米澤穂信のレビュー一覧
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ネタバレ桑港クッキーから倫敦スコーン→維納ザッハトルテの繋がりがよかった。脅迫状を送った犯人は甲村先生だとなんとなく思っていたが、そう過激に解釈してしまったこともまた、真犯人や小鳩くんと同じだった。
短編として好きなのは羅馬ジェラート。鈍い読者のわたしでもわかるような、小佐内さんがジェラートに満足していないことに気がつかないあたり、二人の関係がまだこれからというのが見えて初々しかった。小佐内さんの指摘を受けてからの小鳩くんの冴え具合はさすが。ジェラートが食べたくなるとともに、ラストの苦さが印象に残っている。
2年生の夏休みが近く、悪の組織に追われているとは…。ここからトロピカルパフェにつながるのか -
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ネタバレ全ての短編が心にドロっと余韻が残る、好みの話ばかりで良かった。すべてのエピソードで各々が守りたい何かがあり、そのために人を殺したり嘘をついたりする切実さが印象に残った。
夜警
拳銃を使いたいから警官になったという動機と、都合が悪いことを隠したがる気の小さい性格が引き起こした事故が最悪の結末を引き起こすという出来事の流れがきれいで好き。
死人宿
ヒントが散りばめられており、推理小説として面白い。オチの救いのなさ、人の死は他人にはどうにもできないというどうしようもなさが虚しい。
柘榴
長女怖すぎ。男を自分のものにできる確信があるところが、母の血を引いてて怖かった。次女もいずれ同じ思想になるの -
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米澤穂信の『満願』を読んで、短編集なのに一つひとつの物語がとても濃く、重厚な作品だと感じた。それぞれ内容や舞台は異なっているのに、登場人物の心情がしっかりと伝わってきて、どの作品にも強く引き込まれた。
この作品には全体的に、少しホラーのような不気味さがある。ただ、怖がらせるような「きゃー」という恐怖ではなく、読んでいるうちにじわじわと感じる「ゾクゾクする」怖さだった。その正体は、幽霊や怪物ではなく、人間そのものなのだと思う。
特に印象に残ったのは「関守」だった。物語が思いもよらない方向へ転換していくたびに、「ここでそうくるのか」と驚かされ、その展開の不気味さが強く残った。「柘榴」も、どんで -
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ネタバレ私はアニメ化した小山内さんの像を追いかけるために、原作を追っているところがあるのだが、なんと「秋季」と「冬季」の間は、15年も!
そりゃ半生かけて追っている人も多いだろう。
筋はもうわかっているので、確かに叙述トリックなところがあるなとか、小鳩くんの内面とか、楽しみはいろいろ。
「おわあ、こんばんは」(萩原朔太郎「猫」)を引用しちゃう小山内さんとか。
個人的には、各章の題が、きっとミステリのパロディなんだろうな、でもロマンチックだな、と。
特に「黄金だと思っていた時代の終わり」の後に「報い」って、すごい。
今読む読者なので、すぐに「倫敦スコーンの謎」に手を伸ばせるのだ。
【目次】
序章 小市 -
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伏線の張り方が秀逸で、ミステリーとしての巧妙さと、ジャーナリズムの倫理や責任を問う重層的なテーマが絶妙に融合した、読後に深い余韻が残る一冊。
些細な描写や何気ない会話の中に、さりげなく伏線が散りばめられており、気づきにくいのに、後になって回収された瞬間に「あぁ、なるほど」と納得する。
そんな心地よい驚きが何度も訪れる。
加えて、舞台となるネパールの情景描写が非常に緻密で、異国情緒が鮮やかに立ち上がってくる。
カトマンズの喧騒や、埃っぽい空気、独特の色彩までが目に浮かぶようで、そこにいるような没入感があった。
また、単なるミステリーとして完成度が高いだけでなく、深いテーマを内包しており、主 -
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ネタバレ1章を読んで謎に満足してしまい積んでしまっていた。この度映画化を受けて再読開始
やはり米澤先生は外れがない
真っ当に面白かった
以下ややネタバレ
内容については他の方がたくさん書いてくだかっているのでそれ以外の部分で
米澤先生はストーリーを作る上手さに加えて、読者に親切な文章を書くのが本当に上手いなといつも感じる
今作においても歴史に明るくない読者、歴史物に親しくない読者にも読みやすいような配慮が所々に見られた
たとえばここ
「……月が改まって八月となる。天正七年の八月は、宣教師が用いるユリウス暦ではほぼ九月に当たる。夏は終わった。」
暦は八月になったよ、でもそれは今の9月のことだよ、昔 -
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また小佐内さんと小鳩くんの物語が読めるのが嬉しい。もう小市民シリーズは出ないと思っていた。
表題作含む4編の中で、1番地味であろうジェラートの話が特に好き。
小佐内さんがずっと「美味しい」と言っていないことには気づいていたが、それがなぜなのかまでは分からなかった。ジェラートを目の前にしてなぜ手をつけないのかも、当然推理できなかった。そもそも飲食店で他人の飲食する姿をそこまで見ているのが凄い。まあ小佐内さんは無類の甘いもの好きだから、甘いものが蔑ろにされているのが納得いかないのか。
ある情景に対して、なぜそうなっているのかをいく通りも思い浮かべることができる。これこそが謎解きをする鍵なんだろう -
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古本屋にて購入。米澤穂信を読むのは2冊目。淡々と話は進んでいき、いつの間にか話の渦に巻き込まれている。そんな印象。後半になり、前半の淡々とした情景の中に多くの伏線が散りばめられていたことに気付く。1文字たりとも流し読みできない。読み終えてしまってから「あっ」と思う。ネパールの国王一家殺害事件は史実なので、途中でその史実をWikipediaで調べた。調べてから再び本書に戻っても、やはり事件関係者の名前がこんがらがってイマイチ頭に入らない。しかしまぁ、それでも『王とサーカス』の面白さには影響しない。最後のどんでん返しも、どうだ!どんでん返しだ!と言った印象ではなく、これも淡々と明かされる。そう、こ