米澤穂信のレビュー一覧
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ネタバレ下巻に入るとますます先が気になって気になって、どんどん読み進めることになりました。
読み終えて思ったことは、ただひとつ。
「瓜野くん、がんばれ・・・!」
ネタバレしたくないのですが、どうしてもネタバレになりますので、以下未読の方は要注意です。
連続放火事件については、小鳩くん、小山内さんともに違う方面からアプローチしていたようです。小鳩くんが新聞部の五日市君を協力者として仕組んでいたことには、さすがというか、すごいというか、そんなことをしていたのかという驚きがありましたが、小山内さんはやはり「復讐」のために動いていたということでしょうか。あぁ、本当に怖い子。
久しぶりに向き合って話すことに -
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ネタバレ以前から色々なところで紹介されていて、やっと読めた作品。とにかくラストが鬱という触れ込みだった。
話の流れは私が好きなパラレルワールドだったので、丸3日程度のかなり早いペースで読めた。全体のテンポも好きだった。
リョウではなくサキがいる世界での、リョウの世界との違い。始めは家庭でのひとつの出来事(とは言ってもリョウの人生でのかなり大きな割合を占める出来事)だっだが、行きつけの食堂の店主さんのこと、ノゾミの死のこと、兄の人生のこと、出て来る違いが積み重なっていくのは、リョウにとってかなり辛かったと想像できる。しかもリョウとサキの存在以外は全く同じ世界であるから、リョウの世界で起きている不幸は、サ -
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再読。最近「可燃物」を読んだ後、何故か本作をまた読みたくなった。
何と言っても「このミス」「文春」「ミステリが読みたい」の3大ミステリランキングで史上初めて3冠を取った名作だ。再読しても当然面白い。
「夜警」「死人宿」「柘榴」「万灯」「関守」「満願」の全6編。どれも面白かったが特に「柘榴」が印象深い。ミステリ要素よりも背筋が寒くなるような女の性(さが)が描かれており、後味の悪さは抜群だった。変な話だが生来の女誑しっているんだなあという感想も持った。
警察ミステリあり、「世にも奇妙な物語」のようなオカルティックな話もあり、毛色の違った良質の短編が一冊になった名作だと改めて実感した。 -
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昔NHK でドラマ化したときに楽しんで観たものの、すっかり忘れていたので原作を読むことに。短編ながら、十分ドキドキさせられる話ばかりでした。
「満願」は妙子さんとの思い出を美しくするための描写が冴えていました。
「万灯」の主人公ほど仕事に打ち込めるのは才能ですね。社会人として敬服しました。一方、「夜警」の川藤さんみたいな人に仕事は任せちゃダメですね。
「死人宿」は謎解きで、「関守」は世にも奇妙な物語風。どんどん怖くなります。
「柘榴」だけは…うーん。谷崎の小説のような、男性から見た女性像のありえなさが、同性として許せなかったんでしょうか。まぁ作品としてはありでしょうか。 -
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ネタバレ前作で互恵関係を解消した小鳩くんと小山内さんの、その後(高校二年生の秋あたり)からのお話です。上巻は、二人が高校三年生になった春で終わり、下巻に続きます。
以下、ネタバレします。要注意です。
本シリーズ三作目にして、二人はそれぞれ別のパートナーと高校生活を送ることになります。小鳩君は、告白され、仲丸さんと、小山内さんも交際を申し込まれ、ひと学年下の瓜野くんと。あぁ、青春。ビバ、青春。
小鳩くん、瓜野くん、交互に視点が変わり、物語が進んでいきます。
小鳩くんは小市民らしく仲丸さんとデートを重ね、デート呆けでもしているかと思いきや、バス内での座席取りに勝つべくご自慢の推理を働かせたり、仲丸さん -
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ネタバレお金持ちの一家に纏わる5つの短編。終始不穏な空気が漂いドキドキしながら読み進めた。どの話も意外な方向に物語が進み面白かった。
【身内に不幸がありまして】
動機がサイコパスすぎるけど、二転三転するオチに楽しめた。
【北の館の罪人】
あまりが早太郎を嫌っていたことにゾッとした。
さらに、早太郎があまりの罪を知っていたことを絵に残していることを示唆する終わりが完璧だった。
【山荘秘聞】
絶対ホラー的展開だと思わせておきながらの平和的解決でやられたと思った。
殺すより札束で黙らせる方が早いよね。
【玉野五十鈴の誉れ】
一番好きな話。
残酷だけど、心温まる終わり方で良かった。
「身内に不幸があり -
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崖から転落したと思ったら
気がついたときには元の世界にどこか似た
異世界に飛ばされていた
僕の代わりに”姉が生まれた異世界”では
何もかもが上手くいっていて、
もしかしたら”僕の存在”が周りを不幸にしていたのかもしれない・・・
“この事実”を目の当たりにしたとき
僕は何を思うのか?
これまで通りに暮らすことができるのか?
あまりにも主人公に厳しい事実が
次々と明らかになり、
『自分の存在を否定されているような展開』に
打ちのめされそうになりました・・・
さらに『ボトルネック』というどこか不穏なタイトルを
作品全体ではっきりと表現されていて
ただ暗いだけの作風じゃないんだなと感じ