柚月裕子のレビュー一覧

  • パレートの誤算

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    柚月裕子作品はタイトルの付け方もいつも素敵だなと思う。

    物語としては、主人公が公務員の若い女性で、真面目で素直で小心者で…いや、リアルに考えれば普通の真面目な女性が事件に巻き込まれたらそれくらい慎重で弱気になるよね。
    普段危険を顧みない物語を読みすぎて、聡美にイライラする瞬間もあったけれど、現実的でもありました。
    その分心の変化や成長が伝わってきて応援しながら読んでいました。

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    2026年03月31日
  • 盤上の向日葵(下)

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    澱のような陰鬱な空気が漂っているのに、ふっと真逆のイメージの向日葵がちらつく。しかも夏の青空と白い雲まで。
    その対比の中で辿りながら明かされていく過去はやるせなさでいっぱいだ。
    夢のようにふっと浮かぶ向日葵の意味と本当のイメージは読んだ後ではきっと違うものになる。
    読み終わった今はとても複雑な気持ち。

    どうしてもチラついてしまうあの作品。
    比べるわけではないけれど、もう一度読み返したくなった。

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    2026年03月31日
  • 合理的にあり得ない 上水流涼子の解明

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    読みやすかった。
    最初から上水流の正体が出てこない話が多く、いつ出てくるのかワクワクしながら読んだ。
    刑事とか弁護士と違って何を持ってして「解決」とするのかが上水流次第というのがスッキリして良かった。
    貴山の存在がとても大きいと思うが、謎なキャラクターで、あまり多くを語らないのに有能なのがとてもいい。

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    2026年03月28日
  • 暴虎の牙 下

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    ネタバレ

    沖虎彦
    綿船組の二次団体の笹貫組が仕切っている賭場の金をかっさらう。レイバン。十六歳のときに傷害で少年院に入っている。呉原の不良連中がつるんでできた愚連隊・呉寅会のリーダー。殺人教唆、銃刀法違反、凶器準備集合、傷害、覚せい剤取締法違反で逮捕。懲役十八年。鳥取刑務所に収監された。鳥取、福岡を回り、最後に入っていたのは熊本刑務所だった。刑務官と揉めて不良押送を繰り返し、懲役を満期で終えての出所だった。

    三島考康
    呉寅会幹部。小学校からの沖の親友。龍。

    重田元
    呉寅会幹部。小学校からの沖の親友。デニムシャツ。

    横山昇
    綿船組の二次団体、笹貫組の幹部。

    田島和樹
    横山の舎弟。

    森岡
    チェリーに十万の売り掛けが残ってる。笹貫の同級生。

    チェリー
    キャバレー「キラキラ」のホステス。

    大上章吾
    ガミさん。北広島署二課、暴力団係の刑事。マル暴刑事。上司のスキャンダルを握っている。マル暴としての抜群の実績がある。

    沖勝三
    五十子会の組員だった男。七年前、突如として姿を消したまま、行方がしれない。当時、四十歳を過ぎたばかりで、中学生の息子と、正月高学年の娘がいた。虎彦に殺された。

    飯島武弘
    二課暴力団係の係長。大上の直属の上司。

    塩原正夫
    二課の課長。

    瀧井銀次
    チャンギン。瀧井組の組長。大上とは学生時代からの付き合いで、広島のヤクザのなかでは、最も気心が知れた極道。

    吉村和樹
    巡査長。大上の部下。広島北署に配属されて一年の男。

    多賀恒
    呉原東署。大上のかつての部下。マル暴歴は五年。

    五十子正平
    五十子会会長。金に汚いヤクザとして有名。仁正会を除名。尾谷組の幹部に射殺された。

    浅沼真治
    五十子会の若頭。

    竹内博
    浅沼真治の子分。

    貴山寛子
    スタンドバー「ラヴ」に勤めている。元の女。

    美香
    スタンドバー「ラヴ」に勤めている。竹内のお気に入り。

    佐川義則
    瀧井組の若頭。瀧井の右腕。

    洋子
    瀧井の古女房。

    笹貫幸太郎
    笹貫組。
    仁正会本部長。仁正会の綿船の跡目を溝口と争い、内部抗争の果て一構成員に格下げされた。

    美代
    瀧井が入れあげているクラブのホステス。

    高安
    五十子会の組員。浅沼の舎弟で幹部を務めている。

    塩本
    呉寅会に最近入ったメンバー。

    清子
    大上の妻。深夜の路上でトラックに撥ねられて死亡した。

    秀一
    大上の息子。深夜の路上でトラックに撥ねられて死亡した。

    友岡昭三
    五十子の舎弟。友岡組。広島市西北に事務所を構える古くからの博徒。

    上田照光
    友岡組の幹部。恐喝と傷害、覚せい剤で三度の前科を持っている。

    一ノ瀬守孝
    五十子と同じ呉原市に暖簾を掲げる老舗の博徒、尾谷組の若頭。二代目を襲名。仁正会理事長。

    真紀
    虎彦とはスタンドバー「クインビー」で知り合った。

    香澄
    クインビーのママ。夫は笹貫組の幹部。現在、鳥取刑務所に服役している。昔、「カサブランカ」でエミリーという名で水商売をしていたとき、大上と知り合いだった。

    幸江
    虎彦の母。

    順子
    虎彦の妹。

    尾谷憲次
    尾谷組組長。鳥取刑務所に服役している。明石組二次団体の北柴兼敏と兄弟分の盃を交わしていた。

    一ノ瀬良治
    守孝の父。漁協の組合長で、ヤクザ相手に一歩も引かない根性の据わった男。

    田中文子
    沖の実家の近所の住人。

    道下
    尾谷組の若衆。

    天木幸男
    一ノ瀬の右腕。

    横田敦
    米子に暖簾を掲げる横田組の組長。同じ米子に根を張る明石組系、梅原組組長殺害の報復で殺害された。

    山内卓也
    尾谷組を破門になった。横田殺害の暗殺部隊にいた。

    備前芳樹
    一ノ瀬の二歳上の中堅幹部。

    賽本
    尾谷組の一ノ瀬の前の若頭。五十子会に殺された。

    綿船幸助
    綿船組組長。

    金田米子
    ホルモン専門店「佐子」の店主。

    元木昭二
    趣味は喧嘩とウエートトレーニング。

    元木昭三
    昭二の双子の弟。

    元木昭一
    昭二の兄。三年前に喧嘩で死んだ。

    林達也
    沖が少年院で知り合った男。十七歳にして車上荒らしの常習犯として有名だった。

    林松吉
    達也の父。達也に盗みのテクニックを教えた。窃盗(ウカンムリ)の松と捜査員からふたつ名で呼ばれていた累犯者。

    今日子
    「佐子」の米子の妹の孫娘。

    由貴
    クインビーのアルバイト。

    安藤
    瀬戸内連合会。

    晶子
    「小料理屋 志乃」のママ。

    賽本友保
    晶子の死んだ夫。尾谷組の若頭だった男。五十子会の鉄砲玉に、居合わせたバーで射殺された。

    金村安則
    賽本を射殺する絵図を描いたといわれている。五十子会若頭。三か月後に刺殺された。

    宮里義男
    尾谷組の準構成員だった。沖と少年院で一緒だった。

    高木章友
    フリー雀荘を寝ぐらしている用心棒。

    安藤将司
    笹貫組の幹部。

    安藤俊彦
    瀬戸内連合会の特攻隊長。

    吉永猛
    瀬戸内連合会のヘッド。悪名高い瀬戸内南高校の番長を張っていた男。父親が市議会議員。

    宮島博
    瀧井組組員。

    根本健
    金的蹴りを喰らっても立っているやつ。愚連隊時代の仲間を引き連れ、瀧井組の若い衆に収まっている。

    小西政治
    向こう傷の政。戦後の闇市が残っていたころ、広島では愚連隊の神様と呼ばれた不良の大物。

    日岡秀一
    呉原東署。捜査二課。暴力団係主任。

    国光寛郎
    明石組四代目暗殺の首謀者で、心和会系義誠会の会長を務めた男。

    高梨守
    仁正会三代目会長。引退。

    和泉秀樹
    仁正会理事長を務めていた二代目高梨組組長。仁正会四代目を継承した。

    石原峰雄
    仁正会理事長補佐。二代目高梨組の若頭。

    宮嶋宗徳
    笹貫組若頭だったが跡目を継いだ。仁正会理事。

    本田旭
    沖が最後の収監先だった熊本刑務所で身内にした男。

    橘一行
    壊滅した五十子会と加古村組の残党が結成した組織・烈心会の初代会長。五十子会の舎弟頭だった男。

    石野次郎
    烈心会二代目会長。

    三好真治
    衣笠組五代目組長。

    衣笠義弘
    衣笠組初代組長。綿船幸助の舎弟。

    富樫明
    不良上がり。

    峰岸孝治
    沖と熊本刑務所で知り合い、義兄弟の契りを交わした男。神戸に拠点を置く広域暴力団、明石組の若頭。

    原
    熊本刑務所の疫病神と呼ばれた無期囚。

    司波翔太
    暴力団係の部下で、現在は日岡と相勤のコンビを組んでいる。

    武田力也
    国光が首をとった明石組四代目。

    横道重信
    国光を殺した男。

    武田大輝
    力也亡きあと組長の座を引き継いだ力也の実弟。

    立花吾一
    明石組若頭。

    石川雅夫
    暴力団係の係長。

    ドクロ
    沖が熊本刑務所で身内にした若い男。指にドクロを象ったシルバーの指輪をつけている。

    田川
    捜査二課。呉寅会対策班。

    坂東
    捜査二課。呉寅会対策班。

    皆瀬
    日岡の班員。

    木佐貫康夫
    鑑識係。東署一の、ベテラン係員。

    阿曽利紀
    鎌ヶ谷署の警部補。

    吉野作治
    地下カジノの常連客。地元で老舗の饅頭屋を経営している。



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    2026年03月27日
  • 臨床真理

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    柚木裕子さん、こちらがデビュー作なんですね。

    ストーリーとしてはすごく面白かったです。ただ内容はとてもハード。特に事件の真相がわかった後に主人公が真犯人に追い込まれるシーン以降は読むのがキツかったです。

    あの性的な暴力シーンは必要だったのかしら?と思ったけれど、真犯人がどれほど異常な人物であるかは十分過ぎるほど伝わってきました。

    この小説にも共感覚の持ち主が登場しますが、恐らく本人は生きづらいのでしょうね。

    柚木裕子さん、「慈雨」「孤狼の血」に続き3冊目でしたがまだまだ有名な作品があるので読んでみたいです。

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    2026年03月26日
  • 暴虎の牙 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    沖虎彦
    綿船組の二次団体の笹貫組が仕切っている賭場の金をかっさらう。レイバン。十六歳のときに傷害で少年院に入っている。呉原の不良連中がつるんでできた愚連隊・呉寅会のリーダー。
    笹貫組との抗争中に逮捕。18年後に出所後、再び呉寅会を組織。

    三島考康
    呉寅会幹部。小学校からの沖の親友。龍。

    重田元
    呉寅会幹部。小学校からの沖の親友。デニムシャツ。

    横山昇
    綿船組の二次団体、笹貫組の幹部。

    田島和樹
    横山の舎弟。

    森岡
    チェリーに十万の売り掛けが残ってる。笹貫の同級生。

    チェリー
    キャバレー「キラキラ」のホステス。

    大上章吾
    ガミさん。北広島署二課、暴力団係の刑事。マル暴刑事。上司のスキャンダルを握っている。マル暴としての抜群の実績がある。
    脅迫や暴行など強引な手法でヤクザの抗争を抑え込む。

    沖勝三
    五十子会の組員だった男。七年前、突如として姿を消したまま、行方がしれない。当時、四十歳を過ぎたばかりで、中学生の息子と、正月高学年の娘がいた。
    クズ野郎のため、息子虎彦に殺害される。

    飯島武弘
    二課暴力団係の係長。大上の直属の上司。

    塩原正夫
    二課の課長。

    瀧井銀次
    チャンギン。瀧井組の組長。大上とは学生時代からの付き合いで、広島のヤクザのなかでは、最も気心が知れた極道。

    吉村和樹
    巡査長。大上の部下。広島北署に配属されて一年の男。

    多賀恒
    呉原東署。大上のかつての部下。マル暴歴は五年。

    五十子正平
    五十子会会長。金に汚いヤクザとして有名。
    元、五十子組組長。大上の妻子を殺害している。

    浅沼真治
    五十子会の若頭。

    竹内博
    浅沼真治の子分。

    貴山寛子
    スタンドバー「ラヴ」に勤めている。元の女。

    美香
    スタンドバー「ラヴ」に勤めている。竹内のお気に入り。

    佐川義則
    瀧井組の若頭。瀧井の右腕。

    洋子
    瀧井の古女房。

    笹貫幸太郎
    笹貫組。
    仁正会本部長。仁正会の綿船の跡目を溝口と争い、内部抗争の果て一構成員に格下げされた。

    美代
    瀧井が入れあげているクラブのホステス。

    高安
    五十子会の組員。浅沼の舎弟で幹部を務めている。

    塩本
    呉寅会に最近入ったメンバー。

    清子
    大上の妻。深夜の路上でトラックに撥ねられて死亡した。

    秀一
    大上の息子。深夜の路上でトラックに撥ねられて死亡した。

    友岡昭三
    五十子の舎弟。友岡組。広島市西北に事務所を構える古くからの博徒。

    上田照光
    友岡組の幹部。恐喝と傷害、覚せい剤で三度の前科を持っている。

    一ノ瀬守孝
    五十子と同じ呉原市に暖簾を掲げる老舗の博徒、尾谷組の若頭。

    真紀
    虎彦とはスタンドバー「クインビー」で知り合った。

    香澄
    クインビーのママ。夫は笹貫組の幹部。現在、鳥取刑務所に服役している。昔、「カサブランカ」でエミリーという名で水商売をしていたとき、大上と知り合いだった。

    幸江
    虎彦の母。

    順子
    虎彦の妹。

    尾谷憲次
    尾谷組組長。鳥取刑務所に服役している。

    一ノ瀬良治
    守孝の父。漁協の組合長で、ヤクザ相手に一歩も引かない根性の据わった男。

    田中文子
    沖の実家の近所の住人。

    道下
    尾谷組の若衆。

    天木幸男
    一ノ瀬の右腕。

    横田敦
    米子に暖簾を掲げる横田組の組長。同じ米子に根を張る明石組系、梅原組組長殺害の報復で殺害された。

    山内卓也
    尾谷組を破門になった。横田殺害の暗殺部隊にいた。

    備前芳樹
    一ノ瀬の二歳上の中堅幹部。

    賽本
    尾谷組の一ノ瀬の前の若頭。五十子会に殺された。

    綿船幸助
    綿船組組長。

    金田米子
    ホルモン専門店「佐子」の店主。

    元木昭二
    趣味は喧嘩とウエートトレーニング。

    元木昭三
    昭二の双子の弟。

    元木昭一
    昭二の兄。三年前に喧嘩で死んだ。

    林達也
    沖が少年院で知り合った男。十七歳にして車上荒らしの常習犯として有名だった。

    林松吉
    達也の父。達也に盗みのテクニックを教えた。窃盗(ウカンムリ)の松と捜査員からふたつ名で呼ばれていた累犯者。

    今日子
    「佐子」の米子の妹の孫娘。

    由貴
    クインビーのアルバイト。

    安藤
    瀬戸内連合会。

    晶子
    「小料理屋 志乃」のママ。

    賽本友保
    晶子の死んだ夫。尾谷組の若頭だった男。五十子会の鉄砲玉に、居合わせたバーで射殺された。

    金村安則
    賽本を射殺する絵図を描いたといわれている。五十子会若頭。三か月後に刺殺された。

    宮里義男
    尾谷組の準構成員だった。沖と少年院で一緒だった。

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    2026年03月26日
  • ミカエルの鼓動

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    ネタバレ

    医師とその関係者の様々な思いと思惑が複雑に描かれていた。
    患者の命を救いたい、病院を大きくし有名にしたい。病院も病院で維持費や機械の購入費に人件費もろもろ患者がいなければ存続できない場所ではある。病院に機械を卸す側も病院という大口が無ければ存続できない。しかし、互いの利害が一致し進みすぎるとそれは隠蔽と癒着の温床になってしまう。なんともバランスの難しさを、裏表紙の天秤から思った。
    本誌の主人公である西條は、元々結婚に向かない性格であったにも関わらず、そんな自分を棚に上げ、ことなかれ主義だと妻が無言で離婚届けを置いていった今年すら理由を考えず、他者に考えを委ねていると他責思考なのがなんか気に入らなかった。
    また、西條はミカエルを過信していた自分を責めていたが、機械であるミカエルはそもそも人が造ったものだ。それを、自分が適任でありきちんと扱えるのだと盲信していたのは西條の勝手である。人が関わることで何事も100%は無い。
    だがそれでも人(患者)を救えるのは人(医師)である。
    西條は、ミカエルを使う事で医師の幅を拡げ救える患者を増やしたい。という本気があった。それは西條の本気の本心である事は間違いない。
    ミカエルもまた医療の幅を拡げる為に存在しても良い機械だ、だからこそ真木はミカエルを遠ざけたが、西條はミカエルの第一人者として、今後改良を加え現場に戻ってくるであろうミカエルとの適切な距離を保ち、医療を発展させる為に現場に戻ってきてほしいと思った。
    あと、真木は雪山で何かを悟ったが、西條も無理に同じ事をして変わったり悟ったりする必要は無いと思う。
    だって人の考え方は様々なのだから。西條は真木にはなれないのだから。むしろ西條は真木は、意見をぶつけ合っていた時を経て素晴らしい腕を持った医師として二人で執刀した時のように、意見を交わし合う仲としてやっていってほしい。

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    2026年03月26日
  • 検事の信義

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    ネタバレ

    裁きを望む
    佐方貞人
    検事。

    芳賀渉
    三十二歳。故・郷古勝一郎宅の住居侵入および窃盗の容疑で逮捕、起訴された。郷古勝一郎の非嫡出子。地元の高校を卒業後、上京して私立大学の法学部に学び、米崎に支店を持つ大型書店チェーンに就職していた。

    郷古勝一郎
    手広く不動産業を営んでいた。胆のう癌の末期で不帰の人となる。享年七十七歳。

    増田陽二
    事務官。

    花淵勇雄
    時計店店主。

    筒井義雄
    米崎地検公判部副部長。

    高泉荘司
    刑事部に籍を置く新任明けの検事。

    本橋武夫
    米崎地検の次席検事。筒井の上司。

    麻恵
    郷古勝一郎の妻。七十二歳。

    勝哉
    郷古勝一郎の長男。四十一歳。

    恭治
    郷古勝一郎の次男。三十九歳。

    芳賀明美
    芳賀渉の母。今年の四月に病没している。勝哉と恭治の家庭教師を務めていた。

    吉田高子
    郷古家の家政婦。

    黒崎
    ホテルグランフォレストの支配人。

    ベルボーイ

    新野春奈
    9月15日の日中、シフトでラウンジに入っていた。

    南場輝久
    芳賀を送検した米崎東署の署長。

    井原智之
    県下最大の法律事務所、井原法令綜合事務所の代表弁護士。佐方とは痴漢の迷惑防止条例違反の事案を巡り、過去に裁判で闘っている。郷古家の顧問弁護士。

    赤石
    公判部の検事。


    恨みを刻む
    増田陽二

    佐方貞人

    室田公彦
    三十四歳。旅館従業員。覚醒剤所持で二度の逮捕歴があった。

    鴻城伸明
    米崎西署の生活安全課銃器あよじ薬物犯係の主任。巡査部長。武宮から室田が自宅に覚醒剤を隠し持っていると情報を得た。

    武宮美貴
    スナック「ミキ」を経営。室田とは同級生。

    笠原浩太
    米崎地検刑事部。

    千夏
    美貴の子供。西山小学校の三年生。毎週月曜日にピアノ教室に通っている。

    清原
    西山小学校の教諭。

    筒井義雄

    南場輝久

    小倉小枝子
    小倉ピアノ教室。

    番頭
    室田の勤務先、老舗旅館「松濤館」の番頭。

    高部淳子
    喫茶店のママ。

    武宮成明
    美貴の兄。竜岡組の若頭補佐。

    木梨
    吉田の姪の佳美と結婚式を挙げる予定。

    志崎
    二年前に自殺した木梨の同期。

    曾根谷治夫
    生活安全課の課長。

    佳美
    吉田の姪。

    吉田譲
    米崎西署の地域課課長。

    佐野茂
    南場と確執があった同期の県警刑事部長。


    正義を質す
    佐方貞人

    小百合
    貞人の母。貞人が三歳のときに病没している。

    陽世
    佐方貞人の父。弁護士だった。

    木浦亨
    貞人の司法修習生時代の同期。

    敏郎
    貞人の祖父。

    美代子
    貞人の大叔母。

    上杉義徳
    広島高検の次席。筒井の大学の先輩。

    筒井義雄

    篠原
    弁護士。陽世の友人。

    溝口明
    広島県最大の暴力団の仁正会のナンバーツー。理事長。二年越しの捜査で米崎県警に逮捕され、米崎地検で公判にかかっている。公判担当検事は佐方。

    土岐篤
    溝口の舎弟。溝口とは大阪刑務所で知り合った。三年前地元に戻り、米崎市で右翼団体奥羽仁桜会を立ち上げた。実質的には仁正会溝口組の東北支部。

    五十子正平
    仁正会副会長を除名処分にされた。その後殺されている。

    橘一行
    呉原烈心会の会長。五十子会の若頭補佐を務めていた。笹貫幸太郎と兄弟分の盃を交わしている。

    笹貫幸太郎
    仁正会本部長。

    綿船幸助
    仁正会会長。溝口が収監された三日後に心不全で急死する。

    瀧井銀次
    仁正会溝口派の中核で幹事長。

    向井
    溝口の恐喝事件の担当裁判官。

    日岡秀一
    広島北署の暴力団係、巡査。

    八百坂一志
    検事。広島高検の公安部長。検察内部で最大の懸案となっている。暴力団との癒着も噂されている。

    備前芳樹
    尾谷組の幹部。


    信義を守る
    増田陽二

    佐方貞人

    道塚須恵
    八十五歳。山林で死んでいた。

    道塚昌平
    須恵の息子。五十五歳。

    古屋実
    須恵の元夫。四十年前に離婚している。

    矢口史郎
    米崎地検の刑事部に所属しておる検事。任官十二年目のシニア検事。四十歳。

    尾形徹
    昌平が勤めていたコウノトリ便の当時の副所長。いまは所長に昇格している。

    田部順子
    コウノトリ便の事務員。

    園部
    須恵が通っていた深水デイサービスの施設スタッフ。

    堀弓子
    深水デイサービスの所長。

    渡部布由子
    昌平の近所に住む女性。

    畑中惣一
    昌平の自宅の斜向かい。

    西條政明
    裁判長。

    谷敦
    陪席裁判官。

    安部壮一
    陪席裁判官。

    守岡高徳
    弁護人。

    野崎高一郎
    米崎江南教会の神父。

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    2026年03月25日
  • 凶犬の眼

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    ネタバレ

    山岸晃
    ジャーナリスト。

    畑山博司
    畑山組組長。三十八歳。明石組のボディーガード役。心和会のヒットマンが明石組トップを襲撃したときに即死。

    豊永克己
    明石組若頭。五十歳。畑山に同行し、ヒットマンに頭部を撃ち抜かれ、四時間後に死亡。

    武田力也
    明石組四代目組長。四十八歳。三発の銃弾を受けるも、自力で車まで戻り、畑山組事務所へ向かうよう指示。大阪警察病院に搬送。翌朝五時に死亡。

    浅生直巳
    心和会会長。

    富士見亨
    心和の本流、浅生組の若頭。明石組組長暗殺部隊のリーダー。四十五歳。

    国光寛郎
    心和会常任理事。義誠連合会会長。三十五歳。明石組四代目の武田力也暗殺の首謀者のひとりとして、殺人幇助の容疑で全国に指名手配されている。吉岡寛之を名乗り、広島の建設会社の社長としている。

    日岡秀一
    一年前の四月に呉原東署捜査二課から、比場郡城山町の駐在所へ異動になった。中津郷の駐在から広島県警捜査四課へ配属。

    晶子
    小料理や志乃の女将。四十七歳。

    大上章吾
    ガミさん。日岡のかつての上司。巡査部長。

    上早稲二郎
    五十子会の傘下にある加古村組のフロント企業の呉原金融の社員。失踪。遺体は広島の離島、赤松島から発見された。

    五十子正平
    仁正会の副会長を務めていた。愛人宅マンション駐車場で射殺される。

    瀧井銀次
    仁正会幹事長。瀧井組組長。大上と懇意にしていた男。

    浅沼真治
    五十子会若頭。銃弾に倒れる。

    野崎康介
    加古村組の若頭。呉原市の路上で刺殺された。

    苗代広行
    上早稲二郎拉致殺害事件の実行犯。

    角田智則
    比場警察署の地域課長。日岡のいまの上司。

    斎宮正成
    呉原東署の二課課長。日岡の呉原東署時代の上司。県警本部は捜査四課長として異動した。

    嵯峨大輔
    県警監察官室の警視。

    一ノ瀬守孝
    抗争事件のときに日岡が肩入れした尾谷組の二代目組長。

    天木幸男
    一之瀬が尾谷組二代目を襲名したあと、若頭になった男。

    佐川義則
    瀧井組若頭。瀧井の右腕。

    尾谷憲次
    尾谷組初代組長。北柴と兄弟分。

    北柴兼敏
    北柴組組長。

    黒田赳夫
    中津郷地区の住人。

    里子
    黒田の妻。若いころ中津郷小町と言われていた。

    横田信二
    中津郷地区の住人。むかし、里子にラブレターを出した。

    畑中修造
    屋号はムラカミ。村の上。ムラカミし庄屋だったことが由来。畑中家の当主。気難しく一家言あることで知られている。個人の思惑で日岡に近しく接してくる。

    多尾芳正
    屋号はタナウエ。

    畑中祥子
    畑中家の長女。

    美津子
    祥子の母。里子とは高校の同級生で、むかしから仲がいい。

    佐藤
    診療所。

    八代勇作
    特定郵便局。修造の幼馴染の同級生。

    高地庸一
    義誠連合顔組員。三十四歳。殺人幇助の容疑で手配されている。会長付の秘書を務める幹部。角田を名乗る。

    井戸敬士
    義誠連合顔組員。二十七歳。殺人幇助の容疑で手配されている。会長付だが平の若中。内藤を名乗る。調理師免許を持っている。

    木村
    中津郷ゴルフカントリークラブ建設事務所の事務員。五十代半ば。

    長島
    中津郷ゴルフカントリークラブ建設事務所の事務員。

    野沢
    中津郷ゴルフカントリークラブ建設事務所の事務員。

    坂牧広大
    株式会社坂牧建設の社長。西日本では名の知られた大手。国光とは稼業違いの兄弟分。

    川瀬幸三
    志乃で国光のボディーガードをしていた男。

    宮本茂
    日岡の駐在所の近くに住む。城山町役場に勤める。

    唐津
    呉原東署に勤務していたときの先輩。

    溝口明
    会長の出身母体である旧・綿船組若頭で、仁正会の理事長を務めていた。仁正会のナンバーツーだった男。

    高梨守
    溝口が仁正会の理事長に押し込んだ自分の組の若頭。

    笹貫幸太郎
    仁正会の元本部長。

    小早川満
    富士見会の若頭。

    橘一行
    五十子の舎弟頭だった男。五十子が殺されたあと、加古村組の残党を加えて結成された呉原烈心会の会長に納まっていた。

    杉本昭雄
    北柴組の二次団体として、心和会神戸支部の中核組織のひとつ。

    富岡妙子
    車の持ち主。広島の薬研通りでライムというスナックのママ。

    甲斐田孝治
    甲斐田組の組長。

    村越信広
    甲斐田組の若頭。一年前に瀧井組の若頭と兄弟分の盃をした。

    宮嶋篤史
    祥子の従弟で小学二年生。川遊びで流されたところを日岡、国光に助けられた。

    嵯峨
    監査室。所轄の副署長に飛ばされる。

    中谷
    広島県警警務課長。警視。

    大城隆
    明石組組長代行。

    熊谷元也
    明石組若頭。

    三笠
    広島県警甲津署の巡査部長。

    成田忠明
    大阪府警幾田署の巡査部長。警備職務中に殉職。

    佐藤
    城西町派出所の巡査。

    若狭勝次
    明石組等々力会系若狭組の組長。大阪市内の路上で銃撃されて死亡。
    等々力会行動隊長の肩書を持っている。

    等々力義男
    名古屋に本拠を置く明石組二次団体の等々力会の会長。本家の若頭補佐を務める最高幹部のひとり。

    関谷忠宏
    神戸の北柴組系杉本組の組員。宅配便を装った男二名に発砲され、胸部に銃弾三発を受け即死。

    三輪谷正二
    奈良県奈良市の心和会系三輪谷組組長。路上で車から降りたところを、背後から射殺された。

    目蒲義人
    京都の七代目下水流一家総裁。関西極道界の重鎮中の重鎮。

    磯村成道
    明石組に次ぐ勢力を誇る日本三大組織のひとつ関東成道会で、明石組四代目の後見を務めていた斯界きっての大物。

    二瓶亮造
    県警捜査一課長。警視。

    生口忠興
    警察庁長官。

    道永芳朋
    神戸で飲食の社長をしている。国光の稼業違いの兄弟分。朋美の実の兄。

    朋美
    神戸の姐さん。国光とは一番古い付き合い。神戸で宝石店を営んでいる。

    辰木博
    九州熊本睦会。直参の若頭。国光とは五分の兄弟。

    秋津次郎
    関東成道会。直参の若頭。国光とは五分の兄弟。

    岸千治
    左官業。自宅アパートに宅配便を装った二人組が来襲し、銃弾五発を受け死亡。数ヶ月前まで心和会系列の三次団体幹部が住んでおり、誤って狙われた。

    洋子
    千治の妻。

    近藤修
    呉原烈心会の組員。

    菅沼智也
    杉本組組員。北柴兼敏が自宅で死亡しているのを発見した。

    山本
    県警四課の警部補。日岡のひと回り上の世代で、直属の上司。

    有賀
    県警四課の巡査。

    千手光隆
    兵庫県警一の不良刑事とも、県警マル暴一の情報通とも呼ばれている。

    滝田正剛
    姫路市に本拠を置く正剛会の会長。明石組二次団体の山里組若頭、藤沢卓司と兄弟分の盃を交わしている。

    武田大輝
    武田力也の実弟。

    立花吾一
    義誠連合会の若頭。国光がもっとも信頼を置く部下。

    辰巳慎太郎
    成道会理事長補佐。関東成道会のホープで、実力派の若手組長として知られている。

    横道重信
    熊本刑務所から旭川刑務所へ不良押送された。

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    2026年03月24日
  • 盤上の向日葵(上)

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    過去の描写と現在の捜査の描写が小気味よく進んでゆく。
    とんでもない父親のもとで、とんでもない才能を秘めた子が育つとは…めぐまれていなくとも、努力できるやつはできる。

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    2026年03月21日
  • 最後の証人

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    ネタバレ

    「佐方貞人シリーズ」が人気と聞いて手にした1冊。柚月裕子さんの作品、けっこう好きです。
    で、本作。プロローグからはその展開は読めず、途中で、ん?被害者と被告人の名前が明かされていない?!となる。
    息子をあんな形で失い、その犯人は警察に守られ、自分は余命宣告される。私にはそんな実行できるかと問われると、すぐにはYESと言えるものではないが、あんな状況でそう考えるのは理解できなくもない。どうにか罪を公にして償わせたいと思うだろう。
    佐方さんはあまり登場しないのか?と思ったら、後半怒涛の展開。おー、そうくるか、と。シリーズを読むのが楽しみになってきました。

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    2026年03月21日
  • 慈雨

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    ネタバレ

    警察を定年退職し、妻とお遍路の旅に出た神場。道中、テレビで観た幼女の殺人事件のニュースに、16年前のある事件がフラッシュバックし、心に抱え続けてきた悔恨が蘇る。
    刑事物ではあるが、主人公は退職しており、事件には直接関わらず部下とやりとりするだけで、自身はお遍路をしながら過去と向き合っていくという設定は面白いと感じた。冒頭から、過去に悔恨があることは匂わされているが、お遍路の各所で見たものや何気ない妻との会話と結びつけてそれらを明らかにしていくようになっており、構成も練られていると感じた。どんでん返しなどはないが、心の動きに重点を置いた作品で、お遍路や願掛けに意味を見出せなくなっていた神場が、自らを乗り越えて償いの一歩を踏み出す決意が感じられた。著者の作品は初めてだったが、文章は単純明快で良くも悪くも削ぎ落とされた感があり、この作品には合っていたが、作品によっては物足りなく感じるかもしれない。他の作品も読んでみたい。

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    2026年03月21日
  • 盤上の向日葵(下)

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    ネタバレ

    個人的には何とも言えない終わり方だった。
    「はあ~」とため息が出るような感じ。

    悲しい最後だった。
    結局、両親と同じようになってしまった。
    どれだけ才能があったとしても、運命をどうにかすることはできなかった。

    構成として14章あるうちの東明との出会い編にあたる2章だけで半分使っている。
    そして、そこからテンポアップして急速に上巻の2パートが収束していくのが良かった。

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    2026年03月20日
  • ウツボカズラの甘い息

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    読み進めていくうちに「えっ?」という驚きの連鎖があり、次はどうなるの??と夢中でページを手繰ってしまった。巧みな女性心理が描かれていて一部感情移入しながら読んでしまった。ウツボカズラの甘い息という比喩にもなるほどな。と思いつつ、いざ自分の前にその状況があらわれたらどうするかな?と思わずにはいられなかった。

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    2026年03月19日
  • 朽ちないサクラ

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    podcast真夜中の読書会で紹介されていたので読みました。
    すでに映画化されているのですが、そのキャラクターがキャストに合っていて、ちらほら顔が思い浮かぶ。どうなるのか知りたくて読む手が止められない話でした。次回作も楽しみです!

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    2026年03月15日
  • 盤上の向日葵(上)

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    ネタバレ

    平成6年師走に行われる竜昇戦に挑むのは、東大卒から経営者を経てプロとなった異色の棋士・上条桂介。しかし、序盤早々に、彼がある殺人事件の容疑者で、石破・佐野の刑事コンビに追われていることが明かされる。

    時は変わって昭和46年、教師を引退して穏やかな生活を送る唐沢は、母を亡くし、父から育児放棄のような扱いを受けて新聞配達をする少年・桂介に出会う。桂介は将棋が好きで、その才能を見抜いた唐沢は、桂介をプロにすべく父親に掛け合うも却下される。その後成長した佳介は、東大に合格し東京へと旅立つ。

    白骨化した遺体の側から出てきた600万円相当の高級な将棋の駒を手がかりに、事件を追う刑事のストーリーと、上条の少年時代のストーリーが並行して、まだはっきりと結びつくことなく上巻が終わったが、上条が容疑者とは明かされているので、どのようにその展開まで辿り着くのか、気になって思わずページが進んでしまった。将棋のシーンはほとんどないため将棋に詳しくなくても理解が容易であり、また高級な駒がキーアイテムで、それを追う刑事の佐野が、元々プロを目指していた棋士だというのも面白い。今後、元棋士ならではの心情を描くシーンなどもあると期待する。駒はいずれ唐沢から上条に渡ると思われるが、上巻の最後の時点では大河原という人物が所有していたところまでしかわかっておらず、その後どのようにして唐沢に繋がるのか、なぜ上条は殺人の容疑者となっているのか、またタイトルの向日葵が意味するところが何なのか、引き続き下巻を楽しみにしたい。

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    2026年03月15日
  • 盤上の向日葵(下)

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    ネタバレ

    大学進学を期に東京に出た上条は、賭け将棋の真剣師、東明に出会い、その将棋に圧倒される。東明が東北で行う真剣に同行することになった上条だが、賭け金のない東明は、上条の駒を勝手に担保にして掛け金を用意した挙句、勝った後に忽然と姿を消したー。


    ストーリーとしては、上巻の続きで駒の行方を追う石破、佐野と、プロへの道を諦めた後も将棋に人生を翻弄される上条の姿が描かれる。遺体は父親か、あるいは駒を売った東明への復讐かと予想したが、自ら最期を選んだ東明へのはなむけの駒だったとわかり、駒を入れた理由も含め納得できた。警察と上条の接触シーンはなく、佐野が元奨励会員ということで何か重要なシーンで絡みがあると思ったが、なかったのは予想外だった。竜昇戦のラストが二歩というのは、少し拍子抜けの間があった。

    生前の母をゴッホの「ひまわり」に見た上条の姿が冒頭に描かれ、後半には将棋の大事な場面で決め手となる一手を打つ際に、盤上に向日葵が咲くという描写から、タイトルの向日葵の意味が明かされた。出生の秘密を知り、複雑な気持ちを抱えながらも、心のどこかで母の姿を追い続け、最後はホームから見える雪=向日葵に誘われるように身を投げることとなり、運命に翻弄された1人の男の最期に、なんとも言えない虚脱感があった。

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    2026年03月15日
  • 凶犬の眼

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    ネタバレ

    呉原抗争、大上の死を経て山奥の駐在所に飛ばされた日岡。管轄区内のゴルフ場建設地に、敵対関係にある明石組のトップを殺害して指名手配されている、心和会の国光が潜伏していることを知る。国光は、まだやり残したことがある、終われば必ず日岡に手錠をかけさせる、と言い、それを飲んで様子を見ることにした日岡だが、明石組による心和会への報復が激化していく。

    国光を捕らえて本部に返り咲きたい日岡の葛藤もわかり、仮にも殺人を指揮した国光を信用できるのか?という気持ちもあって読み進めたが、きっちりと筋を通し、また舎弟思いである国光の姿に、どんどん魅力を感じていった。立て籠ってまで日岡との約束を果たし、兄弟の誓いを交わすシーンは、胸が熱くなった。

    国光逮捕と祥子の告白で綺麗な流れだったので、そこで終わらずその後の心和会のゴタゴタを描いたのは、ボーナスコンテンツのような感じもあったが、プロローグとの繋がりもあり、1冊としての完成度は高かったと感じる。前作の大上のように、次も見たいキャラクターが亡くなってしまうのは惜しいが(はっきりと書いていないがおそらく国光は亡くなっているはず)、ラストで刺されたときに笑みを浮かべたというのは、自分のやったことに対し復讐されても仕方ないと思う、国光らしい筋の通し方だと感じた。

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    2026年03月15日
  • 検事の信義

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    ネタバレ

    シリーズ4作目となり、面白さとしては落ち着いていくかと思っていたが、練られたストーリーの短編が4作揃い、少し期待はずれだった前作よりも良かった。

    タイトルの通り、検事・佐方の「まっとうに罪を裁かせる」という信義が各短編で出てきて、今回の軸となっていた。その信義が揺るぎかねないような難しい局面というのは、得てして検察内の忖度であったり便宜であったりと、身内に都合の悪いケースが多く、事件としても人間関係が絡んで複雑になりやすいからこそ、一癖ある、読んでいて面白い作品が揃ったのかなと感じた。

    佐方との直接の絡みはないものの、「孤狼の血」シリーズの日岡が出てくるシーンもあり、今後シリーズを超えたタッグもありえるか、と少し期待も膨らむ。次作があれば是非読みたい。

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    2026年03月15日
  • 盤上の向日葵(下)

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    最初、将棋の話読みにくいなあ、、と思いながら
    最後まで詳しい話は分からずちょっと飛ばしてしまった部分もあったけど
    話の大筋は面白かった!
    生まれる家は選べないし、血縁って大変、、と思うと同時に
    自分の努力で夢を掴む姿に胸を打たれた

    東明との最後まで不思議な関係に引き込まれた
    将棋の世界や仁義を垣間見た気持ち

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    2026年03月14日