柚月裕子のレビュー一覧

  • 暴虎の牙 下

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    え?続きは?これで終わり?という読み足りなさが残る結末。ガミさんにまた出会えたこと、パナマ帽にまつわるストーリーを読めたことがよかった。完結とのことだが、日岡の成長をもっと見届けたい次第。

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    2024年04月03日
  • 検事の死命

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    ネタバレ

    『業をおろす』では、前作『検事の本懐』の中の一話、『本懐を知る』で明らかとなった佐方の亡き父・陽世に纏わる真実に再びスポットが当てられるので、先にそちらを読むことが推奨される。
    佐方にとっての父であり、祖父敏郎にとっての息子である陽世の「本懐」を守り続けなければならない佐方の苦しみ。何もできず歯痒い思いを抱き続ける佐方を優しく導く英心に心打たれる。
    結果的に陽世の「本懐」は破られることになるが、現世の人々を正しく導くこれも住職である英心の「本懐」。

    刑事部編と公判部編に分かれた『死命』は、佐方と彼の上司である筒井の検事生命を賭けた闘い。権力に屈することなく、正義を貫こうとする二人とそれを見守

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    2024年04月01日
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。

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    6人の作家さん毎に色が異なる厚手の紙の本。
    写真はもちろんカラー。

    角田光代さん
    「トト」は2冊フォトエッセイを読んだので知ってる。
    「トトが来る前は自分中心で、辛いことがあると全身で向かい合っていたのでしんどかった。」が、
    「トトが来てからは、とりあえずトトにご飯をあげなきゃ、といった気持ちの逃し方ができた。」そうだ。
    角田さんは犬が好きで、「トト」は犬の要素を持っていると言っていたのを思い出した。
    他の猫よりも人懐っこいのかな。

    村山由佳さん
    猫が大好きなんですね。
    「もみじ」に対する想いは尋常ではなく、エッセイを何冊も出しているみたい。
    「もみじ」の生まれる瞬間にも立ち会ってるし、亡

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    2024年03月28日
  • 検事の本懐

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    五話の短編集、どれも最高です。
    特に【本懐を知る】!

    結末がみえ易いのに
    不覚にも電車の中で
    熱いものが込み上げてしまい、
    涙を誤魔化すのに必死でした。






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    2024年03月18日
  • 検事の信義

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    検事。
    そんなに興味を持てるイメージがなかったり、堅苦しいイメージだったりして、最初のうちは読みづらかったのですが、どんどん引き込まれて‥

    「事実は真実ではありません。」

    「人には感情があります。怒り、悲しみ、恨み、慈しみ。それらが、事件を引き起こす。事件を起こした人間の根底にあるものがわからなければ、真の意味で事件を裁いたことにはならない。」

    犯罪は許されることはないけれど、そこに至るまでの心に寄り添ってもらえたら。
    そして、人が人を正しく裁くことは難しい。

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    2024年03月12日
  • ウツボカズラの甘い息

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    事件の結論に辿り着けそうで辿り着けないもどかしさが読み応えに繋がった。母親だからこその苦悩が全くの他人事では無いなと感じ、辛かった。ページ数の割にすんなりと読み進められるのは自分が当事者のように没入しているからだと思った。

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    2024年03月11日
  • 凶犬の眼

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    虎狼の血の続編。
    前作で大上と組んでいた若い日岡が主役。はじめから日岡が山奥で僻地の駐在所に左遷されている。
    極道と警察官が関わり合うとどうしても汚職と言いたくなるのが昨今だが、作品の舞台は今より少し昔の、携帯電話も発達してない時代。少しまだ、極道にもそれなりの筋ってもんが大事にされていた頃だと思う。ろまん。
    正義ではなく仁義という義の立て方というか在り方というか。
    仁義を通す国光と彼を慕う舎弟たちが、どこか懐かしく愛らしい。
    ただ、仁義を通す者に真っ向から対立する仁義があるなら、それは衝突しかないわけで、そんな切ない結論になるとは。
    そんなところが染みた。
    面白いが、重い。でもそこが作者さん

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    2024年03月05日
  • 検事の死命

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    重版出来を34回も重ねている検事・佐方 貞人の人気シリーズ。私は初めてでしたが 十分堪能できました。
    3つの事件からなり、タイトルの「検事の死命」は第3話と第4話。女子高生を痴漢したとされる容疑者の裁判ものですが、わかりやすく、 堅苦しくなく、 冤罪なのか虚偽なのか追求していくその過程が読み応えがあります。

    佐方検事の飄々とした人柄と、正義感は魅力的で、シリーズ全てを読みたくなります。

    柚月裕子さんの、いつもながら男っぽい筆致が、ストーリーに箔をつけていると思います。

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    2024年03月04日
  • 警官の道

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    警官も人。
    悩みもあれば間違いもする。
    そんな中でも信念をもって行動し生きている人はかっこいい。
    どの作家さんの作品も響きました。

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    2024年02月29日
  • 検事の信義

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    佐方貞人シリーズ4作目、この後の話を早く読みたい。
    最後、介護殺人の話は自分の親が認知症になったら…などと考えながら読んでました。

    「事実は真実とは違う」
    佐方の信義がにじみ出る本作、必読です。

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    2024年02月27日
  • 検事の本懐

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    前作同様、とても面白かった。
    佐方の人間性が第三者視点で描かれていて、彼の魅力を再認識できた。
    事件の捜査にあたって、人間に向き合い、その内面にまで踏み込む。
    検事の頃から正義を貫く姿勢が変わらないことが、短編でも十分に感じられた。

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    2024年02月26日
  • 警官の道

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    ネタバレ

    「警官」という職業に焦点を合わせているのが面白い。するっと読むつもりだったのに、好きな作家が多すぎて没入。急いで読むことができなくて、思いのほか時間を要しました。

    まずひとつめの葉真中さんで掴みバッチリ。以降、コロナに寄せた話もちらほらあり、あまりに寄せすぎるのは私は苦手なのですが、世間がパニックになっている間に作家たちはなんとかこれに絡めた話を書けないものかと考えていたのだなぁと思ったりも。

    警官だって普通の人間。LGBTをカミングアウトする時期に悩む姿なども描かれ、その生き様が興味深い。

    柚月姐さん、好きです♪

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    2024年02月20日
  • 凶犬の眼

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    孤狼の血では大上さんはカッコ良かった。今回は国光さんですね。
    ヤクザと言うより人としてカッコ良い。もういない昭和の人です。

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    2024年02月18日
  • 検事の信義

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    本物の検事はここまで事件を調べることはないだろうと思いながら、真実を知ろうとする佐方検事の姿に尊敬の念を抱きながら読んだ。でも、そこには理解ある上司がいるから。上司が替わったら大変だろうな。

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    2024年02月10日
  • パレートの誤算

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    ネタバレ

    社会保障制度の一つ、生活保護をめぐる問題にフォーカスした社会派ミステリー。
    一人の同僚の死をきっかけに、その人物と関わりのあった生活保護受給者を当たっていく。素人探偵的な部分もありながらも、そもそもが彼らの職務の一環でもあるので、無理矢理感がないところが巧み。そこで見えてくる不正受給問題や、裏で暗躍する暴力団。
    終盤に向かうに連れて手に汗握るサスペンスな展開で、一気読みしてしまう。
    刑事も含めて、それぞれの職務に対する思いも熱く、聡美の信念だけでなく美央や小野寺の諦念もよくわかる気がする。
    内通者が誰なのか、ということが少しずつ絞られていくところにじわじわくる怖さがある。

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    2024年02月08日
  • 合理的にあり得ない 上水流涼子の解明

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    面白かった!
    どの話しもサクッと読めてスカッと!
    キレの良い1冊ですごく良かった。
    映像化されてるようなのでそちらも見てみたくなる1冊

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    2024年02月03日
  • 警官の道

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    警察小説の短編集
    葉真中顕、中山七里、呉勝浩、深町秋生、下村敦史、長浦京、柚月裕子
    今読まれているこの作家達の警察小説アンソロジーという事で、期待しまくって読み進めましたが・・・
    作品によって大きく好き嫌いがある感じですかね?中山七里と柚月裕子はさすがの面白さでしたが、長浦京は警察小説ですらなく、「リボルバー・リリーの現代版」の様相だし・・・
    他の方にも是非読んでいただき、感想を聞きたいです。

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    2024年02月01日
  • パレートの誤算

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    たぶん実際にもある話なのでは。。生活保護制度の闇を暴くミステリー。人の欲、貧困、反社会的組織、隠蔽など、さまざまに渦巻く社会派推理小説でもある、と思いました。

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    2024年01月28日
  • ふたつの時間、ふたりの自分

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     柚月裕子さんの、作家生活15年の軌跡が詰まった文庫オリジナルエッセイ集です。カバー装画はGLAYのTERUさんの描き下ろし。素朴ながら柚月さんの心情に寄り添っていると感じました。

     私の柚月さん像‥見目麗しい女性作家が、なぜあんな骨太な男臭い物語を描けるのか、そこに萌えますし、またある時は、主人公が(佐方シリーズのように)自分の正義を貫く姿に快哉を叫びました。

     本エッセイは、柚月さんの喜怒哀楽が散りばめられたバラエティに富む内容で、とても新鮮に感じました。各紙や小説誌等に掲載された以前のものも多くありながら、古さを感じさせません。
     特に、柚月さんの創作にまつわる裏話は興味深いものがあ

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    2024年01月27日
  • 凶犬の眼

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    平成も今日が最後じゃのぉ。

    ってな事で、柚月裕子の『狂犬の眼』

    狐狼の血の続編で広島の刑事とヤクザの話しよのぉ。

    ガミさんの意志を受け継いだ日岡がやるけぇのぉ。

    ホンマこりゃおもれぇわ!

    また、続編出そうなラストじゃったのぉ。

    映画も続編出るんかのぉ?

    2019年19冊目

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    2024年01月22日