国内文学作品一覧

  • 川柳作家ベストコレクション 守田啓子
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳は眉毛である (柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 青森を代表する川柳作家・守田啓子の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「失った深さを埋めるように 雪」。    骨盤が開き始めた頃の海 △に広がる方が船である 羊水でまだ濡れている壜の底 産道を抜ければ雨月物語 閑かな海や椿の首の軋む音 水の中の静謐 私の中の遺跡 そんな日もあったねちぢみほうれん草
  • 川柳作家ベストコレクション 森園かな女
    -
    1巻880円 (税込)
    人間万事 塞翁が馬 小柄で病弱だった私がここまで長寿を授かるとは思いませんでした。有難いことです。 (柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 福岡を代表する川柳作家・森園かな女の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「杖を手にしても逢いたい人ばかり」。    杖を手にしても逢いたい人ばかり いただいた愛ささやかに恩送り 八百万の神と仲良くする日本 碌でなしだけど私の知恵袋 物識りも孫の質問には怯む もみじマーク外して老いの恋プラン 移り気へ春のメニューが多すぎる
  • 川柳作家ベストコレクション 望月 弘
    -
    1巻880円 (税込)
    人を謗らず。後ろ指はいつか跳ね返ってくる。 (柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 静岡を代表する川柳作家・望月弘の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「熟したら柿は静かに落ちていく」。    日の丸を上の戸棚に入れ直す 限界の村へ無策の陽が昇る ロボットに挨拶状を出してある 宇宙から来た石ころは頭が高い 方言で話して親子だと思う 神様が躓く石は除けてある 初心まだ賞味期限が切れてない
  • 川柳作家ベストコレクション 望月鵞山
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳は 一境両状を旅する戦士 笑いを突き抜けると涙をこぼし  涙を断って花野に遊ぶ 研ぎ澄まされる柳魂は  この一境の闇に生まれ出て やがて 生への呼吸をせわしく刻む  我が生まれつきし血潮を鼓動に秘めて (柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 山梨を代表する川柳作家・望月鵞山の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「反骨の釘九条に錆びて利き」。    かな文字の投書涙の体当たり 置き去りの風に研がれる子の木馬 秀才にジョークの骨が噛みきれず 焦げ飯の底おふくろの喝がある かくれんぼ鬼もあしたを見た夕陽 正論の太刀権力は苦笑のみ 眼帯を外す覚えてますか 風
  • 川柳作家ベストコレクション 村上直樹
    -
    1巻880円 (税込)
    てにをはの深さを習い怖さ知る (柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 大阪を代表する川柳作家・村上直樹の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「雲ふわりいいなお前は風まかせ」。    あこがれは喜寿白髪で舞うワルツ 朝な夕な眺める山に嘘はない 青空へ声の限りにバカヤロー 犬掻きでゆったり好きに生きてきた えいやっと跳んだら見えてきた明日 押せば青こぼれてきそう五月晴れ 俺お前会えば十五の雲が湧く
  • 川柳作家ベストコレクション 三村 舞
    -
    1巻880円 (税込)
    飾らない本当の自分が出せるから気持ちがいい。 ペーソスのある川柳に出会うと胸がきゅんとなる。 真実を追求することで、よりよい生き方に繋がっていく気がする。 (柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 大阪を代表する川柳作家・三村舞の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「猛練習テニスボールに紐つけて」。    眠れない深夜どこにもない逃げ場 気がつくと物干し台に立っている 食事することも難儀なことのうち インターフェロン七十二週闇続く 治療すむまではどんどん抜ける髪 鬱病も副作用だと言われ 鬱 針の先使い回しの注射針
  • 川柳作家ベストコレクション 三上博史
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳を詠むためには、観察する力と表現しようとする思いがあれば充分である。  観察する対象は、自己の内面世界を含めた森羅万象である。これをすべて詠もうとすれば、擬人化は便利なツールとなる。  なぜ表現したいのか。それは、自分が存在し私が私であることの証しになり、カタルシスの快感が得られるからである。 (柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 栃木を代表する川柳作家・三上博史の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「裏表あって私が立っている」。    ラグビーボールホイホイホイと逃げ回る みんな賛成結果はみんな無責任 文化とは国が決めるな文化の日 ゆるキャラの元祖軽トラだと思う スコップはお尻で仕事させられる ピーマンの凹み具合にある色気 煩悩をうまく収めた頭蓋骨
  • 川柳作家ベストコレクション 増田紗弓
    -
    1巻880円 (税込)
    「視野無限」(「橘高薫風川柳文集」より) 川柳のノートの表紙に書いていた言葉です。 題が出されたとき難しいなあ、こんな題で作句ができるのかと不安になった時、ミクロの目で、宇宙の目で、曲線で、直線で視野を広げようと心掛け、「継続は力なり」と自分を叱咤激励しています。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 富山を代表する川柳作家・増田紗弓の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「サウンドが聴こえてきそう蕗のとう」。    ほどほどの雪なら好きな北陸路 雪山の晴れの魅力に住み慣れる 息災でいたかと雪を払い合い 雪の峰拝めば湧いてくる力 雪の白宥めることも知っている 四季咲きのバラをいたわり雪払う 雪の日は炬燵と本と酒も友
  • 川柳作家ベストコレクション 本荘静光
    -
    1巻880円 (税込)
    わかりやすく、誰にも楽しめる川柳の世界を作りたい。  佳句佳吟一読明快いつもの世も(近江砂人)  背伸びさせるな やはり野に置け五七五(原句 滝瓢水)  (柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 茨城を代表する川柳作家・本荘静光の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「じっくりと読む筈だった資源ゴミ」。    平均寿命越えアディショナルタイム 冥土への一歩それでもよい年に 締め切りに追われてリズムつく暮し 年をとり過ぎたな断つか恋心 十戒をいくつ破って冥土まで 地獄極楽三途の川に賽を振る おまけ人生でも試す人間ドック
  • 川柳作家ベストコレクション 福本清美
    -
    1巻880円 (税込)
    言の葉は 生き物 侮ってはならぬ(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 徳島を代表する川柳作家・福本清美の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「出産の神秘カメラも息を呑む」。    薔薇色の灰になるまで恋をする 車椅子ふたつ夕陽の中にいる 登頂の汗雲海に溶けてゆく 完熟の夕陽キリンが食べている 新樹光煌めく朝に祖母となる ふるさとの川になるまで青を溶く 結願の鐘秋空を突き抜ける
  • 川柳作家ベストコレクション 弘兼秀子
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳は喜怒哀楽を受け止めてくれるものであり、 救ってくれるものである(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 広島を代表する川柳作家・弘兼秀子の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「見捨ててはいないと天は晴れてくれ」。    足音は春の予感を響かせる 沈黙の長さの中で選る言葉 旅立ちの空の青さを焼きつける 見捨ててはいないと天は晴れてくれ 催促へ疑いもなく打った点 イントロはああ青春を引き寄せる 一本の光惑いに降りてくる
  • 川柳作家ベストコレクション 平松 健
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳は人の心を若くする 川柳は世界を見る目広くする 川柳に心動けば世は変わり 川柳を皆が作れば世は平和(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 神奈川を代表する川柳作家・平松健の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「川柳は人の心を若くする」。    別々の意味に解釈する合意(条約) 蜜月に合い鍵持たぬ日と米(鍵) 基地移転我慢比べをしてるハト(比べる) 外相は外交に先ず苦労する(苦労) 脇役で良いから欲しいのはポスト(脇役) マニフェスト鎧半分切り取られ(マニフェスト) 神様も仕分けしている初詣(初)
  • 川柳作家ベストコレクション 平井美智子
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳とは私がこの世に存在をした証しである。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 大阪を代表する川柳作家・平井美智子の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「一匹の美学 一途に月を追う」。    あっちむいてホイ指は淋しい方を指す 淋しい人の淋しい嘘に貸した耳 抱いていてあげる涙がとまるまで ジワジワと私を襲う液状化 軟らかいもので挟んでおく昨日 眠るには少し足りないお湯の嵩 死にたかったり生きたかったりややこしい
  • 川柳作家ベストコレクション ひとり静
    -
    1巻880円 (税込)
    言葉で遊ぶのは楽しいけれど、はしゃぎまわってはいけない。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 奈良を代表する川柳作家・ひとり静の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「海の鳥空の魚とわたくしと」。    猫舌にないしょばなしは禁止です お邪魔にはならないポだと思います 古代文字フランスパンという長さ 果てしない顎に見とれているこの世 やる気だねまるでタコ足コンセント 耳貸してもう素数には戻れない 日本晴れ空もわたしも嘘っぽい
  • 川柳作家ベストコレクション 尾藤一泉
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳は、血である。 まさに血である時、作者そのものの声となる。 血は廻り、継がれ、川柳の大河となった。 わずか十七音―その中に流れる血によって、 ニンゲンを 社会を そして、作者自身を捉える。 三笠―三柳―一泉という生物学的なDNAを超え 川柳という血の池で産湯をつかってしまった。   血の池へポチャン 蛙の子は蛙 という二十代の自分の句に縛られてしまったが、 川柳260年の血を私は誇りとともに背負ってゆく。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 東京を代表する川柳作家・尾藤一泉の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「すこしつかれてあたたかい色になる」。    納棺の儀からころがる種子ひとつ 灰よせの ころりとひろう阿頼耶識 しるべなき亡父のしらべにしばられる 父の血ちりちり唯識の器 足跡の途切れ 枯野に灯を探す すこしつかれてあたたかい色になる 小便の多寡哀楽を噛みしめる
  • 川柳作家ベストコレクション 濱山哲也
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳は思考の足跡 先達たちより脈々と言い継がれてきたように“川柳=人間”に尽きる。人間の人間たる所以はその思考にあり、川柳作品はその一歩一歩にほかならない。さりとて足跡のほとんどは消える宿命にある。 それでも「たかが」と「されど」川柳の歩みは決して止まることはない。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 青森を代表する川柳作家・濱山哲也の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「おっとっとおっととっとと生きている」。    スタートライン棒一本ですぐ引ける 幸せは押しボタン式信号機 雪道の足跡これがわたしです キラキラと海の話をする 滴 独りじゃない肩にとんぼが止まってる うんざりの中で探している砂金 まあまあと今日もマリモは緑色
  • 川柳作家ベストコレクション 長谷川博子
    -
    1巻880円 (税込)
    ひとつの事実から想像力を広げて自分のこころを知りペンを持つ そして、いつも一所懸命であれ(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 島根を代表する川柳作家・長谷川博子の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「白い皿笑顔が透けるまで洗う」。    母の血を辿れば小さな漁師町 桃の木は一本もない桃通り 白髪になったきく組さくら組 ゆきこんこ生家は人の手に渡る 喪の家の畳を月の影が這う まぼろしの祭りが見える木の根っ子 太陽を掬う大きな夏帽子
  • 川柳作家ベストコレクション 野村賢悟
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳に師なしされど会う人みな師なり(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 広島を代表する川柳作家・野村賢悟の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「花曇り逢いたい人はもういない」。    にんげんのせいで地雷を踏んだ象 ほうろくの中で衝突する意見 本気度を秤にかけている踏み絵 日の丸が好きになれない二等兵 金魚鉢洗い我が家は喪に服す 九条へ喧嘩しないと書いてある 安倍さんは戦争すると寂聴尼
  • 川柳作家ベストコレクション 二宮茂男
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳は私。私が元気だと句も凜とするが、 私が弱気の日の句はよろよろになる。 そこで、一日一回、すべてよくなる、 これからいいことがある、嫌なことは考えないと、 私自身を励まし、更に、人さまと私を比較しない。 かけがえのない今日一日、元気な句を書き、 句と励まし合って暮らしたい。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 神奈川を代表する川柳作家・二宮茂男の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「燃えて生きその日その日のありがとう」。    朝飯がうまい日もまた老いていく 穴あいたポッケで夢を握ってる あのバカがバカがと酔って子の自慢 ありがとうだけは忘れぬ日を重ね 飴で伸び鞭で曲がった若木の芽 雨の日が十日突然日本晴れ ありそうでない老妻の隠し味
  • 川柳作家ベストコレクション 西美和子
    -
    1巻880円 (税込)
    句は作るものではなく 魂から体温のあるまま産むものである(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 大阪を代表する川柳作家・西美和子の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「仲人が結んで神がほどく縁」。    オイと呼ぶああ妻の名を忘れたか 出張の夫の布団も敷いて寝る 平凡な顔で会うたび名を聞かれ 息白しそろそろカニが旨くなる 山を這う霧に足首つかまれる 大阪の女でアホに成りきれる 泳ぎ覚えた川は心に澄んだまま
  • 川柳作家ベストコレクション 西恵美子
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳に助けられたこと数多。 川柳は恩師であり、我が子でもある。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 宮城を代表する川柳作家・西恵美子の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「人を待つ人が桜を待つように」。    炎を熾し炎を鎮めては生きている あの時私は掌中の砂だった 父を乗せぽんぽん船がゆく薄日 玉子酒とろりこの世の真ん中で 一枚のハンカチにある干潟 幕間になって手違いだと気づく カチンコの澄んだ音色や誕生日
  • 川柳作家ベストコレクション 中山仁美
    -
    1巻880円 (税込)
    ライフ イズ ポエム 川柳もまたポエムである。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 福岡を代表する川柳作家・中山仁美の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「今生のシテをとことん舞い終える」。    日めくりのその日その日を旬にする 夢売りがこぼして行った夢拾う 一日一善心に小さい虹を抱く さわやかに第二志望で生きている 四捨五入すれば幸せ組にいる 喝采は無いが真っ赤なバラを買う 人間に生まれて夢を見ています
  • 川柳作家ベストコレクション 富田房成
    -
    1巻880円 (税込)
    量は質を呼ぶ スポーツや絵画の世界でよく使われる言葉であるが、川柳界では「多作多捨」がよく使われる。 一方で「下手な鉄砲も数打てば当たる」という見下げた言葉もある。川柳作家を目指す皆さんに言うのは憚られるが、浅学のわたしにはピッタリと実践している言葉である。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 山口を代表する川柳作家・富田房成の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「不離不即うすむらさきの中にいる」。    不離不即うすむらさきの中にいる 愁眉が開いてまた時が流れ出す 洗われて洗いやさしくなってゆく あの虹を抱く山裾に君が住む 活きているフリーハンドで引いた線 明日開く花に踏まれた痕がある 糸口が見つかるまでは剥ぐキャベツ
  • 川柳作家ベストコレクション 土橋旗一
    -
    1巻880円 (税込)
    ウイットに富む明るい句が好きだ 風刺や皮肉の効く句に出会いたい 心の襞を揺さぶる句にも魅せられる そんな句を私も作りたい 自由に思いのままを綴ってみたい(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 徳島を代表する川柳作家・土橋旗一の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「年収に触れず職種は農と書く」。    叱られてそれでも好きなママの膝 着飾ったママが主役の入園日 見送りの笑窪がパパのエネルギー 群れたがるメダカにもいる変り種 ポケットに夢見る獏を飼っている ヒューズひとつ直しもできぬ文科系 助手席の笑いが睡魔追い払う
  • 川柳作家ベストコレクション 津田 暹
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳に入口はあっても出口は無い。 壁はあるが左右へ奥へどんどん拡がっていく。 立ち位置をしっかり見極めながら進むのみである。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 千葉を代表する川柳作家・津田暹の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「枯れ葉さらさら明日考える明日のこと」。    皇室はいいなと思う那須葉山 マニュアルが無くても桜咲いて散る 雑草の種に大らかなる大地 這い上がる勇気を呉れる壁の蔦 ガーデニング心の中にしたくなり 不揃いの蜜柑ジュースに化けて出る ささやかな抵抗ぎんなんが爆ぜる
  • 川柳作家ベストコレクション 主税みずほ
    -
    1巻880円 (税込)
    七転八起 転んでもころんでも起きあがる 人生も川柳道もまた同じ 川柳への心意気をずっと持ち続けたい(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 宮崎を代表する川柳作家・主税みずほの渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「神様の正面でするギブアップ」。    魂はなべて陽のさす杜をむく さわやかに父の墓標の一行詩 メルヘンの世界そろそろ母の舟 カラフルな指先にある千の傷 背伸びした愛はもともと負の予感 大人への入り口があり娘去る 独り居に決断せまるなごり雪
  • 川柳作家ベストコレクション たむらあきこ
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳という文芸にかかわっていまを生きる。その中に生活実感をともなう生きがいが生まれる。 表層ではない、人間存在の根幹にかかわるところまで掘り下げる川柳の追求こそが、文芸を通しての自己実現につながるものといえるのではないか。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 和歌山を代表する川柳作家・たむらあきこの渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「乱調も足さねば生が錆びてくる」。    きみの告白がきのうの靄になる 行間を読んでもきみが拾えない 安い神を買うこともある水たまり 過去ばかり出しては媚びてくる日記 きのうの穴でてくる神か虫なのか やがて堕ちゆく独りに炎える夏の風 石のほどけるまでを独りの旅にいる
  • 川柳作家ベストコレクション 田原せいけん
    -
    1巻880円 (税込)
    句は自己主張である。 不可解な句は読む人への誤魔化し、 素直な句は読む人への優しさだと思う。 大衆もその句を理解できる句であり、 普遍文学でありたい。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 佐賀を代表する川柳作家・田原せいけんの渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「万華鏡虚飾の世界覗かせる」。    万華鏡虚飾の世界覗かせる 喜怒哀楽メリハリつけて生きている 原寸のままで見せたいお葬式 ブレンドがよい珈琲も人間も 忘れるから頭がパンクせずにすむ 痛恨の極み弔辞の嘘を聞く 核のある国に平和は訪れぬ
  • 川柳作家ベストコレクション 田辺与志魚
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳に 照らされながら 生かされる (柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 広島を代表する川柳作家・田辺与志魚の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「逃げのびてラストシーンの中にいる」。    中ぱっぱ母は享年九十二 人情を絡めて焦げたフライパン よく笑う顔に馴染んだ丸い鼻 ちょっと目をはなせば影が太り出す 真っ先に動いていつも損をする 手の届く範囲で五欲飼い馴らす 欠点を隠して蟹の横歩き
  • 川柳作家ベストコレクション 田辺進水
    -
    1巻880円 (税込)
    いい川柳を 作るには いい人でなければ ならない(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 愛媛を代表する川柳作家・田辺進水の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「生きているだけで交響曲になる」。    やがて神がトレードに出す青い星 巻き付いていたのは十字架の尻尾 満点の夫婦ひとりは五十点 湯加減がぴったりこの人に決める 婚活も佳境シオマネキの右手 三界をゆらりゆらりと駱駝の背 悠久の風とひとつになる駱駝
  • 川柳作家ベストコレクション 高瀬霜石
    -
    1巻880円 (税込)
    期待に違わず、 しかし、予想を裏切る――― そんな句を作っていきたい(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 青森を代表する川柳作家・高瀬霜石の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「楽しいに決まっているさ曲がり角」。    ニッポンの朝よテレフォン・ショッピング 暗算ができなくなった消費税 未来永劫上がり続ける消費税 全国津々浦々――活断層 カタカナで書くと悲しくなる地名 地震には負けない地震国である ときどきは逆さまに貼る世界地図
  • 川柳作家ベストコレクション 妹尾安子
    -
    1巻880円 (税込)
    退屈をする暇がない五七五(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 神奈川を代表する川柳作家・妹尾安子の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「この道で良かったアナタにも会えた」。    そこらじゅう打楽器にする父の酒 戦友に出会えたかしら黄泉の父 ガソリンを満たして降りる親心 贅沢を知らない母の良い笑顔 ビンタよりこたえる母の忍び泣き こんなこと母の苦労に比べたら 一つしか無くても母は呉れたがる
  • 川柳作家ベストコレクション 鈴木順子
    -
    1巻880円 (税込)
    わずか十七音で長編小説にも負けぬ ドラマが詠める川柳は、人生の応援歌です。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 愛知を代表する川柳作家・鈴木順子の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「夢心地の君へびっくり水を差す」。    本籍へ出せぬ手紙を書いている 寒かった事だけ覚えてる別離 弁当を隠して食べた日の涙 金平糖やっと妹泣き止んだ 紙風船あの時母は泣いていた ご飯だよそんな絆に支えられ 私にもあった青りんごにエール
  • 川柳作家ベストコレクション 鈴木厚子
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳とは人間を5・7・5の17音字で詠う、 エッセイのようなもの。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 北海道を代表する川柳作家・鈴木厚子の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「愛はしなやかにあなたへループパス」。    愛はしなやかにあなたへループパス まあるくまるくまあるくなあれ言霊よ 笑ってるあなたの側の風が好き 何があっても幸せそうな顔をする 常備薬愛と涙とことだまと 四季巡る女をすこし衣更え 話そうか時効になったあの話
  • 川柳作家ベストコレクション 菅沼 匠
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳は頭のスポーツ! 脳の活性化に、 よく読み、よく知り、よく作る。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 新潟を代表する川柳作家・菅沼匠の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「雑音を遁れて咲いた水中花」。    新人と古参仲良く混ぜご飯 二世紀をハチ公生きて変わらない ここ掘れワン掘れば掘るほどボロが出る 石が浮くやはり褒められたんですか おみくじに一喜一憂雑魚の群れ 雑音を遁れて咲いた水中花 突き出せば妥協しやすいトコロテン
  • 川柳作家ベストコレクション 新家完司
    -
    1巻880円 (税込)
    それぞれの味を纏って連なる川柳の山々。 中でも魅力を秘め険しく聳え立つのは、 ナンセンス・ユーモアの山。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 鳥取を代表する川柳作家・新家完司の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「あきらめたとき美しくなるこの世」。    手を上げて渡るだあれもいない道 誰ひとりきづいてくれぬひとりごと 霧が出て街は水族館になる さくら咲く今は死にたくない季節 自転車に春の空気を入れてやる ともだちを数えて歩く花の下 花の下にっぽんじんは靴を脱ぐ
  • 川柳作家ベストコレクション 島ひかる
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳とは山登りの如し 山は無言喜怒哀楽を包み込む 人生の歩みと同じ山歩き 山ひとつ越えると次の山が見え(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 富山を代表する川柳作家・島ひかるの渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「生きてゆく力となった山がある」。    御来光富士から拝む古希の夏 生きてゆく力となった山がある 越した山数え今年も十二月 ふる里へ移り余白に色を足す 丸薬の恋しき父の仕事場よ 売薬の紙ふうせんにある情け ササユリに父想い出す山歩き
  • 川柳作家ベストコレクション 柴田比呂志
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳とは、十七音に思いの丈を凝縮して 「心」や「魂」を表現する一行詩である。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 愛知を代表する川柳作家・柴田比呂志の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「ふるさとの空は限定品だろう」。    花切手貼る日のくるぶしが軽い コーヒー香るほどの贅沢 椿咲く また逢えるいつかの町の始発駅 手品師が哀愁というハトを出す 花見酒魚眼レンズの底で酔う トロッコの何か淋しい人に似て 遊園バスに乗ると海からくる匂い
  • 川柳作家ベストコレクション 佐藤朗々
    -
    1巻880円 (税込)
    呑むもよし 遊ぶなおよし ほどほどに やがてに練れよ 身と心 これは川柳ではない。しかし、私が二十歳になった時、父がハイボールを作ってくれながら、手渡してくれた一句である。時々脱線はしてきたけれど、いつも頭に残っている父の有り難い言葉である。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 東京を代表する川柳作家・佐藤朗々の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「黄昏れた顔は似合わぬエンマさま」。    喜怒哀楽全て神サマ仏さま 気を鎮め硯の海に浸す筆 こりもせず旅と酒とで午の年 遠くても逢えば心が通う仲 火傷などたまにはしたくなる元気 ナベと釜三畳一間から歴史 たらいまわしされて電話に出てるトゲ
  • 川柳作家ベストコレクション 佐藤岳俊
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳とは自己変革の歴史であり それは主に風刺短詩である。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 岩手を代表する川柳作家・佐藤岳俊の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「雪が降る二人で生きて行けと降る」。    白鳥が来ました稲株掘っている 核を持つ国が核兵器を怖れ 大衆の田螺は今も泥を這う 核兵器禁止反対被爆国 叩かれて木魚故人の声になる しゃべりだす土偶の声を待っている カタツムリきっと走っているんだね
  • 川柳作家ベストコレクション 坂下 清
    -
    1巻880円 (税込)
    私の川柳は紛れもない分身である 理想から無様な私の総てを、投影している 時に綺麗に飾り、時に屈辱挫折を詠む 競吟に阿ることなく、淡々と詠む 私の心を通して、ほろり吐き出す一行詩である(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 富山を代表する川柳作家・坂下清の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「微酔の頃思い出す休肝日」。    手習いに秘かに期するところあり 母の味見事に継いだ妻がいる 爽やかにつかず離れず毬の栗 世の憂さを飲み込んでなお蒼い海 大寒に命ふるわす芽吹きあり 微酔のバンザイ響く上り線 恩なんて死語と言いつつ返し待つ
  • 川柳作家ベストコレクション 後藤育弘
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳は本音の私(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 東京を代表する川柳作家・後藤育弘の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「プライドをはがすレタスの葉のように」。    飼い主が見えずうっかりいじめかけ 誇ってた勤め先今傷となり ペットだと思えば楽な俺の世話 音声を変えてもなまり変えられず 客一人でも説明はガイド調 スイングをこっそりしてる警備員 質屋さん保管良いのでまた頼み
  • 川柳作家ベストコレクション 桑原道夫
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳とは何かを考え続けることができるのも、 川柳の楽しみの一つである。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 大阪を代表する川柳作家・桑原道夫の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「うつくしく強く地球を蹴る遊び」。    あけがたの街灯の灯は昨日の火 街灯の照らす範囲を舞う雪よ 冬のベンチ人が通ると人を見る 満開の桜のなかの電線や うそ寒くなるまで公園の花見 さくらから去ってさくらを振り向かぬ 壺焼きに砂の混じれる団欒や
  • 川柳作家ベストコレクション 熊坂よし江
    -
    1巻880円 (税込)
    赤ちゃんは みな天使 お父さんお母さんの 愛を信じ 家族たちの愛に 包まれて生まれた すくすく伸びる ひとりひとりが 五七五の種を撒き 川柳と共に育ち 苦を愉しみに変え 涙を笑顔に変える こどもは 日々に育つ宝 川柳も 共に伸びる宝 みな元気よく 健やかに(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 福島を代表する川柳作家・熊坂よし江の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「とつきとおか神にいただく呱々の声」。    胎動の強さ明日には花となれ 身ごもって夢描く画布の無限大 とつきとおか神にいただく呱々の声 天を衝く産声家系図が伸びる ぎゅっと掌にちちははの愛握りしめ 無影灯無垢の絆を光らせる ふわふわの五体祝って射す朝日
  • 川柳作家ベストコレクション 北山まみどり
    -
    1巻880円 (税込)
    自分と向き合うためのエッセンス その日そのときの思いや行動を言葉で編みつづけていくための―。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 青森を代表する川柳作家・北山まみどりの渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「笑うから奥へ奥へと通される」。    告白が済んだらモネの絵で眠る 想い出を抱きしめてやる芽吹くまで 離れても一緒にいても蛇行する したたかなブーケになっていく途中 真っすぐに歩いて見えぬことばかり いちまいの空です辿りつく先は 待つことは美徳でしょうか罪ですか
  • 川柳作家ベストコレクション 北村幽犀子
    -
    1巻880円 (税込)
    根底に人間愛を (1)根底に人間愛を…愛あっての喜怒哀楽。機微であり、同時に他人や草木、万物への愛の表現を込めて創りたい。 (2)個性と品格を…その人らしい、自分らしい内面性、主観性を重んじ、同時に品格と文芸性ある句を創りたい。 (3)一元的、説明的ではなく…多元的な広がりと深みある句を創りたい。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 石川を代表する川柳作家・北村幽犀子の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「玉子の曲線を人が割り続け」。    おやまあアレッくるりコソコソすたすたすた おほほほほコロコロアハハハわはははは でもしかし だからといって そうとしか ポッカポカかんかんハラハラひゅうひゅうひゅう トントントンどんどんガタガタバリンバリン これだけは きっとそうだよ もちろんさ 優しさがまぁるい風を呼び起こす
  • 川柳作家ベストコレクション 河合笑久慕
    -
    1巻880円 (税込)
    人と時代へ据えるまなざし。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 群馬を代表する川柳作家・河合笑久慕の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「ヒトゲノム俺はやっぱり俺である」。    ヒトゲノム俺はやっぱり俺である ドン・キホーテ川柳という武器を持ち 川柳に袖を引かれた曲がり角 木の椅子の温みに森へ誘われる 花の影俺を見ている俺がいる 遺伝子のきしみが響くピンセット 題名があってうなずく抽象画
  • 川柳作家ベストコレクション 門脇かずお
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳の海を クロールで泳ぐひとがいる バタフライで泳ぐひともいる 川柳の海を ぼくは犬かきで泳いでいたい (柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 鳥取を代表する川柳作家・門脇かずおの渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「毒のあるさかなと祝う誕生日」。    鉄棒にとびついてみるお正月 いい風呂でお花畠になってゆく 眉間から生まれたものを茹でている 空が墜ちないか見張っているバケツ 大河に映るちっぽけな顔ひとつ 月の出が遅くて月を釣り上げる 日没や縄の電車は縄になる
  • 川柳作家ベストコレクション 小代千代子
    -
    1巻880円 (税込)
    起承転結 どう咲いてどう散るか 深く静かに火種抱く(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 大分を代表する川柳作家・小代千代子の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「ぶり大根ことこと煮込む私も」。    十三夜今宵いのちを横抱きに 十五夜の月には百の選択肢 満月もやがては欠ける人も世も 高い高い山へ登ってゆくおとこ 長い長い橋を渡ってゆくおんな たましいを洗うとうすい涙色 ずぶぬれに濡れて明日が見えてくる
  • 川柳作家ベストコレクション 荻原亜杏
    -
    1巻880円 (税込)
    今、川柳家は句会などで、鎬を削る如く人間の生き様を具現化し世に投影している。そうした人々はその作品に於て、十七文字には拘束されつつも巧みな穿ちのある言の葉を用い、社会の有り様を捉えて創作しているようだ。そしてその芸術面に於ける功績は、恐い事の横行する新世紀の世界でも、我が国土に聳え立つものが有るかに思える。私もこの世に生きて、この“かわやなぎ”の魔に触れ得た事を、一つの喜びとするものである。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 群馬を代表する川柳作家・荻原亜杏の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「甦る剛き想いの失せはせず」。    川柳という部屋の鍵父は開け 川柳に生き川柳に終えた父 気高さも顕わになって父の老い 疑問符へ父の高志を悟らされ 父の手が濡れていたので拭いてあげ 利く方の手で父ヒゲを剃ってみせ 饒舌の笑わせる父かつて父
  • 川柳作家ベストコレクション 太田紀伊子
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳は癒し  川柳は日常の喜怒哀楽を詠います。喜と楽、「喜び」と「楽しさ」は二乗、三乗に増えて膨らみますが、怒と哀、「怒り」と「哀しみ」は川柳に詠むことによって、加減乗除の「減」と「除」となり、だんだんと小さくなっていきます。気持ちの中に楽しさが増え、悲しさが減れば、人生を豊かにポジティブに彩ってくれます。川柳文化、川柳言霊の不可思議です。癒しの森で学び、楽しみましょう。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 茨城を代表する川柳作家・太田紀伊子の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「力点をどの辺に置く余生の図」。    蹴っ飛ばす石も見つからない都会 打ち解けてからの敬語が減ってくる 人形は踊る電池のある限り 散ってから仲間を増やす花筏 孫の成長ノックする部屋ができ シャワー室には似合わない浪花節 追い越した時から次の的になる
  • 川柳作家ベストコレクション 植竹団扇
    -
    1巻880円 (税込)
    題詠だけの句会つまらぬ 居酒屋にても吟行のうち 嘘も方便法螺も愛嬌 上等ならば旨い佃煮 寄り添うならば成り切りも善し 大きなお世話しては後悔 敵に頭を掻かす時事吟 偶に煽るが危害与えぬ お奨めしてもしない強要 裾は分けるが袖は振れない 選は様々恨みっこなし 自ずと違う評と解説 短い曲を選ぶカラオケ 歌も話もまず聞き上手 表現者たる責任と自負 大器晩成夢は捨てない(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 東京を代表する川柳作家・植竹団扇の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「原発はゼロ尿酸値は8以下」。    葵とも菊とも縁のない家系 赤信号みんなで渡るから怖い 跡継ぎができて安泰ジャパネット 網棚に載せるとやがて不審物 ありのまま報道すると誤報です 会わぬまま別れることにした鰻 イケメンの武将の顎が頼りない
  • 川柳作家ベストコレクション 上嶋幸雀
    -
    1巻880円 (税込)
    「てにをは」は命すっくと立つ一句 一句一姿へギュッと凝縮(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 大阪を代表する川柳作家・上嶋幸雀の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「ニンゲンが神と神とを戦わす」。    天動説に浸る元旦 裸木が抱く春のシナリオ 寒につまずく一年の計 男いたぶる手作りのチョコ 春の女神は手にあめとムチ 横一線の初心へ号砲 五月の空と折る紙兜
  • 川柳作家ベストコレクション 井手ゆう子
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳とは親友であり悪友である。  いつもそばに居てくれ、私のあれこれを知り尽くした顔をして居座る。でも、時々その存在が鬱陶しくなり、離れて息抜きがしたくなる。川柳は素知らぬ顔をして待っている。そしてまた、ああだこうだと揉めながら、濃い時間をたっぷりと一緒に過ごすことになる。  ありがとう。腐れ縁かもね、川柳。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 東京を代表する川柳作家・井手ゆう子の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「大笑いしよういつかはしぼむから」。    深い傷人に見せたくなる真昼 ヒトだけがまだ続けてる別れ歌 排水口あきらめながら潔く シリウスに尋ねる奴は元気かと レモン腐る孤独死なんか怖くない 感情線爪弾きながら冬ごもり 幼な子はちひろの色で駆けて来る
  • 川柳作家ベストコレクション 荒川八洲雄
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳は「元気の素」 川柳を趣味とする元気な後期高齢者の方々を見て、肖りたいと思う。高齢化が急速に進む中、国に依存することなく、自助努力で充実した人生を過ごしていきたい。社会に高くアンテナを張り、柳友と交わり、より良い作品作りに挑戦することは「元気の素」と信じている。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 愛知を代表する川柳作家・荒川八洲雄の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「天高く白紙で君を抱き締める」。    天高く白紙で君を抱き締める 触れてくださいきっと私を好きになる 志高く東京駅に立つ 悩みごと心の留守が顔に出る 大の字で寝てるやましさ無いらしい 光陰や色香漂うのは瞬時 百冊の本よりプロのアドバイス
  • 川柳作家ベストコレクション 天根夢草
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳には「川柳味」がないといけない。そして、 (1)オリジナリティー(独創性・新鮮さ)、 (2)リアリティー(真実性・迫真力・本質)、 (3)シンプリシティー(簡素)、ディグニティー(品位・格調) が必要である。 (柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 大阪を代表する川柳作家・天根夢草の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「おばあさんにまだ惚れているおじいさん」。    病むひとに少し似ている酔芙蓉 テレビジョン両目が均等に疲れ 梅干しのすっぱさにさえ差異がある きっちりと台車の上に乗る柩 焼かれたら終わりもったいない柩 さまよえるお骨上げからもれた骨 焼香の感触残る指の腹
  • 川柳作家ベストコレクション 阿部 勲
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳はウガチである。 常識のメガネを外すと、真実が見える。 それを詠むのが川柳であり、ウガチである。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 東京を代表する川柳作家・阿部勲の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「ほろ酔いがいい人生の酔い心地」。    改憲のアクセルそっとそっと踏む(アクセル) 記念日をどもって妻に叱られる(あやふや) 五時からの自前の声がよく笑う(息抜き) 息抜きを指にさせないスマホ病( 〃 ) 金の卵割ってしまった愛のムチ(勇み足) 改革のトゲに弱者が狙われる(痛い) 日中へ旗色を消す星条旗(板挟み)
  • 川柳作家ベストコレクション 熱田熊四郎
    -
    1巻880円 (税込)
    (輪廻転生) 八年前から自分の雅号に、四代上の先祖の名前を語ることにした。 このインパクトが強い『熊四郎』の名に恥じないよう川柳道を全うしよう。喜んでもらえたら、自然と私の守護神として見守ってくれると信じている。 先代「熊四郎」は明治25年死去、私は昭和25年に誕生した。 この25年という年号にも(輪廻転生)を感じています。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 島根を代表する川柳作家・熱田熊四郎の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「柱になれるか試し斬りをされる」。    柱になれるか試し斬りをされる 草臥れたオッサンぐっと缶コーヒー サンバのリズムで不燃物を燃やす 神ってた羚羊の足なでてやる 忘れずに精霊達もバトン持つ ときめいて許容範囲を越えている 毛も毛穴も戦う意志を見せておく
  • 川柳作家ベストコレクション 浅川静子
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳は人間を詠む、と言われているので、 いつも好奇心を持って生活することが大切。 たくさん作って、たくさん捨てる。 多くの人の佳句をたくさん読む。(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 福井を代表する川柳作家・浅川静子の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「言える時たくさん言おうありがとう」。    言える時たくさん言おうありがとう 赦しあいきょうをまあるく温かく ふる里は川底にある胸にある 不揃いが店では買えぬ母の餅 落書きを消して机よさようなら 職を辞す背もたれだけの椅子をなで 麻痺の指のばして姑の爪を切る
  • 川柳作家ベストコレクション 秋山春海
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳を続けるな 川柳を離れるな 原点を守り 新たな変化を遂げる(柳言より)    短詩型文芸界に燦然と輝く、ベスト・オブ・ベスト川柳! 47都道府県から川柳界を代表する最精鋭の第一線作家による柳言と秀句集、圧巻の川柳作家ベストコレクションシリーズ200。 群馬を代表する川柳作家・秋山春海の渾身の作品群! 本書のサブタイトルになっている作品は著者の代表作「風狂の男一匹野点傘」。    風狂の男一匹野点傘 麓から茶が届かない野点傘 野点傘寅さんの席空けておく 風の海花の小波野点傘 花入れは天下御作の野点傘 源氏名の客で溢れる野点傘 見送りは月登るまで野点傘
  • 歌枕の聖地
    -
    歌枕として多くの歌に詠みこまれてきた土地のうち、和歌の聖地へと昇格した和歌の浦・玉津島を取り上げ、古代・中世・近世にどのように歌われてきたか、その変遷をとらえる。
  • 百人一首に絵はあったか
    -
    その成立の先後が問題となってきた『百人一首』と『百人秀歌』の成り立ちを探り、後鳥羽院を深く意識しつつなされた藤原定家の絵とセットの秀歌撰構想を説得的に解き明かす。
  • 伊勢物語 流転と変転
    -
    伊勢物語コレクション「鉄心斎文庫」には、海外からの里帰り本など多様な由来の本、物語自体の読まれ方の変遷を示す諸本が集う。本の流転と物語の変転のうちに『伊勢物語』を読む。
  • 海を渡った日本書籍
    -
    近代以前、ヨーロッパにも日本書籍がもたらされた。誰が、何のために、どんなルートで、どんな本を手に入れたか。海を渡った本の由来を尋ね、知の欲求とその変遷をたどる。
  • 川柳句集 ひびき
    -
    1巻880円 (税込)
    「土俵に戻る花道はない。でも歩くしかない。生きるしかないのだ。」セカンドライフを送る人すべてに贈る、五七五の人生賛歌。野良猫が水を飲んでいる風景に発想を得て作った川柳を職場の仲間に披露したところ、思いがけず大きな反響があったという著者が退職後、本格的に川柳をライフワークと活動をはじめ生きた証を一冊にまとめた川柳句集。 暮らしの中のちょっとした気づきから社会諷刺、人生観にいたるまでの振り幅の大きい題材を、書名の通り「読者と響き合えるもの、共感できるもの」を意識しつつ、誰にでも分かる易しい言葉をつかい、個性ある視点で十七音で綴っている。また正義感や孫、クラス会、みちのくの旅、野田市に住んで、生き物とともに、という六つのテーマ吟も意欲的。 丸くない男の土俵そっとおり 愛の鞭力加減が難しい 見返りがたまには欲しい時もある 軟弱な地盤に立てた旗印 生きるには泣くか笑うか金が要る 捨てる人いて拾う人誉められる 人様をじっと見ている認知症 少子国九月生まれが少し増え 安心がかけ捨てられた保険料 フランスが日本部下に☆三つ
  • 国際情勢に強くなる英語キーワード
    -
    海外のニュースを読んだり英語でコミュニケーションをはかるうえでニュース英語の基礎知識は不可欠です。アメリカ大統領選挙、欧州理事会、アラブの春、対テロ戦争、積極的平和主義、金融危機、地球温暖化、IS、TPP、COPなどの重要なキーワードを、米国や欧州、中東、アジア情勢の文脈の中でわかりやすく解説します。

    試し読み

    フォロー
  • 川柳にんげんのうた
    -
    1巻880円 (税込)
    「川柳をつくる人も、見て楽しんでくれる人々にも、日常生活の中に普段着の文芸」として息づくことを願い、また「佐渡産川柳の増産と川柳の地産地消から生まれる文化豊かな環境づくり」を目標に掲げ、新潟・佐渡島を拠点に全国を舞台に川柳普及に努め、活躍中の著者。川柳は「にんげんのうた」であり、尽きることのない人間讃歌であることを、読者は本書を通じて理解することができる。 良質な笑いを醸し出す風の章「ユーモアはビタミン」、妻への惜しみない感謝と愛情を表す花の章「愛燦々」、著者の人生観に迫る海の章「いのちの祭り」、佐渡讃歌の夢の章「朱鷺よ舞え」の4章構成。 通知表親に似てきて叱られる 手拍子をください一句できそうだ 一行を使うほどでも無い利息 盗塁のサイン妻から来たメール 平成を昭和のダシで煮ています 日に一度酒に胃腸を診てもらう にんげんの味見ただいま握手中 誕生日加齢お見舞い申し上げ 生きるとは祭りだ飯が炊き上がる 少年の朝を起こしにくる未来
  • 川柳句集 筆の向くまま気の向くまま
    -
    1巻880円 (税込)
    ほのぼのして、ほんわかして、クスッと笑えて、ちょっぴりワサビも効いた、芯から心が温まる人情川柳。「そうそう」「あるある」と読者が思わず膝をポンと打つような、日常どこにでも転がっている句材でありながら、卓越した観察眼と的確な表現力に、著者の人情味がプラスされたとびきり上質なユーモア川柳に仕上げられている。本書が著者の必需品である小さなノートとたった一本の鉛筆から生み出されていることを考えると、川柳の可能性は無限に広がっているという大きな期待をかけたくなる魅力を有している。 第1章「女房と私」、第2章「定年後」、第3章「スマイル」の3章構成。 ゴマをする相手は女房だけになり 父の日はブブゼラの音にかき消され 泥酔の一部始終を見てる猫 鬼の面必要ないと妻に言う 一日がこんなに長い定年後 おもてなし受ける理由がわからない 白よりもグレーが似合うお金持ち 上記した猫が出てくる掘ごたつ 鏡見て口角上げる誕生日 おさらいをしないどうしがへぼ将棋
  • 川柳句集 雨男晴男
    -
    1巻880円 (税込)
    人生は晴れのち雨、雨のち晴れを信条とし、どんな時にも前を向く天晴流川柳。パティシエを天職として20数年、オーナーシェフとしても忙しい毎日をおくる著者。 第1章はまさに仕事人としての著者を詠んだ「ケーキ作りの半世紀」。繁忙期のせわしない作業室の様子、真心を込めてつくったケーキの甘い香りや味、驚きの職人技が手に取るように伝わってくる。第2章は「一人称」で、言葉の通り自分自身を掘り下げて、時に自虐的ともとれる句、愛する家族との絆などが盛り込まれている。第3章「天晴流川柳」は客観に重きを置き、社会性やユーモア性のある著者の持ち味が存分に活かされている。第4章は愛娘への普遍の愛情がリアルに描かれている。 妻の留守わたしは女装などしない 南こうせつに似たおばさんを知っている 歯を磨くようにケーキを作ってる 仕事以外ほとんどずぼらです私 目を瞑ってもできるケーキはおよそ百 還暦にもう何度目の反抗期 学歴を恥じる心を恥じている 横にしよ縦に歩いた道だから 一身上の都合で消した影法師 自慢ですちょっぴり私似の娘
  • 川柳句集 斜光線
    -
    1巻880円 (税込)
    「川柳はウガチである」という主張のもと、数々の川柳句会・大会で優勝、上位の常連として名を連ねる達吟家の待望の川柳句集。 「題をどのように消化するか、題との距離をどう測るか。句会の句は題と格闘したり遊んだりして作る句であり、その面白さは題を省いてはわからない」と語る著者は、雑詠(自由吟)よりも軽く扱われがちな句会吟の復権を本句集で果たしたいと宣言。 川柳研究社幹事、東都川柳長屋連店子、NHK学園川柳講座講師などで活躍中。 第1章は雑詠、第2章は「句会吟・いろはかるた」と称して課題別に句会吟を掲載。さらに巻末に課題索引を掲載する著者らしい構成に注目が集まる。 「言葉のセンス」と「ダンディズム」が堪能でき、課題吟の作り方のお手本句集として必携の書。 スーパーの籠に男が磨かれる ナマズからアポが取れない地震学 青い鳥みたいな顔で妻が居る アメリカの庭に咲いてる日章旗 次世代に白紙委任をして寝よう ハコモノが役所の前科まで喋り 妻の皿僕がほどよく煮えている 出会い系怖いマッチがおいてある 人事部のパソコン僕を出庫する 山頭火後ろ姿がステキです
  • 川柳作家全集 普川素床
    -
    1巻880円 (税込)
    短詩型文芸の世界を縦横無尽に飛び回り、現代川柳界が誇る智者による、川柳誌および柳俳交流誌に発表したノーボーダーな句集。 40年以上にわたり、川柳作家としてはもちろん、多数の評論、論文、鑑賞文を発表する評論家として常に第一線で活躍しながら、川柳の未来を誰よりも思考し、新しいものを受け入れる包容力を持つ著者。 第1章「ZからZへ」、第2章「健・祐・一・青のY」、第3章「三・冨・慎・美のX」、第4章「百白集―百人の感想集―」。 難解な言葉は使わず、冒険を恐れず、それでいて読者を不思議な共感へといざなう唯一無二の世界観に定評がある。第4章は「川柳作家全集 普川素床」を読んだ100名の感想集をまとめたもの。 これは頭ではありません私の帽子です 鼻の奥に灯りが見える春は眠い 一日をむすんでひらく酔いながら 影をクリーニングに出しぼんやり煙草 あとがきの死体をオキシフルで拭うv 抜いて差す釘一日はやわらかい 似ているとどうして笑っちゃうのかな めしを食う 影も遅れてめしを食う うしろまえなんだよきみのやさしさは 墓地いっぱいのこの人間の明るさは
  • 川柳句集 風の中
    -
    1巻880円 (税込)
    生駒番傘川柳会、番傘川柳本社、川柳瓦版の会、奈良新聞ニュース川柳選者等で活躍しながら2017年に急逝した萩原三四郎氏の遺句集。川柳作家として活躍しながら後進の指導や育成にも多大な貢献をした。また、川柳の本質に迫ろうと過去の有名作家の作品を論評し、盛んに仲間と積極的に川柳論を交わすなど常に向学心に燃えていた。著者が残した3千余句からご家族の手により選出された3章構成の作品群には、風の中に人の心が見え隠れするように、人生の機微や氏の人生観を垣間見ることができる。序文は長年の柳友である笹倉良一氏、書と画は夫人の萩原久美子氏が担当。 しがらみをすてて原野の風の中 埋火とふたりになれる冬の海 一筋に生きて乱世の木偶の坊 大過無しこれも勲章だと思う 駅裏を歩いて街の風にあう 野が消えて子守が消えて詩が消え 狂わずに生きて狂いに憧れる 危機管理こんな物です机上論 リストラで出した黒字は誇れまい 想定外使い勝手のいい言葉
  • 風が吹いたら時事川柳
    -
    1巻880円 (税込)
    時事川柳専門結社「川柳瓦版の会」同人となってまもなく20年を迎える著者による、時事川柳を中心にテーマ別に分けて収録した一書。著者は時事川柳の魅力を、日々のニュースに加えて、日常の生活において、ちょっとした感動や面白さを詠む、あるいは個人的な心の変化や思いを「人間の社会の今」として17音にまとめることにあると語る。時事川柳のネタは世界中に、たとえニュース性がなくても日常にいくらでも転がっており、「風が吹いただけでも時事川柳は生まれる」とも。著者の感性で掴み取られた時事川柳の幅広い作品群を堪能できる。「一、歳時記の時事川柳」「二、定番の時事川柳」「三、番外の川柳」の3章立て。 新年のたった二文字でリフレッシュ 花マルがたくさん欲しいカレンダー 不景気も地震も火事も秘書のせい 色々な指紋の付いている談話 総選挙祭り好きにはたまらない イチローも打てぬ日がありほっとする タイガースファンを見るのが面白い やせた運ばかり集まるハローワーク ボーナスで笑った師走あったっけ あのドアホどこ行ってんと寂しそう
  • 川柳句集 杏
    -
    1巻880円 (税込)
    「私にとっての川柳は、人間にとって大切な水のように必然であった文芸なのかと思えてきた」。川柳一族の一人として、川柳作家になるべき宿命を負ってこの世に生を受けた著者。16歳で作句活動をはじめ、学生生活、就職、結婚・・・とめまぐるしく変わる人生のステージで一時は川柳に遠ざかった時もあった。紆余曲折を経て、運命に導かれるように50代で再び川柳と巡り合ってからは、為すべき「業」を悟り、人間の裏の裏まで詠み尽くさんと赤き情熱を燃やす。「第一章 すりりんご」「第二章 走馬燈」「第三章 飛行機雲」「第四章 凪」の4章構成。 風邪で寝た時だけ貰うすりりんご 私の心緑に負けている 自分の目信じ自分の耳信じ いつまでも笑うモナリザの不気味 どん底を知った体が動じない 人生の苦労はいつか凪になり ライバルに慰められてムッとする 躓いた石を次には蹴り返し コート脱ぐ陽気疑わないで春 春という不思議に人は惑わされ
  • 川柳句集 ジンジャーエールの味
    -
    1巻880円 (税込)
    時代の風をつかむ確かな眼力、読者の胸奥に迫りくるアイロニー。時事川柳を愛し、一般川柳も愛する著者は「川柳さろんGunma」世話人として活躍中。「第一章 宛名書き」「第二章 追われる如く追う如く」「第三章 現代民話集」の3章構成。川柳というフィルターを通して、人間や社会の美しさから醜さまでを著者が暴き出す。ドキリとさせる痛烈な諷刺が小気味よい。シュワシュワと清廉な泡を吐きながら、甘くそして時折ピリリと効かせる、ジンジャーエールのように誰からも永く愛される好著として輝きを放つ。 団塊が団塊のまま老いてゆく 宛名書き様の字だけがうまくなり 君の愚痴ジンジャーエールの味がする 定年の胸にも滾るものがある カタカナ語その説明もカタカナ語 リストラは完璧だった社も消えた 休耕地いきなり街が生えてくる 折り鶴も羽ばたくでしょう平和なら 倒れても微笑の消えぬ野の仏 笑いとは何かと問えば笑えない
  • 句集 戯画絵巻
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳、自由律俳句、俳句が1冊になった短詩句集。自由律俳人・塩谷鵜平の俳句誌「俳藪」に参加していた兄の影響で、高校1年生から俳人として活動していた著者は後に川柳と出合い、やがて川柳に専念。現在、岐阜新聞「文芸川柳」選者、美濃加茂市文芸祭・川柳の部選者、羽島市文芸祭・川柳の部選者、城西川柳会会長などで活躍中。人間観察を怠らず、常に社会へ向ける目を磨き、生涯を通して尽きぬ著者の情熱と創作心が本書に込められている。「第一章 戯画絵巻」「第二章 世俗連歌」「第三章 自由詩歌」「第四章 セピア彩歌」の4章構成。 まだ戯画を描き続けるまつりごと 履歴書の山へそれでも置いてくる リストラと交換された花の束 二人だけなのに貴方は意気地なし 悪人にされた渋柿吊るされる この俺を要らぬと書いてある福祉 信仰の仮面がずれたとき地獄 いつの世も小言ばかりが降り積もる 楕円のしゃぼん玉また苛めがはじまる 冬木混む進学の意志すでになし
  • 川柳句集 さとの風
    -
    1巻880円 (税込)
    川柳と二人三脚の27年、80余年の人生を1句1句、丁寧に形にしてきた著者。掲載された333句は、著者みずから全国各地の大会や所属結社の入選句、約4,000句超から時間をかけて選び抜いた入魂の句が揃う。その内容は、ふるさと岩手への想い、自然の賞賛、愛する家族への想い、半生を彩ってきた仕事への想い、人生への夢や希望のことなどバラエティに富み、まさに著者の「生きてきた証」と呼べる作品群である。「第一章 妻と薔薇」「第二章 旅好きの雲」「第三章 夢紀行」の3章構成。 持て成しも気兼ねもしない里の風 口下手も身の上話なら聞ける 妻と薔薇どちらも二番にはできぬ 大切な夫に毒味してもらう 敗者でも勝者でもなく職終える 妻のこと抜きに自分史綴れない 喝采を浴びた記憶のない軍手 人生のゲーム一点差がつづく どの顔も不真面目そうでホッとする この空の続きに捨てた里がある
  • はがきの名文コンクール 一言の願い 明日への願い
    -
    2015年(第1回)・2016年(第2回)に開催された、「はがきの名文コンクール」(選考委員:齋藤孝氏、吉本ばなな氏、堺屋太一氏)。全国から計7万通近く寄せられた応募作品の中から、168通の名文を収載。はがきに記された老若男女の願い事は、どれも切実で思いやりに満ち、読む人の心に深々としみわたる。21世紀の万葉集とも呼ぶべき作品集。 ●第1回テーマ 「一言の願い」 ●第2回テーマ 「明日への願い」 20文字以上200文字以下で願い事をつづり、奈良県御所市の郵便名柄館に送られたはがき計約7万通から、各回、大賞1作、佳作10作、日本郵便大賞10作、郵便名柄館賞10作が選ばれました。 本書には最終候補作から計106作も合わせて収載しています。 正直な言葉が胸を打つ、不安な時代に生まれた「普通の人の名言集」
  • 川柳擬
    -
    1巻880円 (税込)
    抽象と具象の狭間から読みとる、確かな人間臭。昭和一桁生まれの著者は江田島海軍兵学校教官の父をもち、戦時中から戦後の激動の時代を生き抜いてきた。自らの目で見た現実をありのままに忠実に川柳に表現する姿勢は多くの読者の胸に感動を呼ぶ。 「えふえい」「せみのこえ」「おおはなび」「ゆめをくう」「ねたふり」の5章に、4編の詩が若き日の著者のほとばしる思いが伝わる詩が加わり、本書を重層的に彩っている。 《輪郭が見えぬリンゴの向きを変え》 《UFOが咳をしながら飛んで来る》 《とうがらし熟れて静かな退職日》 《体温をなくして生きる影法師》 《地図になる道を残して僕の自負》 《波飛沫本音は海の底にある》 《八月を無口に過ごす生き残り》 《太陽と水と少しの塩で生き》 《ずり落ちた老眼鏡で見る政治》 《自分史の終りに未完と書いておく》
  • 川柳句集 流れ星の詩
    -
    1巻880円 (税込)
    川上大輪・富湖夫妻による30年余りの川柳人生の記録を一冊にした川柳句集。夫・大輪は川柳塔社副主幹、川柳塔わかやま吟社主幹などの要職につき、第5回オール川柳賞大賞など全国の大舞台で数々のタイトルを手中にしてきた誰もが認める実力作家として活躍中。 一方、川柳作家・大矢十郎を父に持ち、彗星のごとく現われて川柳界期待の星、大型新人と呼ばれた富湖は、第3回オール川柳賞大賞を受賞し、まさにこれからという時に病に倒れ、その才能を惜しまれつつ他界。人気句集の電子書籍化。 【川上大輪作品】 いい日だな机の上に何もない 家中の明かりを点けて一人きり 生まれても死んでも時刻告げられる 鉛筆の長さよ人の一生よ 大声を出すなよ空が落ちてくる 【川上富湖作品】 甘えたら低温火傷してしまう 赤い糸結び直した跡がある 親という皿が浅くて子が荒れる 思いやりだろう鏡が曇るのも 手が届きそうで過去にはまだ出来ぬ
  • 川柳句集 さまざまな想い
    -
    1巻880円 (税込)
    我が句は我が子。17音に人生を投影させて輝き出す、さまざまな想い。岸和田市在住。 地元の健老大学から始まった川柳は良き師や仲間に支えられ楽しいものとなった著者。これまでに詠んだ一句一句が我が子のようにいとおしく、作品を残したいという思いから編まれた作品集。 そのうちにきっといいことありますよ 狙ってた席にライバル座ってる 心配事ないのか君はよく笑う 飾らない人柄なのに華がある 子育てが終わり女を取り戻す 種牛のプライドもなく殺される お茶ですとペットボトルが並べられ 野良猫に餌をやる人にらむ人 まな板は家の盛衰知っている ひらがなのやさしさほしい私です
  • 川柳句集 花こぶし
    -
    1巻880円 (税込)
    兵庫県、丹波に生まれ、12歳の頃から川柳に出合う。 川柳の他、俳句・短歌といった短詩型文芸すべてに長ずる著者による第一句集であり川柳作句生活70年を迎えた結晶である。 正論を通し路傍の石となる 阿呆になる世の中うまく泳ぐため 正論を貫きこぶし白く咲く 売られゆく牛にれんげの首飾り 呆けた母だんだん神に近くなる 天辺に鴉へ残す柿ひとつ 余生など言うまい恋がまだできる 靴が鳴る老いらくの恋手をつなぐ 花椿 首から落ちるのがきらい 写経するなんと無の字の多いこと
  • 川柳句集 豆電球
    -
    1巻880円 (税込)
    読む人の心に響く、原風景がここにある。古き良き風景と人情の中に育った、生粋の江戸っ子である著者の東京下町を舞台にした、人情味あふれる17音の物語。タイトルは小学生の時はじめて作った冬の夜豆電球も寂しそうより。 昭和の東京の風物詩や気丈な母親との思い出、蕎麦屋を営んでいた時代のこと、江戸っ子ならではのこだわりなどを平易な言葉で詠んだ句と文を13章に収録。 誰もが言葉にしたくてもなかなか出来ないもどかしい想いを、17音に凝縮して代弁する。 ト音記号のように食べてるスパゲティ 海に陽が沈むとジュッと音を立て 名を知ってそこここで目に止まる花 首を傾げてビクターの犬を見る 吸収合併されるすりへった石鹸 ラジオ体操のピアノの物憂げな スローモーションでどんぶり落ちてゆく 趣味ひとつわたしの隠し味にする いい休みだった一日雪が降り
  • 川柳句集 各駅停車
    -
    1巻880円 (税込)
    ザ・川柳・オブ・川柳と呼ばれるユーモア川柳に定評のある著者の、その飽くなき好奇心、鋭い洞察力から生み出されるユーモア溢れる川柳のみを集めた川柳名作集。 青春18切符をこよなく愛する自称「乗り鉄」の著者は、ワンカップ片手にのんびりと周りの景色を楽しむ各駅停車の旅を人生にも重ね、日常に転がっているユーモアの種を見逃さず、ひょうひょうと飾らない言葉と表現で読者を笑いにいざなう17音に仕立てる。 風の中抱き合う君と僕のシャツ 一歩前へ出ろと命令する便器 帰り道暗い方へと彼が行く 子の箸を一瞬止めるおやじギャグ 白衣着ていると信用してしまう 家系図のここから先は馬の骨 講義メモここで笑うと書いてある 入浴シーン必ず肩を出している 「何らかの事情を知る」が犯人だ お冷でございます 見たら分かるわい
  • 富田房成川柳画集
    -
    1巻880円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 絵手紙や絵画作品も手がける著者が描いた、「哀」あふれる川柳と絵が織り成す川柳画集。山口県在住。川柳画集。 花や裸婦のシリーズものや、ハガキ3枚~4枚からなるコマ漫画のような川柳画作品など、温かい筆致と平明な川柳で様々に表現。 シナリオはここまであとは風まかせ 頂点を極めてからの迷い道 この位のことで泣いても喚いても ひとしきり泣いてみせます檻の猿 真っ直ぐに歩いた道に影がない この山を越えると見える次の山 もう一段登れば飛天のぞけそう さりげなく犬の器も覗く猫 簡単に折れない茎の苦い汁 泣いた過去なのに時々思い出す
  • 川柳句集 土偶の乳房
    -
    1巻880円 (税込)
    飾らない言葉で、女性としての凜とした美しさ、強さを十七音に乗せて、達吟家として輝かしいキャリアを積んでいる著者待望の第1句集。 川柳作家の母の影響で、子供の頃から川柳に親しんでいた著者。中学を最後に川柳から遠ざかっていたが、夫が定年日に著者の母の影響で川柳を始めたことを契機に再開。すぐに頭角を現した著者は、作家として指導者として活躍中。タイトルは国民文化祭とくしま2012年で徳島県議会議長賞受賞作やさしさを土偶の乳房からもらうから。 花筏まだプライドを持っている やさしさを土偶の乳房からもらう 電気消すふっと白状したくなる 千羽目の鶴がきれいに折り上がる 両輪のリズム揃えて金婚譜 振り向けばまあまあでした女坂 生きている証わたしに影がある 煩悩が消えて魔法がかからない 老いらくの恋はとっても肩が凝る ピーマンの真ん中無効だと思う
  • 川柳句集 ありがとう たった一言
    -
    1巻880円 (税込)
    「川柳は人生を味付けする絶妙な胡椒のような調味料」と語る著者は福岡に生まれ、父の戦死、母親の再婚により日本各地を転々として育つ。 苦学の後、東京都職員として定年まで勤め、在職中に川柳を知る。現在とうきょうと川柳会副会長として活躍、また25歳から始めた裏千家茶道50年の茶人として指導者の育成に務める才人である。 「第一章 社会の中で」「第二章 人と生きる」「第三章 自然と共に」「第四章 自由吟」の4章構成。人と自然を愛し、社会の中で懸命に生きる著者の感謝の人生が投影された好著。 唇に近づいてみるやはり魔女 妻の手に触れて体操佳き日かな 喜寿ふたり朝も二人で物干し場 貧乏につらい夜です風もなし ゆっくりな自転の先に朝が来る 百年後蛍となって見たき世ぞ 居て普通たまに居ないと探してる 名月は誰にも均し銀散華 蟻んこにお前にも家あったんか ありがとうたった一言光る汗
  • 川柳句集 なでしこ
    -
    1巻880円 (税込)
    「五七五に魔法をかけて飛んでいる」――川柳を心の糧とする著者の花香る人生。福岡市在住。 作句生活60年を記念して2014年出版の川柳句集の電子書籍版。昭和29年作句開始から平成26年までに詠まれた数万句の作品から573句を抄出。 傷ついて丸くなる石尖る石 お寝坊を起こして雀嬉しそう 諦めの早い男のもどかしい 七十年かけて仕上げた笑い皺 人間が好きかと象に問うてみる ばあちゃんを母ちゃんと呼ぶおじいちゃん 逆光の中でわたしを呼ばないで 七転び八転び碧い碧い空 弱点に触れず長所も見付からず 空っぽの掌にこそ無限大がある
  • 川柳で世は変わらぬと知りながら
    -
    1巻880円 (税込)
    好評の前著『川柳で平成の世をぶった切り』に続く、2014年~2015年までの国内、国外での出来事を詠んだ時事川柳集。 今の世に疑問を抱きつつ、「川柳で世は変わらない」と思いながらも詠まずにいられない、世に問わずにいられない作品集。 大事件無いのを祝う年始め 候補だったことがそんなに大ニュース(三島由紀夫ノーベル賞候補) 大輔に見るメジャー七年後の姿(マイナー契約) 口きけば唇寒し首寒し(対イスラム国) 執念が光を放つダイオード 偶然の中に真実知る力(ノーベル賞) 贅沢に慣れると節約難しい 脱デフレ論じて高いものを食い(黒田さん) アメリカの情報流出規模違い 大晦日で一年区切る人の知恵
  • NHK「100分de名著」ブックス 良寛詩歌集 「どん底目線」で生きる
    4.5
    1巻880円 (税込)
    子どもたちと手まりをついて遊ぶお坊さん――として、今なお多くの日本人から愛され続けている良寛。どん底の立場から世の中を見据えた清貧な乞食僧は、漢詩と和歌を愛し、亡くなる直前まで「こころの言語化」という精神活動を深めた表現者でもあった。厳しい競争と経済至上の社会のなかで「自分」というものを見失いがちな今日、みずからの姿でもって「人間の座標軸」を示そうとした良寛の生きざまを見る。 [内容] はじめに 「どん底目線」と「徹底した言語化」 第1章 ありのままの自己を見つめて 第2章 清貧に生きる 第3章 「人」や「自然」と心を通わす 第4章 「老い」と「死」に向き合う ブックス特別章 良寛さんの仏教理解
  • 十四字詩句集 時の置き文
    -
    1巻880円 (税込)
    そのリズムと歯切れの良さ、痛快な飛躍は私の眠っていた脳細胞を叩き起こした。木偶の両眼がカッと見開き、一気に血が通い始めた瞬間である。(「あとがき」より) ――七七のリズムを刻む十四字詩と衝撃的な出合いを果たした著者は、それから人格が変わるほど十四字詩にのめり込み、十四字詩への情熱は誰にも負けないと自負するほどに。著者の分身とも言える、世にも希少な十四字詩だけで編まれた句集はここに生まれた。 「第一章 花笑み」「第二章 青嵐」「第三章 残んの月」の3章構成。 蕾ふくらみ海が零れる 声を洗って猫がすり寄る 花一本で母は満開 境界線でいつもつまずく 万歳されて引き返せない 心残りを閉じて改行 靴下の穴くつしたを呑む 風紋という時の置き文 自由化しよう虹の色目も 橋を渡ると笑うふるさと
  • 川柳句集 千羽鶴
    -
    1巻880円 (税込)
    大空に解き放たれた、川柳という名の千羽の鶴たち。遠い恋の思い出、愛する家族のこと、妻として母としての自分、日々の暮らしで生まれる心の葛藤を詠んだ「第一章 約束はまだ」。70歳まで現役で看護師として務めていた著者が医療現場で経験したこと、感じたことを、川柳というフィルターに通して、時に臨場感あふれる十七音として綴られた「第二章 靴の音」。平成8年開催の国民文化祭とやまの文部大臣奨励賞受賞作《立ち直るチャンスを呉れた平手打ち》が収録された「第三章 夢の途中」。 妻だからいつも味方と限らない ひとつでは無力だと知る千羽鶴 立ち直るチャンスを呉れた平手打ち それなりの秘話もあります皺の数 羽根ひとつ眠らせてあるノラの家 胸中のほたる温存して暮れる 天の川君を探してくたびれる 雪の白宥めることも知っている 人間を少しぼかして撮るさくら 家計簿がピタリゆっくり眠れそう
  • 川柳句集 うたかた
    -
    1巻880円 (税込)
    昭和3年に樺太に生まれ、終戦後の昭和22年に北海道に引き揚げて激動の時代を生き抜いてきた著者。その作品は、鋭い観察眼によって生まれた発想で、飾らない易しい言葉を用いて、人間の深層心理まで暴いていく。 「青年時代」「壮年期」「老境」という3章構成。“生きる証”として編まれた本書には、社会の矛盾や著者の喜怒哀楽の人生が投影され、読む人を感動に導く。あとがきは「私は、いま生きている。そして、川柳を創っている」の一行で締め括られている。 焼酎よ語り明かそう妻は留守 猫を抱く妻は不満に耐えている 満点をひらひらさせて孫が来る こんがりと焼けば悋気も愛らしい ハンドルの遊び程度の浮気です 記念日を忘れたらしい千鳥足 時は金ならば私は大富豪 先着の十名様に妻がいる 憎まれた頃が私の絶頂期 裏付けが無いのに取った鬼の首
  • 川柳句集 玉響
    -
    1巻880円 (税込)
    企業のトップをリタイア後、「川柳専心」の暮らしを楽しむ著者待望の第5句集。 つくばね番傘川柳会会長、技術士(情報工学)、東京玉野会会長、玉野ふるさと大使、おかやまビーチスポーツ協会顧問、おかやま観光特使など幅広い分野で活躍する著者は、47都道府県川柳踏破を達成するなど旅好き、散歩好き、歴史好きとして知られる。 五十音を課題に詠んでいく実験的な「課題吟あかさたな」のほか「京都逍遥」「江戸東京散歩」、母への思いを綴った「母百句」など圧倒的なスケールで迫る1冊。 ああ君もリタイアですか御同輩 彼女にはいいが妻にはしたくない 今もなお予算未達の夢を見る 左手がだるいと嘆く招き猫 舞妓はん待って久しい巽橋 伝通印悲恋の姫に会いにゆく 日本橋起点に立って明日の夢 スカイツリーどこから見てもいい男 ふるさとは柿が熟して母ひとり お袋はやっと青春取り戻す
  • NHK「100分de名著」ブックス 小泉八雲 日本の面影
    4.0
    1巻880円 (税込)
    アイルランド人の父とギリシャ人の母の間に生まれたラフカディオ・ハーン。彼はなぜ、日本に帰化して小泉八雲となったのか。『怪談』と並び称される代表作『日本の面影』に、彼が深い愛情をもって描いた明治の日本の姿を通して、近代日本の歩みの意味を考える。
  • 抵抗論 国家からの自由へ
    -
    1巻880円 (税込)
    辺見庸・初の電子書籍! 逆走する世界に抗いつづけるための論考・エッセイ集「抵抗三部作」の第三作。 被爆した死骸への想像力をたくましくすること。国家の発想を徹底的に排除すること。孤立を怖れないこと。母や子らの死骸に寄りそうて世界を考えること。――アフガニスタンやイラクへの侵略戦争と日本によるそれらへの加担に反対する根拠は、別して憲法にあるだけではない。憲法以前の、人間的判断が常に先に立つのだ! 「メディア知や国家知を徹して疑う。怒りの内発を抑えない。一人びとりが内面に自分だけのそれぞれに質の異なったミニマムの戦線を築く。そこから街頭にうってでるか。いや、いや、街頭にうってでるだけが能ではなかろう。どこにも行かずひたすら内攻し、その果てに日常にクラックを走らせるだけでもいい。この壮大な反動に見合う、自分独自の抵抗のありようを思い描かなくてはならない。」(本文より) 『サンデー毎日』連載「反時代のパンセ」他に加筆・訂正し2004年3月毎日新聞社より四六判刊行、2005年11月講談社文庫より刊行。

    試し読み

    フォロー
  • 永遠の不服従のために
    -
    1巻880円 (税込)
    辺見庸・初の電子書籍! 逆走する世界に抗いつづけるための論考・エッセイ集「抵抗三部作」の第一作。 2001年9月11日の米国同時多発テロによって剥ぎとられた幻想のヴェールの下から、まったく意想外の貌が次々に露出していく。アフガニスタンへの米軍の非道きわまりない報復戦争、テロ対策特措法の通過、自衛隊の参戦、有事法案の閣議決定……。丸山眞男、宮沢賢治、柄谷行人、北原白秋、ジョージ・オーウェルら表現者の言葉や人びとの変節を例に引きながら「いま」の実相を解き明かし、「個」としての生き方を自問する。 「きたるべき(あるいはすでに到来した)戦争の時代を生きる方法とは、断じて強者への服従ではありえない。(中略)暗愚に満ちたこの時代の流れに唯々諾々と従うのは、おそらく、非人間的な組織犯罪に等しいのだ。戦争の時代には大いに反逆するにしくはない。」(「あとがき」より) 『サンデー毎日』連載「反時代のパンセ」に加筆・訂正し2002年10月毎日新聞社より四六判刊行、2005年5月講談社文庫より刊行。

    試し読み

    フォロー
  • いま、抗暴のときに
    -
    1巻880円 (税込)
    辺見庸・初の電子書籍! 逆走する世界に抗いつづけるための論考・エッセイ集「抵抗三部作」の第二作。 2003年3月20日、米英軍によるイラクへの侵略戦争が開始された。イラクによる大量破壊兵器製造の可能性をなじり、大量破壊兵器をどの国よりも大量に保有、製造する米軍が、大量の精密破壊兵器を駆使して一方的な殺戮を展開する。この途方もない不合理と絶対暴力に呑みこまれる世界、付き従うコイズミ、どこまでも追認するメディア……。組織や思想の基軸のすべてがシャッフルされた「いま」こそ、組織性を剥いだまったくの個として、「個の魂」の主体性や自発性を優先的に考え、「個の戦線」に戻るべきだと説く。 「戦争構造はいま、まっとうな声を蹴散らしてますます膨らみつつある。(中略)いまほど戦争という絶対暴力に抗わなければならないときはない。だから、抗暴の発想を私はいつまでも撤回しない。」(「あとがき」より) 『サンデー毎日』連載「反時代のパンセ」他に加筆・訂正し2003年5月毎日新聞社より四六判刊行、2005年8月講談社文庫より刊行。

    試し読み

    フォロー
  • 漱石文明論集
    4.5
    圧倒的な優位にたつ西洋文明を向うにまわし漱石は「自己本位」の立場を同時代のだれにもまして痛切に生きた。血のにじむようなその苦闘の跡を示す「現代日本の開化」「私の個人主義」など五篇の講演記録を中心に、かれの最も奥深いところから響いてくる肉声というべき日記・断片・書簡を抄録した。『漱石文芸論集』と対をなす。

    試し読み

    フォロー
  • NHK「100分de名著」ブックス 岡倉天心 茶の本
    3.0
    1巻880円 (税込)
    20世紀初頭、物質主義的文化が支配的だった欧米世界に対して、岡倉天心は『茶の本』を英語で書き、東洋の伝統的な精神文化の奥義を説きつくした。自然との共生を説いた先見の書の真価が、今、明らかになる!書き下ろしの特別章「『茶の本』をめぐる五つの日本文化論」収載。

最近チェックした本