中山七里のレビュー一覧
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単独で麻薬密売ルートを捜査していた刑事が、銃殺された。
専従班として指名されたのが〈県警のアマゾネス〉と渾名で呼ばれている、身長180センチ、化粧っ気なし、独身。ショートボブで無駄に美人。
千葉県警刑事部捜査一課警部、高頭冴子。
その事件を目撃したのが、8歳の猛。
猛の証言により、銃撃犯にたどり着いた途端に、警察殺しの濡れ衣を着せられた冴子は、猛と二人で、逃亡したところは、意外な場所だった。
息もつかせぬ展開で、ようやく解決。
冴子が猛に
「一日も早く忘れろ」と言うと
猛が
「警察官になって、絶対また会いにきてやるからっ。憶えてろっ」
猛が大人になつて、警察官になり、再会する場面が想 -
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ミステリーというより、障害者スポーツを通した、主人公のスポ根の物語(笑)
スポーツもののベタな展開には弱いんです。
わかっていても、最後、熱いものがこみ上げます。
さらに、本作は犬養刑事Vs御子柴弁護士。これまた面白い。
陸上200Mでオリンピックを狙っていたアスリートの沙良は、幼馴染の泰輔の運転する車に轢かれ、左足を切断。オリンピックへの道が絶たれます。
しかし、泰輔は謝罪もないまま、何者かに殺害されてしまいます。
犯人は沙良?
沙良の家族?
目標を失った沙良ですが、パラリンピックに出場する目標を見つけ、レース用の義足を発注し、トレーニングを開始します。
義足の費用はどこから?
泰輔に -
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幼稚園青春ミステリー?
物語は新人の幼稚園教諭、喜多嶋凛が神室幼稚園に赴任というところから始まる
子供に翻弄され一癖二癖もある親御にも振り回されつつも色々な問題を解決に導き周りからの信頼を得ていく
だがある出来事がきっかけで物語の様相がガラリと変わり...
個人的にはラストの事件の真犯人というどんでん返しよりも、牛との出会い、お遊戯会、ぷーちゃんの流れからの命の尊さや周りからの信頼を得ていく流れが好きだった
園児特有の純真無垢さからくる言動は時に残酷で時に助けられ、物事の本質は大人よりも子供の方が心得ているのではないだろうかというのをこの小説を通じて感じた
気分的に落ちる場面もあるが -
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原発に対するメッセージ性が強い物語
東野圭吾の「天空の蜂」を思い出します
東日本大震災と原発事故を下敷きとした社会派サスペンス
東日本大震災の5日後に発生した殺人事件。しかし、加害者の邦彦は被害者の淳一とともに、原発で働いていた人物。家族ぐるみの付き合いをしていたにもかからわらず、なぜ邦彦は淳一を殺害したのか?
そして、邦彦は一度逮捕されながらも、逃走
その逃走先は?
サバイバルのように、邦彦が向かう先は?
あまりの展開にちょっとやりすぎ感を感じます。邦彦は不死身ですか?(笑)
一方で、徐々に明らかにになる邦彦の半生、原発の作業実態、淳一の過去
これ、ちょっと重い
とはいえ、このベタなス -
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作者の映画へのこだわりが感じられる物語
ミステリーとしては、ありがちな展開ですが、映画作りの熱い想いを感じられる物語です。TVドラマ制作をちょっとこき下ろしていますが、それはご愛敬ということで(笑)
映画製作の現場をそのまま経験できるような展開です(笑)
伝説の映画監督の大森が「災厄の季節」を映画化
しかし、幹事会社のプロデューサーがいろいろ口出し、配役変更と、さまざまな軋轢を生みます。
そんな中、撮影中に事故が..ありがちな事故、事件?
その真相は?
犯人は?
映画は無事作成できるのか?
といった展開です。
冒頭にコメントしたとおり、ミステリー色はイマイチですが、映画への熱い想いが心打た -
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新任幼稚園教論視点で描かれた作品。
保護者と園の関係があまりにも歪で、保護者会の要求も滅茶苦茶で正直「うわ~…」って思いました。
これが現実にあったらと思うと心底ゾッとする。
幼稚園教論になったばかりの凛先生。
保護者との関係で波風立てないよう穏便にやり過ごそうとする園に対し、歪んだ現実に折り合いをつけることが出来ない真っ直ぐな性格。
…これ、我慢してやり過ごすのもストレスだし、話の通じない相手に対応するのもすごくエネルギーを消耗すると思う。
色んな価値観があるけど、子どものことを真剣に考えて動いてくれる先生は本当にありがたい。
作中では「こぶしの中 爪が突き刺さる」が1番好きでした。み