あらすじ
ミステリ若手筆頭格の二人が全霊で競うところを、見たくないですか?
現在最注目の二名がプライドをかけて競作!?
テーマは「あなたへの挑戦状」
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
なるほど。“挑戦状”ってそういう意味か。
なんと更に高度な事をしてたんですね。
それで、こんなストーリー書けちゃうんですか。
しかもちゃんと面白いし。
はー、やっぱ作家さんって凄いわ。
斜線堂さん推しだけど、どっちの作品も好き。
お二方の持ち味が滲み出ているし、ちゃんと“人間”を描いてくれてるから良い。
これを期にもっと阿津川さんの作品を読みたいと思った。
巻末の執筆日記もめっちゃ面白かった。
作品完成までの過程を書いているだけなのに、なんでこんなに面白いの。
人間味溢れる斜線堂さんの日記で思わず笑ってしまった。
阿津川さんの日記もまた違った面白さがあって、夢中で読んだ。
小説じゃないのに!笑
Posted by ブクログ
「互いに敬愛していたことを示す根拠」としての2篇の中編小説。
面白い‼︎
「あなたへの挑戦状」の意味に気づいた時、思わず声が出てしまうほど驚いた。
付録から読んでしまうと面白さが半減してしまうので順番を守って良かったと思った。
Posted by ブクログ
自分にも解けないか、考えながら読んでいたがタイトルはそういう意味だったのか!と挑戦状を開封して驚いた。
著者2人のほかの作品は未読だけど、両方のファンは垂涎ものだと思う。執筆日記にはやみね先生と松原先生の競作(いつも心に好奇心!)の話が出ていて、同世代かも…!と思うとわくわくした。
Posted by ブクログ
阿津川辰海『水槽城の殺人』
水槽の館だなんて、何だかあの『中村青司さん』が建てた館のようでワクワクする。
刑事の川村のキャラクターが面白くて、川村をシリーズで見たいと思うくらいに好きになってしまった。鯖江の存在も面白くしている。
斜線堂有紀『ありふれた眠り』
初めての斜線堂さんの本だったけど、読み始めてすぐに「好きだ」と感じた。
心情が詳しく書かれているので感情移入しやすい。他の作品も読みたくなった。
そして、いよいよ挑戦状を開ける。
読者にこんな楽しみをもらえるなんてありがたい。ドキドキしながら開封すると、そういうことか!!この発想は面白すぎる〜。本はこれだから楽しくて最高だ^_^
昨日まで読んでいた『1984 年』で引きずっていた衝撃も、このワクワク演出のおかげで落ち着いてきた。
本作と挑戦状だけでも十分満足したのに、最後に「競作執筆日記」を読むことができる。この本はどこまでサービス精神旺盛なんだろう。
作家さんがどうやって1つの作品を執筆していくか、産みの苦しみは想像していた以上だった。
そして、阿津川さんの日記の一文に引っかかる。
『通勤電車は読書が捗る』と書いてある。
え!?通勤電車ってどういうこと?作家さんがどこに通勤するの?と思って検索すると、そこには驚愕の「兼業作家」と書いてあった…。
これだけの天才が普通に日中は別のお仕事をされていることにも驚いたけど、これだけの作品を一体いつ書かれているのか?ということにも驚きっぱなし。
阿津川さんは実は双子なのでは?作家の阿津川兄と、サラリーマンの阿津川弟。毎日情報を共有しながら、たまに入れ替わる。そんな空想が止まらなくなる。
そして、私の考えた結論。
「阿津川さんはやっぱり天才」
作品、演出、日記すべて合わせると★5では足りない。★8
ミステリー好きにはたまらない1冊だった。
Posted by ブクログ
あなた=読者 のいつものパターンかと思いきや、まさかの阿津川先生×斜線堂先生のお互いの挑戦状だったんですね。
各々の作品のみでしたら★3かも。お互いに挑戦するという、ありがちな競作本ではなかったため★4。巻末の日誌のようなお二人の備忘録が読み応えありました。これで★5。
テーマだけ相手に与えて、それで書いてもらう。騙されました。とても素敵。この競作方法、ぜひ他の作家さん同士でやってほしい企画です。(もちろん、此方のお二方ぐらいの仲の良さは必要かもしれないが。)
館三部作など、阿津川先生の作品を読んでいつも思うことは、阿津川先生の性格の根っこ部分は大変優しい方なんではないでしょうか。水槽城でも端々に感じました。
Posted by ブクログ
阿津川辰海×斜線堂有紀の競作「あなたへの挑戦状」。なんて豪華な競作なんだろう。
作家それぞれが自分では解けないが最高に面白い謎を互いに用意し挑戦する。
読者への挑戦状と思って読んでいたから読み終えた最後にこれが明らかになって、これはすごい!面白い!と改めて思いました。
お互いに自分の得意とする物語の構成にきちんと謎を落とし込んで尚且つ面白い極上の物語を完成させる。
本当にすごいしワクワクする読書体験をさせてもらいました - ̗̀( ˶'ᵕ'˶)b
最後におふたりの競作執筆日記が書かれているのも嬉しい
Posted by ブクログ
やはり斜線堂先生の文体が好みであると再認識。とても読みやすい。
しかし、なんといっても作者の2人がこの作品の話が持ち上がったときに、青い鳥文庫のお祭り作品である『いつも心に好奇心!』を思い浮かべたと言うところが尊い、いや、てえてえ。
巻末の執筆日誌も面白い。
Posted by ブクログ
・個人的に、タイトル買いした人は先に
"挑戦状"を読んでコンセプトを理解してから
読むとタイトルにがっかりしないと思う。
※"挑戦状"を先に読んでも読むのがつまらなく
なるネタバレはない。
『水槽城の殺人』
・物語の展開には関係ないが「ハンカチ」につい
て。文章では「ポケットの中」、挿図では「死
体横に落ちている」と相違している気が。
(一読しかしていないので間違えていたら
ごめんなさい。)
『ありふれた眠り』
・犯人当てミステリではないが、心理描写がいい
・文章が非常に読みやすく、登場人物の心の機微
がよく伝わる。
・『競作執筆日記』がまたいい。著者の執筆に至
るまでが本人の日記形式で綴られていて作家の
人間味が溢れている。作品に込めた思いや
構成、タイトルの説明もあって理解が深まる。
Posted by ブクログ
終始ワクワクする作品だった。
どう感想を書こうにもネタバレにしかならないのが悔しい……!
初版で買えたので袋とじの仕掛けが楽しかった。
執筆日記も素敵だった。
本にギミックがあるってめちゃくちゃ面白い!
楽しい作品でした!
Posted by ブクログ
斜線堂先生の本が好きで手に取った。
前半の阿津川先生の話は名前が似ている雰囲気で混乱したが、すっきり解けるザ・ミステリーで後味が良かった。後半の斜線堂先生のお話はこれまた大好きな系統だった!!!!!すべて読み終わったあとこの本のコンセプトを知り、なんて面白いことをしてらっしゃるんだろう!!!!!と感激した。
Posted by ブクログ
阿津川辰海と斜線堂有紀がお互いに事件の謎を提示してその解答をお互いが作り上げる競作を有名な2人がするという贅沢な本があっていいんでしょうか笑
阿津川辰海の水槽城は館シリーズを彷彿とさせる特殊な建物の時点で期待が高まっている中、ここの中に犯人と被害者がいる、とかこの2人は犯人ではない、など読者が謎を解いていく上で解決のサポートが行われているからこそ絶対に解いてやろうと思いました。3回くらい読み戻しながら考えていい線までいけましたが私は名探偵にはなれませんでした!笑
斜線堂有紀のありふれた眠りは、美術を志す人が設定になっていて、美術科を受験したことのある自分からしたらテンション上がらないわけないですね。
謎解きの複雑さから言ったら正直こちらは比較的簡単に感じましたがまとまりが綺麗で終わり方が爽快さも感じられて、殺人事件なのになんだか読んでいてさっぱりとした気持ちになれました。
あとがきにこの競作にあたる上での作家2人の試行錯誤の様子も掲載されていますが、2人も行き詰まって友達や小説を読んだりして悩むんだなあと思いました。
どうやって小説を構成似ているのかや、勉強のために参考にしている作家の本など、プライベートなところまで覗き見できて贅沢でした。2人の読んだ本を私も追いたいです!
Posted by ブクログ
二人のミステリー作家の共作という良さが詰まった小説。「挑戦状」ってそういうこと!と納得しました。
どちらの話も面白いし、二人ともまじで天才。ミステリー愛をバシバシ感じる素敵な小説でした。
Posted by ブクログ
本屋さんでタイトルと表紙に惹かれ、競作とは知らずに購入。そして競作というものを知らなかった自分にとって未知数で、十分に満足できる作品でした!
「水槽城の殺人」では、城の構造を上手く利用した本格ミステリー。登場人物も色濃く、ハラハラしながら読める作品です。ただ少し文章が難しかった(..;)
「ありふれた眠り」では、ある兄妹を取り巻くミステリー。距離のある歪な2人の繋がりを読み進めたくなりました。謎や事件がシンプルだからこその衝撃が大きかったです。
そしてこの作品の醍醐味である袋とじ。読んだ瞬間に鳥肌がたちました。まんまと手のひらの上で踊らされていたとは!!作品だけで終わらない作品だなと思いました。日記も、お2人の執筆の様子が想像出来て非常に面白いです☺︎
Posted by ブクログ
あなたってわたし(読者)じゃないのね!?
というのが一番のびっくりポイントでした笑
2人の作者ミステリーが1冊で読めるのはよかったです。
個人的には斜線堂さんの爽やかなエンディングが好きでした。
巻末の執筆日記は、さすがミステリー作家だけあって、色んな作品を知ることができて読み応えありました。
ありふれた眠りというタイトルを知って、一番に思ったのが『ありふれた祈り』って作品面白かったよなあ、だったので最後に出てきてテンション上がりました〜
Posted by ブクログ
2人の著者による短編ミステリー!
一方は密室トリック、もう一方は人物の人生観をエクストリームしながら事件に至った想いを考える。
とても面白かったです。
Posted by ブクログ
巨大な水槽の建物での密室。犯行後に寝た犯人。2つの作品ともめちゃくちゃおもろくてよかった。
競作というのがあまりわからなかったため、あなたへの挑戦状というタイトルから「さあ読者よ、この謎を解いてみろ」と言われたような感じがして、頑張って謎を解くぞと思いながら読み進めていたから、最後のあなたへの挑戦状を見た時「?」となった。そして作者同士で謎を相手に挑戦状として渡し、それを完成させた作品を今まで読んでいたのかということに気づいて、作家はこれほどすごいのかと感銘。
また2人の作品を作るにあたっての日記も書かれていたのもとても良かった。作家はこのように作品を作るのかと尊敬させられた。
Posted by ブクログ
謎は割とシンプルだったけど2作とも面白かった!特に有紀さんのが好きかな
後書きで日記?までついていて、作者のお二方のことを知れた気がしてよかった
Posted by ブクログ
23/9/16〜30
面白かった
阿津川辰海は、各章冒頭でヒント?があって楽しい
斜線堂有紀は、兄妹の日常ミステリーかと思いきや、突然の死体でびっくり
被害者にはあまり同情できない点や、最後がほろ苦い点など、1冊の共作としてまとまっていた
挑戦状が読者向けでなかったので驚いた
制作日記も、それぞれの先生の制作のくせがわかって楽しかった
阿津川辰海をいくつか読んでいたから手に取ったけど、斜線堂有紀は『Jミステリー2022 FALL 』のみ。audibleにあったし、『廃遊園地』聴いてみようかな
Posted by ブクログ
2部作。てっきり読者への挑戦状かと思いきや……。
付録とまったく同じものが後ろのページに印刷されているので、なんのために付いているのか分からなかった。
トリックは凝っていて面白かった。しかしそんなに上手くいくかな? という疑問は最後まで捨てきれない。トリックの壮大さとしては前半の作品、事件の納得感は後半の作品が強い。
Posted by ブクログ
やっていることとしては面白いのだけれど、なんとなく内容が小粒な感じで物足りなかった。いっそ人数増やしてもっと短編でだしても良かったのではないかな。ただ起点は本人ではないのに作品は作者らしさが出るのはやはり面白いと思った。
Posted by ブクログ
水槽城の図がなかなかイメージしにくくて、思ったように読み進められず‥トリックもなんだかストンと納得できなかったなー。
でも挑戦状のアイディアは面白くて新しくて、そういう事か!と驚き。
作者のファンならばたまらないかもしれない。
Posted by ブクログ
阿津川辰海さん「奇怪な城の密室殺人」
斜線堂有紀さん「死体と眠る犯人」
挑戦状の内容もその返しもすごい!
前者は各章の前に読者に挑戦するようなヒントがあり意気込みましたが、はい、やっぱり解けませんでした。
でもあの名探偵のアレは絶対誰も予想できないはず!
後者は目立たない兄と目立つ妹の話。兄は人を惹きつける才能に溢れた妹を嫌い、距離を置いているが…。兄妹の想いが切ない。
Posted by ブクログ
2人の作家がお互いに「挑戦状」を出し合い、小説で答えている。
読者への挑戦ものは稀によく目にしますが、こちらは作家同士でやってみたという感じですね。
付録やタイトルでワクワクさせていただきました。
謎とお話は突飛でなく、「解答」として十分に成り立つものだと思います。
読者を楽しませるというより、挑戦者に応えるのが第1目標……という理解でいいのでしょうか?
仲のいい2人のやり取りが1冊の本に相成った、という体ですかね。
私はどちらの作家さんも初読だったのですが、お好きな方には垂涎ものなのではないでしょうか。
Posted by ブクログ
256ページまで読んでから、封筒を開けて「あなたへの挑戦状」を、でもなんか変だな?ここから何を挑戦されるんだろう?わくわく
という感情が読み進めるうちに見事に、ね。
お見事。
そういうことかー!
エンタメってこういうことだな。
Posted by ブクログ
これは、お互いの作者が謎だけ出してそれを元に作った話。
"水槽城の殺人"は割と本格的で難しかった。
"あれふれた眠り"はすれ違う兄妹の心情が分かりやすく読みやすかった。
Posted by ブクログ
面白かった。
・水槽城の図面をみて一番初めに気になった「上の階から下の階へ向けて窄まる形状」が、まさにトリックに利用されていて、納得度が高かった。
・斜線堂有紀氏の話は、推理しながらというよりは手を引かれるがままするする読み進めた。
千百合、俺はいつまでもお前を待っているからな。
しかし、そのあまりのストレートさにふと疑問が湧く。この本、『あなたへの挑戦状』ではなかったのか?
自分は初め、あなた=読者 であろうと勝手に思い込んで本書を手に取った。もちろん、ミステリ読者の端くれとして、自分の先入観には人一倍気を遣っている。これってミスディレクションなんだろうか?あなた=読者とは限らないのではないか?一応考えてみるも、確信には至らずひとまず読み始めた。そして、阿津川氏の章を読み、なんだ「あなた」はやはり読者だったか、と油断した。
斜線堂氏の章まで来て、読み始める前の疑問を、改めて思い出す。まあふつうにミステリとして推理の余地はあったが、これって読者への挑戦状とあえて銘打つようなものだろうか?
謎が残ったままに読み切ったところで、挑戦状が開示され「あなた」とは我々ではなかった、と判明する。
いやなに、勝手に自分へ向けた作品だと思い込んだこちらが悪いのだが、これは、うれしい驚きというよりは、寂しさが勝ってしまった。
ああ、そうだよね、もう、それならはじめから期待させるようなこと言わないでよね、うん、まあ、わかってたけどね。などと無意味に強がってみせる。
あとがきで、『読者への挑戦状』が話題にのぼっていたので、制作側も意図的だったんでしょう。
・あとがきの共同日記に登場した、はやみねかおる先生と松原秀樹先生の共著『いつも心に好奇心(ミステリー)!』は自分も思い入れのある作品だったので、なんだか懐かしく嬉しかった。
Posted by ブクログ
表紙を捲ると、まず袋綴じが出てくるのですよ。
まぁ~ワクワクしますね。
読み終わったら中を見て下さいとの事。
仕掛けにやられた感じです。楽しい!
Posted by ブクログ
あなたへの挑戦状
著:阿津川 辰海 著:斜線堂 有紀
ミステリ若手筆頭格の二人が全霊で競うところを、見たくないですか?現在最注目の二名がプライドをかけて競作!?テーマは「あなたへの挑戦状」
この推奨文わくわくしませんか?阿津川辰海氏と斜線堂有紀有名作家の夢の競演しかもそれがミステリーなんて最高ですよね。本書にはそれぞれの作者が執筆した中編2編からなっており「水槽城の殺人」「ありふれた眠り」が収録、2作品を読み終えた後、読者への手紙が封入されており、それを読むと!あっと驚く大どんでん返しが待ち受けています。
「水槽城の殺人」は文字通り水槽が建物を分断している奇抜なホテルで起こるある意味不可能密室殺人事件で各章の冒頭に星降り山荘の殺人の様に作者からのヒントが記載されています。それを基に奇想天外なトリックを解いて事件を解決に導きましょう。
「ありふれた眠り」はある兄妹が遭遇したホテルでの殺人事件、犯人は直ぐ逃げ出せる状況で有ったにも関わらず。なんと!自身が〇した遺体の傍で一晩眠りについていた!なぞの犯人心理とは?異常者か?性癖か?それとも何らかの理由でそうせざるを得なかったのか?二人の兄弟がなぞ解きに挑戦!!どちらもさすが両雄が執筆しただけの事がある良作です、特に私は「ありふれた眠り」が好きで、お互いを意識して何ともぎくしゃくして、素直になれず、嫌悪感さえ抱いている兄妹(特に兄)ですが、最後は何とも物悲しい兄妹愛が描かれおり、良質な読後感が得られます・・そして封入されている2通の手紙を最後に見ると、この本の真の仕掛に驚く事になるでしょう。ああなたはこの挑戦受けて立ちますか?勝敗の行方は2通の手紙を読み終えた時明らかになる事でしょう!
2人が仕掛けたトリックに是非挑戦してみては如何?
願わくばあなたが金槌でない事!
あなたが寝ている横に〇体が無い事!
をお祈り申し上げます。