あらすじ
大震災直後に殺人を犯し、死刑を覚悟しながらもある人物を探すため姿を消した青年。自らの家族も被災した一人の刑事が、執念の捜査で容疑者に迫る。壊れた道、選べなかった人生――混沌とした被災地で繰り広げられる逃亡劇! 『孤狼の血』『盤上の向日葵』の著者が地元・東北を舞台に描く震災クライムサスペンス。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
切ないお話でした。
犯人の真柴亮が不憫でした。本当のことを知っていたら違う人生だったような気がします。
震災の描写も辛かった。
生き延びることができた人たちには幸せになって欲しい。
Posted by ブクログ
幼少期に不幸な生い立ちを過ごした青年が不運にも人を殺めてしまった後、自分自身の出自である父を探して逃亡という名の旅をする。
社会が幸せな子供を守ることが、犯罪を減らすのだと思う。厳罰化ではなく、その子、人の癒しを大切にしたいと思った。
Posted by ブクログ
すべて東北被災地の現実がリアルに描かれているのは、作家さんが岩手県の出身地であり、山形県在住だからなんでしょうか。
遺体が多すぎて二十四時間稼働している火葬場。
遺体安置所で身元確認により感情的になった人がいても、野次馬で人垣ができないくらいみんなも同じ状況。
毎日悪夢を繰り返す後遺症など。
それだけでもドキドキしながら読む中で、サスペンス的要素がフックで入り、だんだんと迫ってくる中、最後の落とし込み。参りました。
刑事、陣内の家族に対する愛。
その妻、理代子の家族愛。
殺人犯、真柴の足りない愛。
その父、日沼が息子に伝えたい愛。
津波によって失われた圭佑の家族愛。
その子ども直人の別な愛。
こういう物語は弱いですね。
Posted by ブクログ
とても悲しいお話しでした。
柚月さんは東日本大震災で家族を亡くされました。
その想いがつまった小説でした。
読んでいて、どんな想いで書かれていたのか、
胸が苦しくなりながら読み終えました。
Posted by ブクログ
今さらながら東日本大震災のやばさ、しんどさに思いを馳せた
家族探して遺体安置所の巡るとか普通に心壊れる
家族亡くなった/亡くなってないでギスるの嫌だな
お互い傷つける意思はないとは思うけど異常事態で心のバランスを保つの難しいから細かな気遣いが出来ないだけなんだろうな
Posted by ブクログ
東北の震災という未曾有の大災害の中、同時に連続殺人事件が発生してしまう。
連続殺人犯の青年は、決して人を殺そうとしていたわけではなかった。自分の欲のために動いたわけでもなかった。生まれてきた瞬間からあらゆる不運に見舞われた。
運が悪かった。自分は悪くないのに。どうしてこんなにも運が悪いんだ。
犯人のそんな子供じみた発言も、ここまでも悪運が続くと、この運をどうやったら覆せることができたのか、やはり運が悪すぎたとしか言いようがない。
運が悪かったのではない。誰が悪かったのでもない。自分がいつでも選択してきたのだと、最後は悟る。果たしてそんなふうに思えるのだろうか、自分なら。
あらゆる苦悩が詰め込まれたこの作品は、辛くて悲しい。最後には希望が残ったと思いたい。
たくさんの最愛を無くした人たち。生きるために前を向いていてくれたらと願うばかりだ。
Posted by ブクログ
生い立ちは選べなかった。犯罪を犯そうと思ってた訳ではない。かわすことが出来ず罪を重ねてしまった。そんな犯罪者どけど一度も会ったことのない父親に会いに行きたくてでも警察に追われていくのが切なくてたまらなかった。そして舞台は震災の直後の東日本。被災された方々の無念や悲しみ絶望にも思いを馳せた。
Posted by ブクログ
ただ切ない。
震災の中で起きた2件の殺人事件。
プロローグで結果を見せている為
凶悪犯の立てこもり事件を勝手に連想させられるが、最後まで立てこもり犯への同情ばかりが浮かんでしまう。
何故殺人を犯してしまったのか、
何故逃亡し続けてしまうのか。
動機を探る傑作長編。
切なかったな、、、撃たれちゃったか、、、あり得ない未来だったけど直人との2人生活想像してそれが真柴にとってわずかな間でも心の支えになってただろうし、私も想像してしまったから、真柴には何か別の方法で罪を償ってその後の人生幸せに生きてほしかった。
Posted by ブクログ
生まれながらにして運に見放された男、流れを変えるチャンスが巡ってきてもそれを掴めずに、ちょっとしたボタンのかけ違いから人生が悪い方向へと転がっていく男、真柴亮。
震災で幼い娘を津波にさらわれ絶望の淵に立つ男、二人を殺して逃亡する真柴を追いながら、彼の心情を深く理解する刑事・陣内。
震災で妻を失い、行方不明になった幼い息子を探す漁師・村木。
三人の目線で描かれる逃走劇は切迫感と焦燥感と哀切に溢れる。
自分はどこで間違ったんだろうと自問する真柴が切ない。プロローグで彼の行く末がわかっていながらも、どうか生き直してほしいと願わずにおれないこの感じは「盤上の向日葵」を読んだ時の思いに似ている。
刑事でありながら深く真柴の心情に寄り添い、真柴を助けたいと願う陣内の思いも切ない。
震災で多くの人が亡くなった姿を目の当たりにしたからこそ溢れ出る「もう誰も死んでほしくない」という切実な思いに胸が詰まる。
真柴が父からの手紙で、自分が人として愛しまれたと感じて初めて、今まで出会った人も誰かに愛しまれた人だと思いを致すことができたシーンは泣けた。
せめて最期の最期で父からの愛を知ることができて良かった。
Posted by ブクログ
間が悪いしついてない。
不幸な生い立ちの主人公がどこまでも不憫。
だけどそれを他人のせいにしない姿勢が胸に沁みた。
語り手は逃亡者の亮、警部補の陣内、直人の父親の3人で、物語が進まずに同じ場面が語られて、前の語り手の時に判明したことがまた繰り返される描写がややくどく感じた。
でもおもしろいので飽きずに一気読みできた。
陣内が、亮が何のために逃亡をしているのか、思いの部分に寄り添ったところが良かった。
Posted by ブクログ
とにかく救われなかった。
でも、スタートから不公平は始まってるし、そんな事は誰も見てくれないんだなとやるせない気持ちになった。
それでも弾が抜かれていたことを聞けて嬉しかった。
Posted by ブクログ
悲しくて、やるせない話だったけどなんだか好きな作品でした。
殺人者の血を引く自分は、殺人をおかしてしまうのだろうか。
そういった事を嘆く作品は結構多い。
でもこの作品はそうではない。
でも側から見た結果、殺人者の血をひいてしまう。
なんとも悲しい。
日沼も真柴も人を殺める気なんて全然なかった。
何かの不運が重なってなのか、運命なのか。
人を事故で殺してしまう。
そして、2人とも判断を間違ってしまって
事件の犯人として世に名が通ってしまう。
2人には共通点があるのだろうか。
自分の命か、相手の命が尽きる前に
家族にただ会いたかっただけ?
そこで理性が働けばこんなにも複雑に、悲しい事件は連鎖しなかったのかもしれない。
やるせない、やるせなさすぎる。
世の中でも殺人事件や誘拐事件って物凄く多い。
犯人を擁護するわけじゃないし、許されることじゃない。
でも。
もしかしたら、事件や事故の奥には見えているものと全く違う事実があるのかもしれない。
辛い時、悲しい時、もうだめだって思うことがあっても
たった1人でも自分を愛してくれていれば。
こんなことしたら悲しませてしまうって、誰かの顔を思い出すことができれば
世の中から理不尽な事件は減るのかもしれないなあ。
Posted by ブクログ
柚木裕子の逃亡者は北へ向かうを読んだ
物語は主人公がSATに射殺されるところから始まる。
人生がすべてマイナスの主人公。
裏目裏目に物語は進んでいく。
逆恨みの半グレを正当防衛で殺してしまうが、なぜそこで逃げなくてはならないのか作者のストーリーに疑問が無い訳では無いが、東日本大震災と絡めたストーリーは飽きずに読めた。
私の周りには、こんなに裏目裏目に生きた人はいないし幸い東日本大震災で亡くなった人も居ない。
本を読むなら私は温かい話の方がいいかな。
Posted by ブクログ
あらゆる悲しみが詰まってた。
しかも、その悲しみをどこにもぶつけられないツラさもずっとあった。
ずっと、読んでる間泣きたいのに泣けなかった。多分、この本の中に出てくる人達が泣くべきであって、自分が泣くのはって、なんかずっと思ってたからかな、と思う。本の中の話しなのに何言ってんだって思うかもしれないけど、そのくらい感情移入したし、没頭して読めた。感想書いてる今、やっと、泣けた。
最後に撃たないで!死なないで!!ってホンットに思った。
直人くんのこと思ったらしんどくて、辛くてヤバかった。あんなの目の前で見たらトラウマものだと思うし、煎餅食べてる時のシーンが1番涙腺にきた。
作者の他の作品も読んでみたいと思った。
Posted by ブクログ
東日本大震災の甚大なる被害を思い起こします
未曾有の大惨事となった3.11の悲劇を描いた作品となっていますので、PTSDに注意してください
ここまで運に見放された主人公も珍しいのではないでしょうか
次から次へと悲劇か舞い降りてきます
何か違えばこんな結果にはならなかったのに、どうしてこうなったのでしょうか
ボタンの掛け違いという言葉がここまで似合うなんて、本当に可哀想としか言いようがありません
人並み程度の幸福が欲しかっただけなのにね…
家族愛に飢えた人間の哀しい妄想が胸を打ちます
自分だけを頼ってくれて、自分がいなければ生きていけない
そんな存在が現れたら手放したくないですよね
その存在なら自分だけを愛して求めてくれるかもしれないのですから
ずっと欲しかった家族というものを手にできるのかもしれないのですから
Posted by ブクログ
2026.01.17
ストーリーには予定調和の感があり、コメントしない。しかし、登場人物の心情の描写には考えさせられること多くてよかった。公務に殉ずるということは家族よりも「仕事」なのかと思うと自分の仕事も辞めたくなる。家族を優先したい弱い自分がいるから。
Posted by ブクログ
東日本大震災直後の混乱した東北を舞台に、殺人犯の青年・真柴亮と彼を追う刑事・陣内康介、そして被災地で出会う人々を描く、柚月裕子によるクライムサスペンスです。震災で人生が狂った人々が、それぞれの事情を抱えながらも過酷な現実を生き抜き、逃亡と追跡の中で「正義とは何か」「人生の選択」を問いかける、重厚な人間ドラマが展開されます
Posted by ブクログ
なんとも…。読み進めるのが…辛く。
でも、静かに読み進め。
残った直人くんの、幸せを願う、かな。
いや、残された人たちの、これから、か。
そして、手紙を読めた真柴亮。
〜これは、なるべくしてなった結果〜
〜必ず味方はいる〜
ー今日の今と、明日の今ー
出会える順が少しでも違っていたなら…と、思う。
仕方のないコト…を。
Posted by ブクログ
被災地を舞台にしたストーリーで、想像以上に重たく辛いストーリーであった。被災していても仕事を全うしなければならない刑事と理解できない家族、とてももどかしかった。主人公の人生はうまくいかないことばかりで、結末までモヤモヤしたまま終わってしまった。ミステリー小説としては面白みに欠けるのと、誰も幸せにならなくて、前向きにオススメはしにくい作品だと思った。
Posted by ブクログ
仕方がないが話が終始重い。
結末がわかっているからこそ、淡々と進んでいくイメージ。
主人公が不憫でならない。震災の話ということで、かなり臨場感はあった。
Posted by ブクログ
東日本大震災とそのさなかに起こった殺人事件ーー
このテーマでよくぞ書かれたと脱帽せずにはいられない。
震災で多くの命が奪われた悲しみ、人によって絶たれた生命、考えさせられた。
ーーネタバレになりますーー
つらい読書体験になった。
それは冒頭からあきらかになる。どうしてそうなったという知りたい欲にまかせて読み進める。
以前「親ガチャ」なんて言葉があったように、生まれたときから不運な子どももいる。そして人生のレールを勝ち組へ乗りかえていける人はそう多くはない。
事件を起こした真柴もそんなつもりはないのに、不幸へ導かれてしまう。
真柴の生い立ちや家庭環境を知ると同情するのだが、起こしてしまった罪は消えない。あのときああすれば……と後悔してももう時間は戻らない。
事件を追う刑事たちも町や村の住人たちも被災し、家族を失った者もいる。そんななかで被害状況を把握したり殺人犯を追うような仕事をまっとうしようとする警察官たち。
行方不明になった家族を探すより優先することなのか?……公務員なのだから当然と言い切るには心が重たすぎる。
被災した者たちが避難所で集まり協力しあっているなか、見も知らぬ者が現れても、食べ物をわけたり道を案内したり、人の優しさにふれる。
真柴が出会った子ども、直人。5歳くらいで言葉があまり出てこない子がなぜ真柴には心を開いたのか。
真柴が逃げ切って直人と暮らす妄想は楽しく哀しい、、
そして最後に直人が現場でどうなったのか、考えると動悸がしそうだ。子どもにこんな場面に遭遇させるなんて惨すぎる。
親子、父子の関係がいくつも出てきた。震災のせいでもあり
悲しい終わりが辛すぎる。
どうか直人だけは幸せを感じて成長してほしい。
Posted by ブクログ
人の運命にはどうすることも出来ない
時がある。
それはとても理不尽で、やるせない。
日本は地震をはじめ自然災害で
誰が被害に遭うか分からない。
真柴の人生は、地震の被害と同じ
皆が背負う理不尽な運命だった
のかと、つい疑問に思う。
人生にifはない、ただ人生の道
にはいくつもの曲がり角があり
それを間違えないで進むのは
誰しも一番難しく、やるせない。
Posted by ブクログ
柚月裕子さんの逃亡系のサスペンスのお話。
町工場で働く養護施設で育った男性が主人公。
嫌いな先輩に無理矢理連れて行かれたスナックから、次々と不運が重なり、警察から逃亡しながら、作品名のとおり、ある目的のために北に向かったいく。
東日本大震災の起こった年が物語の舞台となっており、震災直後の混乱もあいまった設定となっている。
逃亡系のお話はだいたい良いことが起きないけど、本作もまさに…という感じで、次第に追い詰められていくので苦しい展開が続く…
この作品を読んだ次は楽しい作品を読みたくなります笑
Posted by ブクログ
負の連鎖って怖すぎます。大なり小なり似たようなことはどこでも起こってるんでしょう。直木賞もらえても良かったと思いますけど、イマイチ何か足りなかったのでしょうかね。
Posted by ブクログ
成り行きで犯罪を犯してしまった青年が、逃走中に誤って警官を射殺してしまい、その銃を持って逃走する。東日本大地震にも見舞われたことから、当時の被害者の捜索活動も入り組んで内容をスリリングにしている。犯罪小説は警察が主人公のものが多いが、好みにもよるが犯罪者が主人公の方が面白いと思う。オーディブルで聴いたのだが、とても楽しめた。
Posted by ブクログ
不幸を背負い込んでしまう人生と思って生きてきた真柴亮が最後に父親の愛情と、自分の弱さに気がつくことができたのは救いだったが、時は既に遅し。震災の悲しみややるせなさが全面に漂っている状態での事件は辛すぎた。直人が亮に異常に執着するのも不可解だったし、急に亮自身も直人に執着するようになって理解が及びなかった。無理やりな展開がとても残念。
Posted by ブクログ
一緒懸命に生きていた亮だったが警察官と半グレの2人を殺してしまう。生まれてから会ったことのなかった父親に会うため北を目指す。しかし、北は震災が起きていた。途中で震災で迷子になっている子どもと一緒に逃げることになって…。最後は想像がついてしまったが、やっぱりハッピーエンドになってほしかった。