柚月裕子のレビュー一覧
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幼い心臓手術に先端医療の手術支援ロボットを選ぶか、従来からの人間の手による手術か、患者の選択を重視するか執刀医の決断を問う。その背景には手術支援ロボットミスによる仲間医師の自殺があった。瀬戸際まで油断を許さない前代未聞の心臓外科手術での心の選択を問う。
現実、これからの医療改革は最先端のロボットを使うのは自然の動きになるだろうが、人が作った「メカ」には必ず誤動作、劣化がつきものである事を忘れてはいけない。常にプログラムとメカのアップデートが必須であり、100%、先端医療でも完全なものは無いと思わなければならない。小説内で気になった言葉「先のことはその時に考えればいい、今は目の前ある事をするだけ -
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わたしは生活保護についてはあまりよく知らなかったのですが、この本を読んで生活保護という制度の仕組みや、受給者の家をまわるケースワーカーの仕事内容、さらに不正受給の実態についても知る事ができました。
特定の職業を取り上げている作品を読んだあとは、いつもその職業に憧れたりするのですが、残念ながら今回はケースワーカーではなく、警察のほうがカッコいいと思いました(ケースワーカーに憧れている方、すみませんm(_ _)m)。
特に三章での若林警部補。市民を救うために自分の首をかけて無茶振りをする彼の存在が、ラストシーンへと一気に盛り上げてくれました。
サスペンス調の話はとても面白く、気になる展開が続く -
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400ベージの長編だった。
犯罪を犯した少年を更生させる手立てとして、事業所等で少年を預かる補導委託。
この補導委託で万引き等を重ねた春斗という少年を受け入れることになった盛岡の鋳物職人の孝雄。
そんな話は聞いていなかった息子の悟。
春斗という少年を通して孝雄と悟の親子もわだかまりが解けていく。
孝雄も悟も不器用、上手く自分の気持ちが伝えられない。
春斗の両親もまた同じようだ。
親子だからこそ、近すぎてうまくいかない事は多々ある。
みんな色んな事を胸の中に抱えて行きているんだ。
言葉だけでは分かり合えないけど、言葉がなくっちゃもっと分かり合えない、そんな気がした。
八重樫というお金が無くなる -
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ネタバレ柚月裕子さんの小説が面白かったので、人となりが知りたくなりエッセイに手をのばした。
「祭りのひよこ」
自分が駄々をこねて飼い始めたひよこの最期をみさせた母の強い意志、その迫力は読み手にも伝わってくる。
「記憶は死なない」
父の書棚から取り出して読んだ「樅ノ木は残った」
津波で両親が亡くなって本が流されても手ざわりも父の記憶もなくなることはない。そう言い切れるまでどれほどの涙が流れたのだろう。
黒板五郎の「遺言」
「金なんか望むな。幸せだけを見ろ。
謙虚に、つつましく生きろ。」
柚月裕子さんも『北の国から』が好きだったなんて嬉しい!
「母のぬくもりと」
一緒に布団に入った時のぬくもりと絵本を読 -
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『朽ちないサクラ』の余韻が消えないうちに森口泉に会いにいく!続編は前作よりもさらに面白さが増していた。警察広報課職員だった森口泉は、ある上司の強い引きで刑事になって、捜査支援分析センターに入る。
泉の映像化できる記憶力と物怖じしない性格と強い信念が事件の真相を暴いていく。
かなり危ない橋を渡る泉。泉の蛮勇がチームの絆をさらに強くする。
かなりハラハラドキドキした。主人公だから大丈夫と思っても、かなり心臓が縮んだ。
泉たちが傷みの中でたどり着いた場所は、警察、公安の闇の中で仄かに光る。
サクラシリーズ二編を読んですっかり柚月裕子さんねファンになった。
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ネタバレ面白い。
評価が高いのでずっと読みたいと思いながら、ヤクザ物ということで後回しになっていた作品。納得の面白さ。
終盤の怒涛の展開は一気読みだし、ガミさん大好きになっちゃう。もちろん日岡も。
ガミさんがどういうやりとりをして殺されちゃったのか、とか詳しく知りたくなるけど、日岡視点ですもんね。詳細にそこを書かないからより良く思えるのかもしれない。謎があった方が魅力的など。
葬儀に来たカツさんのやりとりが良い。
女性作家がこれを書いたというのは驚くのだけど、暴力描写や性描写があまりないのはやはり女性だからなのかとも思いました。
次作読みたいけど、日岡は大上を越えられるのか? そこも読み所なのでしょう