にごりえ たけくらべ

にごりえ たけくらべ

440円 (税込)

2pt

酌婦の身を嘆きつつ日を送る菊の井のお力のはかない生涯を描いた「にごりえ」。東京の下町を舞台に、大黒屋の美登利、龍華寺の信如、正太郎、長吉たち思春期の少年少女を描いた「たけくらべ」。吉原遊廓という闇の空間とその周辺に生きる人びとに目を向けた一葉の名篇を収める。詳細な注を加えての改版。(注・解説=菅聡子)

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にごりえ たけくらべ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2016年11月11日

    実は、しっかりと読んだことがなかったのです。にごりゑ、たけくらべ、なんというか、その叙情性、切り取られたカットごとの深い印象、吉原の女性を取り巻く悲哀が描き出されています。天才紫式部が見透し、愛惜の念を持って描き出した平安の世の女性の行く末を彷彿とさせる傑作。特に、たけくらべで、美登利が信如の後ろ姿...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年12月26日

    思わずため息をついてしまうくらい清廉として、そしてどこかほの暖かい日本語で書かれているなと感じました。

    ろうそくの光のような雰囲気を持った日本語。

    柔らかく、どこか輪郭のぼやけた先には深い闇もあって…はっきり見えない霞の向こうを知りたいような、知らずにいた方がいいような…曖昧さが心地よく、そして...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月07日

    8/3
    軽妙洒脱。
    焦点移動の巧みさと流麗な文体に、悔しいかな男性作家じゃかなわない。
    川上未映子のはるか上を行っている。気がする。

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    遊郭の周辺に生きる人々を舞台にした小説です。一葉自身がそのような場所に住んでいたからこそのりありてぃーがあります。現代語に訳したら魅力が消えてしまう。ぜひ原文で読んで欲しいです。明治は古典じゃなくて近代ですから。

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    一葉の没した24歳すぎて再度読み返した。「たけくらべ」の美登利は「ええ厭々、大人になるは厭やな事…」と彼女ら吉原遊郭周辺に暮らす子供達に「思春期」「青春期」モラトリアムという猶予期間はない。子供の時間を終えたら、大人になり職につく。酉の市を境に「子供、子供である時間」を終えて遊女としての身の哀しさを...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年12月05日

    旧字体でなかなか頭に入ってこず、かなり苦戦したけれどなんとか読破。男性優位社会における女性たちの葛藤を描いた画期的な作品で、女性の社会進出に多大な影響を与えたであろうことを感じさせられた。
    当時の価値観を反映した男女の葛藤は今読むと新鮮さもあるが、一昔前の昭和にはまだこの男性優位の価値観は存在したし...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年10月16日

    少女マンガかと思った。

    明治以降子女への教育が盛んになり、裕福な家庭の子女による教養というか娯楽としての文学が出るようになった一方で、古文を勉強した経歴から古典的な仏教文化に基づいた、それでいてそこまで裕福でなく吉原の近くで生活環境のよくないところで暮らした過去が作品に特徴を与えている。らしい。
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    Posted by ブクログ 2012年08月11日

    文章の美しさもさることながら、キャラメイキングがたまらんですよ。気が強くてめんどくさい女性、大好きです。

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    Posted by ブクログ 2015年09月20日

    いわずと知れた明治の文学。いつかは読もうと思いつつ、55歳を超えてはじめて読む。だからこそかもしれない。「たけくらべ」はせつなく、悲しく、十代の淡い思いがよみがえる。さらに悲しくもある。
    これからは何度も繰り返し読むことになるだろう。

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    Posted by ブクログ 2012年03月18日

    鎌倉の鶴が岡八幡宮近くの鏑木清方の美術館で一葉の墓に美登利の幻が佇む絵を見たことがある。その時から、いつかは読まなければと思っていた。
    「たけくらべ」で思い出すのは、魔法使いサリーちゃん。40年ぐらい前の小学生の頃、春休みか夏休みの再放送で見た。(本放送中は男の子向けマンガを見ていたんだろう。)魔法...続きを読む

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