柚月裕子のレビュー一覧

  • ウツボカズラの甘い息

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    『狐狼の血』がおもしろかったので他の作品も、と。設定はよくあるミステリー系、「解離性障害」という主人公の別人格が犯人?というミスリードを誘う流れ。え、結局主人公が二重人格なの、別の人間なの、というのが最後の方までわからない描き方はさすがです。

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    2023年12月28日
  • 警官の道

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    葉真中顕、中山七里、呉勝浩、深町秋生、下村敦史、長浦京、柚月裕子『警官の道』角川文庫。

    7人の作家の短編を収録した警察小説アンソロジー。7人の作家全員が自分の好みというのはなかなかあり得ないことだ。読んでみれば、柚月裕子の『聖』がピカイチで後は平凡な短編ばかりで、少しがっかりした。


    葉真中顕『上級国民』。本作に描かれる刑事事件とされなかった交通死亡事故は、2018年に東京都港区で起きた元東京地検特捜部長による自動車死亡事故を思い出す。実際にこういうことはありそうだ。90歳の佐々木嘉一が交通事故で亡くなった。しかし、車を運転していた谷田部洋は逮捕されなかった。その裏には驚愕の事実が隠されて

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    2023年12月25日
  • ふたつの時間、ふたりの自分

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    柚月さんのエッセイを読んで
    柚月さんの印象がどう変わるのか少し心配でしたが、見事に良い方へ。それもかなり良く。

    ご自身でも
    会うと違う印象の人だと言われると書いていらっしゃいましたが、
    私が想像していた今までのイメージとはだいぶ違う方でした。
    とても謙虚で、優しく、穏やかな柔らかい印象を受けました。


    考えさせられる事や
    涙する部分もありますが
    素敵なエッセイでした。

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    2023年12月03日
  • 暴虎の牙 下

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    孤狼の血シリーズ三作目の下巻にしてシリーズ最終巻

    沖は出所後、自分が逮捕されるきっかけとなった密告者を探すため動き出す
    が、しかし事態はドンドン不穏な方向に向かっていき...

    沖、三島、元の小学校時代との対比がラスト付近に出てきて印象に残った

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    2023年11月30日
  • 暴虎の牙 上

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    孤狼の血シリーズ三作目の上巻
    ただし時系列的には一作目よりも過去の物語

    主人公はもちろん大上と愚連隊の沖
    物語は極道同士の抗争ではなく沖とその仲間たちが無茶苦茶暴れ回っているというのが中心

    大上のトレードマークのアレも登場

    これから下巻が楽しみ

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    2023年11月28日
  • ふたつの時間、ふたりの自分

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    好きな作家さんの一人である柚月裕子さんの初エッセイ。
    作品にまっすぐに向き合っていることが、端々に感じられた。
    生母さんを早くに病気で亡くされ、その後震災でご両親を亡くされたこと。それぞれのエピソードがなんとも切なく辛い。
    タイトルの「ふたつの時間、ふたりの自分」は、読み終えた後でとてもしっくりきた。

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    2023年11月06日
  • 合理的にあり得ない 上水流涼子の解明

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    未来予知ってできたらいいな。でも実際に予知を実現するなんて確率的にあり得ない。幸運はやってくる。確実にやってくるなんて合理的にあり得ない。賭け将棋。コンピュータソフトの裏をかくなんて戦術的にあり得ない。失踪した孫娘。自分を嵌めた男の依頼を受けるなんて心情的にあり得ない。野球賭博。カモられるなんて心理的にあり得ない。主人公は上水流涼子だが、貴山の方がインパクトが強い。続刊あり。このコンビから目が離せない。

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    2026年01月12日
  • 暴虎の牙 下

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    202301/上下巻まとめて。これまた傑作!シリーズ1作目が素晴らしすぎたので、申し訳ないけど以降のハードルあがってしまい1作目の衝撃を超えられない面はあるけど…。

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    2023年10月25日
  • 暴虎の牙 上

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    202301/上下巻まとめて。これまた傑作!シリーズ1作目が素晴らしすぎたので、申し訳ないけど以降のハードルあがってしまい1作目の衝撃を超えられない面はあるけど…。

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    2023年10月25日
  • ふたつの時間、ふたりの自分

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    柚月裕子『ふたつの時間、ふたりの自分』文春文庫。

    2008年のデビューから2023年現在までの15年間の軌跡を辿る著者初となるエッセイ集。

    作家と主婦の『ふたりの自分』という自身のことを綴ったエッセイと東日本大震災で父親と祖母を失ったことを切っ掛けに東日本大震災前後の『ふたつの時間』を綴った二部構成のエッセイ集となっている。

    年代的に近いこと、同じ岩手出身ということもあってか、妙に納得するところが多い。自分も2年間、父親の仕事の関係で釜石に暮らしていたことがある。夜の町に光る新日鉄の工場、いつもゴーっというかワーンというような工場の操業する音が聞こえたものだ。

    最初のエッセイ『記憶の中

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    2023年10月25日
  • ふたつの時間、ふたりの自分

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    お母さんの500円玉貯金の話がすごく良かったー
    震災の話は新聞に載ってる体験談より真に迫ってる感が強くて、同じ感じの文章が何度もでてきたけどその度に重ーくなった

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    2023年10月23日
  • 暴虎の牙 下

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    ネタバレ

    孤狼の血シリーズ1作目で大上メインの話、2作目では日岡メインの話、そして3作目の今回はどういった視点で描かれるのかが興味深かった。
    沖を中心に、服役前は大上、出所後は日岡との絡みで時代背景を合わせてくるとは…
    見事としか言いようがないです。

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    2023年10月17日
  • 蟻の菜園 ‐アントガーデン‐

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    結婚詐欺容疑で介護士の冬香が逮捕された。
    婚活サイトで知り合った複数の男性が亡くなっていたのだ。
    美貌の冬香に関心を抱いたライターの由美が事件を追うと、冬香の意外な過去と素顔が明らかになり……。

    読んでると辛い場面が出てきて、心がえぐられる。
    環境が異なるだけでこんなにも人生が変わってくるのか…と感じた作品だった。
    本の世界だけど、自分はまだ恵まれているとも思うし、生き方を考えさせられる話だった。

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    2023年10月17日
  • 蟻の菜園 ‐アントガーデン‐

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    読後は決して爽やかではない。しかしイヤミスではない。読むだけで胸が苦しくなるような悲劇の実態を描いた作品だ。

    タイトルになっている「蟻の菜園」は共依存を表現したものだが、この作品の悲劇の根幹はそれではなく、胸糞が悪くなるような児童虐待だ。最近、巷間を賑わせているJ事務所の問題も児童虐待だが、この手の話は被害者が名乗り出ないと表沙汰にならないにも関わらず、被害者からの告発がないケースが多いようだ(J事務所の件はずっと以前から声をあげた人々がいたがマスコミが無視をしたという最悪のケースだが)。被害者が名乗り出ずに忍耐を続けているが故に虐待がエスカレートしていく。事案は違えど共通の構図だ。

    世の

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    2023年10月16日
  • 暴虎の牙 下

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    大上から警察官としての生き方を教わった男は
    時代のうねりに流されたのかなと感じました。
    生きる時代が違えばまた変わったんだろうなと。
    駐在所勤務時代が一番輝いていたようにも思えます。

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    2023年10月14日
  • 孤狼の血【分冊版】 1

    購入済み

    コミカライズ版もなかなか

    柚月裕子の原作に感銘を受けたので、このコミカライズ版を読んでみた。なかなか手際よくコミカライズしているが、原作の持つ、蒸し暑いベトベトした天気や、タバコ臭い雰囲気があまり感じられないところが残念である。絵柄がちょっと爽やかすぎるのかも知れない。しかしストーリー展開を追うのには大変に手頃である。

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    2023年10月10日
  • 蟻の菜園 ‐アントガーデン‐

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    タイトルからは想像出来ないストーリー。なかなか重たい内容だが現実的にあり得なくはない。読みごたえある作品。

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    2023年09月24日
  • 暴虎の牙 上

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    『孤狼の血』シリーズ完結編となる上巻。
    時は遡り、かつての大上が登場。呉虎と五十子、抗争前夜の悪感。いつ何が起こってもおかしくない不安定で緊張漂う空気感がこの上巻で出来上がっていく。この空気感が下巻でどう発展し、どんな結末を迎えるのかが非常に楽しみだ。そして大上から日岡へ。時を越えて受け継がれる血と使命、どう立ち向かっていくのかも見物。下巻へ続く。

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    2023年08月29日
  • 蟻の菜園 ‐アントガーデン‐

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    最初は主人公由美のマスコミっぷりに、人のプライベートに自分の好奇心だけを引っさげて踏み込む厚かましさに、読んでいて疲れるところがあった。
    だけど2章から姉妹の回想パートに突入し、一気に惹き込まれる。
    その後、話が過去と現在の交互で展開し、先に過去で本人たちの思惑を知った上で現在パートで由美たちが謎を解いていくので、非常に読みやすかった。自分で、時折ページを繰る手を止めながら、散りばめられた伏線について思索するのもとても楽しい。
    姉目線での話があまりないのと、妹があまりにも他人本意なので、終盤で少しイラッとしてしまったが、その偏見は私が恵まれているからなのかもと思ったりした。自分の軸を持ち他人に

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    2023年08月03日
  • 蟻の菜園 ‐アントガーデン‐

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    早いタイミングで不可解な事件の真相が分かるのだが、そこからラストまで一気に加速していく展開が、読者を飽きさせない。
    北陸が舞台というのが、松本清張っぽくていい。

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    2023年06月05日