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Posted by ブクログ
第二次世界大戦中の東京、オデオン堂というレコード屋一家とその仲間たちのてんやわんや。
いい曲ならばジャズのような敵国音楽だって取り扱う店の方針、だけでなく、長男の正一が脱走兵となり憲兵に追われているせいで、非国民の家だと非難されるオデオン堂。とはいっても彼ら自身は「反骨の家」といったイデオロジックな雰囲気ではなく、明るくのんきに暮らしている。しかしさすがにやりにくくなってきたので、娘のみさをを傷痍軍人の源次郎と結婚させて「美談の家」となることで急場をしのぐ。
教育勅語製な軍人さんであった源次郎がオデオン堂の人たちとの交わりで変化していくところがやはりみどころか。
こんな時代に生まれてくる子どもが不憫だと、膨らんだお腹を漬け物石で殴ろうとするみさをの気持ち、それに対してコピーライターの竹田がかける言葉のちから、そんなこんなしてのんきながらも自分を棄てずに生きていくオデオン堂の人たちのしなやかさ。
読んでいて、それらのことがこんなに染み入ってしまうことが、なによりかなしい。
(どうでもいいけど戯曲は脳内キャスティングして読めという井上ひさし氏の教えに従うと、ふじ→峯村リエさん、信吉→小林隆さん、ピアニストの森本→中村倫也さん、だけはなんだかぱっと思いついて最後までぶれなかったのでメモしておく。)
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