柚月裕子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
◾️サマリー
・姉妹は共依存の関係を子供の時から築いてきた。
・父親からの虐待で生まれた解離性同一性障害。
・悪いのは父か、娘か、自治体か。
◾️感想
児童虐待、姉妹の共依存、ギャンブル依存、殺人という暗澹たるキーワードをベースにした暗い小説だった。
作者の作品を読むのは2回目である。前作の盤上の向日葵もまた、虐待のシーンが出てくる。
子を持つ親としては、何とも悲しい気持ちになる作品である。
子は親を選べないのだから、どのような形であれ、我が子には慈しみを持って接したい。
作品を読むと誰が本当に悪いのか分からなくなる。
虐待をした父親が悪いのか、虐待を背景に育ちあげく殺人に手を染めた姉妹が悪いのか、虐待を知りながら根本的な解決策を講じなかった自治体が悪いのか。読み終わった後も、ずっと考えている。
過去と現在を行ったり来たりしながら、作品は進んでいく。謎を解こうとする雑誌記者の今林の目線。
物語の犯人となる姉妹の目線(とりわけ妹)。
舞台は北陸地方の福井と東京。
立ち位置、場所、時間軸が変わりながら話が進むところは、作品に面白さが加わってとても良かった。
◾️学び
「人は誰かに頼らないと生きていけない。」
そんなこと、今更言われなくても分かっている。
でも、時々、そんな当たり前のことを忘れてしまう瞬間がある。
原理原則として、当たり前を当たり前と思わず生きていきたいと改めて思った。 -
Posted by ブクログ
佐方貞人シリーズ
検事の佐方さんの短編集。
米崎検察で刑事担当から判事に。
事務官の増田さんの視点だった。
「まっとうに罪は裁かれるべき」
裁判にあたり、内部や周囲の軋轢も辞さずに事件を捜査する。事実と真実は別、という。
そこで判明する繊細な事実の数々。それにより判決も変わる。ただ罪をまっとうに裁くために佐方さんは足を運び人と会い、話を聞く。
佐方さんの誠実な仕事ぶりに思わず姿勢が良くなる気持ち。事件に隠れた人の汚さや苦しみ、悲哀、それから優しい心情。
本当にこういう検察官ばかりなら、世の中はきれいになるかもしれない。
これと言って激しいアクションもホラーもないが、とても読み応えがある。嬉しい1冊。 -
Posted by ブクログ
『孤狼の血』シリーズ完結編じゃのう♪
再度マル暴刑事ガミさん登場で、
その存在感が際立つ(๑•̀ㅁ•́๑)✧キラーン
時代背景としては『孤狼の血』以前と『凶犬の眼』以後
そこにいたガミさんと秘蔵っ子日岡を繋ぐ役目をするのが、今回の主人公「呉虎会」の沖虎彦という男
やっている事は破茶滅茶だが、彼は絶対堅気には手を出さない
そんな自分と似ている沖が気になり、敵対視しているものが同じだというのもあり、ガミさんがちょっかいを出す
トレードマークのパナマ帽のエピソードは意外だった
単に好きでかぶっていた訳ではなかったんだね
私は沖にはハマらなかったけれど、育った環境が良くなくて、寂しい奴だったんだなと思う
愛の手を差し伸べてもらっていたのになあ。。。
ガミさんの人生で一番満たされていたであろうわずかな時間と、一瞬で大切なものを失った話が出て来てくる
とてもとても切ない๐·°(৹˃̵﹏˂̵৹)°·๐
日岡もオッサンとなって再び登場する訳だが、ガミさんから譲り受けたあのノートやお金を活用しているシーンを私はかなり楽しみにしていた
ブイブイ言わせている日岡を想像していたが…残念だ。:゚( •᷄ʚ •᷅ )゚:。
ラストは衝撃だった
移りゆく時代とともに、人との関係もいつまでもずっと同じでいられない事もあるよね
刺激的なシリーズものだった
何だか終わってしまって寂しい
もう何回も言っちゃうけれど、柚月裕子さん、格好良過ぎです(❃´◡`❃)