じられたようです。
初代菊水月作 錦旗島黄楊根杢盛り上げ駒
読み仮名を毎回書いてくれないと読めません。
しょだいきくすいげつさく きんきしまつげねもくもりあげごま
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将棋も刺してみたいけど麻雀好き
ってな事で、柚月裕子の『盤上の向日葵 上・下』
柚月さんのミステリーはホンマオモロい
出てくる刑事もガミさんじゃないけどニヒルで格好ええんよな
将棋は軽く指せる位なんで、将棋の場面の指手は殆ど分からかったけど、将棋出来る人が読んだら面白いんじゃろなぁと思いながら。
桂介、東明、佐野、庸一のそれぞれの過去からの現在の生き様や衝撃の真実がもたらす人生の運命とは…。
中盤からラストに掛けての壮絶絶叫感が堪らんかった‼️
東明、ゲスな奴じゃけど嫌いじゃないで
2023年14冊目
Posted by ブクログ
山中で白骨死体が発見される。遺留品は名品の将棋駒。序章から犯人は予想されるが被害者が誰なのかわからない。それを新米とベテラン2人の刑事が将棋の駒を手がかりに追っていく。現在と過去を行き来して徐々に真相へとつながるか。下巻にも期待。
Posted by ブクログ
取り敢えず上巻を読んでの感想。
事件の真相を追う刑事のストーリーと、恐らく犯人になるであろう人物周辺のストーリーとが交互に描かれていて、この手のタイプは読みづらい事が多いのだけど、とても読みやすかった。
そして、何より面白い。次が気になってスイスイ読めた。
若き天才と奨励会を通さずプロになった奇才?の対峙は、将棋に詳しくない私でも知っている現実にいる2人を想像させてしまった。
Posted by ブクログ
柚月裕子さんの評判だけは各所で耳にしていて、いつか読もうと思っていた作品
まだ上巻だけなので評価は期待を込めて☆4つ
とあるところで見つかった白骨死体とともに埋められていた将棋駒、それは世に7つしかないと言われる名匠のもの
その将棋駒を追う、元奨励会の棋士だった若手の刑事とベテラン刑事
その二人の話と並行して
今将棋界で話題をさらっている、実業界から転身した異端の天才棋士・上条桂介の幼少期のことが語られる
以下ネタバレ
上巻の最期で上条の過去と、現在の接点が垣間見える
上条の不遇な少年時代を読んですっかり感情移入している身としては
その事件と上条が繋がっていないことを祈るばかり…
読み始めこそ、硬派な刑事ものの体で、無機質な雰囲気を感じたが
序盤からぐいぐいと引き込まれる
それぞれの人物の設定が(まだ見えていない部分も含めて)しっかりと描かれており、登場人物たちに上っ面ではない生を感じる
下巻が楽しみ
Posted by ブクログ
山形県天童市で行われている将棋のタイトル戦は、天才棋士の壬生芳樹と、奨励会を経ずにプロの棋士となった異例の経歴を持つ上条佳介との対局で、世間の注目を集めていた。
その熱気溢れる会場に、刑事が二人。
一癖も二癖もある埼玉県警のベテラン刑事の石破と、かつて将棋のプロを目指して奨励会にいた過去を持つ、若手刑事の佐野だ。
二人は、埼玉県の山中で見つかった身元不明の白骨死体について捜査をしていた。最大の謎は、その手に握られていた将棋の駒だった。名匠・初代菊水月が作ったその駒は、600万円の価値があるという。なぜそんな高価な駒を、死体とともに埋めたのだろうか。
上巻は、上条佳介の苛酷な幼少期の話と、二人の刑事が将棋の駒の足取りを追う話が交互に進む。
佳介は小学2年生のときに母親を亡くした。それと同時に父親は酒に溺れ、ギャンブルにのめり込むようになった。育児放棄された佳介は、将棋を通して元教師の唐沢と出会う。夫婦仲は良いが子どもがいなかった唐沢夫婦は、佳介の境遇を不憫に思い、色々と面倒を見るようになる。
この部分、すごくよかった。佳介の苦しみや将棋に対する熱い想いには心が痛くなり、戸惑いながらも唐沢夫婦に心を開いていく場面、その穏やかな交流には思わず微笑みたくなる温かさを感じた。この辺りは、この著者の得意とする描写のひとつではないかと思う。
一方、石破と佐野のコンビのほうのストーリーもなかなか面白い。
自分勝手で何を考えているのかよく分からない、扱いづらい存在の石破。佐野は将棋に詳しいという理由だけで、石破と組まされることになる。
石破の傍若無人ぶりに振り回されながらも、刑事としての才能に舌を巻き、時折見せる不器用な優しさに気づく佐野。このコンビは『孤狼の血』の大上と日岡を彷彿とさせる(わたしだけ?)。
やはり柚月裕子の小説の主人公は、男性のほうが好きだなと改めて思う。
将棋盤の上に咲く向日葵とは、いったい何を指しているのか。
下巻になれば、このタイトルの意味も明らかになるのだろう。
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これは面白かった!
読む手が止まりません。
将棋の世界に生きる男たちの人間ドラマ、生きざまが語られる物語。
上巻では、
埼玉県内の山中で発見された身元不明の白骨死体。
その死体には、数百万円するという名匠の将棋駒が握られてた。
かつてプロ棋士を目指していた新米刑事の佐野とベテラン刑事の石破は駒の足取りを追って、日本各地に飛びます。
将棋界では、実業界から転身した異端の天才上条桂介が世紀の一戦に臨もうとしています。
その桂介の幼少の頃の家庭の悲惨な状況が描かれています。
桂介を虐待する父親、その桂介に将棋を教えた元小学校校長。
クズの父親と暮らしていくのかプロの棋士となるのか..
二つの時間軸で将棋の駒の行方を追う物語と桂介の苦難な人生の物語が語られていきます。
そして、桂介に渡された将棋の駒!
桂介はこの事件にどう絡むの??
っていうことで下巻に続くです。
こりゃ、ワクワク読み進めますよね。
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上下巻読んだ上での感想です。
殺人事件の解決の話ですが、犯人を推理するミステリーというよりは、一人の棋士の人生が語られる物語という感じです。
将棋と言っても試合ではなく、盤や駒の美的価値という面があるのは興味深かったです。
以下、蛇足ですが。
私昭和62年生まれです。物語の舞台が平成6年(1994年)なのですが、天童市に新幹線が通っている、ビジネスマンがノートパソコンを使っている、パソコンの将棋フォーラムがあるなどが現実とそぐわないんじゃないかなと思ったのは私だけでしょうか!?間違っていたらごめんなさい。
Posted by ブクログ
最終的な感想は下巻の方で。
将棋に詳しくなくてもスラスラ読める。詳しく調べて読み進めるも良し、具体的な将棋の内容については流すも良し。なかなか真相に近づきもしない事件だが、中だるみしないのは今と昔の場面の切り替わりの店舗がいいからだろう。下巻が楽しみだ。
Posted by ブクログ
どこかで、ある作家の代表作に似ているとの噂を聞き、その作品の暗さが苦手であったため敬遠していたが、いざ読み始めてみるとどんどん引き込まれていった。
最初に起きた事件が鍵になることは間違い亡いのだが被害者の身元も分からず現在と過去が行き交うストーリー展開が非常に良い。
現在の石破&佐野のコンビも中々興味深いコンビであり、過去の話として語られる上条桂介も不憫な生い立ちながら将棋と出会い逞しく成長していく姿に感銘を受ける。
石破&佐野と桂介が現在の事件でどういった形で相まみえるのか楽しみである。
Posted by ブクログ
前から興味があってやっと読み始めた。
将棋絡みの殺人事件。上巻なのでまだまだ全貌は見えないけど、少しずつ伏線が繋がり始めている感じで、先が気になり一気に読み終えた。
このまま下巻も読んでいきます。
Posted by ブクログ
なんとなく気になって買った一冊。
事件解決に向かう刑事と天才棋士の生い立ちの話
序盤は興味がもてるような話ではなかったので、すんなり話に入っていけなかった。
覇気がないような感じがする新米刑事がなんか好感がもてなかった。
でも序盤がすぎたらだんだん話に入りこんでいき一気に話に興味がもてるようになった。
まだ上巻
下巻の展開がどうなるか楽しみになる小説でした。