午前中に「孤狼の血」を読み終え、勢いそのままにprimeで映画版を楽しみ、夕方からシリーズ第2作となる本作を読み終えました。
「狐狼の血」と比べ、血生臭い抗争シーンが少ない分、非常に静かな作品です。
ヤクザ物で静かな作品って表現もどうかとは思いますが、確かに本シリーズの主人公は警察の日岡ですから
...続きを読む本来は血生臭過ぎるのが違うのかもしれませんが...
しかし静かな立ち上がりでしたね。
左遷され田舎の交番勤務となった日岡の静かな日常が心和会の国光の登場とともに一気に荒れ狂う。
「あんたが思っとるとおり、わしは国光です。指名手配くろうとる、国光寛郎です」
「わしゃァ、まだやることが残っとる身じゃ。じゃが、目処がついたら、必ずあんたに手錠を嵌めてもらう。約束するわい」
国光が立て篭った建築現場で一般人と入れ替わる形で人質交換として送られた日岡はそこで国光が何をする気なのかを知り、国光と五分の盃を交わす。
警察がヤクザと盃を交わしちゃうんです⁉︎
そして約束通り国光は日岡に手錠を嵌められ...
ん?
まだページが残ってる...
本作のラストで日岡は「例のもん、受けとります」と晶子に告げ、大上が日岡に残したものを引き継ぐ。
そしていよいよシリーズ完結編「暴虎の牙」へ。
急ぎ入手しないと^^;
個人的には本作で出番の少なかった一ノ瀬の暴れる姿を期待しています。
そして、何よりガミさんの意志を受け継いだ日岡がさらにパワーアップして登場する姿が待ち遠しくて仕方がありません。
説明
内容紹介
『孤狼の血』続編!
悪徳刑事・大上章吾の血を受け継いだ日岡秀一。広島の県北の駐在所で牙を研ぐ日岡の前に現れた最後の任侠・国光寛郎の狙いとは?日本最大の暴力団抗争に巻き込まれた日岡の運命は?『孤狼の血』続編!
内容(「BOOK」データベースより)
広島県呉原東署刑事の大上章吾が奔走した、暴力団抗争から2年。日本最大の暴力団、神戸の明石組のトップが暗殺され、日本全土を巻き込む凄絶な抗争が勃発した。首謀者は対抗組織である心和会の国光寛郎。彼は最後の任侠と恐れられていた。一方、大上の薫陶を受けた日岡秀一巡査は県北の駐在所で無聊を託っていたが、突如目の前に潜伏していたはずの国光が現れた。国光の狙いとは?不滅の警察小説『孤狼の血』続編!
著者について
●柚月裕子:1968年、岩手県生まれ。2008年、『臨床真理』で『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、デビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞を受賞。16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞を受賞。丁寧な筆致で人間の機微を描きだす、今もっとも注目されるミステリ作家の一人。他の著書に『最後の証人』『検事の本懐』『検事の死命』『検事の信義』『蟻の菜園‐アントガーデン‐』『パレートの誤算』『朽ちないサクラ』『ウツボカズラの甘い息』『あしたの君へ』『慈雨』『盤上の向日葵』などがある。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
柚月/裕子
1968年岩手県出身。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞、16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)