柚月裕子のレビュー一覧
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南部鉄器の職人で工房の親方でもある父、孝雄が、保護観察処分の少年を預かるボランティアをすると言う。初めにやってきたのは16歳の春斗。
何も相談されなかったと悟は憤るが、工房の面々と春斗の心配をしているうちに、自分と父、そして父の身心の変容に気づいてくる。
終盤、春斗の父や孝雄の、幼少期の辛い思いと幼い頃に知った世の中の理不尽さが語られるところは、人それぞれの捉え方があると思うが、この本のタイトルが腑に落ちる。
誰にでも、風に立ち向かう瞬間はあると思うが、立ち向かい続ける強さはまた別物かもしれない。
春斗の変容が急展開し過ぎる感じもあったが、子どもは、あっという間に成長するから、、、
孝雄の「幸せになってはいけない」という、慟哭のような思いが胸をぎゅっとさせ、それを包みこんだ悟の母は、ホントにあったかいなと思う。 -
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ネタバレ心を掬う
酒処ふくろうの親父
増田陽二
米崎地検で事務官を務める。
筒井義雄
刑事部副部長。
佐方貞人
増田の担当検察官。
佐々木信雄
増田と同じ、検察事務官。歳は増田の二つ上。地元高校の先輩で、ときどき酒を飲みに行く仲。大学まで柔道を続けていた。
滝川義明 /
佐々木の叔父。娘に手紙を投函したのに届かなかったと嘆いている。
滝川須美代
佐々木の叔母。
森脇文雄
ふくろうの常連客。定年退職した元高校教師で、妻に先立たれ、ひとり娘が北海道に嫁いでいた。手紙を投函したのに届かなかったと話していた。
福村正行
米崎中央郵便局監察官。歳は筒井と同じくらい。後頭部がかなり淋しい。痩せぎすの体格で顎は尖り、頬骨が目立っている。
田所健二
三十八歳。妻と、就学前の子供がふたりいる。一年前に米崎北郵便局から中央郵便局に転属され、前の職場と同様に、通常郵便物と郵便番号読み取り機にかける作業に従事している。
大竹
福村の同僚。
業をおろす
佐方貞人
上向井多恵子
英心の妻。
もうすぐ還暦を迎える。
佐方陽世
貞人の父。小田嶋建設の顧問弁護士ををしていた。小田嶋隆一朗の遺志で、小田嶋家の遺産を管理していた。
上向井英心
曹洞宗龍円寺の住職。寺の名前をとって龍円さんと呼び慣われている。佐方を貞坊と呼ぶ。陽世とは地元の高校に入学し、ともに勉学に励んだ。陽世が一番、英心が二番だった。実家のあとを継ぐため奈良県にある仏教系の大学に入学し、僧侶免許を取得した。住職研修を本山で受け、二十三歳で龍円寺の副住職に就任した。
小田嶋隆一朗
小田嶋建設の会長。
清水亮子
小田嶋隆一朗が外につくった女。小田嶋建設の従業員だった。
清水憲吾
亮子の夫。結婚してから五年後、病で亡くなった。
清水沙代
隆一朗と亮子の娘。
長い黒髪をしている。20代半ば。
美代子
佐方の祖父、敏郎の妹。長男と末っ子ということもあり、敏郎と美代子は歳が二十近く離れている。数年前に還暦を迎えた。呉原市に住んでいる。夫を早くに亡くし、小学校の教諭をしながら一人暮らしを続けている。三歳で母親を亡くした佐方を実の子のように可愛がった。佐方の将来に心を痛めた祖父母は、中学卒業を機に佐方を美代子の家に預けた。預かった佐方を実の子のように育てた。
佐方敏郎
佐方の祖父で陽世の父。八十二歳。
佐方スエ
佐方敏郎の妻で佐方の祖母。八十歳。
篠原宗之
陽世が司法修習生時代、同期だった弁護士。
小田嶋一洋
小田嶋建設の現社長。故小田嶋隆一朗の長男。
香苗
七十歳前後。十七年前の事件で、被害者となった方の妻。
大葉厚子
かつて陽世の弁護士事務所で事務員として働いていた。陽世が服役したあと、別の弁護士事務所に事務員として勤め、いまもそこで働いている。髪の短い小柄な女性。五十歳くらい。
死命を賭ける 「死命」刑事部編
増田陽二
佐方貞人
武本弘敏
四十三歳。自宅の最寄駅である神原から富岡行きの電車内における痴漢行為で迷惑防止条例違反で逮捕。地元の大手予備校で経理課長を務めていた。子供にも優しく育児にも積極的。学校ではPTAの会長を務めている。
仁藤玲奈
米崎市内の高校に通う十七歳の少女。富岡アリーナで行われるロック・フェスティバルに参加するため、上郷駅からひとりで乗車。電車内で痴漢され、男の左手首を摑み上に掲げて「この男、痴漢です!」と叫んだ。母子家庭の娘。両親は十歳のときに離婚。現在は米崎市内のアパートで母親とふたり暮らし。十四歳のときに万引き、十六歳のときに恐喝で補導された前歴がある。
武本麻美
弘敏の妻。
武本篤子
弘敏の義母。旧姓本多。県内有数の資産家一族である本多一族である本多家の四女。東京の大学を卒業後、地元に戻り、知人の紹介で知り合った保と結婚。
武本保
弘敏の義父。県の教育委員会の元教育長で、県立高校の校長を歴任した経歴を持つ。
仁藤房江
玲奈の母。昼はホテルの清掃スタッフ、夜は弁当屋の従業員として働いている。四十二歳。
弘敏の父
市役所の元助役。
弘敏の母
温大卒で自宅でピアノを教えている。
武本正光
篤子の父。武本家十八代目
武本喜成
篤子の一番上の兄。十九代目を継いでいる。大河内定和の後援会長。
大河内定和
米崎選出の衆議院議員で、将来は総理候補のひとりと目される与党の実力派代議士。五十代後半。弁護士出身で当選は四期目。父親は元検事総長。
大河内源蔵
定和の父。元検事総長で、弁護士に転身後も、重鎮として法曹界に睨みを利かせている。
井原智之
武本弘敏の弁護士。県下最大の法律事務所「井原法令綜合事務所」の代表弁護士。本多家の顧問弁護士を長年務めている。
筒井義雄
四月の一日付で、公判部に異動になる。
本橋武夫
次席検事。筒井の上司。
筒井美佐枝
筒井の妻。
筒井亨
筒井の息子。
鬼貫正彰
検事正。東大法学部在学中に司法試験に受かり、卒業すると同時に司法修習生になった。検事に任官して一年か二年後に外務省に派遣され、フランス大使館の書記官を務めている。法務官僚を長く務め、昨年、米崎に検事正として着任した。現場経験がほとんどない、典型的な赤レンガ族だった。この四月にはまた法務省に戻る予定。エリート中のエリート。大河内定和を先生と呼ぶ。
南場輝久
米崎東署の署長。以前、所轄で起きた連続放火事件を解決した佐方に、恩義を感じている。東署が逮捕した武本の案件を佐方が担当することを知ると、生活安全課のみならず全署員に檄を飛ばした。蟻の這い出る隙もないほど鉄壁に証拠を積み上げろ、と指示を出した。
富樫明日香
二十二歳。職業は医療事務員。去年昨年の九月十五日、上郷駅から富岡行きの車両に乗った。富岡アリーナでイベントがあり、混み合った車内で痴漢にあった。
橋元源次郎
地元の県会議員で、大河内派に属している。南場に武本のことで圧力をかけてくる。
佐野茂
県警の刑事部長。南場の同期。
死命を決する 「死命」公判部編
高尾信也
川俣検事の担当事務官。
佐方貞人
刑事部から公判部へ異動になった。
増田陽二
刑事部から公判部へ異動になった。
筒井義雄
鬼貫正彰
四月の異動で米崎を去った。
生方伸次郎
高検次席検事。筒井と同じ中央大学法学部出身で、特捜検事を務めた叩き上げ。筒井の先輩。
高砂宗一
高検検事長。現場派。この四月で定年を迎える。
井原智之
南場輝久
佐野茂
小出巧
前任の鬼貫に代わり、検事正に着任した。鬼貫と同じく東大法学部出身で法務官僚が長く、前職の法務大臣官房秘書課長から転任してきた。
武本弘敏
武本麻美
武本安里
武本杏
武本喜成
吉川
武本喜成の秘書。
武本喜明
喜成の長男。
武本篤子
大河内定和
半田悟
武本が飲み屋で知り合った男。痴漢事件の日、同じ電車に乗車していた。アパレルメーカー「株式会トップ・ウーマン チーフデザイナー」。
35歳。
仁藤玲奈
仁藤房江
高杉考一
今回の公判で判事を務める裁判官。判事歴二十年のベテラン。
富樫明日香
佐藤健吾
所轄で武本の取り調べを担当した警部補。米崎東署生活安全課係長。
多田博
米崎県警科学捜査研究所の研究員主査。四十代後半の野太い声の持ち主。
真淵淳一
二十二歳。町田駅の駅員。高校卒業後に入社し、一年前に町田駅に配属になった。
サッチ
玲奈の一番の親友。
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ネタバレ
樹を見る
南場輝久五十二歳。三年前に米崎東警察署の署長になった。
小林賢
県警本部長。
佐野茂
南場の警察学校時の同期。痩せた体躯と蟷螂を思わせる容貌は昔と変わっていない。県警本部刑事部長で警視正。警察学校時代から口が達者。人間関係を円滑に築いていく能力があった。南場へのライバル意識が強い。
蒲原信司
北陽署の署長。歳は南場とそう変わらない。
須藤昇
県警の捜査一課長。
佐藤公平
松本署の署長。
幸恵
南場の妻。
桑島泰則
東署の刑事課長。
新井友則
二十九歳。工事現場作業員。地元の建設会社でアルバイトとして働いていた。住居は街の中心部にある木造アパート、コーポラス青木。独り暮らし。高校二年生のとき、自宅近くの公園の前に停めてあったバイクに火をつけていた。放火で家裁審判を受けていた。
筒井義雄
米崎地検刑事部の副部長。
佐方貞人
任官して三年目。検事。
安森礼子
二十八歳。無職。十三件目の放火で亡くなった倉谷聡と同じ保険会社に勤務していた。
佐々木
新井と同じ会社に勤める同僚アルバイト。
田澤桃花
新井がのめり込んでいるアイドル。
野田
倉谷の部下。
本田弓
安森と同じ保険会社に勤める女性。歳は安森より五つ上。大学の後輩でもあった安森をかわいがっていた。
罪を押す
筒井義雄
佐方貞人
南部哲夫
筒井の同期で、佐方の東京地検時代の元上司。いまは静岡地検の刑事部長を務めている。あまり人を褒めないが、佐方に関しては”優秀”という言葉で表した。
増田陽二
佐方の事務官。三十二歳。
津川慎二
筒井の立ち会い事務官。
小野辰二郎
通称ハエタツ。欠けた前歯から息が漏れるため、本人は、はい、と言ったつもりでも、周りには、はえ、と聞こえる。三年前に筒井が起訴した男。
森脇守
去年、米崎地検に着任した刑事部長。歳も体格も筒井よりひと回り上で、えらの張った四角い顔と、学生時代、柔道に打ち込んだという厚い胸板と広い肩幅は、いるだけで相手を威圧する。
恭子
小野の元妻。
辰志
小野の息子。
恩を返す
天根弥生
佐方の地元の高校時代の同窓生。地元の同窓生の中では唯一、今も年賀状のやりとりを続けている。二年前に母親が亡くなっ後。チェーン展開している勤め先の美容院で、店のトップスタイリストに昇格。警官に強請られていることを相談するため、佐方に会いに来た。
増田陽二
佐方貞人
勝野正平
呉原市にある呉原西署の、生活安全課に勤務している。四十四歳。三年前から呉原西署生活安全課防犯係長を務めている。弥生を強請っている。県警の中で評判が良くない男。
澤田俊保
弥生の婚約者。同じ系列店の美容院勤めている店長。歳は弥生の三つ上。
宮内
美容師の新人。
宮田香織
弥生が中学時代につるんでいた仲間のリーダー格。売春をしていた。
菅
香織に紹介料を渡した。
田所
香織たちがたまり場にしていたアパートの所有者。不動産業を営んでいて、取引先や遊び仲間の知人男性に少女を斡旋し、金や便宜を受け取っていた。
木浦亨
広島地検の検事。佐方が司法修習生時代に同期だった男。佐方に頼まれ、勝野の人となりを調べる。
拳を握る
加東寿朗
地元の国立大学を卒業し、国家公務員試験二種に合格。第一希望に挙げていた検察庁の面接に受かって事務官に採用された。二十四歳のとき、地元の山口地検に任官し、赴任して今年で三年目になる。中経事業団事件で東京地検特捜部から応援要請がきたため東京に赴く。佐方がコンビを組んでいた増田がヘルニアの悪化により入院することになり、坂田とコンビを組む。
岩田
山口地検のトップ。検事正。鷲鼻と割れた顎。柔道四段の腕前を持つ体躯は、肩幅があり胸板も厚い。声も見た目にそぐう、野太い声。
先崎
四十代半ばのベテラン検事。一年前から加東がコンビを組んでいる上司。
新河惣一郎
与党の大物で厚生労働大臣。
田中十三夫
新河の元秘書で参議院議員。与党の厚生労働部会に所属している。
増元敬清
中経事業団の代表理事。
百瀬瑞希
加東の幼馴染。東京の女子大学を卒業したあと、都内の企業に就職していた。中学高校と同じで、お互いテニス部のキャプテンだった。家が近所で家族ぐるみの付き合いがあることから、高校を卒業してからも連絡を取り合い、ゴールデンウィークや年末年始で実家に帰ったときは、一緒に食事をする仲だった。
近田
特捜の部長。五十歳半ば。
佐方
増田
持病のヘルニアが悪化し病院に搬送された。
竹居真
特捜主任検事。
輪泉琢也
特捜の副部長。
園部勝也
中経事業団の理事待遇経理担当役員。
土橋治
名古屋地検から応援にやってきた事務官。加東の一歳年上。下戸組。待機の指令が出ると、解除までのあいだ部屋の隅でゲームをしている。
葛巻利幸
以前から参考人として事情聴取していた。中経事業団の事務員で経理を預かっていたひとり。行方をくらました。三十五歳。
岩舘啓二
六十五歳。葛巻の伯父にあたる男。五年前に勤務していた缶詰工場を定年退職し、いまは埼玉の自宅に夫婦ふたりで住んでいる。
友子
葛巻の母であり、岩舘の妹。
米川
田中十三夫参議院議員事務所の事務員。葛巻から菓子折りを受け取った。
丸井正昭
田中の秘書。
三崎愛里
丸井の元愛人。二十五歳。銀座のクラブでホステスをしている。
永谷美園
園部の愛人。小料理屋、千松の女将。
本懐を知る
兼先守
ニュース週刊誌「ピックアップ」の専属ライターになって、五年が経つ。広島で地元紙「安芸新聞」の記者をしていた。佐方陽世が逮捕された事件に目をつけ、取材する。
小林太志
「ピックアップ」の政治専門のジャーナリスト。ピックアップにきて三年。まだ三十代後半だが、額の生え際が後退しているせいか、実年齢よりも老けて見える。
細田孝文
安芸新聞社社会部。兼先が安芸新聞にいた時代、社会部で一緒に働いていた後輩。兼先の四つ年下で四十歳を回ったばかり。学生時代にラグビーをしていたせいか、胸板は厚く肩幅が広かった。周りから細田ではなく、太田と呼ばれていた。辞表を出した兼先を引き止めた唯一の人間。
佐方陽世
逮捕当時四十七歳。広島に弁護士事務所を開いたのは昭和四十二年。陽世が三十二歳のときだった。三年後に妻は病気で他界。逮捕されたのはそれから十二年後。陽世は地元で有力な小田嶋建設の、顧問弁護士を務めていた。四十七歳のときに業務上横領の罪で逮捕され、懲役二年の実刑判決を受ける。入所中に膵臓癌が発見され、出所を目前に移送先の病院で亡くなった。佐方貞人の父。
小田嶋隆一朗
小田嶋建設の創業者であり会長。自分の死を悟ったあと、会社の顧問弁護士を務めていた陽世に、自分の死後の財産管理を任せた。顔が見つかって半年後に死去。
篠原宗之
現役の弁護士。佐方陽世とは司法修習生時代の同期。広島で弁護士事務所を営んでいる。
荒田満子
陽世とは保育所から中学校まで一緒だった幼馴染。
佐方敏朗
陽世の父。
横山
小田嶋建設の総務部長。
小田嶋一洋
小田嶋隆一朗の長男。隆一朗が死んだあと小田嶋建設を継いで社長となった。陽世に対しては、恩を仇で返すような真似をした男と表わす。
清水亮子
小田嶋建設の元従業員。広島市内北部の、春日町の熊野神社の近くに住んでいる。十年以上、小田嶋隆一郎と佐方陽世の墓参りを欠かさなかったが、現在は肺を患い入院中。
清水憲吾
亮子の夫。小田嶋建設で働いていた。十代の頃から糖尿病を患っており、腎臓に癌が見つかった。一年後に亡くなる。
清水沙代
亮子の娘。薬剤師。
佐方貞人 -
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ネタバレ佐方貞人
元検事で今は中野に法律事務所をかまえる弁護士。国立大学の法学部を卒業し、司法試験に合格。その後、司法修習を経て検察官に任官した。任官して五年目の秋、検察官を辞めた。
小坂千尋
佐方の弁護士事務所に勤めている優秀な事務員。弁護士を目指していて、今は法科大学院の夜間に通っている。
庄司真生
今回の事件で佐方と対決する米崎地検の女性検察官。推定年齢三十代前半。
高瀬光治
三森市に岡崎クリニックを開院して五年目。開院前は大学の付属病院に勤務していた。祖父と父も内科医。父母は早くに胃癌で他界。家族は妻の美津子と息子の卓のみ。
高瀬美津子
光治の妻。光治の大学の同期だった浜田の妹で、足を骨折して兄が勤める病院に通院していた時に出会った。
高瀬卓
光治と美津子の息子。小学五年生。自発的で活発な子。雨の日に自転車で塾へ行き、車に轢かれて亡くなる。
直樹
卓の親友。事故の日、卓と一緒に自転車で帰っていた。
寺元純一郎
裁判長。
村田誠
右陪席の裁判官。
長岡真紀
左陪席の裁判官。
田端啓子
検察側の証人。三森市岡崎町在住。高瀬夫妻の家の隣りに住んでいる。
島津邦明
卓を轢いた男。事故当時五十一歳。地元の建設会社の社長であると同時に、県の公安委員長を務める男。地元企業の代表者が在籍するロータリークラブの副幹事、NPO法人のゴルフクラブ顧問、市が設立している環境改善推進協会の副理事も務めている。趣味は陶芸で、コレクターとしても有名。自らが講師を務める島津陶芸教室も開講している。
丸山秀雄
五十はとうに過ぎていると思われる男。くたびれたスーツ、捩れた捻れたたネクタイ、ごま塩のひげが中途半端に伸びている。卓の事故の担当刑事。県警警察官採用後、管轄の交番に勤務。その後、県警本部交通二課に巡査部長として所属。最終的に警部補で退官。
宮本良子
検察側の証人。島津陶芸教室で美津子と知り合った。六十歳。
佐々木
島津陶芸教室に長く通っている生徒。六十歳。
村瀬洋二
光治の大学時代の同期で、大学病院で内科医を務めている男。
島津の息子
筒井
公判部長。佐方の元上司。庄司真生の上司。「法より人間を見ろ」が口癖。新米だった佐方に、検事のいろはから地検内部の勢力図まで、こと細かく教えた。
辺見
検事正。
庄司洋子
真生の母親。慢性糸球体腎炎を患っている。現在は風邪から急性腎炎を引き起こして入院中。夫の死後、スーパーのパートから安定性のある正社員の化粧品の訪問販売員に変えた。
真生の父親
真生が小学校六年生の時に、営業先に向かっている途中、スクランブル交差点で背中をナイフで刺され死亡。
久保
光治の大学時代の先輩で、大学病院で心臓の専門医として勤務している。陶芸の収集家。酒さえ飲まなければ、誰もが認める人徳者。糖尿病。
有路
陶芸の収集家。
五十嵐雅司
検察側の証人。五十五歳。地元のタクシー会社に勤めて二十年以上になる。事件当日、米崎市にある現場のグランビスタホテルから被告人を乗せた。
田沢広
検察側の証人。グランビスタホテルに勤めている。六年目。フロント係。事件の第一発見者。
節ちゃん
節子。美津子の学生時代の同級生で、光治が勤務する大学病院の看護師だった。
西脇聡
検察側の証人。県立医科大学法医学教室の教授。被害者の解剖を行った鑑定医。
神田
佐方が検察官になって五年目で、検察官になって二年目の新米。地検はじまって以来の優秀な成績で任官した男。
山路
地元の弁護士。
三宅晃
去年、米崎地検に採用された検察事務官。今回の事件の捜査や証拠品の管理をしている。仕事は細かいが、性格はおおざっぱな男。口癖は「しょうがない」。よく言えばポジティヴ、悪く言えば物事を深く考えない性格。
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ネタバレ日岡秀一
呉原東署に赴任。所属は捜査二課。暴力団係に配属。二十五歳。
斎宮正成
呉原東署の二課課長。
大上章吾
呉原東署捜査二課主任。暴力団係の班長。四十四歳。日岡の上司。県警内部で、凄腕のマル暴刑事として有名な人物。ガミさん。
苗代
赤シャツの男。日岡にパチンコ屋で因縁をつけられる。加古村組で喧嘩が一番強いと言われてる男。若頭の野崎の下についている。
加古村猛
加古村組の組長。八年前に呉原市で立ち上がった新興組織。
野崎康介
加古村組の若頭。
上早稲二郎
加古村組の系列の呉原金融の経理担当。行方知れずになっている。三十三歳。三年前に懲役二年の実刑をく喰らい、広島刑務所に入所していた。
一ノ瀬守孝
尾谷組若頭。
タカシ
柳田孝。尾谷組の若者。リーゼント頭。加古村組の組員に腹部を刺され死亡。
高木里佳子
明石通りのスタンドバー「リコ」のママ。三十三歳、前の亭主もその前の男も、夜の勤めが過ぎてやり殺されてる。
尾谷憲次
尾谷組組長。六十八歳。鳥取刑務所に服役中。
山内
元尾谷組。
浅沼真治
五十子会若頭。
晶子
小料理屋志乃の女将。
友竹啓二
暴力団係係長。警部補。
笹谷学
知能犯係係長。
土井秀雄
暴力団係班長。県警本部時代、仁正会を担当し、五十子会との繋がりは深い。
渡瀬拓
加古村組組員。県警四課時代に仁正会を担当しており、仁正会系列の五十子会、参加の加古村組には顔が広い。
矢本隆行
上早稲が以前勤めていた広島東西信用金庫の同僚。
上早稲潤子
上早稲の妹。三十一歳。美容室ノア勤務。独身。
唐津
二課歴五年の巡査長。四十歳。
高塚
去年結婚したばかりの新婚。
柴浦
二課歴四年の巡査長。三十七歳。
瀬内
柴浦の同期で、二課歴は二年。署内でも有名な恐妻家。
大上清子
ガミさんの妻。十六年前に一歳の子供と一緒に事故で亡くなる。
久保忠
上早稲二郎が刑務所で知り合った男。通称クボチュウ。シャブと女で飯を食うとる三下。
磯貝孝次郎
地元の老舗造り酒屋、名田酒造の社長。六十三歳。呉原金融に出資している。
福井佐吉
呉原金融の取締役社長を務めていた。広島仁正会会長、綿船幸助の元舎弟。五十五歳。十年前に上納金の問題で綿船の勘気に触れ、破門された元綿船組の幹部。姪が加古村組若頭の野崎と結婚し、縁戚関係。
廣瀬典久
東金工業の社長。呉原金融で手形を割り引いてもらったが、二度目の不渡を出して倒産。
カツさん
吉田たばこ屋。檀家。八十近い老女。
シンジ
カツの孫。五十子会の準構成員。
瀧井銀次
瀧井組組長。古くから広島市に本拠を置く旧・綿船組幹部で、綿船組五人衆の一人と謳われた武闘派のヤクザ。仁正会の幹事長を務めている。大上との付き合いが長い。
佐川義則
瀧井組若頭。
五十子正平
仁正会副会長。五十子会会長。
大上の妻子を殺害している。
溝口明
仁正会理事長。旧・綿船組若頭。
笹貫幸太郎
仁正会本部長。旧・綿船組五人衆のひとり。
洋子
瀧井の妻。
服部
旅館香月の番頭。
総領琢也
加古村組。
横山将太
加古村組組員。
今村明俊
加古村組組員。
大江克巳
加古村組組員。最近バッジをもらった。
浅目
巡査長。二課知能犯係。
野崎康介
加古村組の若頭。
矢島隆弘
尾谷組の古参幹部のひとり。
和山靖
加古村組の幹部。
那美
和山が備前の経営するクラブ「シャレ」から引き抜いた女。
実
尾谷組の若い者。
長谷川正五郎
戦前の広島で顔役と言われた博徒の親分。
衣笠義弘
備後の重鎮。長谷川正五郎の舎弟。
三谷和重
三和一家総長。
大西玄太
大西組組長。
成田幹也
尾谷の若衆。
武田
鳥取刑務所の看守長。
野津芳夫
尾谷の舎弟。
吉田滋
加古村組組員。
菅原信二
パチンコ店『日の丸』の店員。
賽本友保
尾谷組の若頭だった。十四年前、高木浩介によって射殺された。晶子の亭主。
高木浩介
五十子会の組員。
金村安則
当時の五十子会若頭。何者かに刺殺される。
神原
捜査本部の指揮をとっている副署長。
木島洋介
加古村組。
笹本
尾谷組。バッジをもらって五年。
関谷
尾谷組。
善田新輔
新善丸の船長。五十五歳。バツイチのヤモメ。
木村薫
新善丸の乗組員。善田の甥。
中居智也
新善丸の乗組員。
高坂隆文
安芸新聞社報道部次長。
土田
木村薫、苗代のひとつ下の後輩。
平出
釣り船屋。
陣内博之
県警捜査一課長。
富美
二課御用達の大衆居酒屋。
毛利克志
署長。キャリアの警視生で三十代半ば。
吉原圭輔
五十子会幹部。銃で撃たれる。
栗田
土井班に所属している最古参の刑事。
永山恭二
尾谷組。坊主頭の若者。
長瀬
吉原の舎弟。
立入豪太
尾谷組幹部。
井伊塚茂
戦後の混乱期、呉原に根を張る博徒。
津本
広島県警捜査四課課長。
長良崎
刑事部長。
今藤
西署。
嵯峨大輔
日岡の機動隊時代の上司。いまは県警監察官室に席を置く警視。
高城秀子
大上の姉。
友岡昭三
五十子の飲み分けの兄弟。
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ネタバレ山中での殺人シーンから始まり、凶暴な愚連隊である沖虎彦と、そこに近づいていく刑事・大上の様子が丁寧に描かれている。極道だった父を憎む気持ちから、極道を目の敵にする沖と、その気持ちを利用して五十子会を弱体化させたいと考える大上、という構図を明確にするところまでがこの上巻だが、これまでには明らかになっていなかった大上の妻子の死の真相などもわかり、シリーズものの一部としての役割もしっかりと果たされている。大上と沖の関係性がどうなるのか、ときが変わって平成の日岡との出会いはあるのか、沖の行く末は、など、楽しみな要素が沢山あるので、引き続き読み進めたい。
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ネタバレ極道との抗争に向け過激さが増していく、沖率いる呉寅会と、その行く先々に現れる大上。血で血を洗う抗争の描写は、文字で追うだけでも苦しくなるようなものもあったが、なかなか手を止めることのできない展開に、気づいたらのめり込んでいた。
そして、全面抗争となる前に逮捕された沖が20年ぶりに釈放されると、大上の後釜として貫禄のついた日岡が待っていた。広島を統一するというかつての夢に縋り、仲間を再び集める沖だが、勢いとは裏腹に空回りする。そして、思いがけない最期。出所後の沖がどこまでいくのか、という期待も最初は持っていただけに、やるせない複雑な気持ちにさせられた。ラストの盛り上がりという意味では少し物足りないかもしれないが、時代に置いて行かれた1人の男の、ある意味惨めな一生を描いたトータルの作品としては、十分楽しめた。
シリーズ完結を謳っているので、もう続編はないかもしれないが、あるとするなら、原点回帰して、一ノ瀬率いる尾谷組を中心としたストーリーで少し見てみたい気もする。 -
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真剣師として生涯を送った重慶の人間としてのクズさと、将棋の前での凄みが違いすぎ。下巻は上条青年の半生が主点なので、上巻よりも入れ替わりがないためじっくり読める。
上条青年の大学時代が結構無味乾燥な気がして切ない。親身になってくれる友人や恋人があれば、、、。どこまでも孤独な青年が自分を顧みて自愛できる瞬間があったら、、、。
将棋なことはさっぱりわからないものの、勝負の息詰まるような緊迫感や時間や体力を見越す駆け引きがすごくおもしろかった。
読み終わってから気づいたんだけど、これ構成が将棋と同じだわ。一手一手を指すように、交互に話が進んでたんや。最後の詰めまで。これは、、、すごいなー。
そして巻末!文庫本の解説者、羽生善治さんやーん!!驚いたー!そして文章うまいな!一流は何やらせても一流なのかー! -
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プロローグの天童市で行われるタイトル戦最終日で対戦する2人のエピソードをさらっと説明して、からの犯人宣言。
そこからは刑事と少年の視点が入れ替わる形で話が交互に進む。上条少年の生い立ちがグッとくる場面が多く、刑事視点になるたびに早く続きが読みたくてどんどんページが進む。
上巻の刑事パートは地道な捜査が軸なので、移動距離は半端ないもののおっさん2人がひたすら駒を巡る捜査を行う。ここのパートは割とリアルな感じがする。
長野県諏訪市を舞台にした上条少年パートでは、観光地としても有名そうな温泉や、名物の料理なんかをちらちら見せつつ過酷な環境で生活をせざるを得ない少年をめぐって大人たちが奮闘するシーンがアツい。
上巻では少年が青年となり、東大合格というすごい結果を出して恩師である唐沢との対面で終わる。下巻で事件とどう繋がっていくのか非常に楽しみ。 -
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「孤狼の血」シリーズ完結
ガミさんが帰ってきた!
「孤狼の血」前日譚といったところでしょうか。
ガミさんがまだ30代半ば、この頃から既に血気盛んで
安定の単独行動、やり口も無茶苦茶な暴対(笑)
妻子を亡くした経緯、五十子会との因縁関係も分かってきた。
堅気には手を出さない、外道は極道だろうが、チンピラだろうが容赦しない信念のもと現れた獣「沖虎彦」
ガミさんとの対決はどうなる?!
ガミさんのトレードマークでもあるパナマ帽のエピソードから、胸熱。
ページ数少なめなのもあるけれど、1日で読んじゃった。
ただ上巻では日岡が出てこんかった、残念。
さて
ここで恒例の(いつそうなった?w)
キャストについて考える(笑)
呉虎会
沖虎彦・・・村上虹郎←くそ切れた演技が見たい♡
虎彦の幼なじみ
重田元・・・林雄太←ちょっとおバカで可愛い一面見せてくれるはず。
三島孝康・・・北村匠海←頭も切れてけんかもめっぽう強くて熱い男
昭二と昭三は、ザ・タッチしか思い浮かばん(笑)
本作を読まれた方、ご意見、お待ちしております。
さあいよいよ「暴虎の牙」下巻に突入です。