サディスティックでグロテスクでファンタジー⟡.·*.
私はこれを怪奇幻想耽美嗜虐小説と名付けます
はじめましての斜線堂有紀さん(わたしと同じ名前!)は7編の短編集。
一番好きだったのは
『痛妃婚姻譚』
麻酔の技術がない世界で、手術を受ける者の痛みを肩代わりする【痛妃】。患者と痛妃は互いに首に着けた「蜘蛛の糸」と呼ばれる器具で痛みを分け合う。
病院の裏に建つ「城」で毎夜 行われる舞踏会。
耐えられない程の痛みを受けながら 優雅に舞う痛妃たち。その日の舞踏会の主役となった痛妃に贈られるのは紅い椿。百日通して紅椿を手にした痛妃は城から出る権利を得られる。
輝くほどの美しさと、痛みを感じさせない優雅な佇まいで九十九日に渡って赤椿を手に入れた石榴。石榴に【百夜通し】を達成させる為に彼女を飾り立てる絢爛師の孔雀。
石榴の百本目の赤椿がかかった舞踏会の夜。嫉妬に狂った痛妃が 石榴に仕掛けた罠とは…。
痛妃たちのドロドロでグログロのバトルかと思ったらさぁ!
痛妃と絢爛師の許されない悲恋の物語ってさぁ!!!
好きっ
「私と踊れ、孔雀」「私が全てに耐える為に。この身の地獄を夢とする為に」
石榴 かっこよーーー好きーー♡
他の章のあらすじをお知りになりたい方はぜひ yukimisakeさんのレビューへレッツゴーなのです´▽`)ノ
『本の背骨が最後に残る』の十
『金魚姫の物語』の憂
そして『痛妃婚姻譚』の石榴
この三人の女性は 痛みが強ければ強いほど、死が近づけば近づく程に内面からの美しさが増す感じです。
『死して屍知る者無し』はタイトル秀逸。
死の恐怖から逃れたいという集団心理?の怖さかな〜と思った。死という概念を無くして 人は転生してまた生きると信じている。しかし、あぁぁ、なんという恐ろしい終わり方。光から闇に落とされる。
「人間が転化しないなら、この果てない闇の先にはなにがあるのだろう」
『デウス・エクス・セラピー』
ユキの好きな精神病棟系。読み始めは映画の『シャッターアイランド』的な展開だと思ってた!本当に狂っているのは誰か?みたいな。 え?へ?まさかそんな話だとは…。『死して屍』とは対照的な物語だと感じた作品。闇から救う男。でもその先にあるのは光ではなく。そりゃ嗜虐嗜好のある人にいたぶられながら死ぬのは嫌だが。
『ドッペルイェーガー』
人に言えない秘密を持った人が、社会に溶け込んで生きていくのは大変だ。それが他人から見れば「異常者」と呼ばれる類のものなら尚更でしょう。嗜虐嗜好の持ち主の桂樹はある方法で 誰にも迷惑をかけずに自分の欲を満たしていたが…。
これが一番痛い話だったなぁ。
痛い痛いとは聞いておりましたが、読んでいる間中 何度「痛たたたたー!」と叫びそうになったことか。いんや、そんな可愛い叫び声じゃ足りないな(なにが)。『ドッペルイェーガー』のケイジュは
「い、いだい。ひ・・・・・嫌だ嫌だやめてやめて!助けて、助けてーっ!やだーっ!あああああああああ!!!」って絶叫してたもんな、、、。
痛た疲れました。いや、痛たお腹いっぱいでした(どういう状態)
ご馳走様でした。