柚月裕子のレビュー一覧

  • 蟻の菜園 ‐アントガーデン‐

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    ・まあまあじゃないですかね。
    ・パレートの誤算よりはましかな。
    ・テンポもいいし、後書きにあるように松本清張感も醸し出している。
    ・やっぱり北陸って旅情を誘うよなあ。描写が上手い。これぐらいのスケール感の方がリアルに描けるから読み応えもある。
    ・メインの登場人物も絞られているから読みやすい。
    ・虐待のシーンは真に迫るものがあり、心がキュッとなってしまった。そこらへんも上手い。なんというか、描写に躊躇がないね。

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    2025年04月13日
  • 合理的にあり得ない 上水流涼子の解明

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    連ドラ化していたようですが、見てませんでした(タイトルは見覚えありましたが)。主人公が天海祐希というのは納得ですね。よくわかる。短編が5篇入ってて読みやすかったですが、主人公側が強すぎません?

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    2025年04月06日
  • あしたの君へ

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    少年少女の事案にしても、夫婦の問題にしても思い込みだけでなく、現地(現場)をきちんと調査・確認しないといけないんでしょうね。
    家裁調査官だけでなく、自身の仕事においてもそうでないと・・・と思いました。

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    2025年03月29日
  • 検事の信義

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    最後の証人から読みはじめて、検事時代の佐方貞人シリーズ3作を読み進め、これで今のところ全部ですかね。とにかく面白いです。
    今回は、日岡が出てきたのが胸熱でした。
    そして、また検事を辞めた佐方貞人が読みたくなり、最後の証人に戻る、と。
    無限ループになりそう…

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    2025年03月24日
  • 蟻の菜園 ‐アントガーデン‐

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    結婚詐欺の被疑者となった女性を追うフリーライターと、無戸籍児として虐待を受けながら生きる姉妹のお話が並行して進みます
    なんとなく伏線から察したり、語り手の“私”の正体に気付いたりはしましたが、最後まではらはらしながら読めました
    タイトルを“蟻の菜園”としたことに、筆者の思いややるせなさが感じられました

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    2025年03月22日
  • 暴虎の牙 上

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    面白い。大上が日岡と出会う前の物語。大上の過去に経験した過酷な事件や、それに伴う失敗や挫折が描かれ、それが彼の強い正義感や慎重な判断に繋がる事が分かる。これらの過去のエピソードが、大上というキャラクターに深みを与え、物語に引き込まれていく。今後の沖との関係も気になる。下巻も楽しみ。

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    2025年03月16日
  • 合理的にあり得ない 上水流涼子の解明

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    柚月裕子さんの本を初めて読みました。ドラマ化した物はすでに視聴済みだったのでサクサク読めました。まるで天海祐希を想定して書いたような原作で他の役者は考えられない。さっぱりとした性格と見た目は女性からも憧れられるスタイルとルックス。正に上水流涼子イコール天海祐希です。頭脳明晰な仲間と共に依頼を解決していく爽快さは次回作が楽しみになります。

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    2025年03月15日
  • あしたの君へ

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    裁判所職員採用試験に合格し、家裁調査官に採用された男性が主人公。正式に調査官になる前の研修期間『官補』(かんぽ)での物語だ。

    九州にある福森家裁に配属された彼が少年事件を扱うことになり、窃盗の少女、ストーカー事案で逮捕された高校生、一見幸せそうに見えた夫婦。親権を争う父と母のどちらに着いていっていいのかわからない少年…様々なケースに向き合い、悪戦苦闘する…罪が無いのに不幸な境遇に生まれたしまった子供への対応には胸が痛くなる。
    決してこれが正しいという結論はないが、相談者に向き合って寄り添う調査官。その仕事には机上の勉強だけでは学べないものがたくさんある。

    慣れない仕事を始める時は誰もが『ああ、この仕事はオレには向いてないかも』と壁にぶち当たることもあるだろう。僕はサラリーマンという道を選び、まもなく終わろうとしているので、今更『何者になりたい』という選択肢はない。しかしこの小説の主人公のような家裁調査官という職業も大変だろうが、何か人のために役立ったという充実感が残れば、それが生き甲斐に繋がるのかなあとも思えた。主人公が前向きに相談者に寄り添う姿勢には、応援したくなるね。

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    2025年02月28日
  • チョウセンアサガオの咲く夏

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    柚月さんには珍しいオムニバス短編11編。
    どれも味のある作品です。
    佐方検事の事務官である増田氏のショートストーリーもあります(ヒーロー)。
    様々なジャンルにわたる短編集です。

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    2025年02月02日
  • あしたの君へ

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    家庭裁判所調査官、大地の成長物語。
    一つひとつの事例にある真実を
    大地が丁寧に見つけていく
    そうか、なるほどな、と思いながら
    大地になったように、どんなふうに訊いたらいいか、考えながら読めて面白かった

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    2025年01月28日
  • 警官の道

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    どれも実力派の作家で、ハズレはありませんでした。中でも初読みの長浦氏は迫力を感じました。近い内に他の作品を読んでみようと思います。

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    2025年01月27日
  • 暴虎の牙 下

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    ネタバレ

    沖の人間性とカリスマ性が読んでいくと伝わってくる。出所前と出所後で周りや時代が変化していく中、沖だけは変化出来ず時代に取り残されてる感じがした。ラストシーン、お墓に埋められたのは沖だった。

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    2025年01月26日
  • 臨床真理

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    臨床心理士の佐久間美帆が藤木司の治療をする中で、精神病に携わる人々のあざとい部分をあからさまにする物語だが、障害者を飯のタネにするといったあくどい輩が実際に蔓延っていることを示しているように感じた.事件は司と親しかった水野彩の死が発端だが、他の障害者が性的暴行を受けている証拠が出てきて、彩も誰かに暴行されていることを推測した美帆.彩が残したUSBのデータ解析から意外な人物が犯人だとにらんだ美帆は同級生の警官 栗原の支援を得て追及を進める.犯人と面と向かっての最後の場面が秀逸だった.

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    2025年01月20日
  • あしたの君へ

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    調査官という職業が描かれているのは珍しく、面白かった。出てくる人物の描写が魅力的で暖かい気持ちになった。

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    2025年01月11日
  • ミカエルの鼓動

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    ネタバレ

    ミカエルを使用した手術に絶対的な自信を持っている西條が主人公。
    心臓手術に長けている真木が、ドイツから同じ病院へ来たことで、絶対的な自信や自分の信念に揺らぎを感じ始める。
    航の手術を境に、物事が動き出す。

    ◾️良かった部分
    ミカエルをめぐったサスペンス的な要素、病院内のギスギスした世界観など、先が気になりドンドン読み進めることができた。
    登場人物のイメージもつきやすい描写が多く、読み進めるのは難しくなかった。

    ◾️微妙と思った部分
    感情や行動を表すときに、勘であったり経験といった曖昧な背景で描写していたのが自分的には物足りなかった。
    ミカエルを使い続けていた理由が癒着であったり、医療の未来というのがありきたりすぎたかなと思った。

    ◾️印象に残ったセリフ
    真木の口癖でもある、「先のことはその時に考えればいい、今は目の前にあることをするだけだ。」
    理由は、自分自身打算的に物事を考えてしまい、何事にもストーリーを作ってしまう癖がある。
    それゆえに目の前のことに集中しきれずに、先のことを見越した平均点くらいの熱量でしか取り組めない。
    目の前のことに集中することへの意志の強さであったり、刹那的とも言える考えが自分に足りない部分でもあるため、このセリフが印象に残った。

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    2025年01月06日
  • 検事の信義

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    ネタバレ

    面白かったです!

    特に裁きを望むが好きです。
    序盤から芳賀の理由はなんとなく想像できていて、
    気持ちを想像するととても涙がでました。

    今回は検事の使命などの前作とは、
    まっとうに裁くの感じが少し異なりはしたけれど、
    このまま最後の証人につながる佐方を描いたのかな。
    ということで、それはそれでありでした。

    日岡と絡む佐方や、まだまだ続編をかいてくれるのかな。と今後もワクワクしてます。期待してます!

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    2025年01月05日
  • 検事の信義

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    古本で買ったせいかタイトルに4が付いていなかったのに、登録の時にシリーズ4と気付く。主人公の佐方検事に記憶があり、どれかを読んだはずなのに思い出せない。
    短編集だが、どれも問題無いとされた事件を佐方検事の独自の嗅覚で調べ直ししたもの。そのため、同僚、先輩、上司に恨まれている。直属上司が理解があり、何とか首が繋がっている。疑問を持つと突き進む。最後は真実を掴み取る。
    最後の第四話が圧巻だった。誰も問題視しなかった逃走時間から被告への違和感を感じ、調べ直す。こういう検事が居たなら、袴田事件のような冤罪も無くなるだろうなと思う。

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    2024年12月29日
  • 検事の信義

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    【佐方貞人シリーズ4】
    「罪をまっとうに裁かせること」ぶれない信念の持ち主。それが検事の立場として不利になろうとも。
    外野からの重圧や脅しにも、自分の信義を貫く。
    かっこいい! 

    出生認知を巡る事件・覚醒剤の再犯ネタ元・同期からの高級温泉宿の誘いに潜んだ事情・認知症の母に手をかけた息子の事件、の4章。

    だんだん検察に居づらくなってきている空気感…筒井副部長との関係はまだ崩れていない。シリーズは続くと期待している。

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    2024年12月25日
  • 臨床真理

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    目を背けたくなるようなシーンもあるが、実際に介護施設等で起こった事件など痛ましい事件はある。
    弱みと言ったら語弊があるが、そこにつけ込むようなことは絶対に許せないし、あってはならない。
    犯罪はなくなることはないだろう。ただ、一つでも痛ましい事件が起こらないよう、厳しい処置を願う。

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    2024年12月19日
  • 蟻の菜園 ‐アントガーデン‐

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    ◾️サマリー
    ・姉妹は共依存の関係を子供の時から築いてきた。
    ・父親からの虐待で生まれた解離性同一性障害。
    ・悪いのは父か、娘か、自治体か。

    ◾️感想
    児童虐待、姉妹の共依存、ギャンブル依存、殺人という暗澹たるキーワードをベースにした暗い小説だった。
    作者の作品を読むのは2回目である。前作の盤上の向日葵もまた、虐待のシーンが出てくる。
    子を持つ親としては、何とも悲しい気持ちになる作品である。
    子は親を選べないのだから、どのような形であれ、我が子には慈しみを持って接したい。
    作品を読むと誰が本当に悪いのか分からなくなる。
    虐待をした父親が悪いのか、虐待を背景に育ちあげく殺人に手を染めた姉妹が悪いのか、虐待を知りながら根本的な解決策を講じなかった自治体が悪いのか。読み終わった後も、ずっと考えている。

    過去と現在を行ったり来たりしながら、作品は進んでいく。謎を解こうとする雑誌記者の今林の目線。
    物語の犯人となる姉妹の目線(とりわけ妹)。
    舞台は北陸地方の福井と東京。
    立ち位置、場所、時間軸が変わりながら話が進むところは、作品に面白さが加わってとても良かった。

    ◾️学び
    「人は誰かに頼らないと生きていけない。」

    そんなこと、今更言われなくても分かっている。
    でも、時々、そんな当たり前のことを忘れてしまう瞬間がある。
    原理原則として、当たり前を当たり前と思わず生きていきたいと改めて思った。

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    2024年12月16日