柚月裕子のレビュー一覧

  • ミカエルの鼓動

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    ストーリー展開としてはそんなに意外性とか驚きはない中で、リアルな医療の世界をこの厚さを飽きなく、最後まで読ませる文章力や構成はうまく、凄い作家さんだと感じた。

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    2025年11月08日
  • 臨床真理

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    著者のデビュー作らしいが、これはかなり面白かった。何となくの展開は読めたものの、最後の黒幕には驚いた。

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    2025年11月08日
  • 盤上の向日葵(下)

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    ネタバレ

    将棋の世界は分からないけれど
    それでも命を削った真剣勝負の鬼気迫る感じが
    読んでいてもヒリヒリと伝わってくるようでした。

    父、庸一から語られる衝撃の事実
    狂った血が桂介を蝕んでいく。
    あぁ桂介には幸せになって欲しかったなぁ。
    ゴッホの「向日葵」を見る目が変わりそうです。

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    2025年11月07日
  • 盤上の向日葵(上)

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    映画の予告を観て読みたくなった次第です。
    将棋がわかればもっと刺さるものがあったはず。
    勿体ないことをしている感がありながら
    それでも上巻あっという間に読みました。
    幼き頃の桂介に唐沢夫婦がそばに居てくれた事が
    せめてもの救いでした。
    向日葵がどう絡んでくるのか、下巻楽しみです。

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    2025年11月07日
  • 逃亡者は北へ向かう

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    作者の柚月さんは先の震災でご両親を亡くされました。それを踏まえてこの作品のインタビュー記事がありますので、ぜひ参考になさってください。
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    『東日本大震災のあの日で止まったままの時があり、一方で、またそこから流れ始めた時もある。そんな〈ふたつの時間とふたりの自分〉を生きてきた気がします。震災の体験をもとに、作家として今の自分に何が書き残せるのだろうかとの思いが常にありました』

     自身も震災による津波で、実家の両親を喪った柚月裕子さん。あの日の痛みと真摯に向き合

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    2025年11月10日
  • 慈雨

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    ナツイチのしおりを手に入れたくてあと一冊どうしよう…と迷っていたところ目に入ったので購入した。社会派ミステリーは普段あまり読まないので正直読み終えられるか心配だったけど、中盤から一気に読んでしまった!
    主人公視点の四国でのお遍路が主なシーンで、そこに主人公の過去とか事件の進展が挿入されるのでちょうどよくシーンが切り替わって読みやすかった。感情のわずかな動きだけでなく、四国の景色とか空気感も感じ取れる繊細な文章だった。後者に関しては私が四国に行ったことがあるからかもしれないけど。
    普段本格派もしくは新本格派ミステリーばかり読んでいるので、ラストはちょっと物足りなさを感じてしまった。

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    2025年11月06日
  • 教誨

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    人は環境によって作られる。その環境を作るのも人である。愛にあふれた環境の中で育った人は心豊かな人となるだろう。しかし、劣悪な環境の中で育てられれば…。響子が生きているうちに主人公と関わっていたらと思うと切ない。

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    2025年11月05日
  • 盤上の向日葵(下)

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    上下巻まとめて

    関東の山中から白骨死体が発見される。白骨死体は将棋の駒を抱えていた。
    白骨死体は誰なのか、誰が何を目的として遺体を埋め、駒と一緒に葬ったのか。

    上条桂介のパートと、刑事の駒の持ち主をあぶり出すパートで構成

    将棋は詳しくないので読み飛ばしてしまったが。

    上条桂介にとって、死が身近な日常の中で、幼少期に出会った唐沢さんの存在は生きる意味を教えてくれるものであり。
    大学時代に出会ってしまった東明には、どれだけ恨みを抱えても、畏怖を抱いている。
    将棋を介して出会い多大な影響を与えた二人。桂介の人生に大きな影響を与えていく。

    もし駒を一緒に埋葬しなければ。警察は真相にはたどり着

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    2025年11月04日
  • 最後の証人

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    一気に読んだ。
    出だしから引き込まれて、事件関係者の心情がよくかかれている上に最後まで名前が伏せられている為、真相に気がつかなった。
    被害者のやりきれない思いと、それを明るみに出す弁護士の正義感に引き込まれた

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    2025年11月02日
  • 蟻の菜園 ‐アントガーデン‐

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    1つの事件をきっかけに2人の女性の過去と繋がりがあきらかになる。何度も驚かされた本だった。児童虐待がもたらすその後の人生への影響をすごく感じた本だった。

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    2025年11月02日
  • 盤上の向日葵(下)

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    ネタバレ

    映画公開前にと思って読みました。将棋は全くわからないので、正直、将棋を指しているところの駒の進み方や指し手の描写は何が何やらで、飛ばし読みでしたが、将棋好きの方はとても楽しめると思います。私はストーリーを楽しませてもらいました。桂介の人生が少しでも幸せを感じるものになってくれたらいいなと思いながら読みましたが、それも叶わず、悲しい結末で終わりました。映画も観に行こうと思います。

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    2025年11月01日
  • 盤上の向日葵(上)

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    将棋好きとしてはいつか読まなくてはと思いつつ長い間積読になっていたが、映画が公開されるということで読んでみることにした。
    本巻は現在起きている事件についての警察の捜査と過去の少年の成長過程が交互に描かれており、2つのストーリーが繋がりかけたところで一冊が終わっている。
    下巻を読んでみないことには何とも言えないが、2人の警察官や少年とそれを見守る元教師のキャラクターが立っており、読んでいて情景が浮かびやすいと感じる。小学校6年生の少年が下した決断がこの後どのような展開を引き起こすのか、明日読もうと思っている下巻が楽しみで仕方ない。

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    2025年11月01日
  • ウツボカズラの甘い息

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    鎌倉の別荘で殺人事件が起きた。
    その背景ではパッとしない主婦が、めちゃ美味しい話に釣られて化粧品販売をすることに。
    見た目もきれいになってお金も手に入って順風満帆〜と思ったら警察に疑われてどんどん不穏に…。真実はいかに!?という話。

    お金、女性の美しさ、心が弱ってるときに信じたいものが描かれていて、ミステリーとしても洗練されていて面白かった。
    本に厚さがあるが、長さを感じずにスラスラ読めた。

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    2025年11月01日
  • 朽ちないサクラ

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    いつの時代も警察内部の事情に辟易することはありそうだ。内部の人間でもそう思うのだから、一般人は尚更だ。

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    2025年10月30日
  • 合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明

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    柚月裕子『合理的にあり得ない 2 上水流涼子の究明』講談社文庫。

    シリーズ第2弾。3編収録の連作短編集。勿論、既読であるが、シリーズの第1弾は5年前に文庫が刊行されている。

    不祥事で弁護士資格を失った上水流涼子が『殺しと傷害以外はどんな依頼も引き受ける』をモットーに、IQ140でめちゃくちゃアタマのキレる貴山伸彦をアシスタントにして運営する探偵エージェンシーに舞い込む、様々な『あり得ない』依頼を解決する。

    収録された3編で上水流涼子と貴山伸彦が手にした報酬は最初の短編で得た手付金の100万円のみ。後は持ち込まれた『あり得ない』事案を解決出来なかったり、無料で『あり得ない』事案を引き受けた

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    2025年10月29日
  • ミカエルの鼓動

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    ストーリーは予測のつく展開で真新しさはないが、
    人物描写と文章力が秀逸で、最後まで飽きることなく楽しめました。

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    2025年10月29日
  • 合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明

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    第2弾!
    もう、天海祐希さんしか思い浮かべられない…

    上水流エージェンシー!
    名前はカッコええけど、まぁ、何でも屋さん。

    話3つ!
    「物理的にあり得ない」
    こんなんで稼げるんや!
    国際的に、取ったらあかん動物の取引き!
    要は密輸…

    「倫理的にあり得ない」
    そんな…
    旦那に他所で作ってしまった子を!
    更に取り返すって…

    涼子は腕を組んで、うえを仰いだ。今回の依頼は失敗だ。五百万円は喉から手が出るほど欲しいが、ひとりの少年の一生に比べたら安いものだ。まして、そんなことをしてこれからずっと、わずかに残っている良心を責め続けるのも嫌だ。金ならまた稼げばいい。

    あっ!ネコちゃんも社員になった♡

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    2025年10月26日
  • 合理的にあり得ない 上水流涼子の解明

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    依頼者を助けるだけでなく適切に法の裁きも受けさせ、不幸にならない結末の匙加減がいい。
    短編でさくさく読める。

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    2025年10月26日
  • 合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明

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    前作の痛快エンタメから今回はちょっと趣向を変えて人情系になったかな。3話からなる短編集。
    相変わらずの上水流涼子と貴山のコンビに加えて新たな猫の登場で事務所にも幅が出た。

    「物理的にあり得ない」では、謎の行方不明の軽トラを探し、「倫理的にあり得ない」では、元夫から親権を取り返そうと奮闘する、「立場的にあり得ない」では、精神的なダメージで入院している女子大生を救おうと苦悩する。どの話も裏があって表立っては動けない問題を解決しようとするコンビのスタイルが面白かった。

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    2025年10月24日
  • 逃亡者は北へ向かう

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    ネタバレ

    罪を犯してしまった。でもこの震災のドサクサでやり直せないだろうか。

    だって殺意があったわけじゃない。結果こんな事態になった。

    ツイテナインダ。

    気持ちはよくわかった。だから悲しいね。

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    2025年10月24日