あらすじ
大震災直後に殺人を犯し、死刑を覚悟しながらもある人物を探すため姿を消した青年。自らの家族も被災した一人の刑事が、執念の捜査で容疑者に迫る。壊れた道、選べなかった人生――混沌とした被災地で繰り広げられる逃亡劇! 『孤狼の血』『盤上の向日葵』の著者が地元・東北を舞台に描く震災クライムサスペンス。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
第173回直木賞候補作!
人生を変えるために青年は北を目指した。
震災の混乱のなか、ふたつの殺人事件が起きた。
逃亡する容疑者と追う刑事。
ふたりはどこへ辿り着くのか――。
『孤狼の血』『盤上の向日葵』『教誨』『風に立つ』の著者が東北を舞台に描く震災クライムサスペンス!
Posted by ブクログ
震災の只中で警官の殺害事件が発生。拳銃を奪って逃げた青年はある人に会う為逃亡を続ける。誰からも愛されなかった青年が最後に知る真実とは…。フィクションの中で震災を扱うのは難しいが、実際に身内を震災で亡くされた作者の覚悟が伝わる読み応え充分の力作!
Posted by ブクログ
苦しい小説。
その時々の、諦めたりどうしようもなかったりした状況での選択の結果、追い詰められる。抗いようのない状況下での負のスパイラル
最後、お父さんからの手紙が読めて、選択の責任を自身で引き受けるまでに成長した、しかし。
苦しい
主人公の彼だけでなく、震災で娘さんを亡くした刑事さんとその奥さんも、ほかの人々も
何とか助かって、何とか心の平安を、と祈りながら読む
Posted by ブクログ
あの未曾有の大災害から15年。柚月さん御自身もご両親を失ったと聞いたけど、こんな小説を描いてしまうなんて。
ある日突然、平穏な日々が覆される。そこで別れる、生き残った人とそうでない人。
家族と引き離される痛み、誰しも簡単に受け容れられるものではない。
それでも自分の命ある限り、大切な人を探し求め続けるしかない。それは人として当たり前かもしれないけど、警察官や消防士などそんな当たり前のことすら自由にできずに公務に尽くしてくれた方々がいる。
そして、みんな助け合わない中で起きてしまう悲しい事件。事件も起きなければ家族と寄り添う時間もできたかもしれない。
どこまでもついていない人、世の中には確かにそんな人物もいそうだけど、運が悪いからこそ事件を起こして良い理屈はない。ただどこか真柴に同情してしまう…。
そんな真柴の父親とはどんな人物だったのか。
みんな幸せになれたらいいのに、そう思わされてしまう作品。直木賞候補となりながらも、選ばれなかったのは残念。ぜひ、多くの方に読んでもらいたい。
Posted by ブクログ
あれから15年経ってしまって、記憶の風化も懸念されている今、東日本大震災の惨事を実際に内側から描かれた内容に心を痛めた。しかも、ひとりの不幸な青年の引き返すことのできない道を思い辛くなってしまう。
一気読み。
Posted by ブクログ
久しぶりにボロ泣きしながら読んだ。
東日本大震災の最中、連続殺人事件が起きてしまう。被害者、加害者、警察、家族…いろんな視点の思いに馳せ、そして胸が詰まる。
全部の真実を知ってるのが読者だけだからこそ、やるせない気持ちになる。刑事さんの人情の深さにも涙あふれたなぁ。これが、直木賞候補…受賞でよくない?
切なかったな、、、撃たれちゃったか、、、あり得ない未来だったけど直人との2人生活想像してそれが真柴にとってわずかな間でも心の支えになってただろうし、私も想像してしまったから、真柴には何か別の方法で罪を償ってその後の人生幸せに生きてほしかった。
Posted by ブクログ
久しぶりに一気読みの本に出会った。選べなかった人生,環境。ボタンのかけ違いのようで、哀しく、切なかった。でも、真面目に誠実に生きることは、きっとこれからの自分に返ってくると信じて生きていきたいと思った。
Posted by ブクログ
久しぶりに柚月さんらしい作品に出会いました。震災後の痛ましさが描かれていて、著者本人も辛かったでしょう。でも、この痛ましさを想像するしかできないけど、想像しないといけないと思いました。家族を探したいのに、家族と任務との間で割かれる心が描いてありました。皆、辛い。皆、大事。最後に陣内の奥さんから電話が入りましたのよね。ほんの少し救われた気持ちになりました。
Posted by ブクログ
東日本大震災前後の東北を舞台にした刑事物。
犯人は殺人を犯したが、微妙なかけ違いからのもので、読んでいてとてもやるせない。
現実の殺人事件もこういうことから発生したものもあるかと思うと、なんだか悲しい。
Posted by ブクログ
オーディブルにて。
東日本大震災の最中起きてしまった殺人事件。非日常の中、逃亡も捜査も一筋縄ではいかない状況が面白い。
逃亡者に対しては、絶対にもう少し良いやりようがあったでしょ…ともどかしくも悲しい思いになりつつ、追う側に対しては、家族の心配と警察官という使命感の板挟みになる描写がとても良かった。
Posted by ブクログ
大震災直後に殺人を犯し、死刑を覚悟しながらもある人物を探すため姿を消した青年。自らの家族も被災した一人の刑事が、執念の捜査で容疑者に迫る。壊れた道、選べなかった人生――混沌とした被災地で繰り広げられる逃亡劇!
作者は実際に東日本大震災で両親を亡くしたこともあり津波に襲われた街の様子や行方不明者を捜す肉親や避難所の様子がリアルで涙を禁じ得なかった。
Posted by ブクログ
読んでいて心が痛い。なぜこんな境遇なのか?何をどうすればよかったのか…。
亮は何のために生まれてきた?こんな人生って何?
読後、憤りを隠せない。
たしかに二人殺した。でもきちんと罪を償って、人生やり直して。未来がある終わり方が良かった。
父親にも結局会えず、ただの殺人犯、誘拐犯のまま死んでいったようにしか思えなくて。
でも自分の人生なんだから、こうなってしまったのは父親のせい、祖父のせい、なんて言ってちゃダメなんだ。ああすれば、こうすれば、という分岐点はいっぱいあるけど、そのときどきの選択は結局自分でやってきたもの。誰のせいでもない。
最初から人生をあきらめていたけど、自分の人生、自分で最善の選択をしていかなきゃいけないんだ。
亮に生まれてきたことの意味を、父親が家族を守りたいがために離れたことを伝えてくれたら、と思ってしまう。
Posted by ブクログ
震災で家族が全員無事だった人も罪悪感のようなものを感じてとても辛い思いをしていた。全ての人が不幸になってしまう震災は本当に恐ろしいな。
そういう気持ちが細かく描かれていたのはとても良かった。
真柴は悪い人ではないのにこんなふうに転落してしまう、それは現実でもあることに思えた。
諸悪の根源は甲野じゃないのか?コイツがのうのうと生きているのが全く腹立たしいと思いながら私は読んでいたけど、真柴は最後は全ては自分の選択の結果であると考えるに至り、ものすごい成長を遂げたと思う。父親の温かい手紙がそうさせたのだけど、真柴には生きていてほしかったな。
真柴が殺されなければいけない世の中なんてまだまだダメじゃん
Posted by ブクログ
私は死刑廃止論者ではないけれど
真柴は死ななければならなかったのか…
最初から最後まで不憫でならなかった
捻れた話を幼い真柴にし続けた祖父が許せない
Posted by ブクログ
どこまでも悲しい話でした。プロローグで、辿る運命はわかっていたのですが、なんとか幸せになれないか、祈るような気持ちでページを巡り続けました。
震災の描写もリアリティーがあり、それゆえに、とても入り込んで読んでしまいます。
Posted by ブクログ
運のいい人と悪い人の違いは何なんだろう。自分の意思ではどうにもできないことに運や運命、見えない力が働くとしたら、結果に違いが出るのはどうしてなんだろう。こんなに不運な人っているのかな?と思う主人公に同情をしないわけではないけど、これ以外の結末であってはいけないような気がする。
Posted by ブクログ
誰がわざわざ、自分で不幸の道を選ぶだろう。
主人公の亮は、自分で選んだ訳ではないのに
どんどん負のスパイラルに落ち入ってしまう。
なぜ彼はこうなってしまった?
彼がもっと早くに父親と会って話しが出来て
いたなら‥祖父が嘘をついていなかったら‥
母親が真実を打ち明けていたなら‥
警察官が彼に父親の事を話していたら‥
でもそれは全て仮定。
二人の人間を殺してしまった亮が
狙撃されてから始まる物語。
救いようのない話だけれど、
少しだけ温かさを感じるのは何故だろう。
直人が最後まで亮に懐いていたからだろうか。
東日本大震災で被災された多くの方の
絶望と、生きていこうとする強い意志。
想像を絶する苦難に耐えてこられた人々の
思いに胸が詰まる。
作者は震災で、ご両親を亡くされたとのこと、
どのような思いでこの物語を書かれたのか
察するに余り有る。
今年で15年になる東日本大震災。
改めて風化させてはいけないと思った。
Posted by ブクログ
東日本大震災の混乱の中、不運が重なり二人を殺してしまった男が、入院している親のいる病院を目指して北へ逃亡する物語。
犯罪者というと極悪人を想像してしまうが、主人公の背景を知るにつれて「一歩間違えれば自分も同じ立場になっていたかもしれない」と考えさせられる。震災という極限状態の中で、選択することの重さが印象に残った。
ハッピーエンドとは言えない結末だが、読み終えた後はどこか心が温まる作品だった。
一方で、直人くんがなぜ犯人にあそこまで懐いていたのかは、犯人の心の中にある善良さを見抜いたのか?最後まで自分の中でうまく腑に落ちなかった。その点は少し気になった。
Posted by ブクログ
生まれつき不幸な身の上に育った人生。幸せに育っても一瞬の津波で絶たれる人生。比較するものではないが、考えさせられた。
前者は不幸な身の上でも投げ出さす、自分を律していけば戻れると思う。小さな幸せを見つけて欲しい。
Posted by ブクログ
不穏なタイトルと表紙。
生まれ育ちが不幸づいてる男が大震災後すぐ、運悪く殺人犯になってしまい、たまたま出会った子どもを連れて逃亡する話。
と書くと軽すぎるな…
生まれや育つ環境は子どもにはどうしようもないことで、成功談は目立つのでよく目にするけど実際は抜け出そうとしてもそう簡単でない話の方が多いんだろうなと思った。
大人しくしててもうまくいかず悪い方へ悪い方へ。。
冒頭で結末はわかるものの、先が気になって読みふけってしまった。
読後すぐは救いようがないなと思ったけど、ろくでもないと思ってた親は本当にろくでもないことが多いだろうし、まだ救いはあったのかな。
でもずーんとした気持ち。震災のことと言い作者はよく書き上げたな。
逃げてる描写とか映像化向きかなと思った。
Posted by ブクログ
幸福とは言えないまでも真っ当に生きている亮。なぜ不幸な状況になるのか?
細やかながら救いがあるとしたら、直人の存在と父親から手紙だけ。哀しい話です。
Posted by ブクログ
切ない、、、ただただ切ない、、
本当の悪人ではないんだよ、真柴
最後にちゃんと愛してくれた人の存在を知れて、
ちゃんと愛せる存在をしれたことがせめてもの救い、、、
直人の未来に幸あれ、、、
Posted by ブクログ
真柴亮はそんなに悪人ではないはず。
亮サイドから話が進む。
亮の目から見た世界だから、弾みで殺したになる。
でも、ニュースで流れた真柴なら完全な悪人だ。
2人も殺した。しかも1人は警官。
物事が悪い方、悪い方へいく。
救いは担当刑事の陣内が理解してくれることだった。
混乱の震災時だから、ない夢を見てしまい、事態はさらに悪化した。
Posted by ブクログ
ただただ哀しい。真柴は本当はすごく良い人なのに、こんな風に一度歯車が狂ってしまったら、周りも自分も止められなくなってしまった。
もし、同僚の誘いを断ることができていたら。直人を避難所に置いていくことができていたら。そもそも、会ったこともない父親と早く会えていたら…。どうしてこうなってしまったんだろう。本当に哀しい。
Posted by ブクログ
どれだけついていないんだろう、真柴。自分の中にあるグツグツとしたものが、どこか別の場所に向いていたら、結果は違ったものになっていたかもしれない。
Posted by ブクログ
自業自得、結局は自分で選んだ道
とはいえ愛されたり必要とされている実感の無いままに成長した結果がこの結末なのはあまりに悲しい
いくつものたらればを積み重ねた末の悲劇
柚月裕子さんの暴力描写は痛い
ただの暴力だけじゃなくて、心の底から尊厳破壊するような描写
グロければいいとかそういう事ではなくて、そういうことが出来てしまう人物の描き方がリアルな分こわい
孤狼の血は映画しか見てないけど、あれも序盤のリンチシーンがなかなかにえげつなくて、同じ流派を感じた
Posted by ブクログ
本当にあった大地震とフィックションを重ねる物語は好きじゃないな。
犯人もさも不幸の塊みたいに綴ってるけど自業自得で
同情できないや。
ただ、最後手紙を読んで救われたのだったら良かったな。
Posted by ブクログ
工場で働く真柴亮。喧嘩に巻き込まれた挙句、殺人を犯すことに。そんな時大震災が起こり、亮は北を目指した。
逃げ続ける話だった。逃げて逃げて最後はどうなるのかと思ったけど、よく考えたら最初にあったわ。ちょっと悲しい話だった。
Posted by ブクログ
虎狼の血の作者。奇しくも読んでいたのが震災から15年を経過するタイミングでした。
自分の予期せぬことが重なり、人生が転落していく。想いも通じず、最終的には警察に狙撃されてしまう。
登場人物の背景には全て家族が描かれており、失ってしまい気付くものがあるのだと感じた。震災も、また予期せぬことであり、人生が一変してしまう。
我々が生活している以上、もしかしたら明日、そんなことが自分に降りかかってしまうかも…と感じました。