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紫式部日記
紫式部が中宮彰子に仕えた期間のうち寛弘五(一○○八)年七月から約一年半にわたる日記と消息文から成る.道長邸の生活,彰子の出産,正月の節会など大小の見聞が,式部独特の鋭敏な感覚を通して記録されている.自他の人間を見すえてたじろぐことのなかった『源氏物語』の作者の複雑な内面生活をうかがい知るうえからも貴重な文献.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません. -
初すがた
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 美貌の清元芸人のお俊は,さまざまの障害で恋人との愛を遂げることができなかった.そればかりか,養父母への義理から余儀なく高利貸の許へ嫁がねばならなかった.華やかな芸人生活の裏にひそむ人生の悲哀.明治30年代の初め,ゾラの「ナナ」の影響の下に書かれたもので,自然主義の先駆的作品として文学史上重要な地位を占める. (※本書は1955/04/05に発売し、2022/5/17に電子化をいたしました) -
竹取物語
幼い時からかぐや姫の話として誰もが親しんでいるこの物語は,『源氏物語』の中でもすでに昔話として出てくるように,日本最古の物語文学といわれる.光を放つ一筋の竹の中から生まれて気高く成長した姫が,貴公子たちやみかどの求婚をしりぞけて天に昇っていく姿が,他の平安時代の物語に比べ分り易い素朴な文章で綴られている.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません. -
「カッコいい」とは何か
本書は、「カッコいい」男、「カッコいい」女になるための具体的な指南書ではない。そうではなく、「カッコいい」という概念は、そもそも何なのかを知ることを目的としている。 「カッコいい」は、民主主義と資本主義とが組み合わされた世界で、動員と消費に巨大な力を発揮してきた。端的に言って、「カッコいい」とは何かがわからなければ、私たちは、20世紀後半の文化現象を理解することが出来ないのである。 誰もが、「カッコいい」とはどういうことなのかを、自明なほどによく知っている。 ところが、複数の人間で、それじゃあ何が、また誰が「カッコいい」のかと議論し出すと、容易には合意に至らず、時にはケンカにさえなってしまう。 一体、「カッコいい」とは、何なのか? 私は子供の頃から、いつ誰に教えられたというわけでもなく、「カッコいい」存在に憧れてきたし、その体験は、私の人格形成に多大な影響を及ぼしている。にも拘らず、このそもそもの問いに真正面から答えてくれる本には、残念ながら、これまで出会ったことがない。 そのことが、「私とは何か?」というアイデンティティを巡る問いに、一つの大きな穴を空けている。 更に、自分の問題として気になるというだけでなく、21世紀を迎えた私たちの社会は、この「カッコいい」という20世紀後半を支配した価値を明確に言語化できておらず、その可能性と問題が見極められていないが故に、一種の混乱と停滞に陥っているように見えるのである。 そんなわけで、私は、一見単純で、わかりきったことのようでありながら、極めて複雑なこの概念のために、本書を執筆することにした。これは、現代という時代を生きる人間を考える上でも、不可避の仕事と思われた。なぜなら、凡そ、「カッコいい」という価値観と無関係に生きている人間は、今日、一人もいないからである。 「カッコいい」について考えることは、即ち、いかに生きるべきかを考えることである。 ――「はじめに」より -
大阪城淀及治長恋後日譚遺恨姫櫓
あらすじ 桃山時代の大阪。豊臣秀吉は大阪城を築城した。淀川に浮かぶ大阪城、その郭の一角に男子禁制の姫櫓があった。 第一幕 大阪城下、森之宮神社近くにある西蔵の居酒屋の内部。人夫たちが淀川から上がる奇怪な水死体の噂をしているなか、大阪に出てきたばかりの若武者立原日之介が親友の住吉時之介に宛てた手紙を書いている。人夫たちが時之介を孤児呼ばわりしたことに腹をたてた日之介が、彼らと一戦交えているところに偶然来た大野治長が助太刀して両者を引き分ける。 第二幕 関白殿下の入城にあたり、城下でその準備が行われている最中、またもや二人の土左衛門が打ち上げられた。淀君は城下にいた陰陽師を呼んで占いをさせると、太政大臣の丸川安之丞の三日後の死を予言する。時之介には日之介がその土左衛門の一人だと言う。さらに、淀君には日之介を殺させた犯人だと暴露する。日之介が血で真犯人の名を書いた書付は時之介に渡した。それを脅しのタネに、治長は太政大臣になって淀君と二人で天下を治める野心を実現したいのだ。 第三幕 第一景 大阪城は開門の時刻を迎えてもまだ閉じたままである。そこに侍を従えた治長が登場して丸川安之丞の身柄を拘束する命令書を読み上げる。潔く縄につく丸山の高潔さに打たれる治長が今度は捕縛される番であった。 第二景 治長が牢屋に縛られている。勝利を味わうために淀君が見にくる。治長は淀君に最後に昔話を聞くことを所望する。秘密の話をした治長は牢屋を出て関白の次の位にまで上り詰めることに成功する。 第四幕 時之介に固執する淀君に対して、治長は最後の賭けに出る。姫櫓で関白の目を盗んで逢い引きをしてくれれば、手紙を返して淀君の不安のタネを取り除こうと約束する。淀君は手下に命じて忍び込んでくる男を殺せと命じる。一方、治長は淀君の失脚を望んで前川に命じて姫櫓にいるすべてのものの逮捕を命じる。 第五幕 姫櫓で淀君は逢引に来る者の殺害を命じていると、その治長が入り口ではなく窓から侵入してきた。治長が淀君に時之介が自分たちの子どもであることを告げると淀君は狂乱する。 -
P+D BOOKS 大洪水
中上健次、もう一つの遺作も初の電子化! 「路地」の解体時期に父親(浜村瀧造の朋輩・ヨシ兄)殺しに手を染め、「路地」から逃れた鉄男は、やはり夫・セキグチジュンを殺した女・セキグチマリと出会う。女は鉄男にそれまでと異なった衣装を着せ、ジュンと名付け、ジュンという<物語>を背負わせる。 マリが精神病院の患者同士として知り合った友人で、富豪の“太った女”水島エリは、鉄男を教祖とあがめる新興宗教に加わろうとし、道すがら出会った暴走族の首領の若者も、これまた鉄男の教祖としての雰囲気に惹かれていく。 そして、鉄男、マリ、エリ、暴走族の若者とその妹は、南の地・シンガポールへと向かうのだった……。 中上作品の中でも最もエンターテイメント色の濃い作品で、雑誌「SPA!」に連載中に未完のまま絶筆した。 -
花埋み
日本最初の女医である、荻野吟子。テレビドラマ化、舞台化もされた渡辺作品の感動長編の一つ。 18歳で結婚した吟子は、夫からうつされた病気が原因で、子どもができない身体となってしまい、離縁されてしまいます。そして、その病気の治療に際し、異性に診察される恥ずかしさを感じた彼女は、同様な屈辱を感じる女性のためにも、医師になろうと志します。 まだ、女性が学問を究めることに対し、偏見や障害があった時代にそれらを乗り越え、道を切り拓いてきた一人の女性の波瀾にとんだ生涯を描いた感動の名作。 【著者プロフィール】 1933年北海道生まれ。札幌医科大学卒業後、母校の整形外科講師となり、医療と並行して小説を執筆。1970年『光と影』で第63回直木賞受賞し、本格的に作家活動を開始。1980年『遠き落日』『長崎ロシア遊女館』で第14回吉川英治文学賞を受賞。1997年に刊行された『失楽園』は大きな話題をよび、映画化、テレビドラマ化された。2003年には紫綬褒章受章。著書は『鈍感力』『ひとひらの雪』『化身』『化粧』『孤舟』『うたかた』『花埋み』など多数。 -
夜明け前
日本の歴史と日本人の精神の「夜明け前」を描く日本の名作小説 幕末に旧家青山家の17代当主として生まれた青山半蔵は向学心が強く、本居宣長、平田篤胤らの国学や 漢学を学んでいた。 特に、王政復古に陶酔する半蔵は、木曾の生命線である山林を古代のように人々が自由に使うことがで きれば生活はもっと楽になるに違いないと考え森林の使用を制限する尾張藩を批判していた。 半蔵は、年老いた父の後を継いで中仙道木曾馬籠宿の本陣・問屋・庄屋を兼ねていたため、実際の運動 に参加することはできなかったが、下層の人々への同情や憐みの念は強く、それだけに新しい時代の到 来を強く待ち望んでいた――。 ロマン主義詩人として『若菜集』などを発表し、さらに小説『破戒』『春』などの代表的な自然主義作 家として知られている。本書は、日本自然主義文学の到達点の一つとも言われる、島崎藤村の実父をモ デルとした歴史小説の大作『夜明け前』の第一部 上である。 -
影印本湖月抄
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 北村季吟の源氏物語の注釈書「湖月抄」を巻毎に影印。延宝三年に上梓された本書は、三条西学統の流れを汲み、江戸時代を通じて最も広く流布し、源氏物語の普及・研究の促進に大きく寄与した重要な書。注釈は、頭注と傍注から成り、頭注に諸注を集成し、自らの注を加え、傍注では文中の人物や言葉の主を示す他、語意の解釈等を諸注および自説によって説く。全体に季吟自身の注解が控え目である点において、旧注の大体がうかがえる資料としても貴重。本文は比較的穏健な校訂によるもので、流布本としての価値を今でも失わない。演習、講読に絶好 -
美しい表紙で読みたい 女生徒
何度でも読みたくなる名作を美麗イラストに新装! 太宰治が女性読者から送られてきた日記をもとに、14歳の女学生のとある一日を描いた短編小説。 大人びた考えを持ってみたり、子どもじみたわがままを思ってみたり。多感な少女の心は忙しい。 彼女は変わっていく自分の心と身体に戸惑い、嫌悪しながらも、やがてその変化を楽しむようになっていく。 希望と不安に揺れ動く思春期の少女の透明な気持ちが綴られている作品。 「美しい表紙でよみたい」シリーズは、不朽の名作を美麗な表紙イラストともにじっくりと味わえます。 本作の表紙イラストは、現在イラストレーターとして国内外で活動中の安那(Anna)氏によるものです。 和風・ノスタルジックテイスト漂う作風が特徴で、叙情的な表情、季節感の表現を得意とする美しいイラストが、時代を経ても色あせない名作文学の魅力をアップさせてくれます。 -
美しい表紙で読みたい ヴィヨンの妻
何度でも読みたくなる名作を美麗イラストに新装! あまり家に帰らず、他の女と遊びほうけ、酒に溺れては借金を重ねる……。放蕩な詩人の夫と発育不良の子を持ち、貧乏にあえぎながらも、しなやかにたくましく生きていく美しき妻の物語。 ある夜遅くに、夫が慌ただしく帰宅した。我が子の体調を気遣うなど、いつになく優しい。なんとなく恐ろしい予感がしていると、玄関から何者かの怒気をはらんだ声が聞こえて――。 太宰治本人を投影したような夫ととの生活が妻目線で語られていく。 「美しい表紙でよみたい」シリーズは、不朽の名作を美麗な表紙イラストともにじっくりと味わえます。 本作の表紙イラストは、現在イラストレーターとして国内外で活動中の安那(Anna)氏によるものです。 和風・ノスタルジックテイスト漂う作風が特徴で、叙情的な表情、季節感の表現を得意とする美しいイラストが、時代を経ても色あせない名作文学の魅力をアップさせてくれます。 -
美しい表紙で読みたい みだれ髪
何度でも読みたくなる名作を美麗イラストに新装! 女性の恋愛感情を素直に詠んだ斬新な作風が時代を経てもその魅力が失われない名作『みだれ髪』。 歌人・与謝野晶子の処女歌集です。その歌のほとんどは、後の夫であり、編者であった与謝野鉄幹への恋慕の情が描かれています。 「美しい表紙でよみたい」シリーズは、不朽の名作を美麗な表紙イラストともにじっくりと味わえます。 本作の表紙イラストは、現在イラストレーターとして国内外で活動中の安那(Anna)氏によるものです。 和風・ノスタルジックテイスト漂う作風が特徴で、叙情的な表情、季節感の表現を得意とする美しいイラストが、時代を経ても色あせない名作文学の魅力をアップさせてくれます。 【目次】 臙脂紫 蓮の花船 白百合 はたち妻 舞姫 春思 -
清水次郎長
清水港の米屋「山本屋」の息子・長七郎(竹脇無我)は評判の働き者。ある日、許婚のお蝶(梓英子)が町を牛耳る鬼瓦一家に絡まれるが、長七郎は頭を下げるしかできなかった。苦悩の末、槍の達人・政五郎(大木実)に弟子入りし、またたく間に腕を上げる。鬼瓦一家と代官が悪事を働いていることを知り、長七郎は政五郎と共に代官所屋敷に乗り込む。長七郎の気風に惚れた渡世人の石松(あおい輝彦)と鬼吉(田辺靖雄)も助っ人に現れた。鬼瓦を切り捨てた長七郎は、政五郎の勧めで上州の大親分・大前田英五郎(天知茂)を頼る。長七郎の人柄に感心した大前田から杯を受け、長七郎は清水次郎長と名を改め、一家を構える。子分にも恵まれ、強気をくじき弱きを助ける、任侠一家の親分として名を上げてゆく。昭和46(1971)年からフジテレビ系で放送。全52回のうち、向田邦子の執筆は11回。本巻ではそのうち10回分(第1、3、5、7、10、18、24、27、28、32話)を掲載。 -
せい子宙太郎
宙太郎(小林桂樹)の会社が倒産したため、宙太郎とせい子(森光子)夫婦は「玉木葬祭総業」に住み込みで働くことになった。宙太郎は社長の玉木参平(遠藤太津朗)の運転手として雇われたはずが、あれこれ雑用を頼まれていて、せい子は面白くない。参平は金にうるさく、人使いも荒い男だった。妻の踏子(加藤治子)は参平の品の悪さが気になっている。玉木家の長男の大吉(武田鉄矢)は店の専務で、二男の日出男(山本伸吾)は大学生。長女の鯛子(五十嵐めぐみ)には秘密の恋人がいた。ある日、有子(真野響子)がせい子の元へやって来た。有子は、せい子夫婦の亡き息子の恋人で、せい子と宙太郎を実の親のように慕っていた。大吉が有子に一目惚れするが、有子は興味を示さない。宙太郎は参平にコマ(樹木希林)という、長年の愛人がいることを知る。昭和52(1977)年にTBS系で放送。全26回。本巻ではそのうち向田邦子執筆の全11回分を掲載。 -
こけこっこー!
新潟でお茶漬け屋を営む佳代(若尾文子)は、夫の良太を病気で亡くす。半年後、義母・とめ(賀原夏子)の勧めで上京し、亡夫の実家に身を寄せることに。実家は新聞販売店で、佳代の店で働いていた坂本(堺正章)も一緒に上京し、そこで働くことに。店主の善太(ハナ肇)は良太の兄で、数年前に妻を亡くしていたが、ひとり娘のカオル(川口晶)がいた。美しい未亡人の出現に、善太だけでなく従業員たちも急にソワソワ。隣家のレコード店の鉄平(杉浦直樹)も、佳代のことが気になって仕方がない。新しい環境に飛び込んだ佳代と周りの人々は、それぞれの生活の中で、それぞれの幸せを見出していく。昭和45(1970)年にTBS系で放送。全20回。本巻ではそのうち向田邦子執筆の全8回分(第3、4、6、8、11、14、17、18話)を掲載。 -
時間ですよ4・昭和元年
昭和初期――。東京・湯島の銭湯「亀之湯」の女将・てる(森光子)は今日も大忙し。主人の平八郎(荒井注)はすきさえあれば番台の小銭を狙っている。姑のツネ(悠木千帆=樹木希林)もブツブツ小言を言うばかり。長男の忠治(千昌夫)は逓信省に勤めていた信子(池波志乃)と新婚早々だが、会社がつぶれ失業中だ。長女の美代(浅田美代子)は帝大生の木島にあこがれていた。「亀之湯」の常連客もクセ者ぞろいで、てるは気の休まる暇がない。肺を病んだヤクザ者・十郎(細川俊之)と小料理屋「喜楽」の女将・菊(安田道代=大楠道代)の悲恋も話題を呼んだ。人気ドラマ「時間ですよ」のキャストをほぼ一新し、時代を昭和初期に変えた別シリーズ。昭和49年にTBS系で放送。全26回。本巻ではそのうち向田邦子執筆の全13回分を掲載。 -
家族サーカス
北島春虎は戦後の闇市から裸一貫でのし上がってきた。今では都内にカラオケスナックを5軒も持つやり手の実業家だ。だが、経営は火の車だった。長男の雄一は就職した早々に上司を殴り、辞表を書くハメに。長女の木枝子はスキーで怪我をするが、こともあろうに怪我をさせた男と家族に内緒で付き合うようになっていた。毎回家族の誰かにまるでサーカスの綱渡りのようなヒヤッとする出来事が起こる、スリル満点の家族模様を描く。出演は若山富三郎、加藤治子、国広富之、藤真利子、川谷拓三、倍賞美津子ほか。向田邦子の単独執筆で全13回。本巻では第1、2、10、12、13話(最終回)の5話分を掲載。昭和54年にフジテレビ系で放送。 -
冬の運動会
北沢家は元連隊長の厳格な祖父・健吉、商事会社の部長・遼介、賢夫人タイプの母・あや子、長男の菊男、長女の大学生・直子の5人家族。菊男は高校時代に犯した万引き事件を引きずっており、25歳の今も就職もせずにフラフラしていた。ひょんなことから小さな靴屋でアルバイトを始め、その店の老夫婦と家族のような時間を過ごす。やがて恋人も出来る。ある日、堅物に思えた祖父に愛人がいることを知る。祖父にももうひとつの“家”があったのだ。出演は根津甚八、志村喬、木村功、加藤治子、大滝秀治、赤木春恵、いしだあゆみ、藤田弓子ほか。企画・木下恵介、演出・服部晴治。昭和52(1977)年TBS系で放送。向田邦子の単独執筆。全10回を掲載。 -
野菊の墓
愛し合う二人が結ばれず、悲劇的な最後を迎える青春小説『野菊の墓』を読んで泣かない人はいない。山口百恵主演でテレビドラマ化、松田聖子主演で映画化された永遠の名作だが、100年以上も前の小説なので理解しづらいところも多い。特に会話は不自然な言い回しが目立つ。そこで、すらすら読め、小説としての感動がより深まるような現代語に超訳した。【登場人物】◎政夫(「りんどう」の花のように凛(りん)とした心優しい15歳の少年)◎民子(政夫と幼なじみの従姉。「野菊」の花のような可憐で美しい17歳の少女)幼なじみ政夫と民子は、いつしか心ひかれ合うようになるが、周囲の反対で民子は好きでもない男のもとへ嫁がされる。それでも互いのことを思慕し続ける二人に悲劇的な結末が……。 -
話し言葉で読める「方丈記」
日本人なら一度は読んでおきたい古典文学がある。『源氏物語』『枕草子』『奥の細道』など。それに、冒頭の「行く河の流れはたえずして、しかももとの水にあらず」の有名な一節で始まる、鴨長明の『方丈記』だ。冒頭部分は知っていても、現在の文庫本に直して数十ページしかないこの短い名随筆を、いったいどれほどの日本人が読んでいるだろう。古語の難しさ、文法の難しさのまえに、ほとんど読まれていないのが実際のところだろう。ならばいっそのこと、もし我々が普段使っている現代語で、鴨長明が『方丈記』を書いたなら、きっとこんな具合に書いただろうという、大胆な発想で「リライト」(?)したのが、本書である。読みやすさはいうまでもないが、長尾剛さんが設定した鴨長明の性格を反映した文章は、まさに傑作。「訳」ではなく「リライト」といった意味をご理解いただけると思う。無常観を述べた『方丈記」だが、それが実感できる画期的一冊。 -
躾けられたい
こんなわたし、知らなかったの。 女子大生・琴音と、優しい青年実業家。 二人の出会いから、その関係は始まった。 最高に純粋で淫乱な、主従関係ラブストーリー。 【あらすじ】 女子大生の琴音は、学業の合間に出来るバイトを探していた。苦労の末に見つけたのは、青年実業家・白石周平の秘書。それまで化粧気もなく、恋愛経験もなかった琴音は、周平の悪戯っ子のような笑みに惹かれ、「特別な関係」に堕ちていく。そして、ある夜誘われたホテルの一室で彼女を待ち受けていたのは、目眩い快楽の世界だった。周平は琴音が隠し持っていた「もうひとりの淫乱なわたし」を暴き、犯し、解放していく。激しい欲望と純粋な愛情に溢れる、痛く切ないBDSM(主従関係)ラブストーリー。 -
更級日記
一地方官の娘として育った作者が,父につれられ京へ上る時の紀行から始まり,『源氏物語』を手にして「后の位も何にかはせむ」と,几帳の蔭で読み耽った夢みがちの少女時代,そして恋愛,結婚,夫との死別,五十代の侘しい一人住いを綴って日記は終る.平安時代が次第に翳りをおびてくる,そうした社会に生きた一人の女性の記録.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません. -
野田秀樹戯曲集シリーズ
登場人物――西田幾多郎、護良(もりなが)親王、サン・テグジュペリ、少年1・2・3、あんあん、のんの、立の木リサ、その他――をいちいち説明してもはじまらない。南北朝時代から600年をへだてた世紀末、すなわち現代の、たとえば「人に刃物を持たせると危ない」ような暑い夜、愛の絆などが問題になるのではけっしてなく、「うつつの世は夢、夜の夢こそまこと」である現世において、「月の光と鏡のいたずら」によって事が起き、鎮まり、ついに「鏡の海の果ては、行く先々で千夜一夜」という言葉で果てる、烈しさのあまり人の手を焼く、華麗不遜な、失なわれゆくものの物語。 -
俳談
昭和18年,虚子の古希を記念して刊行された俳話集.大正15年から昭和15年にかけての『ホトトギス』座談会等での発言を抜粋したもので,俳論,文学的回想,身辺雑記など150余りの短文からなる.座談の名手であった虚子の,最も脂がのりきった還暦前後の時期の俳話がたのしめる1冊 (※本書は1997/12/16に発売された書籍を電子化したものです) -
随筆滝沢馬琴
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 かつては厭わしさのみを感じたが,10年ほどしてあらためて読み直すと,倨傲で偏狭と見えた彼の性癖の1つ1つが,かえってその人間としての弱さや正しさの証しと見え,しみじみと心に迫ってくる親しみを覚えた,と青果(1878-1948)は言う.好悪をむきだしにして迫りながら,あくまでも客観性を失わない渾身の馬琴伝. -
泉鏡花 現代語訳集17 日本橋
泉鏡花の小説「日本橋」の現代語訳。 【あらすじ】 雛の節句の明くる晩、宵に少し降った雨上がり、月は潜んで朧―と言いたいところだが、実際は黒雲が滲んで暗い、一石橋の欄干際。 そこに立つのは、遺憾ながら野暮な野郎の影二つ、しかもその一つは警官である。 もう一人の男が、先ほどから流れに臨んで辺りを見回し、新聞紙に包んだかなり重量のあるものを川へ放り込んだのを見て、警官が、今のは何か―と問うと、男は、姉の志としてあるものを流した―と答える。 その説明に警官が納得せず、尋問の続いているところへ、稲葉家の看板芸妓、錦絵のお孝が微酔い加減で姿を現し、わたしも同じことをしに来たんですよ―。 男は大学の生理学教室に籍を置く葛木晋三。お孝と並び称される滝の家の清葉に姉の面影を見て、長年恋い慕ってきたその思いを、今晩打ち明けたが振られたと言う。 その話が心に沁みたお孝は、清葉への対抗心もあり、葛木の手を引いて抱き込んだのであったが… 激しく、悲しく、そして美しい、人の情念の綾を見事に織り上げた傑作。 【訳者略歴】 白水 銀雪(しろみ ぎんせつ) 慶應義塾大学大学院博士課程中退(専攻:数学) システムエンジニア・プロジェクトマネージャー・コンサルタントとして、宇宙分野を中心とする科学技術系システム開発に従事 現在、蓼科にて山暮らし