斜線堂有紀のレビュー一覧

  • 私が大好きな小説家を殺すまで

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    とても残酷で、とても美しい、小説家と少女の物語。
    彼と彼女に起きたことは、きっと小説家なら誰にでも起こりうることなのでしょう。
    文体はとても読みやすく、気づけばスルスルと読み進めていました。
    しかし物語としては美しいけどもうちょっと気をつけなよ、と思わざるを得ないw

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    2024年10月16日
  • 楽園とは探偵の不在なり

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    2人以上を殺した人間の前に即座に天使が現れ、地獄に引きずり込まれてしまう…という設定の世界で、連続殺人事件に探偵が挑むミステリ。
    登場人物が所々不自然な台詞回しをする点と、「2人以上殺すことはできないのに、どうやって⁈」という謎の解決策に驚きがあまり無い点と、「探偵の不在」が楽園である理由が解らない点が気になった。
    登場人物の姓が覚えやすいのは好印象です。

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    2024年10月07日
  • 夏の終わりに君が死ねば完璧だったから

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    感情や想いの価値はどれだけなのか。
    人間・人生の価値とはどれだけなのか。
    死に3億という価値があるならば生とはどれだけの価値なのか。

    中学生が愛するということの価値をどう表現するのか…
    なるほど、そう来たか。

    終わり方も良かったな〜。
    あの金額の意味はロマンティックなあれであって欲しいな。
    いやきっとそうだろう。

    この作品を読んで、人の色々な価値観みたいな物を考えました。
    はたして今の自分の価値は?(ビジネス書的な話ではなく)

    「私の人生は生まれた時から、きっと正解なんて用意されてなかったんだ。何を選んだって全て間違いだった。こんな絶望的な人生が、ここにある」

    何か考えさせられる一文

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    2024年10月04日
  • 禁断の罠

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    名だたる作家さんたちの短編集。読みやすい。サクッとサラッと。斜線堂有紀の短編(所謂バカッターの話)が今まで読んだ著者の長編と雰囲気がずいぶん違い皮肉が効いててとっても良かった。

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    2024年09月29日
  • ミステリ・トランスミッター 謎解きはメッセージの中に

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    感想
    スマホ以前。どうやってやりとりしてたのだっけ。そんな疑問から始まる謎解きミステリー。メッセージの中に隠された思い。どう読み解くか。

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    2024年09月24日
  • 詐欺師は天使の顔をして

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    ネタバレ

    一世を風靡した霊能力者の子規冴昼が失踪して3年。「雪を見てくる」そう言って出て行った相棒を待ち続ける要の元に、冴昼から3年ぶりに連絡が入る。指定の公衆電話から教えられた番号に電話をかけると見知らぬ場所に出た。行き着いた先は超能力者しかいない世界で、冴昼は殺人の容疑をかけられているのだという。冴昼を取り戻すため、要は事件を調べ始める…。
    冴昼が異世界転移者としてさまざまな世界を放浪することになってしまい、それを相棒の要が追いかけるという話。行く先で仕方なしに謎を解く。設定が突飛で面白いと思った。
    要の謎解きとともに2人の距離感も大きなポイントで結構好きな感じだった。要にとって冴昼という存在は唯一

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    2024年09月10日
  • あなたへの挑戦状

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    これは、お互いの作者が謎だけ出してそれを元に作った話。
    "水槽城の殺人"は割と本格的で難しかった。
    "あれふれた眠り"はすれ違う兄妹の心情が分かりやすく読みやすかった。

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    2024年08月07日
  • ミステリー小説集 脱出

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    ネタバレ

    【収録作品】
    「屋上からの脱出」 阿津川 辰海
    「名とりの森」 織守 きょうや
    「鳥の密室」 斜線堂 有紀
    「罪喰の巫女」 空木 春宵
    「サマリア人の血潮」 井上 真偽

    「屋上からの脱出」中学の天文部仲間の結婚披露宴。招かれた一ノ瀬は、十年前の合宿のときに、ここにいる6人が屋上に閉じ込められた事件を思い出す。
    「名とりの森」小学生のタネチンは友だちのノキに名とりの森に誘われる。そこは立ち入り禁止で、夏至から十日の間に入ると、帰ってこられなくなるという言い伝えのある場所だった。
    「鳥の密室」魔女狩りの狂気。監禁されていた「魔女」が塔から消え失せる。
    「罪喰の巫女」罪人の罪を喰らうという巫女の噂

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    2024年08月03日
  • ミステリー小説集 脱出

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    脱出をテーマにした5つの短編集。始めの「屋上からの脱出」が1番この本の趣旨に合ってたよう。少しホラーも混じっていたし、作家さんの得意分野も楽しめた。

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    2024年08月02日
  • 禁断の罠

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    斜線堂さんは現代の病理を描くのが上手いなぁ。本人ですら本当の自分の姿を知り得ないこともある。米澤さんの作品はミステリーとしても読み応えがあり、淡々と続く語り口なのに人情にあふれ、感嘆。とても好きだった。

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    2024年07月28日
  • ミステリー小説集 脱出

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    短編集。
    私の思い描いていた「脱出」より、より広義な意味での脱出がテーマだったかな…。
    阿津川辰海さんの屋上に閉じ込められて…というのが最も私の思う脱出に近かったんだけれども、途中何だか策略が読めて、冷めてしまった感がある。
    もっとこう、皆が脱出に向けて一丸となってという話が読みたい。

    織守きょうやさんの森から出られなくなる話は好み。なぜか名前を思い出せなくなってしまうという設定と、真相は分からないがなぜ森が人を離してくれなかったのかその理由を面白く感じた。
    私にとって森は神秘的だが恐ろしい場所でもあるので、森に囚われるという話は結構ドンピシャだった。

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    2024年07月15日
  • あなたへの挑戦状

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    ネタバレ

    面白かった。

    ・水槽城の図面をみて一番初めに気になった「上の階から下の階へ向けて窄まる形状」が、まさにトリックに利用されていて、納得度が高かった。

    ・斜線堂有紀氏の話は、推理しながらというよりは手を引かれるがままするする読み進めた。
    千百合、俺はいつまでもお前を待っているからな。
    しかし、そのあまりのストレートさにふと疑問が湧く。この本、『あなたへの挑戦状』ではなかったのか?

    自分は初め、あなた=読者 であろうと勝手に思い込んで本書を手に取った。もちろん、ミステリ読者の端くれとして、自分の先入観には人一倍気を遣っている。これってミスディレクションなんだろうか?あなた=読者とは限らないので

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    2024年06月22日
  • ミステリー小説集 脱出

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    斜線堂有紀の「鳥の密室」は斜線堂らしい痛さを十分感じさせてくれ、インパクトの点からダントツで忘れられない。
    「屋上からの脱出」は定番の紐付きトリックではあるが、男女間恋愛の微妙な結末が面白い。
    織守きょうやの「名とりの森」のファンタジーミステリー感は、名前さえ忘れてしまう異世界からの脱出というテーマが面白い。最後の友達との邂逅は後味の良い結末だった。

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    2024年06月18日
  • ミステリー小説集 脱出

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    想像していたミステリーとは違ったけど、ジャンルが幅広くて、自分では絶対に選ばないジャンルを読むことができたので良かった。

    阿津川辰海「屋上からの脱出」★★★★★
    学園ものミステリー。
    自分の好きなミステリーで、やっぱり阿津川さんは面白かった。
    学校の真冬の屋上に閉じ込められるスリルもあり、最後の1行まで楽しめる。さすが阿津川さん。

    織守きょうや「名とりの森」★★★★★
    ジャンルはホラーなのかな?
    没入感が高く、ゾッとするセリフが上手い。何度も驚いた。普段読まないジャンルだけどすごく面白かった。

    斜線堂有紀「鳥の密室」★★☆☆☆
    魔女狩りの拷問の様子が辛かった。
    人が身体的に苦しんでいる様

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    2024年06月16日
  • 私が大好きな小説家を殺すまで

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    遥川の言葉の意味や気持ちが汲みきりにくい箇所がある。ただきっとそれはこの物語が梓の一人称であり、彼女が味わった気持ちなんだろう。遥川サイドの視点も描いたものがあれば見てみたい。きっと同じ事実に対しての見え方が異なるであろうと思う。
    余談だが、なんとなく旧エヴァのアニメ版のシンジとアスカのような関係性が連想された。

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    2024年06月17日
  • ミステリー小説集 脱出

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    「屋上からの脱出」阿津川辰海
    「名とりの森」織守きょうや
    「罪喰の巫女」空木春宵
    「鳥の密室」斜線堂有紀
    「サマリア人の血潮」井上真偽

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    2024年06月15日
  • 夏の終わりに君が死ねば完璧だったから

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    辛いことに溢れた人生に一瞬で鮮やかになったような気がする話。嫌な人が沢山出てくるけど、その分いい人の優しさとか思いがひしひしと伝わった。

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    2024年06月15日
  • ミステリー小説集 脱出

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    バラエティに富んだ脱出ミステリー短編。
    サマリア人の血潮、の記憶喪失且つ閉鎖空間という
    シチュエーションが良かった。
    正直他はあまり好みではなく、、

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    2024年06月09日
  • 私が大好きな小説家を殺すまで

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    話題の本だったので一気読み。
    面白かったけど、評判が相当よい理由はどこなのかな?
    この本だけにある特別な何かはあんまりなかったように思う。

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    2024年05月28日
  • 楽園とは探偵の不在なり

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    人を2人殺した人間は天使によって地獄に落ちるという特殊設定の元で、天国の存在を確かめに孤島を訪れた探偵が遭遇した「起こるはずのない連続殺人」の謎を解くという趣向のお話。単行本出版当時の各種年間ミステリランキングの上位に入ったようで、確かにこのタイプの作品を好きな人は一定数いそうな気はする。
    だけど個人的にはいろいろ詰めが甘い印象のほうが残った。例えば悪天候でもないのにすぐ現場に来ようとしない警察の設定ってどうなのだろうか。地獄に落ちたことになった後で現世に戻ってきた人はいないんだから、地獄の存在なんて現世の人間が勝手に想像しているにすぎないのでは?天国の存在確認を主人公の行動指針に据えているこ

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    2024年05月26日