三浦しをんのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
木暮荘という古くてボロいアパートの住人と、その周辺の人々の連作短編である。
これからどうなるのか気を持たせながら次の人にバトンが渡るところが、三浦しをんさんは絶妙に上手いな。
それにしても、どの話もやばい話だ。
特に、畳を上げて床の板の隙間から下の部屋の女子大生を覗くサラリーマンの男はヤバすぎる。
覗く男というより、男の目がそこに住みついているような異様な状況。
絶対捕まる、これは犯罪だ!とハラハラしてしまった。
ところが、女子大学生は覗かれているのも承知で、そのうち男の覗きが公認になる。
サラリーマンも女子大生も普通じゃないな。
でもヤバいけどなんだか笑えるオチになっていて、ちょっとほっこ -
Posted by ブクログ
架空の温泉街、餅湯温泉に住まう5人の男子高校生が主人公の青春小説。
部活動に汗を流し、挫折して、男同士の殴り合いを経て、友情を深め、ちょっとヤンチャな仲間と盗んだバイクで走り出す。
そんなことは一つも起きません。
なんなら大きな事件は何も起きません。なぜならぬるま湯に使ったような餅湯温泉だから。
けれど、何も起きない街に生きる高校生たちの苦しみや悩み、ささやかな幸せを軽やかに、クスリと笑えるタッチで描いている。
高校生の頃に感じていた将来への漠然とした不安、漠然とした希望、自分とは何かという疑問、友人への嫉妬。高校生に戻った気分で読めます。