斜線堂有紀のレビュー一覧
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恩田陸で登録・検索した結果出てきた新刊アンソロジーと言うことで通販にて購入した。勿論、どの様な内容なのかは二の次。アンソロジーとはいえ恩田陸の新作が出たというのなら、買わない選択肢はない。5人の作家による競作で、せっかく買ったからにはどの作家の作品が一番面白いのか、自分とフィーリングが合う作家は誰か?という観点で読み進めた。
日本昔ばなしをアニメで見るような感じで、教科書に載っていそうなお話(元ネタ)を5人の作家がそれぞれの個性・作風を発揮しながら脚色した競作集。作家の好みはあるものの、今回は作家の特徴はできるだけ考えないようにして、あくまでも出来上がった作品の面白さで比較してみたい。ちなみに、恩田陸と斜線堂有紀以外の3名の作家の名前はここで初めて見た。
私が一番面白かったと感じたのは、斜線堂有紀の「山月記」。虎の心理描写が秀逸だった。さすが売れっ子作家。次に面白かったのがあをにまるの「髭」。これも主人公の先生の心の動き・揺らぎが悲しいほど伝わってくる。逆に、一番期待していた恩田陸の「安寿と厨子王」がテーマの方向性の転換が単純すぎて面白みに欠けていたのが残念だった。
内容を良く確認せず、通販で書籍を買う機会が最近多くなっているが、もうそろそろこの読書方式には限界が見えてきた。早く読まなければならない本の積読数も増えてきているので、優先順位をきちんと決めて読み進めていきたい。 -
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背筋さん、斜線堂有紀さん、上條一輝さん、新名智さん、皮肉屋文庫さん、梨さんといった実力派の作家陣が名を連ねており、ホラー好きとして手に取らずにはいられない贅沢なアンソロジーです。
本作の魅力は、収録されている恐怖のバリエーションの幅広さ。文字を追っているだけでこちらまで痛みを感じてしまうような、思わず顔をしかめたくなる物語もあれば、反対に爽やかな夏の情景を感じられるような物語もあります。
それぞれの作家さんの個性が色濃く表れており、一冊の中で全く違うベクトルの恐ろしさを存分に堪能できるアンソロジーでした。
私のお気に入りは、斜線堂有紀さん『枯渇』、上條一輝さん『枯れた街の上でも』です。
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「死体埋め部の悔恨と青春」の続編。
『死体埋め部』というあり得ない設定ながら、織賀先輩の明るさと強引さに導かれて段々とサークル活動のような形になっていっている。この続編ではついに合宿で北海道に遠征している。ところがそこは埋め部、ただの合宿では済まなかった。
違法な闇の活動でありながら、どこか青春のような雰囲気すら漂うのは、二人のキャラクターや関係性によるものか。
織賀先輩の磊落さ、一方で学生生活はきちんとしていて埋め部の活動にも無駄がない。
祝部は、元は織賀に引きずられる形で埋め部の活動に付き合わされ、織賀を楽しませるために死体を巡る謎解きを始めたはずなのに、いつの間にかその活動も織賀との交流も必要なものになってきている。
この続編は前作の「あの日」以前のエピソードが2編と、「あの日」以降の、織賀が不在の場合と織賀がいる場合の2パターンのその後が描かれている。
個人的にはやはり織賀がいるパターンが良かったが、狂気が見え始めて、どちらにしても織賀先輩と祝部の未来は明るいものではないだろうと思わせる。
『面白いことあるかな』
『ありますよ、沢山』
二人の形は少々変わり、大学生活も終りを告げようとしているが、それでも二人は闇の道を行く。後日談にもそんな予感があって、暗い話のはずなのにこのまま埋め部サークルが続いて欲しいとも思ってしまう。 -
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ネタバレごんぎつね
良パロディだった
すぐに火縄銃撃とうとする探偵兵十はいい味出してるし、しっかりと ごん、お前だったのか も決めてかつ余韻もいい
鼻→髭
ごんぎつねは続きものパロディだけど、こちらは全体のモチーフパロディ
これも出来が良かった
鼻が長すぎる人はファンタジーだけど、髭が伸びすぎる人はちょっとありそうなラインで良い
山月記
続きの妄想
李徴は結局獣の本性に抗えなくなったとする本来のラストが好きだからどうしても蛇足感
こんな李徴は嫌だ みたいな話
吾輩は猫である
オチは読めてた
気味が悪かった
山椒大夫
現代日本で人買いが発生して現実味があるのは宗教施設っていうのはそうかもなって感じ
パロディというか、いつもの恩田陸のオマージュ作品
山椒大夫抜きにして面白かった -
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ネタバレ表題作が良かった
本が紙ではなく人であり、一冊一つの物語しか持ってはいけない中で十の物語を抱えた人の本が美しく壮絶で隔絶した一冊として描かれており楽しめた
短編集で、基本的に出てくる女性は美しい。だけど美しさには理由があると言うか、単なる外面の美醜だけではなく覚悟が決意が執着が彼女達を美へと祭り上げるし美しさは腐肉のようにまとわりつくもの達を呼び寄せる
ただ私は欠損系に美を見出せないので作者がそれらを如何に美しく描いてもそこに感嘆の溜息を漏らす事は出来なかった。短編集を読んだと言うよりは個展を観てきた気分刺さる人には強く刺さる腐りかけの果実のような濃い甘い匂いがする一冊でした -
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最後の一行で見方が変わる、というほど変わらなかったかなあ。どの一行だろうと考えてしまうくらいには。
「ゼリーに満たされて」謎の生物との交流がかわいくてほっこり、と思いきやって感じでおもしろかった。最後の怒涛の情報開示で見え方が変わりました。
「人魚の骨を拾いに往く」人魚が題材な段階で嫌な話になるんだろうなと思ってたけど、想像より嫌な終わり方でゾッとしてしまった。そんな再会は望んでないじゃん…。
「次はあんたの番だよ」法月綸太郎シリーズは読んだことないので急に出されてもちょっと話に入り込めなかったな。怪談と刑事物の組み合わせは好きなのでおもしろかったな〜とは思うのですが。手が込んでてすごいなーと。
「ひび割れ」ブラックに勤める人の思考に心当たりがありすぎて嫌な気持ちになりながら読みました(褒めてます)。解像度の高さすごい。ラストそうなるのは当然の帰結ではあるよなと思いました。