中山七里のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
うわーーーこれ面白かった。
一気に読んでしまったよ…目がしぱしぱする。
創作への情熱を思い出すような内容で、結構えげつないことも書かれてたけど、不思議と背中を押された感覚があった、ものすごく。
私はインプットもアウトプットも両方不足してるから、とにかく描きたいし、何か見たい、読みたいって思った。
読んで良かった…近年のやる気不足を吹き飛ばしてくれる内容だった。
こんななけなしのやる気、出してもしょうがないし、才能もないから…って思うけど、それをバネに「悔しい…見返してやるーーー!!」っていう気持ちを教えてもらった。
それはほんとに大事な気持ち。
悪いものもプラスに変換していきたい!
この本なかったらただダラダラしてただけだと思う。
読んだ今の情熱を忘れたくないな!!
インプットアウトプットしまくるぞ!! -
Posted by ブクログ
現在の社会を象徴しているような小説。
情報化社会の便利さに隠れた負の部分を、とても表現していたと思う。前日まで、自分の正義を、振りかざしていた普通の人たちが、何か一つでも踏み外すと、瞬く間に糾弾される立場になるということ。一瞬に情報は広がり、もちろん殺人など重罪は論外だけど、会ったこともない顔も知らない数えきれない人たちからの非難で、命の危険さえも感じられる状況、本当に怖い。
ある日突然、大学生の息子が、ストーカー殺人を犯して自らも自殺した疑いがあると、警察が家へ訪ねて来た。そしてその直後から加害者家族という立場になり、出版社の週刊誌の副編集長であった志賀倫成は、逆に取材される立場となり、生活が一変した。加害者家族であるとはいえ、息子を失なってしまった悲しみに浸ること、反論さえも許されない、不特定多数の人たちから糾弾される立場になってしまったのだ。もちろん被害者家族に至っての苦しみはそれ以上の想像できないほどのものだろうが。
最初こそ、色々な周囲の人からの感情に飲み込まれ、自分を見失いかけていた志賀は、やがてその状況に甘んじるだけでなく、あまり面と向かってこなかった息子が本当に殺人を犯したのか、息子の本当の姿を知りたいと 独自に行動していく。
途中までの内容はとても辛かったけれど、結末まで読んで、良かったとホッとした。これは小説だしと言ってしまえば、それまでだけど、やはり、生身の人間どうし、ぶつかり合うことはしんどいけれども、血の通った付き合い方が大事なのだと思う。 -
Posted by ブクログ
カインはアダムとイヴの長男だが、神は弟のアベルを可愛がったため妬んでアベルを殺害した。そのカインがタイトルになっている。そして刑事犬養シリーズ5作目である(切り裂きジャックの告白、七色の毒、ハーメルンの誘拐魔、ドクター・デスの遺産の順)。私はタイトルに拘るので、タイトルだけで面白いと思ってしまう。
中山七里さんの切り裂きジャックの告白とは似て非なる事件が起こる。被害者は10代。犬養隼人が高千穂明日香と犯人を追う。中山七里さんの作品は動機、手法、機会がきちんと描かれているところが気に入っている。更に専門的な見聞も取材により現実的でリアリティが高い。
なぜ10代ばかりが犠牲になるのか?臓器移植で誰にメリットがあるのか?カインは誰なのか?そう考えながら読み進めた。
犯罪を繰り返す事は、綻びを増やすことになる。このあたりも中山七里さんの構成らしさが出ている。
日本だけでなく、世界との比較をする事は、医療だけでなく、経済も法律も同じだと思うのである。これから日本は益々グローバル化が進んでいく事だろう。そんな潮流に日本丸は沈まずに航行していくことができるのだろうか?
決して共産主義者ではないが、私欲のためだけに人生を送る人たちに未来はないと思うのである。正直に正々堂々と生きていくことが、生き辛いのは理解できる。だからといってごまかす人生は、あまりにも残念だと思うのである。 -
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ゴミ屋敷や死体の発見された部屋のハウスクリーニング-特殊清掃を行うエンドクリーナが扱った事例を4本集めた本だが、死体が発生する強烈な臭いの描写が何とも凄かった.オーナーの五百旗頭と新入社員の秋廣香澄、社員歴の長い白井寛が依頼物件を扱うが、関口麻莉奈が母との生き方の違いで「みんな滅びろ」と書き残して孤独死する「祈りと呪い」.社員の女性を私的に部屋に招いて優雅な生活を楽しんでいた伊根欣二郎が、浴槽で死んでいた「腐蝕と還元」では物件オーナーの娘との接点から事故原因が判明する.白井の学生時代のバンド仲間が死体で発見された「絶望と希望」では、ボーカル担当だったみかろんこと山口美香が突然売れ出した曲の出所を探る白井の執念が素晴らしかった.「正の遺産と負の遺産」では遺産分割協議で揉める三姉妹と家政婦の行動の中に違和感を感じた五百旗頭の直観が冴えていた.鑑定に携わる氏家京太郎のアドバイスが随所で光っているのが楽しめた.
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『ラスプーチンの庭』
中山 七里 (著)
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### **あらすじ**
中学生の娘・沙耶香を見舞うため病院を訪れた警視庁捜査一課の犬養隼人は、沙耶香の友人である庄野祐樹という少年と出会う。長い闘病生活の末、突如自宅療養へと切り替え退院した祐樹だったが、1カ月後に急死。告別式に参列した犬養は、遺体に奇妙な痣があることに気付く。さらに、同じ痣を持つ女性の自殺遺体が発見され、事件は一気に動き出す。捜査を進めるうちに浮かび上がるのは〈ナチュラリー〉という民間医療団体。主宰者の謎めいた存在と、団体設立に隠された真の狙いとは――?
先進医療と民間療法、その光と闇を鋭く抉る社会派医療ミステリー。衝撃の結末が待ち受けるシリーズ最新作!
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### **感想**
刑事・犬養隼人シリーズ第6弾となる本作は、先進医療の限界と民間療法の闇をテーマにした社会派ミステリーです。単なる医療ミステリーにとどまらず、医療を取り巻く倫理や利権、そして患者や家族の苦悩がリアルに描かれていました。
私自身、過去にアレルギーの悪化に伴い、親が調べた漢方(おそらく民間療法の一種)を試したことがあります。しかし、結果は散々なもので、それ以来、科学的根拠のない治療法には懐疑的な立場を取っています。ただ、私の場合は命に関わる病ではなかったため、冷静に判断できましたが、もし重篤な病を抱えていたとしたら、精神的に追い詰められた状態で民間療法にすがってしまうことも十分に考えられると思いました。
一方で、科学的根拠がない療法であっても、精神的な支えとなり、前向きな気持ちを持てるのであれば、必ずしも否定すべきではないのかもしれません。しかし、そこに法外な医療費や悪質なビジネスが絡むと話は別です。前作で扱われた子宮頸がんワクチンの問題と同様に、「100%万能な治療法はないが、最も有効な手段を選択すべき」という基本原則が、利権や商業主義の前で歪められてしまう現実があります。先進医療も民間療法も、どちらも「治る可能性」を求める人々の希望と絶望の狭間にあるものだと痛感しました。
医療とお金、そして人の生死に関わる選択――今回のテーマは非常に考えさせられるものでした。シリーズを通して、犬養が直面する社会問題の重みが増しており、今後の展開もますます気になります。 -
Posted by ブクログ
『カインの傲慢 刑事犬養隼人』
中山 七里(著)
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### **あらすじ**
臓器を抜き取られ、傷口を雑に縫合された遺体が都内で相次いで発見される。司法解剖と捜査の結果、被害者は皆、貧しい環境で育った少年たちであり、最初に見つかった一人は中国から来たばかりの少年だったことが判明する。
彼らはなぜ犠牲になったのか――臓器売買、貧困、非行少年……複雑に絡み合う社会問題の裏に潜む真実とは。
孤高の刑事・犬養隼人と相棒の高千穂明日香が、衝撃の事件に挑む! 社会派×どんでん返しの人気警察医療ミステリシリーズ第5弾。
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### **感想**
シリーズ第5弾となる本作では、貧困から非行に走る少年たち、そして彼らが自らの臓器を売るという衝撃的なテーマが描かれています。臓器売買はシリーズ第1作でも詳しく扱われましたが、今回はさらに中国をはじめとする国際的な臓器売買の実情にも踏み込んでおり、非常に考えさせられました。
病を抱える娘を持つ犬養は、刑事としての倫理観と父親としての感情の狭間で葛藤し続けます。彼の揺れ動く姿は、本作でも印象的に描かれており、読者としても深く感情移入せずにはいられません。
需要と供給という言葉で片付けるにはあまりに過酷な現実。ドナーとレシピエントをより適切に結びつける仕組みがあればと考えさせられる一方で、命が関わる取引には大きなリスクと莫大な費用が伴うという資本主義の厳しさも浮き彫りになります。
今回も非常に重いテーマを扱いながら、読者に問題提起する巧みな構成はさすが中山七里作品。社会派ミステリとしての完成度が高く、読後にさまざまな思いが巡る一冊でした。 -
Posted by ブクログ
はじまりは、うわ…グロっ!!っでした。そうそう、最初入手したのは「ヒートアップ」でこの作品の続編に位置づけられている作品ですが、皆さんのレビューからこの「魔女は甦る」から読んだ方がいいと思ってバタバタとこちらの作品も入手したという経緯もあります。
さて、ストーリーは元外資系薬品会社の研究員桐生がその研究所の近くで、見るに堪えない無残な姿で惨殺されているのが発見されます。主な捜査関係者は槇畑刑事、その上司の渡瀬班長、そして生活安全課の宮條刑事…そして厚労省の七尾麻薬取締官、そうそう、あの古手川刑事は新人刑事としてちょっこっと登場します。現場からほど近い地域で嬰児誘拐事件も発生し、両事件との関係性を調べる中、被害者の恋人美里が槇畑刑事に接近する。彼女の目的と、事件の真相は??
「…人が憎悪の呪縛から逃げられない限り、魔女はいつでも何度でも甦る」
いや…ドキドキと読む手が終盤に向かって加速しました(笑)。だけど、なんともいえない曖昧なエンディングでした。続編の「ヒートアップ」では、すっきりするんでしょうかね??でも、被害者の桐生も、そして宮條刑事の抱えてきた、過去も紐解かれますがかなり読んでてしんどい…けど、私的には、読み物としてキライじゃないですが、中山七里さんの作品の中では、異色な印象を受けました。次、「ヒートアップ」読みますっ! -
Posted by ブクログ
『ドクター・デスの遺産』
著者:中山七里
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### **あらすじ**
「死ぬ権利を与えてくれ」――命の尊厳とは何か。安楽死の是非とは。
警視庁にひとりの少年から「悪いお医者さんがうちに来てお父さんを殺した」との通報が入る。当初はいたずらかと思われたが、少年の真剣な声に捜査一課の高千穂明日香は耳を傾け、犬養隼人刑事とともに少年の自宅を訪ねる。そこでは少年の父親の通夜が行われていた。少年の証言によると、見知らぬ医師が父親に注射を打ったという。しかし、少年の母親はその事実を断固否定する。
やがて、同様の事件が次々と発生。日本では認められていない安楽死を請け負う「ドクター・デス」の存在が浮かび上がる。果たして彼は“死を望む人々の救い手”なのか、それとも――。
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### **感想**
本作は“どんでん返しの帝王”と称される中山七里さんによる、社会派医療ミステリー。実在した安楽死を実施した医師、ジャック・ケヴォーキアンをモデルにしており、「安楽死」という重いテーマを軸に展開されます。
日本では合法とされていない安楽死ですが、もし自分の家族が耐えがたい苦しみに直面していたら、自分はどんな決断を下すだろうか。法律と家族の命、どちらを優先すべきなのか。本作は単なるミステリーとしてだけでなく、読者に倫理的な葛藤を突きつけ、深い問いを投げかけてきます。
犬養隼人シリーズ第4弾としての面白さも健在で、刑事として犯人を追い詰めるスリルと、人としての葛藤が絡み合うストーリー展開が見事。事件の真相が二転三転するサプライズもあり、最後まで息をのむ展開が続きます。
どんでん返しの妙、社会問題を取り入れたテーマ性、そしてスピーディーな展開。どれを取っても中山七里さんらしい一冊で、シリーズを一気に読み進めたくなる魅力が詰まっています。 -
Posted by ブクログ
この表紙ってどうなんでしょ?正直なところ後でいいかな!って、ずっと積んでたのがこの作品です。
秋山史親を火災で亡くした妻の景子と子供の雅彦、太一は、住む家もなくし史親の義父夫婦の家に身を寄せることに…。義父は秋山善吉、大工の棟梁で工務店を自営しており、妻の春江がそれを支えている。善吉じいさんは昔気質の頑固者であり、景子も雅彦も苦手意識があったが、新たな生活をはじめたことで次々に勃発する家族の問題に、善吉じんさんが立ち上がる…。一方、火災の出火原因に疑問をもった宮藤刑事が秋山家を訪ねることに…。
読後、善吉じいさんが好きになること、間違いなしです!!表紙も、私の中でレベルアップしました♪火災の真相は、やっぱり??って思えましたが、もうね…中山七里先生、この作品シリーズ化してくれないかな?過去に遡って、善吉じいさんの人となりとか生き様とか…ちょっと期待しちゃいます。 -
Posted by ブクログ
ハーメルンの誘拐魔 刑事犬養隼人
中山 七里 (著)
### あらすじ
“どんでん返しの帝王”が放つ、社会派ミステリ!人気シリーズ第三弾!
少女を狙った前代未聞の連続誘拐事件。身代金は合計70億円。捜査を進めるうちに、子宮頸がんワクチンにまつわる医療界の闇が次第に明らかになっていき――。孤高の刑事が完全犯罪に挑む!
### 感想
刑事犬養隼人シリーズ第3弾、今回も非常に面白かったです。
本作は、子宮頸がんワクチンの副反応による障害と、それに苦しむ親たちの心の叫びを題材にしています。警察小説でありながら、社会派小説でもあり、さらにミステリーとしての完成度も高いのが中山七里さんの魅力。今回も、その持ち味が存分に発揮されていました。
中山七里さんの作品は、社会問題を巧みに取り入れ、読者に考えさせる要素が多い点が特徴的です。本作も、単なるサスペンスにとどまらず、医療の問題や正義とは何かを問いかける内容になっており、読後に自分なりに掘り下げて考えたくなる作品でした。エンターテインメント性と社会的テーマの融合が見事で、シリーズを追うごとにその魅力が増していると感じます。
次回作も楽しみにしています。 -
Posted by ブクログ
マスコミの報道部は大変だと思います。
新人の主人公の成長していく姿が自然であり、どんでんもあり、大変満足いきました。
解説が池上さんな所も良かった。
マスコミは人の不幸を娯楽にする怪物なのか。
葛飾区で女子高生誘拐事件が発生し、不祥事により番組存続の危機にさらされた帝都テレビ「アフタヌーンJAPAN」の里谷太一と朝倉多香美は、起死回生のスクープを狙って奔走する。
しかし、多香美が廃工場で目撃したのは、暴行を受け、無惨にも顔を焼かれた被害者・東良綾香の遺体だった。綾香が“いじめられていた”という証言から浮かび上がる、少年少女のグループ。主犯格と思われる少女は、6年前の小学生連続レイプ事件の犠牲者だった……。
マスコミは、被害者の哀しみを娯楽にし、不幸を拡大再生産する怪物なのか。
多香美が辿り着く、警察が公表できない、法律が裁けない真実とは――
「報道」のタブーに切り込む、怒濤のノンストップ・ミステリ。
※この作品は単行本版『セイレーンの懺悔』として配信した作品の文庫版となります。