歯車 他二篇

歯車 他二篇

小説・文芸
506円 (税込)

2pt

ここに収めた三篇は、いずれも作者最晩年の代表作。『玄鶴山房』の暗澹たる世界は、作者の見た人生というものの、最も偽りのない姿であり、『歯車』には自ら死を決意した人の、死を待つ日々の心情が端的に反映されている。『或阿呆の一生』は、芥川という一人の人間が、自らの一生に下した総決算といってよい。(解説 中村真一郎)

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内文学
  • 出版社
    :
    岩波書店
  • 掲載誌・レーベル
    :
    岩波文庫
  • タイトル
    :
    歯車 他二篇
  • タイトルID
    :
    191794
  • ページ数
    :
    127ページ
  • 電子版発売日
    :
    2012年11月22日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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歯車 他二篇 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    歯車に偏頭痛の描写があるという理由で読んだ


    歯車は膨らむというか、張っていく焦燥感があって凄い文章だなと感じた

    0
    2026年08月01日

    Posted by ブクログ

    く、暗い…
    けどなぜか読み進めてしまって一気に読んだ。考えすぎも考えものだなー、という感想だけど、芥川のことをちゃんと知ってからもう一回読みたい。

    0
    2026年06月19日

    Posted by ブクログ

    芥川龍之介の遺稿の一つ。苦悩と傑作。

    「歯車」あらすじ
    筋のない小説の一種で、きわだった構想はないが、幅の広い作品で、芥川龍之介が直面した人生の種々相をそっくりとり入れようとしている。

    作品を順に4つに分けると
    ① 知人の結婚式に向かう途中、主人公はレインコートを着た幽霊の話を耳にする。その時を境に、「僕」は幾度となくレインコートを着た人間を目にするようになる。
    ② 義兄がレインコートを着て自殺したと知り、「僕」は世の中に存在する様々な物や言葉から死に対する連想をするようになる。
    ③ 憂鬱に苛まれた彼の視界には原因不明の半透明な歯車が広がっている。歪んでいく精神状況で、自分も母親のように気が狂ってしまうのだろうか、という強迫観念が彼を襲う。
    ④ 安息のために実家に帰宅したが、精神は錯乱し、まぶたの裏に銀色の翼が浮かび上がる。「僕」は、誰か眠っている間に締め殺してくれないか、と考える。

    書評
    『歯車』は「地獄」に落ちた彼自身を描き上げた作品である。激しい強迫観念と、神経のふるえが、一行、一字の裏にまで流れている。彼がしばしばこころみた怪奇の描写が、恐ろしい迫力をもって、見事になされている。
    この『歯車』の世界に住んでいた彼の、自殺することは必然というべきであった。

    作中に出る「寿陵余子(じゅりょうよし)」とは中国の田舎の若者が、都会に行って洗練された歩き方を取得しようとしたが、結果的に身に付けることが出来ず、それどころか本来の自分の歩き方すら忘れてしまう、という説話から来る言葉。
    これは、芥川龍之介は長編小説に悪戦苦闘した結果、傑作を完成させることはできず、それどころかかつて夏目漱石に賞賛されたような秀逸な短編も書けなくなってしまった、という自身の作家としての苦悩が表現されている。

    キリストにさえ救われなかった。芥川龍之介はキリスト教を批判していたわけではなく、いくら努力をしても理解することが出来なかった。

    芥川龍之介の前期の作品は秀逸な短編が多い中、後期になって長編が書けないという苦しみがあったというのは意外なことのように感じる。また、自殺直前の作品であることからその当時の状況を知ることができる貴重な資料という面も併せ持っている。

    0
    2024年03月02日

    Posted by ブクログ

    歯車とは偏頭痛で出現する「閃輝暗点」のこと。
    しかし芥川にとっては、悪い予兆、彼にとって死を暗示する数々の符号の一つであった。
    彼の自殺の数ヶ月前に書かれた本作は、死の不安というものが人の心理にどう感じらせるかを上手く描いているとともに、おそらく芥川が実際に陥っていたであろう死の強迫観念をそのまま小説にしたようにも思われる。

    0
    2022年08月05日

    Posted by ブクログ

    瞼を閉じると死の匂(ひかり)。
    光のない暗もある。

    出尽くす才能。
    そこまで行かなきゃ見えない匂があると知る。

    0
    2015年07月13日

    Posted by ブクログ

    表題作である『歯車』について。

    病んでます。これに尽きる。かと言って、
    病的な美しさがあるのかと言えば、そうでもない。
    なんと表現したらいいものか、言葉に詰まります。

    ただ、なんとなく歪んだ世界が心地良い。
    この辺の感覚は、それこそ人を選ぶものでしょう。
    ゆっくりと流れる時間と、奇妙な風景。それに惹かれました。
    大正浪漫な雰囲気が好きだという方には、おすすめできる作品です。

    0
    2013年04月23日

    Posted by ブクログ

    「歯車」の細部の連関ぶりは、瞠目すべきものがある。
    すでに我々が芥川の自殺を知っているからではなく、あまりに緊密な細部がひとえに〈死〉の縁へと集まり、〈死〉に張り付く異様な様がひどくパセティックであるがゆえに、テクストを読みながら芥川が死んでしまうことを予感させるのであった。

    そうした「歯車」とくらべれば、「或る阿呆の一生」は本人も遺書のようなものとして書いているため、むしろペシミスティックな感じがある。

    収録されている順に、「歯車」→「或る阿呆の一生」と読むと、いっそう芥川の死が決定的なものにみえてきて、せつない。

    0
    2012年06月03日

    Posted by ブクログ

    中学生の頃に読んで衝撃を受けた。芥川の傑作だと思う。村上春樹の小説が好きな人にもこの小説の意味はわかるんじゃないかとも思う。

    0
    2011年10月06日

    Posted by ブクログ

    晩年の芥川流の死生観があらわれている。

    「死」と照らし合わせての「生」を描いた小説は多いが、「死」の方向へ突き進む小説って実はあまり例がない。

    芥川のみた世界の片鱗を味わえる。

    0
    2011年01月07日

    Posted by ブクログ

    或阿呆の一生
    架空線は不相変鋭い火花を放っていた。彼は人生を見渡しても、何も特に欲しいものはなかった。が、この紫色の火花だけは、――凄まじい空中の火花だけは命と取り換えてもつかまえたかった。

    0
    2011年01月28日

歯車 他二篇 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内文学
  • 出版社
    :
    岩波書店
  • 掲載誌・レーベル
    :
    岩波文庫
  • タイトル
    :
    歯車 他二篇
  • タイトルID
    :
    191794
  • ページ数
    :
    127ページ
  • 電子版発売日
    :
    2012年11月22日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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