米澤穂信のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ小市民シリーズの最終巻。
今回は主人公の小鳩君が車に轢かれて入院するところから始まり、回想によって過去二人が小市民を目指すきっかけになった事件が語られます。
過去の失敗、そして現在の入院生活の物語なので過去のシリーズに比べると全体的に暗いです。これまでは全体を通しての事件や謎がありつつも日常の謎を解いていましたが、そういった軽い謎解きのようなものがなく雰囲気がだいぶ違います。
ただ、過去の2人が出会い小市民を目指すきっかけになった事件が語られ、その事件が現在の事件に関わってくるというシリーズの締めにふさわしい内容だったと思います。
-
Posted by ブクログ
崖から落ちて亡くなった恋人を追悼するために東尋坊を訪れたリョウ。
だが、自らも不意に崖から墜落してしまう。
目を覚ました先は見慣れた金沢だったが、自宅には産まれるはずのなかった姉が存在。
「ここは並行世界なのか?」
元の世界に戻るため奮闘する二人だったが次々に明らかになる事実の数々。
その先に待ってるのは希望か絶望か?
…………….。
残虐的ではないグロテスクを実感…
分岐点で選んだ道が正しいか否かはわからないので普段考えないが、もし自分の選ばなかった道の結末がわかってしまったら…
優れている人と自分を比べ羨むことは“ありふれた”ことだが、もし比較し羨む対象が並行世界の優れた“自分”だっ -
Posted by ブクログ
面白かった!!
某YouTuberがオススメしていたので気になって読んでみたけどすごくよかった!
警察ものの話で主人公の葛警部は本当に冷静で淡々と仕事をこなしていくところが読んでいて気持ちが良かった。
感情的な人だと読む側も気持ちが入るので好きだけどこういう淡々としている主人公だとすっと話に入っていけるからそれも良いのかもしれない。
あんまりミステリー小説を読まないけど自分は色々予想して読み進めるタイプかもと思った。
そしてこの本はその予想が全然当たらないから良かった!
どの話も面白かった!
葛警部が実際にいたら一緒に働く人は少しやりづらいかもしれないけど真実を見極める人なので市民側としては居 -
Posted by ブクログ
ネタバレ各章のタイトルが都市と謎ということは、有栖川有栖先生の国名シリーズのオマージュなのでしょうか?最初、巴里(パリ)って読めなかった(泣)
相変わらずの小鳩くんの淡々としたかんじがよい。時々心の声で毒づいているのも好きです。
料理の説明がそのままトリックになってておしゃれ。あげぱんのロシアンルーレットでもおしゃれ。さらに伏線回収も綺麗でおしゃれ。おしゃれなんですが、気取っているかんじも一切なく、綺麗な文章を書かれる米澤穂信先生が大好きです!
表紙めっちゃかわいいのに、文章は結構ビターなかんじも多くて、かわいい表紙に惹かれて読んだ読者を驚かせる仕組みなのかな?まどマギ的な?(笑) -
Posted by ブクログ
6つの話が入ったミステリー短編集。1つ1つの話は短いのに非常に読み応えがあった。
何か悪いことが起こりそうだけど、先の展開が全く読めない。人の悪意に気付いた瞬間はホラー作品よりよっぽどゾッとする。
6つの話の共通点は「他人には理解できない信念」ではないかと思う。1番大事ものを守るためには罪すら犯すが、その大事なものは他人には到底理解できない。
特に好きだったのは以下の2話。
殉職した警察官の行動を振り返る「夜警」
親権をめぐって娘達が画策する「柘榴」
この2作の登場人物が1番共感できないから恐ろしく感じ好きだった。
「万灯」は6話の中で1番長く書かれているので、その分主人公に感情移 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「夏期限定トロピカルパフェ事件」のラストを経た小鳩くんと小山内さんがどうなったのか気になっていたが、それぞれの人間関係に変化が訪れていた。しかしながら、互恵関係は解消されたはずなのに、多分に小山内さんの策略(?)によって、ふたりは間接的に関わり始めていく。その背後では、連続放火事件が次第にエスカレートしていて不穏だ。
頑張って小市民に「擬態」しようとするけれど、魅力的な謎が彼らを離さないみたいである。小鳩くんがデート中に思わず謎解きをしてしまうのには呆れるし、小山内さんは相変わらず読めなさ過ぎて怖いし⋯
新キャラの瓜野くんも推理力(を補強する取材力)が高くてすごいが、気負い過ぎて暴走して -
Posted by ブクログ
『栞と嘘の季節』
美しくも猛毒を秘めた、青春の忘れもの
刹那的な犯行動機
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
神聖な図書室で生まれた事件
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
青春の忘れ物。大切なこと
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
------------
1.始まり
高校の図書室。静寂と紙の匂いに包まれたその場所で、物語は静かに、しかし不穏に幕を開けました。
物語の発端は、返却された本に挟まれていた一枚の栞でした。
図書委員の男子生徒2人が見つけたその栞。
押し花のように挟まれていたのは、なんと「トリカブト」。そう、致死性の毒を持つ植物です。
------------
2.動きだす物語
「誰が、何のために?」
2人は持ち主