斜線堂有紀のレビュー一覧

  • 教科書には、載せられない!? 君に綴る5つのパロディ

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    恩田陸で登録・検索した結果出てきた新刊アンソロジーと言うことで通販にて購入した。勿論、どの様な内容なのかは二の次。アンソロジーとはいえ恩田陸の新作が出たというのなら、買わない選択肢はない。5人の作家による競作で、せっかく買ったからにはどの作家の作品が一番面白いのか、自分とフィーリングが合う作家は誰か?という観点で読み進めた。

    日本昔ばなしをアニメで見るような感じで、教科書に載っていそうなお話(元ネタ)を5人の作家がそれぞれの個性・作風を発揮しながら脚色した競作集。作家の好みはあるものの、今回は作家の特徴はできるだけ考えないようにして、あくまでも出来上がった作品の面白さで比較してみたい。ちなみに、恩田陸と斜線堂有紀以外の3名の作家の名前はここで初めて見た。

    私が一番面白かったと感じたのは、斜線堂有紀の「山月記」。虎の心理描写が秀逸だった。さすが売れっ子作家。次に面白かったのがあをにまるの「髭」。これも主人公の先生の心の動き・揺らぎが悲しいほど伝わってくる。逆に、一番期待していた恩田陸の「安寿と厨子王」がテーマの方向性の転換が単純すぎて面白みに欠けていたのが残念だった。

    内容を良く確認せず、通販で書籍を買う機会が最近多くなっているが、もうそろそろこの読書方式には限界が見えてきた。早く読まなければならない本の積読数も増えてきているので、優先順位をきちんと決めて読み進めていきたい。

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    2026年08月16日
  • その他の危険(新潮文庫nex)

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    背筋さん、斜線堂有紀さん、上條一輝さん、新名智さん、皮肉屋文庫さん、梨さんといった実力派の作家陣が名を連ねており、ホラー好きとして手に取らずにはいられない贅沢なアンソロジーです。

    本作の魅力は、収録されている恐怖のバリエーションの幅広さ。文字を追っているだけでこちらまで痛みを感じてしまうような、思わず顔をしかめたくなる物語もあれば、反対に爽やかな夏の情景を感じられるような物語もあります。
    それぞれの作家さんの個性が色濃く表れており、一冊の中で全く違うベクトルの恐ろしさを存分に堪能できるアンソロジーでした。

    私のお気に入りは、斜線堂有紀さん『枯渇』、上條一輝さん『枯れた街の上でも』です。

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    2026年08月12日
  • 君の地球が平らになりますように

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    恋愛×地獄の短編集。進んだ先には真っ暗な地獄が待っていると分かっていても人が突き進んでしまう心理が読んでいて面白かった。狂愛、偏愛と呼びたくなるような恋愛のオンパレードだったけれど、人は自分が信じたいものをとことん信じたいのだなと思いました。

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    2026年08月07日
  • 病に至る恋

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    未読の『恋に至る病』のスピンオフ?前日譚?だった!読む順番を間違えてしまった。これだけだと不気味だけどよくわからず。

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    2026年08月07日
  • 最後の一行 white

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    ネタバレ

    金子玲介「ゼリーに満たされて」
    斜線堂有紀「人魚の骨を拾い往く」
    法月綸太郎「つぎはあんたの番だよ」
    芦沢央「ひび割れ」

    “最後の一行”って言うのに合ってる感じは「ゼリーに満たされて」かな。後は面白かったけど、“最後の一行”って感じは無かった。法月綸太郎はこの前読んだ『法月綸太郎の不覚』に収録されていた。

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    2026年08月06日
  • その他の危険(新潮文庫nex)

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    最近、“アンソロジー“を何冊か読んでいる。 いままで、“アンソロジー“のよさ。が、わからなかったんだけど。
    よい。
    サクッと読めて。個性が出てて、多面的。
    要するに、面白い。
    この『その他の危険』も名だたる作者揃い。
    この夏の身近なとこにある。みたいな…
    ぜひ“アンソロジー“の恐怖を体感して欲しい。

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    2026年08月04日
  • 死体埋め部の回想と再興

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    「死体埋め部の悔恨と青春」の続編。
    『死体埋め部』というあり得ない設定ながら、織賀先輩の明るさと強引さに導かれて段々とサークル活動のような形になっていっている。この続編ではついに合宿で北海道に遠征している。ところがそこは埋め部、ただの合宿では済まなかった。

    違法な闇の活動でありながら、どこか青春のような雰囲気すら漂うのは、二人のキャラクターや関係性によるものか。
    織賀先輩の磊落さ、一方で学生生活はきちんとしていて埋め部の活動にも無駄がない。
    祝部は、元は織賀に引きずられる形で埋め部の活動に付き合わされ、織賀を楽しませるために死体を巡る謎解きを始めたはずなのに、いつの間にかその活動も織賀との交流も必要なものになってきている。

    この続編は前作の「あの日」以前のエピソードが2編と、「あの日」以降の、織賀が不在の場合と織賀がいる場合の2パターンのその後が描かれている。
    個人的にはやはり織賀がいるパターンが良かったが、狂気が見え始めて、どちらにしても織賀先輩と祝部の未来は明るいものではないだろうと思わせる。

    『面白いことあるかな』
    『ありますよ、沢山』

    二人の形は少々変わり、大学生活も終りを告げようとしているが、それでも二人は闇の道を行く。後日談にもそんな予感があって、暗い話のはずなのにこのまま埋め部サークルが続いて欲しいとも思ってしまう。

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    2026年08月01日
  • 最後の一行 white

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    4本とも読みやすくスルスルと読めた。
    ゼリーに満たされてが一番良かった。
    人魚の骨を拾いに往くの最後はゾワッとしたが嫌いじゃない。

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    2026年08月01日
  • 病に至る恋

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    「恋に至る病」のスピンオフ短篇集。本編とは違う人物にスポットを当てた話もあって、主人公以外の人体はブルーモルフォの事をどう見ていたのか、など客観的視点から楽しめる。
    親の目線から見ても特別に感じられていた景。
    彼女なりに悩んでいたのかな。
    本編の深みが増すので、セットでオススメしたいです。

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    2026年07月28日
  • そうだ、君を憎めばいいんだ 愛と殺意と七つの条件

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    ネタバレ

    マッチング競作。かわいそうに、魂が小さいね。女の子は街にたくさんいる。みんなに人生がある。カードゲーム。プロモカード。偽物。姫。
    亡妻回想録。盗聴。私は呪い。アンチの恋。ハロウィンの夜。飲み会。君を憎めばいいんだ。

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    2026年07月28日
  • 教科書には、載せられない!? 君に綴る5つのパロディ

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    ネタバレ

    ごんぎつね
    良パロディだった
    すぐに火縄銃撃とうとする探偵兵十はいい味出してるし、しっかりと ごん、お前だったのか も決めてかつ余韻もいい

    鼻→髭
    ごんぎつねは続きものパロディだけど、こちらは全体のモチーフパロディ
    これも出来が良かった
    鼻が長すぎる人はファンタジーだけど、髭が伸びすぎる人はちょっとありそうなラインで良い

    山月記
    続きの妄想
    李徴は結局獣の本性に抗えなくなったとする本来のラストが好きだからどうしても蛇足感
    こんな李徴は嫌だ みたいな話

    吾輩は猫である
    オチは読めてた
    気味が悪かった

    山椒大夫
    現代日本で人買いが発生して現実味があるのは宗教施設っていうのはそうかもなって感じ
    パロディというか、いつもの恩田陸のオマージュ作品
    山椒大夫抜きにして面白かった

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    2026年07月26日
  • 君の地球が平らになりますように

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    6話からなる恋愛短編集。
    地下アイドルが主人公の話と、映研の二人の話が好き。
    斜線堂さんの主人公は、汚いいやらしいところも包み隠さず描かれていて、全部は無理でもどこかしらで必ず共感できる部分があるところが魅力だと思う。
    あととにかく文章が好みで、個人的にとても読みやすい。
    「全ての物事を良いように捉えるトラのフィルターが、私に魅力の濡れ衣を着せていた。」とかすごいなほんとに。

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    2026年07月23日
  • 本の背骨が最後に残る

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    ネタバレ

    表題作が良かった
    本が紙ではなく人であり、一冊一つの物語しか持ってはいけない中で十の物語を抱えた人の本が美しく壮絶で隔絶した一冊として描かれており楽しめた
    短編集で、基本的に出てくる女性は美しい。だけど美しさには理由があると言うか、単なる外面の美醜だけではなく覚悟が決意が執着が彼女達を美へと祭り上げるし美しさは腐肉のようにまとわりつくもの達を呼び寄せる
    ただ私は欠損系に美を見出せないので作者がそれらを如何に美しく描いてもそこに感嘆の溜息を漏らす事は出来なかった。短編集を読んだと言うよりは個展を観てきた気分刺さる人には強く刺さる腐りかけの果実のような濃い甘い匂いがする一冊でした

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    2026年07月20日
  • そうだ、君を憎めばいいんだ 愛と殺意と七つの条件

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    この二人の競作の聞いた時点で、ある程度覚悟してたけどやっぱり傷ついた。
    ままならない感情に振り回される少女達が可哀想で悲しい。
    どれもしんどいけど『場外戦』が一番きつかったな。
    もっと上手く生きて欲しいと思わずにはいられない。
    ただ、書き下ろし2篇にちょっと救われた。
    それにしても面白い試みだなあと。
    同じ七つの条件に基づいて執筆しているはずなのに、こうも違う話になるのか。

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    2026年07月19日
  • 君の地球が平らになりますように

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    世間的に間違った人生でも当人にとっては必要な人生なのだなあ、とぼんやり納得。最終話の「ミューティレーション」が良い感じの補助線になりました。

    自分もニッチな価値観に陥りやすいタイプなので「他人事ではないな」と気を引き締める(今さら)。

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    2026年07月19日
  • 恋に至る病

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    死にたいと思っている人を自殺に導くゲームを作った女子高生と僕の話

    ラスト4行を読んで鳥肌がたった。斜線堂さんの文章はパリッと清潔で大変読みやすい。その教科書のような文章で人を自殺に導くのは正義と謳われるとつい信じそうになるね。いやぁえぐられたわ…

    2025年映画化。人間を死に向かわせるのは、究極的には希望。歪んだ理論でどこからが嘘か分からない。いわゆる"恋"を期待すると度胆を抜かれる

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    2026年07月18日
  • 最後の一行 white

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    最後の一行で見方が変わる、というほど変わらなかったかなあ。どの一行だろうと考えてしまうくらいには。
    「ゼリーに満たされて」謎の生物との交流がかわいくてほっこり、と思いきやって感じでおもしろかった。最後の怒涛の情報開示で見え方が変わりました。
    「人魚の骨を拾いに往く」人魚が題材な段階で嫌な話になるんだろうなと思ってたけど、想像より嫌な終わり方でゾッとしてしまった。そんな再会は望んでないじゃん…。
    「次はあんたの番だよ」法月綸太郎シリーズは読んだことないので急に出されてもちょっと話に入り込めなかったな。怪談と刑事物の組み合わせは好きなのでおもしろかったな〜とは思うのですが。手が込んでてすごいなーと。
    「ひび割れ」ブラックに勤める人の思考に心当たりがありすぎて嫌な気持ちになりながら読みました(褒めてます)。解像度の高さすごい。ラストそうなるのは当然の帰結ではあるよなと思いました。

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    2026年07月18日
  • 恋に至る病

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    本編を読み終えた時より、あとがきを読み終えてからのが混乱。
    これは「病に至る恋」の方も読んでみないと。

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    2026年07月17日
  • 恋に至る病

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    「青い蝶(ブルーモルフォ)」のシステムが完成されてる。本当に叶えたい人だけが最後までたどり着けるというのも納得。大体は途中で目が覚めると思う(面白そうだけど痛いのは嫌)。
    サイコパス気味だけど、宮嶺のおかげでなんとか正気を保って至れたけど、ラストまで読むと彼も取り込まれてしまっていたのかな…この先どうやって生きていくんだろうと心配になる。
    「病に至る恋」も合わせて読みたいね。

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    2026年07月14日
  • 恋に至る病

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    ネタバレ

    3.5
    スラスラ読めて2日で読み終わった。



    最後の消しゴムの意味がはっきりと分からなかった。いじめの始まりは消しゴムを取られたことだったけど、いじめさえも景が始めたのことだった?そうだとすると、刑事の推測通り宮嶺は景に利用されてたってことで…
    でも、もし景が本当に宮嶺のことを好きなら、小説に出てきた、好きな人から消しゴムを貰えば両思いになれるっていうおまじないを信じて景が勝手に消しゴムを取ったのかなとも考えられるし…

    筆者のコメントから、どっちと考えるかは読者次第って感じだったけど、私は刑事の推測が合ってるんかなって思った。

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    2026年07月12日