【感想・ネタバレ】本と鍵の季節のレビュー

あらすじ

堀川次郎は高校二年の図書委員。利用者のほとんどいない放課後の図書室で、同じく図書委員の松倉詩門(しもん)と当番を務めている。背が高く顔もいい松倉は目立つ存在で、快活でよく笑う一方、ほどよく皮肉屋ないいやつだ。そんなある日、図書委員を引退した先輩女子が訪ねてきた。亡くなった祖父が遺した開かずの金庫、その鍵の番号を探り当ててほしいというのだが……。放課後の図書室に持ち込まれる謎に、男子高校生ふたりが挑む全六編。爽やかでほんのりビターな米澤穂信の図書室ミステリ、開幕!

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Posted by ブクログ

やっぱり米澤さんの短編は面白い。切れ味抜群。
始まりの何気ない学校のシーンから、それぞれの終わりが全く想像できない。特に好きなのは913かな。これも本作最後のストーリーの伏線。続編で2人に会えるのに感謝。

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2024年11月09日

Posted by ブクログ

特別仲が良いわけでもなく、図書委員という関係性が似合う高校生2人の謎解き。

ちょっとした謎を解決するのかと思っていたが、人の死などに関わる謎も含まれているところが魅力。

夜に出かける場面や裏路地のバーに入る場面で少し悪いことをした気分になれる青春も感じられる。

どこか現実離れしている内容のようで日常に溶け込んでいる、そんな青春の1ページを覗いている感覚になれる小説。

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2024年10月11日

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図書委員の男子高校生2人の会話のやり取りが軽快で面白かった!
最後は良い方に進んで欲しいなと願うばかり。

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2024年09月08日

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インターネットでコンビもの小説を検索して幾つかのサイトでおすすめされたので読みました。
高校生が主人公の小説は登場人物の思考が幼くてあまり好まない先入観がありましたが、この本の主人公?2人は大人の私より遥かに知識も思考能力もあって口調もハードボイルドでした。また、「何故そんなに短い意思疎通で伝わるんだ?」という察しの良さもあり、読みながら何故か自分の自信を失うという謎の情動を経験しました。
話は最後まで読まないと読めないものもありました。この日本語意味わからないかも。
主人公2人がとても好きなので、栞と嘘の季節も必ず読んでやるぞという気持ちです。というか、今から読み終わってしまうのが勿体無くて逆に読めません。楽しみです。

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2024年09月02日

Posted by ブクログ

また新たな推し作品に出会えた。
「小市民シリーズ」を読んで、米澤作品の
魅力を感じて、手当たり次第に米澤作品を
読んできたのだが、ここまでビビッときたのは
小市民シリーズ以来だと思う。
堀川次郎と松倉詩門は、同じ高校に通う同級生で、同じ図書委員会に所属している。
同じ当番の2人のもとに、事件が舞い込んでいく。堀川と詩門の会話がとてもオシャレな風味を
まとっていると感じました。青春の中にほろ苦さ
さを感じる作品になっていますし、ミステリの
難解さもちょうど良く解けると思います。
日常の謎が好きな人はぜひ読んで欲しいです。

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2024年08月28日

Posted by ブクログ

とにかく好き。米澤穂信さんにハマるキッカケになった作品です。出てくるキャラクターはどこか物事を俯瞰してるようで、明るいキャラがほぼいません。たぶん学校にいたら、陽キャでもなく、陰キャでもないって感じのキャラばかり。クラスの中立かな。そういう人って、人と、そして自分とうまくやっていくために独自の世界観を持っていて、友達にいるとすごい楽しいんです。そんなキャラたちが出てくる+だいたい主人公格なので、米澤穂信さんの作品大好きです。

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2024年08月25日

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図書委員に所属する男子高校生、
松倉と堀川の青春×ミステリー

学校の中で巻き起こる日常ミステリーなのかな?と軽い気持ちで読み始めたけれど。ビターチョコレートを食べたような読後感。ほろ苦さ。

2人の会話がテンポよく、とはいえ文体が砕けすぎず、すっかりこの世界の虜です。
早く松倉に会いたい。

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2024年08月17日

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ナツイチで紹介されていて、ずっと気になっていた作家さんでもあったので手に取った。

高校の図書委員で一緒に当番をしている堀川くんと松倉くん。2人は先輩や後輩から相談事を持ち込まれたり、おかしなことに巻き込まれたりしていく。各話の結末が重すぎず軽すぎず、なんとも言えない心地良さで、どんどん次が読みたくなる。

2人の親しさ、距離感が絶妙で、冗談を言い合っているのを見てるのも楽しいのだけど、いざ謎解きに向き合った時のお互いを補い合うバランスが凄く良い。背が高くて顔も良い、ちょっと皮肉屋な松倉くんがホームズかと思っていたが、終盤では堀川くんの何気ない鋭さが光って、グイグイ引き込まれる。

4話までは、ほぼ独立している短編なのだけど、5話ではそれまでの会話や小さな違和感等の伏線がスルスルと回収されていき、2人の様々な違いが浮き彫りになって、大丈夫かな、と心配になる。ラストでの堀川くんを見て、本当にホッとした。

続編がすでに出ているようなので、ぜひ読みたい。

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2024年08月09日

Posted by ブクログ

表紙の綺麗さに惹かれて気になった本。
主人公が図書委員の学生だったので、ほんわかしたストーリーだと思ってあまり期待してなかったけど、ビターなストーリーで面白い!
思わず引き込まれてあっという間に読んでしまった!
このコンビの2人がとにかく頭が切れる!

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2024年08月06日

購入済み

堀川と松倉の会話が面白い!
自分が高校生の時はこんな頭の良い会話してないな…と思いつつ、二人の会話のテンポが良すぎてスルスルと読めました。

#笑える

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2024年02月01日

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妙にこの主人公の高校生2人が好きになる。だらっとしたようなキレキレのような図書委員2人の推理力で色んな謎を解き明かしていく。

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2024年11月24日

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米澤穂信さんてこういう学生ものの小説を書くのかと、王とサーカスしか読んだことがない自分の勝手な印象が変わった。
図書委員会で知り合った男子高校生2人が、身近で起きる事件(というほどでもない出来事)の謎を解いていく。最初は大した事なさそうな事件が、謎を解いていくうちにこちらがドキリとするような展開になっていく。
2人の軽快な会話や、かもし出す雰囲気も良かったし、今後の関係もどうなるか気になるので続編も近いうちに読むと思う。

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2024年10月13日

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本好きは手に取ってしまうタイトル。
ほどよく青春で日常の謎感もあって
一冊じゃなくて続きが出て欲しい作品。

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2024年10月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いちごタルトの本のような、高校生がちょこっとした謎を解いていくのんびり系の話かと当初は思っていたが、全ては松倉の昔話に繋がっていて、第4話からの回収がとても面白かった。松倉が謎解きに冴えていることも、堀川が一つ先まで解き明かしたくなってしまう性格も、浦上先輩や植田、長谷川先輩の行動も全部繋がっていた。委員仲間であって仲良しの友人ではない微妙な距離感の中で少し芽生えた友情が今後も少しずつ育っていって、図書室で堀川と松倉がまた委員業務をしてくれていたらいいな

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2024年10月01日

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図書委員の男子高校生2人による、短編ミステリー。
2人の掛け合いが面白い。
短編ミステリーとは言え、各話惹きつけられます。しかし、そこは米澤さんと言った構成になっておりました。
どうやら次巻が出たようですので、いつか読みたいと思います。

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2024年09月17日

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こんな高校生コンビ、実際に居たらファンになってしまいそう

2人ともどこか現実世界に対して影のある見方をしていて、松倉の考え方には共感できるものも多かった

あくまで「図書委員」という役職だけが彼らを結びつけていて、それ以上でも以下でもない関係なのがあっさりしていていいなぁと思った

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2024年09月14日

Posted by ブクログ

お人好しでいいヤツの堀川次郎と、同世代の中では大人びている松倉詩門は、高校二年生で共に図書委員。放課後は図書室で仕事をしながら、生徒達から持ち込まれた数々の謎を解いていく。
収録された6編はそれぞれ独立したストーリーに見えつつ、全て繋がっている。時には明快に、時にはビターな展開の謎解きに、ページを繰る手が止まりません!
堀川と松倉の友情はまだ続くそうなので、続編も期待⭐︎

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2024年08月19日

Posted by ブクログ

大分昔に氷菓をアニメで見て懐かしくなり、青春ミステリーと思い読んでみたが、思ったよりもシリアス展開でした。でも、ストーリーもミステリーの内容もしっかりしてて良かったです。続きが読みたいけど、文庫化してからかな…

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2024年08月03日

Posted by ブクログ

秋にかけて肌寒くなる季節に読みたいミステリー。面白かった!私でもちょっと引っかかる矛盾や謎が綺麗に紐解かれていくスッキリ感。図書委員2人の、踏み込みすぎず、相手を分かって関わるちょうどいい距離感の仲が心地よかった。続編もあるらしい読んでみたい!

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2024年07月06日

Posted by ブクログ

謎が解けてすっきりというよりは心にずしっと来るお話が多い印象。男子2人で連れ立っておしゃれな美容室に行く場面はなんだか可笑しくも微笑ましくもありお気に入りです。

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2024年06月12日

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古典部シリーズのパチモン感を感じながらも、読み進めるうちにその違和感も消えていった

依頼者に謎を持ち掛けられるも、その依頼者の背後には大きな闇がある
構成も伏線も素晴らしかったけど、毎回このパターンで、またこの展開か
となってしまった。

短編集なので読みやすい
だからといって展開が無理やりでもな

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2024年01月06日

Posted by ブクログ

なんとなく電車で遠くに行くときに読みたい本。
作者の米澤穂信は、ボトルネックを読んだ時の後味の悪さが嫌で倦厭していたが、今回のは意外と面白かった。
伏線回収と謎解きはするが最後の犯人はどう思ったか、主人公はどう思ったかは描かず読者に委ねるスタイルなので、読後の爽快感はないです。ただその分こちらが想像を膨らませられる余地があるかも。
短編だけど、古本をテーマにしていてそれぞれが少し関連があり繋がっている感じは好きでした。

これを読んでみて不思議とボトルネックの後味の悪さをもう一度味わいたいという変な感情が出てきました。
多分これが淡々としていて感情をえぐらないように描かれていたので、もう少し人間味ある感じを求めてしまったのかもしれません。

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2024年05月28日

購入済み

主役は図書委員の堀川と松倉の2人。
探偵と助手に役割が分かれているのかなと思ったが、どちらも探偵として推理を働かせていく。しかし、それぞれの性格や信条のため、違うアプローチや見方をしている。
その2人が積み上げていく推理シーンは、読む手が止まらなかった。

#深い #ダーク

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2022年01月17日

購入済み

人間の暗い部分を感じました

高校生を主人公にした話ながら、そこには人間の裏が見られます。気軽に、明るく楽しい感じのものではなく、重く暗い気分にもなります。好みが分かれるかもしれません。

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2021年12月18日

Posted by ブクログ

知らなくても良い事、知ろうとしなくても良い事というのは確かにあると思う。
ただ、それが自分に関わる事、家族・友人なら深みにはまってしまう事もあるかもしれない。
正論や正しい事というのは、確かに正しいのだろう。
ただ、人や物事は正確に善と悪に分かれたりはしないから、正論だが違うのではないかと言う事が起こりうる。
読んでいた物語で父に言われた事を思い出した。
「お前の言ってることは正しいけど、お前の正論を振りかざす行為は、いつか自分も正論で返ってくるかもしれん。だから、正論を振りかざすのではなく、相手の気持ちを考え逃げ道はつくってあげるように行動した方がいい」
正論が本当に正論なのか、それを相手に伝える必要があるのか。必要以上に踏み込む必要があるのか。
人との関わりあいの難しさは、年齢を重ねた今も時折考える。

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2024年12月08日

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友人が好きな小説家として挙げていたため、初めて手に取った米澤穂信作品。
著者の名前の画数の多さから(なぜか)お硬い小説かと身構えたが、男子高校生の皮肉が効いたノリの良い会話が散りばめられており、親しみやすさを覚えた。

2人の付かず離れずの距離感は、男子同士の心地よい関係性ではよく見られるものだろう。あくまで体感だが、女子同士だともう一歩踏み込んで、面倒に感じることもあるけれど弱みも見せられる近い距離感が多い気がする。自分は学生時代、友人とは後者の関係性が多かったため、2人の姿は新鮮で興味深かった。

ただ各章の内容については登場人物の気持ちに共感できなかったり(友人の遺書を探す長谷川先輩の話のオチなど)、謎解きにもどこかこじつけ感が否めなかったりして、解決しても判然としない気持ちになった。
もう少し著者の作品を読んで研究したい。

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2024年12月02日

Posted by ブクログ

こんな高校生、実在したらイヤだわ。けど、最後の最後で詰めが甘いところとか、実は単なる思いつきの上での行動だったりするのは、やっぱり高校生らしくて好きだわ。

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2024年11月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

謎解きものとしても「一番怖いのは結局人間」と言ってる気がして面白いけど、このシリーズの良さは堀川と松倉の、老成してるようで結局は仲良しの高校生男児のくだらない会話にあると思う。肩の力が抜ける。特にロックオンロッカー。


「四割引を諦めると七割増しになる。理不尽だ」
「俺たち、結構アホかもしれんな」

「堀川。髪は俺たちの体内で生成されるもので、放っておいても伸びる」
「僕のじいさんの場合は伸びない」
「俺の母方のじいさんもそうだな。父方のおじもそうだ。……なあ堀川。遺伝すると思うか?」
「深刻な問題だな。だけど話を戻そうぜ」
「逸らしたのはお前だ」
「責任を痛感してる。それで?」

「なんて言えばよかったんだ」
「『軽めにして、少し動きをつけてください』でいいんだよ」
「動きってなんだよ。髪が動いたら妖怪だ」

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2024年11月27日

Posted by ブクログ

主人公たちの軽妙な言葉遊びが面白い。
高校生らしからぬ洞察力と推定力には驚いた。2人が成長し大人になった時の物語を読んでみたい。

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2024年11月09日

Posted by ブクログ

米澤穂信さん初読み
あとがきに出てくる書物愛的な作品が個人的に好みだから、タイトルとか主人公たちが図書委員っていう背景を含めてずっと読みたかった。
快活なストーリーかと思ってたけど、ちょっぴりビターってそういうことか〜となりました
続編も早く読もう

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2024年11月04日

Posted by ブクログ

読み始めたときの印象とはだいぶ違う、ビターな読み味。探偵役と助手、という立ち位置ではなく、お互いの思考に影響を与え合って謎を解き明かしていく名コンビ。短編連作の中盤以降からは、どこか不穏な雰囲気が漂い始め、最終章まで一気に読んだ。続編も読みたい。

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2024年07月15日

Posted by ブクログ

学園ミステリ。

主人公2人の会話がテンポよく、程良くウィットに富んでいて面白い。それぞれの話に予想外の裏があって、中弛みもせず楽しめた。

もっと和気藹々とするのかと思ったけど、少し暗めだからこそ、2人の関係性がより浮き彫りになった気がして寧ろ良かった。

最後は余韻を残す終わり方で、続きを読みたいなーと思ったら続きがあった!あまり間を置かずに読みたい。

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2024年06月25日

Posted by ブクログ

青春日常推理ものだと思って読み始めたので、予想より重い結末ばかりで、おぉーっとなった。
違和感が最後に綺麗に回収されるので、推理小説としてすっきり!話の内容はビター、という感じ。
途中2人が似ていて、どちらかわからないと思う場面もあったが、章が進むごとにはっきりとキャラクターがイメージできるようになった。最後の2章が印象的。
面白かった!

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2024年06月04日

ネタバレ 購入済み

本と鍵の季節

7月30日 読了

ここ数日 がっつり本を読む時間がとれなくなっていたので
さくっと読める短編物ということで

どの物語も本が鍵となるお話です

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2024年08月08日

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