米澤穂信のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
古書店に居候する主人公は、ある女性から死んだ父親が書いた五つの物語を探して欲しいと依頼を受ける──。
「結末のない物語」を集めて欲しいという不思議な依頼。物語が集まるにつれ明らかになる20年前の未解決事件「アントワープの銃声」。
主人公が置かれている幸福とは言い難い状況や、どことなく薄暗く落ち着いた文体で綴られているので、真相に近づく高揚感よりただ静かに受け入れる気持ちで読み進めた。
このひんやりした温度感がとても肌に合い、すっかり没入してしまった。今まで読んだ米澤さんの本の中で一番好み。
そして私は「リドルストーリーが好き」と言う新たな発見があった。
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Posted by ブクログ
最近勢いのあるミステリー作家6人の競演。オール讀物か別冊文藝春秋などが初出の読み応え抜群の一冊でした。もし気になる作家さんが入っていたら試し読みに最適です。タイトル的にスカッと爽やかとはいかない内容が多いので、読み心地良いもの求めている人には向きません。
「ヤツデの一家」新川帆立
三代目を継いだ女性政治家の語り。暴君だった父の後妻の連れ子、渉は美しく世渡りがうまく、面倒なことは嫌い。でも私にアプローチしてきて、私も渉なしではいられない。そして私は醜いが、美しく身体の弱い妹がいる。
女の国会みたいな話かと思ったら全く違いました!珍しくドロドロっとしたお話です。
「大代行時代」結城真一郎
世の中流行りの退職代行を使って、銀行の当たり新人がやめていった。残ったのは私についた総合職の使えない猪俣君。一年もしたらすぐ異動してどんどん出世するんだろうけど、とにかく私に声をかけられないでずーっと後ろでもじもじしてるようなダメっぷり。私は時々友人の香奈子に会って愚痴るのだ。
なるほどっていうオチ。捻りが効いた話の多い著者っぽいと思いました。
「妻貝朋希を誰も知らない」斜線堂有紀
ファミレスのスプーンを舐めて元に戻す画像で炎上し、訴訟に発展しそうな妻貝朋希。その彼を追う記者2人が周りの友人知人にインタビューしていく記事やメールだけで構成されている。タイトル通り少しずつ妻貝朋希のことが分かっていくのだが、大題の“罠”も絡んできて更に話が深くなります。
斜線堂有紀の本領発揮!っていう一作。構成やプロットだけでなく、妻貝のような性質のこと、SNSへの過激な投稿など、幾重にも感情が深まるネタが仕掛けられていて深み(あく)が凄い。
「供米」米澤穂信
私は詩の道を志したが諦め銀行員となった。しかし親友春雪はその才を発揮し研ぎ澄まされたその詩集は詩人文人に評価高かったのだが、夭折。遺稿集がでたのだが、その推敲具合から、本人には人に見せる意思がなかったのかと思い…。
紡がれた文章や語彙が設定年代や詩人の考察というのに合致していて美しかった。それに反しでオチが…。不協和音な印象。それが良いのかも。
「ハングマン ―雛鵜—」中山七里
単行本の続編。今回の主人公は裏の機械操作で情報収集役の比米倉。大学生活が少しだけ語られ、少ない友人の一人だった久水が闇バイトのニュースで映像写っており、やがて死体となり発見された。比米倉は真実を追及していく。
「ミステリ作家とその弟子」有栖川有栖
刑部はミステリー重鎮作家。最近弟子を取ったらしく、逗子の自宅へ訪問した編集者の西川は2人のミステリー会話(指導)を興味深く隣室で聞く。ミステリー談義は幾話も続き…しかし、事件が起こる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ一気読みでした。駆け足で読みすぎてトリックの辻褄がよく分からず上下巻あわせて再読してしまいましたが。。
結果はハッピーエンドという訳にはいかなかったですが、致し方ないのか。。アミーナはこの先もソロン島できっと強く生き抜いていくのでしょう。ニコラともまたいつか再会する日もあるのかもしれません。
ファルクの最期は本当に残念でした。よいキャラだったのに。でも彼の名誉のためにも、騎士団の面目のためにもこうなるしかなかったのか。。いつの日か彼の亡骸をきっとニコラがトリポリに戻してくれるかもしれません。でも、もしかしたらトリポリ伯国が滅びる方が先か。。
今ひとつ分かりきれてないことがあるのですが、そもそもの馴れ初めであるエドウィーを殺したのは誰なのか。別の暗殺騎士なのか。その頃はまだソロンにいないはずなので。
他の方も書かれてますが、ニコラもアミーナもとてもよいキャラだったので、続編?また別の話も読んでみたいです。