歴史・時代小説 - 祥伝社作品一覧

  • 蹴れ、彦五郎
    3.9
    直木賞作家・今村翔吾の凄みあふれる驚愕の初期短編集 今川義元の嫡男今川彦五郎氏真はなぜ名家を没落させたのか― 蹴鞠と歌を何より好んだ戦国武将が天下人に見せた正しき矜持とは? 桶狭間での父義元の急死を受け、彦五郎氏真は駿河今川氏の当主となった。 だが、落日はすぐそこに――家臣だった松平元康(徳川家康)は離反、甲斐武田からも圧迫され、正室である相模北条氏の娘・早川殿とともに転々と落ちゆく日々。 そんな中にも救いはあった。氏真は近江の寺で出会った童子たちの師となり、ある希望を抱く。 しかし無常にも、天下を掌中に納めつつあった織田信長は、氏真と心通わせた子らを叛乱の縁者として殺してしまう。 蹴鞠の名手であり、歌をこよなく愛した男が見せた最後の心意地とは……(「蹴れ、彦五郎」) 表題作のほか、感動の七編を収録。
  • 喧嘩旗本 勝小吉事件帖
    4.0
    口先と押しの強さは天下一品! 勝海舟の父、最強にして最低の親ばか小吉。無頼がたたって座敷牢に閉じこめられていた。牢での暇をもてあますあまり、奇妙な才能を開花させた。江戸市中で頻発する事件の謎を、たちどころに座敷牢探偵(アームチェア・ディテクティブ)するのだ。涙あり、喧嘩あり、これぞ人情時代小説!
  • 幻夜行 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.5
    商いをやめ誰もいない旅籠に、娘が入り、忽然と姿を消した――。3年前、旅籠成田屋では若旦那が女中を殺し逐電。娘は女中の霊なのか? 成田屋に娘を案内した大工が、普請場の屋根から転落。行脚僧、易者、関わった者はみな不審な死を遂げる。風烈廻り与力青柳剣一郎も怨霊騒ぎの探索へ。しかし成田屋で遭った人足が溺死し…。剣一郎は怪異を解き明かせるか?
  • 鯉四郎事件帖
    -
    浅草花川戸の十軒長屋に住む天然無心流の剣の達人・船田鯉四郎は、町道場の代稽古や傘張りのない日は必ず、釣りに出かける浪人釣り師。だが、なぜか鯉四郎の行く先々に難事件が待ち受ける。釣りと推理と人情が見事に融合した時代小説の傑作短編集。

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  • 恋椿―橋廻り同心・平七郎控
    4.1
    永代橋――桜の季節、愛しい男を待って橋の袂に佇む女。一石橋――生きる希望を与えてくれた母子のために、命をなげうつ男。元柳橋――仇と追われながらも清冽な愛を貫く男と女…。北町奉行所の橋廻り同心・立花平七郎と、読売(瓦版)屋の女主人・おこうの人情味あふれる活躍を描く人気シリーズ!

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  • 子隠し舟 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.5
    師走の江戸で、身寄りのない子どもが次々と拐かしにあっていた。風烈廻り与力の青柳剣一郎は現場付近にいた若い飴売りに目をつける。だが、不審な乞食に惑わされ剣一郎は男を見失う。奉行所は総力を挙げ拐かし犯捕縛を目指すが、新たな殺しが発生。相方を殺された“三河万歳”の太夫が、相次ぐ事件を解く鍵となるのか? 大好評の人情時代シリーズ!
  • 虚空伝説・餓鬼草子の剣
    -
    関八州に狼煙が上がり、祠に一枚の絵が打ちつけられた!現世の生き地獄を描いた「餓鬼草子」――この絵が刺客・矢月繋とのかけ橋である。将軍家治を巡る機密保持のため一族を抹殺され、いかなる殺しも請け負う鬼神と化した矢月の復讐行が始まる!

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  • 国士無双
    3.0
    「彼がいなければ天下は取れなかった」と漢の高祖・劉邦に言わしめた天才武将・韓信。著名な故事ともなった「股潜り」の屈辱に耐えて身を起こし、韓信はいかにして兵法の常識を破る「背水の陣」をなし得たのか? 項羽を追いつめた豪雄の波瀾万丈!

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  • 心変わり 風烈廻り与力・青柳剣一郎 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    4.0
    「あと一度という気持ちが命取りになりましょう」 剣一郎を嘲笑うかのように押込み強盗の一味と思しき男が殺される。 裏切りか、それとも―― 盗賊の末路は!?  火付盗賊改を翻弄するかのような押込みがこの二年間、続いていた。決して人は殺めず、狐の神楽面をかぶっているという。 盗んだ金はしめて七千両余。業を煮やした老中が、青柳剣一郎に密かに探索を命じる。すると剣一郎は火盗改の動きに不審を抱く。盗賊に手の内が洩れているのでは? やがて一味とおぼしき男に目を付けた矢先、刺殺体となって川に浮かんだ!
  • 『古事記』の謎 神話が語る日本秘史
    -
    「古事記」とは一体、何なのだろう?官報のような「日本書紀」と比べ、人間味溢れる最古の古典文学の風格備える「古事記」。そこには古代人の意識・ライフスタイル、生活感情を知る手がかりがある。原典を忠実に小説化した第1部と、その現代的解釈を試みた第2部の構成で、「古事記」の謎に迫る。
  • 近衛文麿と日米開戦――内閣書記長官が残した『敗戦日本の内側』
    4.3
    昭和史の貴重な記録を読み解く。日本が太平洋戦争に突入していく重要な時期に国政を担った、第二次・第三次近衛文麿内閣。その内閣書記官長を務めた富田健治によって、戦後に書かれたのが『敗戦日本の内側――近衛公の思い出』である。そこには、近衛らが緊迫する国内外の情勢にいかに対応したかが、当事者しか知りえない舞台裏と共に、息づかいまで感じられる筆致で綴られている。解説は、昭和史研究の第一人者である川田稔名古屋大学名誉教授。会話などからも歴史的価値を見出し、読み解いていく。はたして、日米開戦は不可避だったのか、それとも――。
  • 最低の軍師
    4.1
    永禄八年、上杉輝虎(謙信)が義を掲げ、下総国臼井城に侵攻を開始した。総勢一万五千といわれる上杉軍に対し、臼井の兵は二千ほど。後ろ盾となる北条家からの援軍は、わずか二百五十余であった。抗戦か降伏か、紛糾する城内をまとめるため、北条の武将松田孫太郎は道端の易者を軍師に仕立てた。白井浄三である。ところが、浄三は想像を絶する奇策を次々と画策し…。 歴史小説界に超彗星現る!
  • 咲かずの梅 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.5
    居合の殺人剣が牙を剥く! 加賀百万石を蝕む悪党の狙いとは? 加賀藩主と重臣が対立、前田家を取り巻く闇は深さを増しつつあった。金沢から藩の内情を知らせるため、江戸に向かっていた御庭番は、喉を裂かれ京橋川に浮かんだ。さらに風烈廻り与力青柳剣一郎は、謎の旅僧から藩主側に立つ近習衆・増川省吾に刺客が放たれたと聞かされる。百万石の御家騒動と幕閣が絡む暗い蠢動。殺された者たちの無念を想い、剣一郎は立ち上がった! 衰えを知らぬ長大シリーズ、円熟の第48弾!
  • 桜の下で 風烈廻り与力・青柳剣一郎 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    4.0
    もう俺の手は汚れちまったんだ。 一生逃げるか、別人として生きていくか―― 江戸を追われた男のある目的の前に立ちはだかる邪魔者とは?  青柳剣一郎は、剣術の師・真下治五郎から元足袋屋の主人・幸助の力になってほしいと内密に頼まれる。治五郎の眼には深い事情を抱えているように映ったのだ。 早速剣一郎が調べると、主人は数年前に店を畳んで行方知れずになっていた。さらに、人相も異なる。 そんな折、不審な遊び人風の男が幸助の元に現れ……。 治五郎が会っている幸助は何者か? 意外な因縁が浮上する!
  • さむらい 修羅の剣
    -
    佞臣・深田喜兵衛を斬る―そう集められた七人の藩士たち。 だが暗殺成功後、首謀者に裏切られ、闇討ちをかけられる。命からがら逃げ延びたのは畑中宗次郎、篠田弥八郎、宇田川峰吉の若き三人だけだった……。 汚名を着せられ藩から追いつめられる中、徐々に明らかになる黒幕の狙い。 そして藩が虐げていた山の民の助勢を得た時、修羅となった三人の反攻が始まった!
  • さむらい 死恋の剣
    -
    浪人者に絡まれていた武家娘を、一刀流の若武者・待田恭四郎が救う。娘は一刀流と対立する派の道場主の娘・芳江だった。許されざる恋に落ちる二人。一方、藩の内紛が激化し、恭四郎の父が刺客に襲われ命を落とす。背後に芳江の父の影を見て…。恋か、武士の生き様か?懊悩する若武者の凄愴なる剣豪成長小説。
  • さむらい 青雲の剣
    4.0
    「侍らしく、生きよ」藩の内紛に巻き込まれ切腹した父の遺言。若き秋月信介は極貧生活に耐え忍び、剣術の研鑽を積む日々。やがて成人した信介を待ち受けていたのは、あの内紛の再燃だった。己を捨て死地に赴く“もののふ”の極限の姿を描く、凄まじくも清冽な剣豪小説!
  • 潮鳴り
    4.3
    生きることが、それがしの覚悟でござる――。俊英と謳われた豊後・羽根藩(うねはん)の伊吹櫂蔵(いぶきかいぞう)は、狷介さゆえに役目をしくじりお役御免、今や〈襤褸蔵〉(ぼろぞう)と呼ばれる無頼暮らし。ある日、家督を譲った弟が切腹。遺書から借銀を巡る藩の裏切りが原因と知る。前日、何事かを伝えにきた弟を無下に追い返していた櫂蔵は、死の際まで己を苛む。直後、なぜか藩から弟と同じ新田開発奉行並として出仕を促された櫂蔵は、弟の無念を晴らすべく城に上がる決意を固める……。落ちた花を再び咲かすことはできるのか? 『蜩ノ記』(ひぐらしのき)の感動から二年。〈再起〉を描く、羽根藩シリーズ第2弾!
  • 刺客殺し 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.7
    斬るか斬られるか、絶命剣! 藩から受けた非情な密命とは……青柳剣一郎と剣道場で同門だった浦里左源太は、陸奥(みちのく)の藩に仕え幸せな家庭を築いているはずだった。ところが左源太の零落した姿が江戸で散見され、首をざっくりと斬られた武士の死体が見つかる。それは絶命剣という恐るべき技で、左源太がまさに体得しようとしていたものだ。何故家族を捨て、刺客となって帰府したのか? 風烈廻り与力の剣と人情が冴える傑作!風烈廻り与力シリーズ第4弾!
  • 七福神殺し 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    4.0
    悪名高い豪商だけを狙い、誰も傷つけぬ。盗むのは五百両以内。七福神の面を着けた七人の盗賊は義賊として庶民に歓迎された。風烈廻り与力青柳剣一郎は、御奉行から七福神捕縛の厳命を受けた。そんな折、辻斬りに殺された男が一味の一人と判明。さらに七福神が次々と消されていく。誰が何の目的で? 青痣(あおあざ)与力の人情裁きの剣が冴える、人気シリーズ第5弾!
  • 野望(上) 
    4.0
    「本邦初の軍師役をおかれませい。天下を制するには、まず信濃を併呑することでござる」――後の信玄となる甲斐の若き国主・武田晴信に仕官を求めた異相の男・勘助は、傲岸にも自身をそう売り込んだ。単なる国主に過ぎぬ晴信に天下獲りへの野望が芽生え、神算鬼謀にして稀代の名軍師・山本勘助が誕生した瞬間であった。歴戦の古強者たちの意見はすべて過去の経験から割り出されており、新しい考え方を認めようとしない! 世代交代、情報操作、買収、合併……現代ビジネスマンの心に刺さる、まさに命懸けの戦国時代を活写。真田一族も活躍! 『言霊(ことだま)』『逆説の日本史』の著者が描く、傑作歴史巨編!
  • 死化粧 介錯人・野晒唐十郎〈十二〉
    3.7
    闇に浮かぶ白い貌に紅をさした口許。白皙異形の浪人が瞬く間に二人の侍を切り捨てた。 無造作に剣を下げた秘剣下段霞は、太刀筋が読めない。 それを遣う最強の刺客・石神喬四郎が唐十郎の前にたちはだかる。 藩の内紛に巻き込まれた、唐十郎、師範代弥次郎、助造の壮絶な闘いの行方は?
  • しびとの剣 戦国魔侠編
    -
    鬼が棲むという陸奥・安達ケ原。「いつの日か倅・紫靡帝(しびと)が甦り、御家の再興を果たさん」戦いに敗れた冴月家当主・家虎は嫡男の骸を抱いて呪いの言葉を吐いた。それから百年、「一人で万騎を倒す」と謳われた美貌の紫靡帝が剛刀「羅刹」を手に復活、下剋上の世に踏み出す!

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  • 軍鶏侍
    4.0
    闘鶏の美しさに見入られ、そこから必殺剣を編み出した隠居剣士・岩倉。その腕を見込んだ筆頭家老の呼出しに応じたがために、藩の政争に巻き込まれてしまう。必殺剣を巡る暗闘の結末は意外にも…。流麗な筆致で武士の哀切を描く、静謐なる時代小説誕生。

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  • 軍鶏侍【合冊版/全7巻】
    4.0
    闘鶏の美しさに見入られ、そこから必殺剣を編み出した隠居剣士・岩倉。その腕を見込んだ筆頭家老の呼出しに応じたがために、藩の政争に巻き込まれてしまう。必殺剣を巡る暗闘の結末は意外にも……。 流麗な筆致で武士の哀切を描く、静謐にして彩り豊かなる時代小説。番外編「遊び奉行」含むシリーズ7作の合冊版! 【収録作品】 『軍鶏侍』 『獺祭 軍鶏侍』 『飛翔 軍鶏侍』 『水を出る 軍鶏侍』 『ふたたびの園瀬 軍鶏侍』 『危機 軍鶏侍』 『遊び奉行 軍鶏侍外伝』
  • 秋霜
    4.1
    一揆から三年、豊後羽根藩の欅屋敷で孤児を見守り平穏に暮らす楓の許を、謎の男・草薙小平太が訪れる。彼には楓の元夫で、大功を挙げた後、藩主・三浦兼清の旧悪を難じ上意討ちに遭った前家老・多聞隼人と因縁があった。だが、楓と出会った刹那、小平太の中に一つの想いが芽生える。やがて兼清の罪を断じ羽根藩の改易を目論む幕府の巡見使来羽の時が迫る中、旧悪を知る楓たちには藩の魔の手が……。人を想う心を謳い上げる、感涙の羽根藩シリーズ第四弾!
  • 秋雷 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    4.0
    秋雨の降りしきる江戸で、不可解な殺しが頻発する。殺されたのは屈強な男ばかり。いずれも針で"盆の窪"を突かれていた。探索の末、ホトケは盗賊"霞の陣五郎"一味だと判明。盗賊同士の仲間割れなのか、それとも…。火付盗賊改めも捕縛に乗り出す中、奉行所の威信を賭け、青柳剣一郎に密命が下された! 見えざる下手人の正体とは? 剣一郎の眼力が冴える!
  • 朱刃 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.7
    日本橋の鼻緒問屋が"朱雀太郎"を名乗る押込みに襲われた。奉行所と火盗改めが競って捕縛に乗り出すも、殺しや火付けをも厭わぬ凶行が繰り返される。青柳剣一郎は、狙われた商家が江戸の東に偏ることと、南を表すはずの"朱雀"の異名に違和感を覚え、手掛かりを追う。しかし、一味の秘密に迫る青柳父子の前に、思いがけない強敵が! 瞠目必至のシリーズ新展開。
  • 春雷
    3.9
    鬼隼人、許すまじ――怨嗟渦巻く豊後・羽根藩。新参の多聞隼人が“覚悟”を秘し、藩主・三浦兼清を名君と成すため、苛烈な改革を断行していた。そんな中、一揆を招きかねない黒菱沼干拓の命を、家老就任を条件に隼人は受諾。大庄屋の〈人食い〉七右衛門、学者の〈大蛇〉臥雲を召集、難工事に着手する。だが城中では、反隼人派の策謀が蠢き始めていた……。著者畢生の羽根藩シリーズ第三弾!
  • 春嵐(上) 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.5
    正月二十日。烈風吹き荒ぶ夜、青柳剣一郎は怯えた様子で駕籠に乗る若い女を見かけた。直後、別の女の死体が発見され、剣一郎は駕籠の女が事件に関わったと見て探索を始める。その背後には、老中・松平出雲守と通じる大身旗本・漆原主水正の影があった。かねて剣一郎を恨む漆原が放つ不気味な刺客、さらに事件は福井藩の陰謀をも孕み、かつてない嵐を巻き起こす!
  • 白菊の声 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.5
    「あっしは、殺ってねえ」無実を叫ぶ職人と、それを信じる許嫁。だが、処刑の時迫る!愛する男の濡れ衣を晴らしてほしい―風烈廻り与力青柳剣一郎は、おくみという町娘から急な嘆願を受ける。聞けば許嫁である指物師の与吉が道具商殺しの罪で捕縛されたという。無実を信じるおくみの切なる願いに同情し、剣一郎を探索を始める。しかし、次々と与吉に不利な証が出てきて、ついには裁きが下ってしまう。極刑のときが迫る中、剣一郎は正義を為せるか?
  • 白頭巾――月華の剣
    -
    大名家の賄賂を狙う義賊「白頭巾」が世間を騒がせていたある日、藩主の苦境に奔走する新心流居合の達人・磯村伝八郎は一人の素浪人と出会った。深川一の売れっ子芸者を連れた隼新三郎。この男こそ「白頭巾」だった。やがて二人を待ち受ける宿命の対決、その行方は?

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  • 取替屋 新・神楽坂咲花堂
    -
    義賊か! 大悪党か! 謎の怪盗が跋扈(ばっこ)する中、江戸にあの男が還ってきた! 刀剣目利きの上条綸太郎は、ある日、名匠・虎徹(こてつ)の流れを汲む刀鍛冶とともに刀を作り続ける香苗と出会う。藩主の御側役だった香苗の夫は、主君の刀を失くし切腹したが、後に濡衣だと判明。香苗は自ら作った刀で夫の仇を討つという。だが、彼女の工房には骨董の贋作も多く、お宝と贋物をすり替えて盗む取替屋の疑いが浮上すると……。江戸に舞い戻った綸太郎が再び快刀乱麻を断つ、シリーズ新展開の第1弾!
  • 真三郎捕物帖
    5.0
    泰平の世に、威張り散らすだけで能のない武士は無用だ――毎日を遊び暮らす大名家の若様・真三郎の望みは勘当されること。だが色男の真三郎を町家の女たちが放っておかぬ。江戸情緒溢れる市井を背景に、利権を貪る悪人たちに剛剣振るう若様の活躍を描く痛快時代小説!

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  • 師弟 新・軍鶏侍
    3.5
    跳べ、若軍鶏(わかしゃも)よ! 息子や弟子たちの成長と旅立ちを見守る日々…。七年の歳月が過ぎ、齢(よわい)五十四となった園瀬藩の道場・主岩倉源太夫。だれにも避けることのできぬ“老い”を自覚しつつも、かつて退けた剣士の挑戦を再び受けて立つ。挑戦者の註文は「真剣で」だった―(『歳月』)。道場を開いて弟子を持ち、後添いにみつを娶って、思いがけず子を得た源太夫。息子の成長と旅立ち、弟子の苦節と克服を見守る、逃徹した眼差しの時代小説4篇を収録。軍鶏侍シリーズ新展開の第1弾!
  • 新選組(上)
    4.0
    二階の志士たちが総立ちになる気配がした。近藤につづいて永倉、沖田らが階段を駆け上がった。新選組五人対二十人、その名を世に轟かせた池田屋騒動の始まりであった。江戸・試衛館に集った名もなき男たちが、幕末の動乱に自ら飛び込み最強の刺客集団が誕生する。近藤勇、土方歳三らの少年時代から血塗られた絶頂期を描く森村版「人間」新選組である。《全二巻》

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  • 新・幕末風雲録1
    -
    天才剣士と名高い風戸俊策は、小栗上野介のためなら死ねる覚悟で幕末の動乱を生き抜いてきた。折りしも大老井伊直弼が凶刃に斃れ、倒幕攘夷の急先鋒だった清河八郎が幕府の信を受け、浪士組を結成した。無二の親友・土方歳三が浪士組入りしたのを傍目に、俊策は、治安維持のため新設された浪人奉行所の同心となった…。激動を駆け抜けた天才剣士の群像!

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  • 示現流始末――請負い人阿郷十四郎
    -
    清の康熙帝の末裔にして浪々の身・阿郷十四郎のもとに、薩摩藩を揺るがす国禁の密書を取り戻せの依頼がきた。同じ頃、十四郎目掛けて中国独特の手裏剣・脱手ひょうが放たれた。同じく中国特有の武器・拐(杖)を操る刺客、さらに示現流の強豪が三すくみで十四郎を襲う!
  • 地獄街道――月夜に待つ女
    -
    埃まみれの道中合羽、腰には錆びた長脇差、うらぶれた身なりに似合わぬ髷の銀簪…喧嘩剣法で知られた小仏の新三郎は、一人の女を捜していた。“武州深谷生まれのお染”…心臓病みの新三郎を介抱し、二両と銀簪を施してくれた恩人だった。だがその道行きには皮肉な結末が待っていた!

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  • 地獄の辰 犯科帳
    4.0
    「水、水だよ…」袈裟掛けに斬られた夜鷹が遺した謎の言葉。両替屋の娘殺害の最後の目撃者だった。口封じめのためか。「水」の意味するものは?蛇蠍の如く嫌われる深川堀川町の岡っ引き辰造・通称“地獄の辰”。めっぽう切れる頭脳と二尺一寸の長十手が江戸の悪を抉り出し、断つ!

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  • 擾乱、鎌倉の風(上) 黄昏の源氏
    5.0
    『信長の軍師』の著者の渾身作! 坂東武者にとって鎌倉殿とは何者だったのか 源頼朝による武家政権の確立は関東の御家人に何をもたらした? 源義仲が平氏を退け入京を果たした。だが、清和源氏の嫡流である源頼朝は関東で挙兵するも京を目指さなかった。朝廷の権謀術数を嫌い、北条氏ら坂東武者の頂点として鎌倉で武家政権の足場を固めていく頼朝。 さらに、平氏滅亡後、弟の義経討伐を名目に全国に守護、地頭を置くことに成功、朝廷に勝るとも劣らない力を得た。やがて、頼朝は政敵を次々に排し……。
  • 陣借り平助
    4.3
    「魔羅賀平助、ご助勢仕る」――緋色の愛馬を駆って颯爽と戦場に進み出た巨躯の若武者。人呼んで“陣借り平助”。名刀・志津三郎を腰に佩き、赤柄の傘鎗を自在に操る、並はずれた勇者であった。 そもそも安芸国厳島合戦で、毛利元就の陣を借り、無類の戦功を挙げた平助。以後、名だたる合戦で、必ず寡兵・劣勢の陣に加わることを信条とし、さらに士官の野心を微塵も持たぬ彼の名は、瞬く間に戦乱の世に轟いた。 今日もまた合戦に赴く平助。主は織田信長、敵は今川義元、向かうは尾張桶狭間。はたして平助を待ち受けるものは……。時代小説界随一の俊才が放つ、痛快無比の一大戦国ロマン、待望の電子化!
  • 人生を二度生きる――小説 榎本武揚
    4.5
    幕臣でありながら五稜郭落城後、請われるまま明治新政府に奉職し、世に「裏切り者」と嘲られた榎本武揚。なぜ榎本は、残された命をかつての仇敵に捧げ、新政府の礎作りに邁進したのか? 動乱の時代、二つの政府に仕えた男の信念と活躍を描く歴史長編。

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  • 鈴河岸物語
    -
    江戸下町・鈴河岸の一丁長屋で暮らす鈴づくり職人・剣次郎には、自慢の宝があった。代々伝わる“長十手”、どんな刀より硬く立派な代物だ。そんな剣次郎のもとにある日、町方与力から辻斬りの刀を折れとの密命が届いた…!

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  • 砂の守り風烈廻り与力・青柳剣一郎
    4.0
    鮮やかな斬り口だった。矢先稲荷脇で発見された死体を検死した青柳剣一郎は剣客による犯行と判断。三月前の刃傷事件と絡め、連続殺人を疑い探索を始める。浮上したのは同じ頃に一刀流仁村道場の師範代を辞め、姿を晦ました神村左近という男だった。一方、その道場の門弟高岡弥之助は事件当日、現場付近で左近を目撃、独自に追っていたが、第三の死体が発見され…。
  • 戦火のオートクチュール
    4.3
    江戸川乱歩賞作家の渾身作! 圧倒的リアルで描く、極上の歴史ミステリー! 祖母の形見は血塗られたシャネルスーツ ココ・シャネル、エヴァ・ブラウン、アドルフ・ヒトラー、そしてひとりの日本人女性―― 占領下のパリに秘された謀略とは? 祖母が遺したのは、血に染まったシャネルスーツだった。 遺品の謎を解くため、フリーライターの結城真理は疎遠だった母とフランスに赴く。祖母は第二次世界大戦中、外務省一等書記官の娘としてナチ占領下のパリにいた。その足跡を辿ると、驚愕の事実が。歴史上のある人物を巡る謀略が浮かび上がったのだ。 約80年の時を経て、祖母が胸に秘めていた秘密が明らかに! 【『マドモアゼル』(島村匠名義)改題作品】
  • 善の焔 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    4.0
    強風吹き荒れる大伝馬町で、火の手が上がった。青柳剣一郎たち風烈廻りの働きで小火に済むが、数日後、今度は通旅籠町で付け火未遂が起きる。しかも、犯人を目撃した男が刺された。当夜の風向きからすると、狙いは牢屋敷の解き放ちか!? 死罪で入牢中の5人と関係の深い者を探る剣一郎。やがて、事件の真相が人の心に棲む“善と悪の奥深さ”にあると気付くが…。
  • 双蛇の剣 介錯人・野晒唐十郎〈四〉
    4.0
    鬼面の男は両手の剣で天空を突いて構えた。鞭の如くしなる双蛇の剣……。 その妖しき男は江戸各所で残虐な振る舞いをしている夜盗・鬼火党の仲間であった。 小宮山流居合の達人・野晒唐十郎を邪剣が襲う! 疾走感溢れる、これぞ痛快時代小説!人気シリーズ第四弾!

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  • それからの四十七士
    3.5
    実に怪しからぬ元禄の御代。命運を握るは死をも厭わぬ男の中の漢たち。“火の子”と恐れられた新井白石と、“眠牛”と謗られた大石内蔵助。大人気シリーズ「取次屋栄三」著者の真骨頂!――六代将軍の有力候補である徳川綱豊は、吉良家との刃傷沙汰に対する赤穂藩への厳罰に関心を示した。そして、筆頭家老の大石内蔵助に魅かれる。元禄の御世に憤慨する侍講の新井白石とともに、仁の心を持つ武士を求めていたのである。二人は紀伊國屋文左衛門らを巻き込み浅野家再興に尽力する。しかし、運命は綱吉と柳沢吉保の陰謀から、討ち入りへと転がり落ち……。
  • そんな夢をあともう少し――千住のおひろ花便り
    3.0
    千住の遊女おりんは、昨夜も茶を引いた。岡っ引きの幸助が捕物でしくじり、来なかったからだ。このままでは、おりんは他所へ売り飛ばされる。焦る遣り手のおひろに、やる気のないおりん。そこに現れたのは……(「女郎花」より)。深くて暗くて絶対に埋まらない男女の溝。おひろは、それを少しでも埋めようとする。飯盛旅籠を舞台に、人生の機微を描いた傑作時代小説。
  • 百まなこ 高積見廻り同心御用控
    -
    定廻りに加勢し、大捕物で手柄を立てた高積(たかづみ)見廻り同心・滝村与兵衛。見込まれて新たな探索を命じられる。五年前から〈百まなこ〉と呼ばれる面をつけ、極悪人のみを殺す義賊が横行していた。南北奉行所ともに威信をかけて捕縛を競うも、正体は杳として知れない。与兵衛は江戸一の悪党“千頭(せんず)の駒右衛門”に接近、〈百まなこ〉を炙り出そうとするが…。気鋭の著者による文庫書き下ろし、痛快時代小説!
  • 高積見廻り同心御用控【合冊版/全3巻】
    -
    南町奉行所の高積(たかづみ)見廻り同心・滝村与兵衛、通称“滝与の旦那”。 普段は、荷の積み降ろしに違反や乱雑な振る舞いがないか、人出が多いところで荷を広げ、通行の邪魔をしていないか取り締まるのがお役目だが、お店や町屋の様子に詳しいことから年番方与力に見込まれ、市中を騒がす事件の探索を命じられるようになるが……。 名手が描く人情時代小説、全3巻を収録した合冊版。
  • 竹笛 橋廻り同心・平七郎控
    3.5
    昔の思い出に生きる女を救えるか、平七郎――。 二世を誓った男を追って、田舎から江戸に出てきた女が初めて見た、許婚の正体とは! 立花平七郎は万年橋から身投げをはかったおなみという女を助けた。二世を誓った男が江戸で消息を絶ち、後を追ってきたという。 途方に暮れるおなみは、よみうり屋のおこうの下で働き始める。ところが、店にも馴染んできた頃、今度はおなみが集金に出たまま行方知れずに。 持ち逃げか、かどわかしか――平七郎は、消えた男が女連れで浅草寺にいたと耳にするや……。
  • 獺祭―軍鶏侍
    3.7
    逆恨みから闇討ちを受け、果たし合いまで申し込まれた岩倉源太夫。秘剣・蹴殺しで敵を倒し、その技を弟子たちに見せたのだが……。緑美しき南国・園瀬を舞台に、剣の師として峻烈に生きる源太夫の姿を描く傑作時代小説、大好評「軍鶏侍」シリーズ第2弾!

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  • ちとせ
    4.6
    【第3回京都文学賞〈中高生部門〉最優秀賞受賞作】 京の街は、夢の見方を教えてくれる―― 明治五年、博覧会の開催に沸く京。故郷丹後で天然痘にかかり失明の不安を抱えた少女ちとせは、鴨川でひとり三味線を弾いていた。 素朴な調べに声をかけてきた俥屋の跡取り藤之助に誘われ、見知らぬ街をめぐるちとせ。閉じてゆく視界の中で懸命に焼き付ける、折々の風景、都の人々。 一心に弾く三味の音は、やがて新たな光となり……。 揺れ動く少女の葛藤と成長を、17歳の新星がみずみずしく繊細な筆致で描く。
  • 知謀の虎――猛将加藤清正
    -
    「天下の英雄」か「侵略の鬼」か…秀吉の朝鮮出兵で名を上げた猛将・加藤清正は、日韓でまったく正反対の評価を下され、様々な伝説に彩られている。ところが、その素顔は合理主義で理財家、しかも世渡り上手。猛将とはおよそかけ離れたものだった。日・中・韓の資料を駆使し、清正伝説の虚実を抉る歴史大作!

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  • 月のうらがわ
    4.2
    深川の新兵衛長屋に住む十三歳のお綾。三年前に母を亡くしたが、大工の父直次郎、弟正太と慎ましく暮らしていた。 ある日、父の朋輩重蔵の店賃滞納で揉めている中、隣に坂崎清之介という写本を生業とする侍が越してきた。 本好きのお綾は、部屋の片づけを束脩代わりに坂崎に手習いを見てもらうことに。そこで書きかけの本 『つきのうらがわ』を見つける。 子が亡き母の住む月へ辿りつこうとする物語だった。 「続きを考えさせてくれませんか」とお綾は頼みこみ、正太と重蔵の子おはると一緒に考え始める。 次第に子どもたちは優しい坂崎を慕うようになる。だが、坂崎には人を殺して生国を追われたという噂があった――。
  • 辻斬り始末――請負い人阿郷十四郎
    -
    倭寇伝来の剣法を操るよろず請負い人・阿郷十四郎のもとに、奇妙な依頼が舞い込んだ。盗まれた宝剣を女郎屋から奪還してきてほしいという。だが、その剣にはある秘密があった。幕府の中枢を脅かす辻斬り事件がその剣で行なわれていたというのだ。剣の湮滅をめぐり忍び寄る危機。影流に端を発する十四郎の剛剣が唸る!
  • 辻斬り秘帖
    -
    江戸市中では辻斬りが横行。浅草界隈では女が後ろから、麻布界隈では男は前から。離れた場所で同日同夜に起こる辻斬りに定廻り同心の佐久間兵衛は頭を抱えていた。そんな矢先、同僚が刺殺された。なんと局部を切り取られ、痴情のもつれによる女の仕業かと思われたが…。

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  • 罪滅ぼし 風烈廻り与力・青柳剣一郎 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    5.0
    人助けか、死に場所を求めていたのか―― 付け火で燃え盛る家に飛び込んだ男が、命と引き換えに守りたかったものとは? 剣一郎、己の無力さに懊悩する! 女の絶叫が昼間の露月町に響き渡った。燃え盛る家に赤子が取り残されていたのだ。青柳剣一郎が駆けつけると、火中へ飛び込む男が。鋳掛屋の長次だ。 その勇気に感心した剣一郎は、出火の原因とともに長次の素性を調べると、過去にも子どもの命を救っていたことがわかる。 なぜ危険を顧みず行動できたのか? さらに付け火と判明し、剣一郎はある推測に苦悶する!
  • 天保・怪盗鼠小僧次郎吉
    -
    天保三年の春、鼠小僧が軽い気持ちで盗んだ匂い袋は松平家代々の家宝であった。八代将軍吉宗の形見分けである匂い袋…。老中松平康任は極秘裡に奪還すべく、盗賊紫小僧を放ち、さらに鼠小僧の偽者を餌に恐るべき策を練っていた――!

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  • 天保・国定忠治無頼録
    -
    鉄砲や槍を武器に20人の子分を連れ、捕まれば磔の関所破りもなんのその。賭場荒し、闇討ちと、無法の限りを尽くした忠治の悪業、ここに極まれり!血に染まった長脇差を手挾んだ当代一の侠客・国定忠治の姿を描いた白熱の時代巨編!

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  • 秘する花 刀剣目利き 神楽坂咲花堂
    完結
    4.0
    人の心の真贋も見抜く! 刀剣鑑定師にして名うての剣士、江戸に参上! 馬喰町から上州の駆け込み寺に向かったはずの女が、神楽坂の三日月坂で息絶えた。死因はわからず、爪が割れるほど土を掴んだ女の両手が無念さを物語っていた……。京に本店を構える刀剣鑑定で著名な「咲花堂」。その江戸店(だな)を任された上条綸太郎(かみじょう・りんたろう)は女の死に疑念を抱くが……(『秘する花』)。文化文政の江戸を舞台に、刀剣や骨董を鑑定する綸太郎の鋭い眼力が人の心の真贋をも見極める、書下ろし傑作時代小説シリーズ第1弾!
  • 冬波 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    4.0
    霙舞い落ちる冬の夜更け。金貸しの使用人・多助が主の善兵衛を殺し、人質を楯に立て籠もった挙げ句、自殺した。騒ぎは落着したと思われたが、見習い与力として出役した青柳剣之助は疑念を覚える。使命感を燃やし、密かな探索の末に辿り着いたのは、非情なる真実だった…。戸惑い迷う伜を見つめる剣一郎が、父として、"青痣与力"として、取った意外な行動とは?
  • 遠山金四郎女難旅
    3.0
    名町奉行の誉れ高い遠山金四郎の若き日は、自由気ままな風雲児であった。れっきとした直参旗本ながら、体に纏うは褌一本。今日も、見事な桜吹雪の刺青を肩に散らして、颯爽と中仙道をゆくのであった。道ですれ違った十六歳のお恵はプッと吹き出すやいなや、たちまち彼に惹かれてしまった。「旅は道連れ」とばかり、二人の珍妙な旅が始まるが…。女にもてるが、次々と舞い込む厄災も、また女ゆえのこと。人を学び、世を学ぶ、若き日の金四郎の旅を描く、痛快時代小説。

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  • 十日えびす〈新装版〉
    4.5
    感涙必至―― ひとりは辛いけど私には分かり合える家族がいる。 泣いて笑ってささやかな明日の希望を願う 母と義娘の人情時代小説。 ――紆余曲折の末、幼馴染みの錺職人の後添えになった八重。やっとつかんだ幸せも束の間、夫が急逝し義理の子たちに家を追い出されてしまう。唯一、仲の良い義娘のおみちと小間物屋を始めるが、一難去ってまた一難、引っ越し先には岡っ引きも手を焼く猛女お熊がいたからたまらない。しかも、継子が無心に現れ……。ささやかな幸福を求めて泣き笑う人情時代小説の決定版。
  • 豊臣家の黄金
    -
    今夜こそ―。真田忍者のくノ一は、江戸城本丸奥の春日局邸の前に立って自らに誓った。死はもとより覚悟している。秀吉の隠し金四億五千万両の行方を知る鍵となる秘本『多山銀山埋蔵秘巻』を奪取するのだ。大坂落城から早二十年。世は太平の中にあったが、豊臣家再興を画策する真田六文党は、秘本を奪うべく暗躍を開始した! 彼らの行く手には、服部半蔵ら強敵伊賀忍群が待ち伏せ、さらに妖僧天海の不気味な陰謀が…。徳川家崩壊を企む真田の残党が繰り広げる痛快時代伝奇小説!

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  • 取次屋栄三<新装版>
    5.0
    仲間想いで褒め上手 人の絆を守り抜く秋月栄三郎は好い男! 泣いて笑える、これぞ時代小説の真骨頂! 剣術好きが高じて剣客になった野鍛冶の倅・秋月栄三郎。普段は小さな道場で手習い師匠と素人相手の剣術指南の日々だった。 だが、権威と保身に振り回される武士の姿に辟易した栄三郎は、武士と町人のいざこざを知恵と腕力で取り持つ“取次屋”を始める。 早速、幼馴染の窮地を知るや、大名家の絡んだ悪企みに巻き込まれ――痛快かつ滋味溢れる傑作時代小説シリーズ。
  • とりどりみどり
    3.6
    万両店の末弟、鷺之介が齢十一にして悩みがつきない原因とは――。 時代小説の名手が描く、ホロリと泣かせる大江戸謎解き物語。 万両店の廻船問屋『飛鷹屋』の末弟・鷺之介は、齢十一にして悩みが尽きない。 かしましい三人の姉――お瀬己・お日和・お喜路のお喋りや買い物、芝居、物見遊山に常日頃付き合わされるからだ。 遠慮なし、気遣いなし、毒舌大いにあり。三拍子そろった三姉妹の傍にいるだけで、身がふたまわりはすり減った心地がするうえに、姉たちに付き合うと、なぜかいつもその先々で事件が発生し……。そんな三人の姉に、鷺之介は振り回されてばかりいた。 ある日、母親の月命日に墓参りに出かけた鷺之介は、墓に置き忘れられていた櫛を発見する。その櫛は亡き母が三姉妹のためにそれぞれ一つずつ誂えたものと瓜二つだった――。
  • とんち探偵・一休さん 金閣寺に密室
    3.7
    建仁寺の小坊主一休に、奇妙な依頼が舞い込んだ。金閣寺で首を吊った足利義満の死の謎を解けと言うのだ。現場は完全なる密室。が、権勢誇る義満に自殺の動機はない…。一休は世阿弥らの協力を得て推理を開始、辿り着いた仰天の真相とは?

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  • 江戸の茶碗 まっくら長屋騒動記
    4.0
    貧乏長屋のお初と兄の太吉。両親は、騙されて浅草の小間物屋を失い、悲嘆に暮れて亡くなった。 「必ず店を買い戻そう」と固く誓う太吉が、二十両の有り金をはたいて名品“井戸の茶碗”を入手。だがそれは、真っ赤な贋物だった。 弱り果てた兄妹に声をかけたのは、隣に住む赤目勘兵衛。誰かに売ってやるという、酒びたりの浪人にどんな策が!?  新世代の人情時代小説!
  • 吉原と外
    4.0
    「あんたがお照で、あたしが美晴。何ともお似合いの二人じゃないか。」 元花魁と女中が二人暮らし。出るのは鬼か……。 気っ風と純情――江戸の女を描き尽くす著者新境地! お照は義父の卯平に命じられて、亀井町の妾宅で働いている。主人は卯平の奉公先である室町の呉服屋、砧屋喜三郎だ。 喜三郎は手代上がりの婿養子で、妻のお涼に頭が上がらない。そのため、吉原の花魁だった美晴を囲っていることは秘密である。通い番頭の卯平は喜三郎の兄貴分で、自分を引き上げてくれた弟分を守るべく、義理の娘に美晴の世話をさせることにしたのだ。 卯平は「美晴が男を連れ込んだら、すぐに教えろ」とも、お照に命じていた。 それぞれが手前勝手な思惑を抱える中、美晴とお照の付き合いは思いがけず深まっていく……。
  • ほら吹き茂平〈新装版〉
    5.0
    いつも一緒に泣いたり笑ったり。それが夫婦っていうもんだ。 懸命に真っ当に生きる家族が明日の夢を紡ぐ、滋味溢れる時代小説。―― 「沢庵は頭から尻尾まででどこが一番うまいと思う」 茂平は大工の元棟梁。いつの頃からか深川では“ほら吹き茂平”と渾名されるようになった。別に人を騙すつもりはない。悲しいことも苦しいことも、ほらに紛らせば落ち込まないことを、懸命に働くうちに身につけたのだ。今日も一向に嫁ぐ気のない我儘娘と相談に来た母親に語り出すと……。笑いと涙の人情小説集。
  • 縄のれん福寿――細腕お園美味草紙
    3.0
    薄切りにして煮た蛸を、炊き上がる直前の飯に混ぜ込んで、汁を掛ける。それに刻んだ大葉を散らせば、ほんのり桜色に染まった御飯の出来上がり。縄のれん〈福寿〉を営む美人女将のお園は、優しさ溢れる料理で訪れる人々の心を癒す――。恋に悩む者、過去に囚われる者、生に惑う者。彼らを救う魅惑の一品と一途な想い。人と人とを温かく包み込む江戸料理帖、開幕。
  • 二十六夜待
    -
    鉋(かんな)職人の勘助は長屋で婚礼の送り膳を独りで食べた。娘のお千代の嫁ぎ先が大店ゆえに、祝いの席に出るのを遠慮したのだ。血の繋がらない娘と、死んだ妻。二人に知られてはならない秘密が勘助にはあった。ところが、十六年前のあの夜の出来事を、岡っ引きの市兵衛だけは知っていた……。市井(しせい)に隠れ棲む過去を持つ者と岡っ引きの、情と恩讐を描く表題作ほか、名手の腕が冴える感涙の傑作時代小説集!
  • 日本仇討ち伝 邪剣
    -
    豊後森藩の佐々木軍右衛門は、弟の九郎右衛門に悪鬼の如く白刃を振るった。あろうことか妻と姦通していたのだ。不義密通は「重ねて四つ」に斬るのが武士の習い。が、軍右衛門は返り討ちされ、絶命した。手に手を携えて逐電する男と女、十三年の歳月をかけて追う遺児と忠僕たち――宝暦十三年、実際にあった仇討ちを大胆に描く長編時代小説!

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  • 日本仇討ち伝 凶剣
    -
    正徳5年(1715)、義弟の仇を討つべく立ち上がった大和郡山藩の兄弟・遠城治左衛門と安藤喜八郎。目下のための仇討ちは、“逆縁”といって許されていない。が、兄弟は義母・登志の気迫に恐れをなして大坂へ向かう。一方、敵・生田伝八郎は剣道場師範に抜擢され、剣の修行を続けていた…!

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  • 日本仇討ち伝 烈剣
    4.0
    寛文十二年二月二日未明、江戸・市ケ谷浄瑠璃坂へ向かう一団…。討ち入り装束を身にまとった元宇都宮藩士たちは、目指す屋敷に大音声を発して雪崩れ込んだ!赤穂浪士の討入りに先立つこと三十年、義士四十人対六十人が激突した因縁の大仇討ちを描く長編時代小説!

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  • 日本剣鬼伝 宮本武蔵
    -
    関ケ原から五年。宮本武蔵という無名の武芸者が、京都の名門流派率いる吉岡憲法に挑戦状を叩きつけた。同じ頃、美作・宮本村出身の武蔵は“同姓同名”の剣の達人の噂を聞きつけ、京に向かっていた…。従来の武蔵像を覆す独自の史眼光る剣豪小説!

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  • にゃん! 鈴江三万石江戸屋敷見聞帳
    3.6
    町娘のお糸が仕えることになったのは、鈴江三万石の奥方様。 その正体は……なんと猫? 人情、猫情てんこ盛りの抱腹絶倒、時代小説! 幼い頃から妖かしが見えてしまうお糸は、鈴江三万石の江戸屋敷に奉公に出ることになった。正室の珠子に仕えるものの、お糸の目に映る珠子は……なんと猫? 聞けば、城主長義に一目惚れし、人間に変化して嫁いできたという。しかし鈴江には権謀術数が飛び交い、長義にも命の危機が! 愛する人を守ろうとする珠子の姿に心打たれ、お糸もともに立ち上がるが……。 【『にゃん! 鈴江藩江戸屋敷見聞帳』改題作品】
  • 濡れ衣――詩魂の剣士・生田嵐峯
    -
    ナポレオン騎兵の洋剣を打刀拵(うちがたなこしらえ)した直刀をたばさむ異端の剣士、見参!18年ぶりに江戸の土を踏んだ浪人・生田嵐峯。かつて気鋭の漢詩人として活躍しながら、姦通の濡れ衣を着せられ出奔し、流浪の旅を続けていたのだ。過去の真相を探り始めるうちに、謎の刺客が来襲、背後に秋田藩の御家騒動をめぐる陰謀が浮上してきた……。
  • 猫の椀
    3.5
    会心の品を作り上げた漆器職人の兼七は、その注文主の突然の死に落胆する。あてどもなく町をあるくうち、ふと気づくと路地の奥の奇妙な小店にたどり着いていた(「猫の椀」)。大人気「軍鶏侍」シリーズの著者が放つ傑作時代短編集。

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  • 鼠子待の恋 風烈廻り与力・青柳剣一郎 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.5
    破滅に向かうとわかっていたのに…… 迷宮入り事件に男女のもつれが楔を打つ! 風烈廻り与力の青柳剣一郎は、迷宮入りした事件の探索を任される。 十年前に今戸で起きた男女の殺しだ。死んだ女の元許婚は消え、唯一の容疑者は江戸から姿を晦ましたあと殺されてしまう。有力な手がかりもなく捜査が行き詰まるなか、新たな殺しが。 調べを進めると、意外な男女のもつれが事件を紐解く鍵に――犯人が命をかけてまで守りたかったものとは?
  • 寝ず身の子 風烈廻り与力・青柳剣一郎 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.5
    旗本ばかりを狙う盗人・白ネズミが出没。 八つ目の宝を先に奪うのは誰か? 名前を捨てた男の真実に青柳剣一郎が迫る! 立て続けに同じ手口の殺しがあった。殺されたのは、十年前、盗品を扱った罪で潰された木綿問屋『大黒屋』の元番頭と、盗品と告発した女だった。 当時、身の潔白を訴えたものの、島流しにあった『大黒屋』には、七人の子供がいた。 復讐か? なぜ、今頃? 探索が行き詰まるなか、新たな殺しが!  風烈廻り与力の青柳剣一郎が人を信じる心で復讐の裏にある真相を暴く!
  • 眠り首 介錯人・野晒唐十郎〈十四〉
    3.5
    奇妙な辻斬りが相次ぐ。死骸の顔が穏やかなため、町方は「眠り首」と名づけた。 その鮮やかな斬り口から、唐十郎に嫌疑がかかる。だが、それは唐十郎を陥れる罠だったのである。 町方に執拗に追われ、さらに「眠り首」の下手人の必殺剣「鬼疾風」が襲ってきた。 唐十郎に迫る最大の危機!
  • 残り鷺 橋廻り同心・平七郎控
    3.8
    「帰れない…あの橋を渡れないの…」 謎のご落胤(らくいん)に付き従う女の意外な素性とは?…… 江戸市中に現われた、宮家のご落胤を名乗る一行。大奥とつなぎを取ってやると称して商家から金を巻き上げ、奉行所を悩ませていた。平七郎が探索に乗り出した直後、真福寺橋に二人の女の亡骸(なきがら)が流れ着き、一人はご落胤一行と共にいた女と判明する。女が持っていた伊勢神宮のお守りに込められた哀しき想いとは? 平七郎が非道な輩の正体を追う!(「ご落胤の女」)。シリーズ急展開の第10弾!
  • のたりのたり春の海〈小説与謝蕪村〉
    -
    「自分は、西行法師が家庭を捨てて求道の旅に出たのに倣おうとしているのか」…師を失った心を、荒れ果てて収穫のない土地になぞらえ“蕪村”を俳号とし、芭蕉に傾倒して放浪の旅に生きた与謝蕪村。傑出した俳人の苦悩と創作の生涯を描く、歴史長編。

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  • 信長、鉄砲で君臨する
    3.6
    『家康、江戸を建てる』の著者が、織田信長と西洋文明の対峙を描いた歴史時代小説誕生! それは、ひとも討てるのか!? 種子島に伝わった二梃の銃が、日本の未来を震撼させる。 武士からは蔑まれながらも、着実に戦果をあげていくヨーロッパの武器は、 乱世の覇者に何を考えさせ、いかに行動させたのか!?
  • 信長の軍師 巻の一 立志編
    4.0
    美濃の僧・沢彦宗恩(たくげん・そうおん)は那古野城の平手政秀の招きで尾張を訪ねた。政秀は織田弾正忠家三代に仕える家老で、当主信秀の子・吉法師(きちほうし)の傅役(もりやく)でもある。吉法師は神童との誉れもあったが癇癖が強すぎたため、沢彦に師を懇願したのだ。彼の聡明さに触れた沢彦は「乱世を薙ぎ払う逸材」と直感、依頼を受ける。だが、沢彦は臨済宗妙心寺派の最高位をつとめた美濃の宝である。乱世の最中、様々な嫌疑をかけられ苦闘する……。陰のヒーローに着目し、驚異の新説で歴史ファン、信長ファンの度肝を抜いた超巨編、全4巻の第1弾!
  • 天狼 明智光秀(上) 信長の軍師外伝
    3.5
    光秀と信長。同床異夢の二人を分けた天の采配とは……。名門土岐(とき)源氏の血を引き継ぎ、明智家の養嗣子となった十兵衛光秀。神童の誉れ高い少年は、美濃の碩学・快川紹喜(かいせん・じょうき)に見出され、師弟となる。快川は織田信長の師である沢彦宗恩(たくげん・そうおん)とともに、臨済宗妙心寺派の最高位をつとめ、兄弟弟子でもあった。光秀は乱世の有力武将に兵法治世を学ぶため、諸国遊行に励む。しかし、その心の裡には奸雄をも喰らう狼が棲んでいた――。瞠目の新説で歴史ファン、時代小説ファンの度肝を抜いた『信長の軍師』(祥伝社文庫/全4巻)の著者が満を持して放つ空前の「明智光秀伝」! 迫真の書下ろし巨編(上下2巻)を緊急電子化!(下巻へ続く)
  • 信長の軍師【合冊版/全4巻】
    -
    戦国乱世で覇を競い合っていた武将大名たち、その陰にはそれぞれ彼らを導き、支えていた「軍師」たる禅僧の一群が存在した。 その中の一人、沢彦宗恩(たくげん・そうおん)――臨済宗妙心寺派の高僧であったこの人物こそ、稀代の天才・織田信長を指導し、天下人への階梯を駆け上がらせた軍師であった。 軍師と言っても単なる戦時参謀ではない、政治、宗教、歴史から軍学、武術まで、戦乱の世を君主として生き抜くためのあらゆる知恵――行動哲学を授けた正に師であった。 まだ幼少であった信長に接するや否や、「これぞ乱世を薙ぎ払う逸材」と確信した沢彦宗恩は、以後四十数年信長を支え、「天下布武(てんかふぶ)」の思想を授けるが、図らずもその突然の死を見届けることになる。いや、この信長の悲劇――戦国最大の謎に誰よりも深くかかわったのが沢彦であったのだ……。 瞠目の新説で歴史ファン、信長ファン、小説ファンの度肝を抜いた空前の巨編、文庫4巻1800ページを一挙に電子化した興奮必至の合冊版登場! 【収録作品】 『信長の軍師 巻の一 立志編』 『信長の軍師 巻の二 風雲編』 『信長の軍師 巻の三 怒濤編』 『信長の軍師 巻の四 大悟編』
  • 信長の秘宝レッドクロス
    4.0
    忽然と消え去った信長の財宝は何処に。 秀吉、家康、そしてイエズス会を巻き込む大捜索が始まった! 戦国時代の常識を覆した名著『信長の軍師』の著者が放つ、織田宗家の栄枯盛衰。 この十字架を決して世に出してはならぬ―― 天正4年(1576)、イエズス会の司祭オルガンティノは京の南蛮寺建立の礼として、黄金に12個の大きな紅玉(ルビ―)を施した十字架と地球儀を織田信長に献上した。 その頃、信長は安土城築城に際し、安土山の未来永劫の鎮護を願い、伝統の巨石を発見して山の何処かに埋める。 6年後、本能寺で信長は横死、遺産金は黄金7万枚しかなかった。 岐阜城から信長と斎藤道三の遺産が忽然と消えていたのだ。豊臣秀吉も徳川家康も必死に探すが見つからない。 やがて、織田宗家の命運は、織田と武田という戦国一の血統を継ぐ三法師こと織田秀信に託されることになる。 そんな折、なぜか信長の財宝と紅玉の十字架の関係が秘かに噂されーー。
  • 破暁の道(上) 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.0
    周次郎の女房のおきみが失踪した。実家の大店の質屋『甲州屋』の差金だと考えた周次郎は、亡父の今際の際の言葉を手がかりに、甲府へ女房捜しに向かう。だが、旅の途中、謎の刺客に襲われる。一方、悪質な金貸し妹尾別当を探る青柳剣一郎は、妹尾と『甲州屋』の関係を語る家訓に違和感を覚えていた。やがて江戸で起きた破落戸の連続殺しが、新たな事件の始まりに…!
  • 白鷹伝 戦国秘録
    4.0
    浅井家鷹匠・小林家次は小谷城落城の朝、伝説の白鷹「からくつわ」を目撃。捕虜となった家次に、敵将信長は「白鷹を捕らえてみせよ」と命じた。ここに、織田家鷹匠としての人生が幕を開けた…。天下一の鷹匠の生涯を描く時代大作!

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  • 博覧男爵
    3.8
    日本に始めて博物館を創り、 知の文明開化を成し遂げた挑戦者! 幕末の巴里(パリ)万博で欧米文化の底力を痛感し、 武力に頼らないに日本の未来を開拓する男がいた! 日(ひ)の本(もと)にも博物館や動物園のような知の蓄積を揃えたい! 黒船の圧力おびただしい幕末。信州飯田で生まれ育った田中芳男は、巴里(パリ)で 行なわれる万国博覧会に幕府の一員として参加する機会を得た。その衝撃は 大きく、諸外国に比して近代文化での著しい遅れを痛感する。 軍事や産業を中心に明治維新が進む中、日の本が真の文明国になるためには、 フランス随一の植物園ジャルダン・デ・プラントのような知の蓄積を創りたい。 「己れに与えられた場で、為すべきことをまっとうする」ことを信条とする芳男は、 同じ志を持つ町田久成や大久保利通らと挑戦し続け、現代の東京国立博物館や 国立科学博物館、恩賜上野動物園等の礎を築いていく……。
  • 覇剣  武蔵と柳生兵庫助
    -
    いかに人を斬るかという“殺人剣”の道を究めようとしていた武蔵。人を活かす“活人剣”こそ新陰流の神髄だと知る柳生兵庫助。ともに剣聖と仰がれた対極の二人が、ついに相まみれる。時代に遅れて来た武蔵が覇を唱えた柳生新陰流に挑む!希代の剣客の激闘をかつてない視点から描いた新・剣豪小説!
  • 冬萌え―橋廻り同心・平七郎控
    4.0
    吾妻橋―忠義のため、惚れた女房を苦界に沈めた男。弁慶橋―殺害現場に居合わせながら、なぜその子はは堅く口を閉ざすのか?蓬莱橋―「二年待って」という約束を胸に、罪を肩代わりしながら懸命に待ち続ける女。人気急上昇、北町奉行所の橋廻り同心の人情裁きの一太刀がきらり冴えわたる!
  • 八丁堀お助け同心秘聞 不義密通編
    3.0
    北町奉行同心・尾形左門次は荷の積み方を取り締まる高積見廻りといういわゆる閑職に就いている。が、直心影流の達人であり、しかも冤罪に泣く人々を陰で救うという顔を持っていた。そんな彼のもとに少女姦淫事件の報が。「お助け同心」の目がキラリと光った。

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  • 八丁堀殺し 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.5
    与力を襲う疾風一閃!これが、八丁堀を震撼させる与力殺しの幕開けだった。さらに二人、三人と与力ばかりを一刀のもとに斬り伏せる居合の達人とは何者か?風烈廻りから急遽探索の長に抜擢された剣一郎だが、息子の剣之助までが囚われ、絶体絶命の窮地に!
  • 初霜 橋廻り同心・平七郎控
    3.8
    幼くして親に捨てられた娘が、恩義を感じた商家の主人夫婦。だが彼女が受けたのは、本物の人の情けだったのか――。幼い頃、父母の喧嘩が元で顔に火傷を負った娘・お花。親に捨てられ奉公先でも揉め事に巻き込まれて、今は御茶問屋「山城屋」の女中をしていた。絶品の御茶を淹(い)れるお花だが、店(たな)の奔放娘・お鶴の不始末の尻ぬぐいを押しつけられる。お鶴が、逢い引き相手に他家との祝言を告げるや、男が逆上したのだ。男は旗本家次男の札付きのワルだった。お花の目の前で修羅場が展開、主(あるじ)夫婦に恩を感じるお花は思わぬ行動に……(「初霜」)。同心・平七郎の人情裁きが冴える、大好評シリーズ第13弾!

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