米澤穂信のレビュー一覧

  • 満願(新潮文庫)

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    人間の内面に潜む「業」を扱ったミステリ短編集で、全体的には読みやすかった。特に印象的だった「柘榴」では、愛する人のためなら全てを捧げる女性の情念に、美しさと共にどこか切なさを感じた。妹にまで手をかけてしまう後味の悪さはとても印象的だった。ただ、表題作の満願についてはストーリーが個人的にはあまり響かなかった。また、自分の不勉強ゆえではあるが、普段使わない言葉ばかりだったためスマホで調べながら読み進めるのが大変だった。人によって好みが分かれる部分だろう。

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    2026年04月19日
  • 黒牢城

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    時代小説と思いきや、立派なミステリー
    言い回しや単語にそれらしきものはあるものの、浅い知識でも充分に楽しめる

    荒木村重という武将は言ってみれば「悪名」の権化のようなもの…その評を、なるほどそうなのか、と裏切ってみせ、また、背景を描いて納得させる…そのトリックがとても効いていた

    史実に忠実かどうか、はとりあえず傍に置いておいて…いわば「密室」のような籠城作戦の真っ只中の「城」の中で起こる数々の難題を、あろうことか、捉えて土牢に閉じ込めた黒田官兵衛と解決する…

    後半、官兵衛が協力した経緯も明らかになるものの…その知略が素晴らしい、さすが官兵衛と唸る

    それにしても

    常に腹の探り合い、疑心暗

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    2026年04月17日
  • 秋期限定栗きんとん事件 上

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    ネタバレ

    アニメから。
    小鳩くんは思ったよりウキウキカップルライフを楽しんでるかと思いきや最後に仲丸さんへの興味のなさが浮き彫りになったな〜
    小市民でもあり得るカップルライフをしてみたかったそして楽しいだけだから、相手は誰でも変わらないのかな?

    そして小山内さんはもうなんかずっと怖い笑

    堂島くんは本当に高校生か?中間管理職こなしてそう

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    2026年04月16日
  • 黒牢城

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    古典部シリーズで夢中になった米澤さんの直木賞受賞作、2026年には映画化もされた作品ということもありある種「約束された名作」と信じて、特に中身もあらすじも見ずに買った。
    いざ開いてみると言葉遣いは難解で、歴史に疎く荒木村重も黒田官兵衛も初耳だったのでこれは読み切るのが大変だと感じた。

    ところがどっこい確かに読み進めるのは大変だったが面白い面白い。単に謎解きに収まらず、結末にメッセージ性を持たせてくれるところはさすがの米澤作品だった(といいつつ古典部シリーズとは全然違う!なんだこの引き出し!?)。

    北摂地域は多少縁があったので少し読み進める助けになった。縁もゆかりもなく歴史も疎い人が読むのは

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    2026年04月16日
  • 儚い羊たちの祝宴

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    本の帯と、あらすじに惹かれて購入しました。

    収録されている5本のお話は、登場人物や出来事の舞台こそ異なっていたものの、「バベルの会」という読書サークルの存在のおかげで、小説内での全体の繋がりを感じることができ、とても読みやすかったです。

    また、一人称視点で物語が進んでいくのですが、上流階級に関わる方たちの視点になるため、あまり深く感情移入をせずに読めたことも私の中では大きく、彼女たちより少し離れた場所から物語の行く末を見守るような姿勢で読み進められました。

    最初の1、2本目くらいはお話の進むまま読んでいたのですが、3本目あたりから何となく文字には明確にされていない彼女たちの思惑や、欲望を

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    2026年04月15日
  • 可燃物

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    事件がありヒントがあり解決するお手本のようなミステリー。
    開示された情報は主人公の葛と読者とで差はないため、ギリギリまで真相について考えてしまった。真相に及ばずに悔しくも真実が知れる快感は何度でも味わいたいです。

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    2026年04月15日
  • Iの悲劇

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    ネタバレ

    公務員系のお仕事ものの様相ながら、米澤穂信らしさも感じられる作品。
    プロジェクトに現実感が薄いと思われただけに、ある意味納得の収束だった。

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    2026年04月15日
  • ボトルネック

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    ネタバレ

    自分が産まれなかった世界線

    こんなにも自分はいらない人間だったのか…

    ラストの2度と帰ってくるなはキツイ
    いらない子供なんていない

    今世間を騒がせている事件もあるし
    いろいろ考えてしまい読むのが辛かった

    "1番いけない事は自分をダメだと思う事"

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    2026年04月15日
  • 本と鍵の季節

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    本と鍵の季節は、図書委員の堀川次郎と松倉詩門が日常の謎を解決していく物語である。
    読み始めは身近で小さな謎を扱っているように思えるが、読み進めるうちに人間関係や内面に踏み込んだ、想像以上に重みのある問題へと繋がっていく点が印象的だった。

    また、この作品で特に良いと感じたのは二人の関係性である。互いに干渉しすぎず一定の距離を保ちながらも、確かな信頼関係が築かれており、その絶妙なバランスが心地よかった。物語が進むにつれて少しずつ親密になっていく様子も感じられ、今後もこの関係を見守りたいと思わせる魅力があった。

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    2026年04月13日
  • 儚い羊たちの祝宴

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    満願がよかったので買ってみたけど、期待通りだった。
    ホラーまでいかないけど夢に出てきてうなされそうな話の短編集。表紙の雰囲気と内容がぴったり。

    昭和の富豪たち×薄暗い雰囲気や適度なゾワッと感をエンタメとして楽しみたいときにおすすめです。

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    2026年04月12日
  • 巴里マカロンの謎

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    ネタバレ

    小鳩くんと小山内さんの『小市民シリーズ』短編集。
    謎解きや物語は小粒だけど、二人のやりとりが小気味よい。
    米澤穂信の青春ミステリはほろ苦いものが多いけど、最後の一編のラストは(特に小山内さんにとって)ハッピーエンドだったので良かった。
    冬期まで読んだあとなので余計にね。

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    2026年04月11日
  • 栞と嘘の季節

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    図書委員会シリーズの第二作。
    米澤穂信特有の読後のほろ苦い感じが絶妙。

    第一作にて、松倉のその後がどうなったか気になっていたので、今作で元気な姿を見ることができて大満足。
    相変わらず息を吐くようにしっかり嘘をついてて安心した。

    瀬野さんも始めはとんでもない奴だと思っていたが、話が進むにつれて内面が深掘りされていき、読み終わる頃にはすっかりお気に入りのキャラになってしまった。
    次回作があれば、是非瀬野さんにも再登場していただきたい。

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    2026年04月11日
  • 黒牢城

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    直木賞もうなずける面白さ。普段はあまり読まない時代劇物だが、ミステリーとの融合と相まっての小説。
    これが映画化。それも黒沢清監督となるとどうなるんだろう?しかも、しかも時代劇は初。
    黒沢清監督は当たり外れがあるからな。それが心配だ
    26/04/08 18冊目

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    2026年04月09日
  • 栞と嘘の季節

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    本当か嘘かわからない会話の中で深まる謎。少しの違和感も見逃せない。
    お互いの関係に執着せず一見淡白に見えるが、関わった人が悪い方向に転がって行くのを黙って見過ごせない堀川と松倉の物語がまた読めて嬉しい。

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    2026年04月07日
  • リカーシブル

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    面白かった。
    劇的なことも起こらず前に進んでいくその世界観は、少し陰鬱でありながら思春期の人間の心に寄り添ってくれているような不思議な魅力があり、さわやかな読後感だった。

    「赤いトマトのことを考えているとき赤信号に引っかかったからといって、この二つを結びつけて考えるなんておかしなことだ。」作中に出てくるちょっとした一文だが、リカーシブルを象徴するようなフレーズだと思う。本作のどことなく陰鬱で不気味な雰囲気の中でも、目の前の不思議な出来事に飛びつかず筋道立てて1歩ずつ論理が進んでいくのが面白い。

    同作者の『ボトルネック』でもそうだったが、もう一つ印象的だったのは作中の天気。曇っていたり雨が降

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    2026年04月07日
  • 黒牢城

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    歴史小説っぽい独特の入り方と言葉遣いなどがなかなかいい。形式は、他では見ない戦国の謎解き。
    後半に従い、徐々に殿と家来の気持ちが離れていく感じが面白い。死ぬのは怖くないが犬死には嫌だとする武士の考え方は、今の日本人の考え方にも影響している気がした。最後は少しほっこりして、これもいい。

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    2026年04月06日
  • 儚い羊たちの祝宴

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    「よく考えたら怖い物語」が幾つかあっておそらく繋がっている。自分が思っているより深い意味が色々とありそう。個人的には雪山の章と五十鈴の章が好きで、最後の章の終わり方は難しくて上手く解釈できていない気がする。読者の教養が試される作品らしい、、!

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    2026年04月04日
  • 満願(新潮文庫)

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    いかにも男性が書いたお話だなぁという印象を受けるところがあったり、ただただイヤな話もあったが、「情景描写×先が気になる展開」のバランスが絶妙で読む手が止まらなくなった。

    立場は違えど他人事と思えない教訓になる話、ゾワッとする話など、色々自分の思いを巡らせながらの独特の没入感を味わえて、エンタメとして楽しめた。

    個人的には夜警、死人宿、万灯、関守がよかった。米澤穂信さんの本は初めてだったけど、他にも読んでみたくなった。

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    2026年04月04日
  • 黒牢城

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    主君・織田信長に謀反を企て、知将・黒田官兵衛を幽閉して籠城した荒木村重。城内で次々起きる不可解な事件。荒木が調査する過程で重要となる官兵衛との問答だが、真実は意外なところに・・・。歴史とミステリーの見事な融合がお見事。荒木の心の揺れ具合と官兵衛の重すぎることばに、終始うならされる。映画の完成が待ち遠しい。

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    2026年03月31日
  • 儚い羊たちの祝宴

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    好き!!!!とっても好きでした!!!!ダークで残酷かつどこか美しさと儚さを感じる物語!!!!綺麗な伏線回収!!!!世界観!!!!とっても好みでした!!!!

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    2026年03月30日