柚月裕子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「弧狼の血」シリーズの3作目。
本書では、1作目で惜しくも死んでしまったガミさん(大上刑事)が登場する昭和57年と、ガミさんの薫陶を受けた日岡が活躍する平成16年との2部構成になっており、「一粒で二度美味しい」の小説版(笑)。
昭和57年の章では、少年たちが山の中へ死体を埋めに行くという何やら剣呑なプロローグで始まる。
彼らは、本書の主役ともいえる獣みたいな沖を頭とする3人組。暴力団をも恐れないこの連中の前に、あのガミ三が立ちはだかる。
無軌道で暴力に突き進むが堅気には手を出さないという沖に、大上はその背景を探る。
読者は、ガミさんの一挙手一投足にたちまち虜になってしまうとともに、その後の彼の -
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Posted by ブクログ
孤狼の血で大興奮、凶犬の眼で大興奮、そして本書、「孤狼の血level2」で....やはり大興奮した。おうおう、鼻からの出血多量で死ぬど?ぐぬぬ、全て最高ではないか...星が足りぬ。
と、めちゃめちゃに楽しんでいたのだがどうしても何かが物足りない。何だろう。あぁ、アレだ。「漢」の哀愁とそれに伴うアンニュイなカッコ良さだ。アウトローな武闘派だったヤクザ達は良くも悪くも肩身を狭くしていき、ゲスいビジネスで鎬を削る姿は嫌なリアルを纏っている。むむぅ、かっちょいくない...シリーズにて築き上げた「漢」の幻想が崩れてしまうではないか。
....なんて、この落胆はゴリゴリの武闘派上林の釈放によって盛大に破壊 -
購入済み
面白かった
もう一度読みたくなる。いつもこの作者さんの本は生い立ちなどがかわいそすぎて泣けてきてしまう。なぜだかわからないがいつも泣いてしまう。ザラザラした気持ちにもなるが前をむいてほしいなと心から思える作品だなと思う
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Posted by ブクログ
柚月節、唸る。 柚月裕子作品の良さは、決して八方丸く収まらない、現実に即したところだ。
裏の裏を描き切り、例え理不尽に感じることであってもそれを明日への希望につなげる終わり方で描く。
本書でもそれが余すところなく出ていて、事件が解決しかかったと思わせて真の黒幕を匂わせる、というとんでもない手法に出た。
もちろん、その黒幕が罰されることはないのだが、主人公のまっすぐな気質と生真面目さが、いつか必ずやってくれるだろうと期待をさせてくれる。
ただ、後半、泉の出番が少なくなってしまったのが少々残念。しかしこれもまた、リアリティ追求の結果なのだから仕方がないと思う。