中山七里のレビュー一覧

  • 鑑定人 氏家京太郎

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    中山七里さんは非常に読みやすく、現代小説を語るには外せない作家のようなので再度手にした。
    シリーズものが多いとウルトラマンさんに教えて頂いたがこちらも例に漏れず。

    犯人が典型的なサイコパスで自身の死刑判決などには興味が無く、別の個人的理由で3番目の殺人と言われている案件に対しての弁護を依頼してくる。
    徹底したキャラ作りが面白い。

    犯人に暗い過去があるような作りも好きだが、この位振り切っている構成も好みだという事が分かった。
    民間の鑑定所はまだまだ少ないのだろうか。テーマの目の付け所が良い。

    「護られなかった者たちへ」のようなシリーズもあれば、このようなエンタメ司法ものも書けてしまう。相当な多作の作家だと聞いていたが納得だ。
    このシリーズも追って行きたい。

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    2025年07月02日
  • テロリストの家

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    公安のエリートがある日突然現場から新人でもできるような事務作業を押し付けられる。
    不満に思っていたら自分の息子がテロリスト容疑で捕まってしまい、公安としての自分と父親としての自分に苦難する話。

    そこまで話の起伏がないと思ったが、最後はそういうことだったかー!となった。
    また、家族感と仕事感、外国人労働、テロと、様々な問題を題材にしていて多少考えるキッカケになった。

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    2025年07月02日
  • ラスプーチンの庭 刑事犬養隼人

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    第六弾。社会派医療ミステリーね。
    シリーズものの新しいのが出るたびに最初から読み返していたら時間ばかりかかるが、まぁ急ぐ意味もない人生だから良しだな。
    医療ミステリーの中に生と死の葛藤が描かれていてとても考えさせられる素晴らしいシリーズだ。
    やはり出来れば新譜が出る度一気読みがおすすめだ。再読によりどんどん良さが出てくる。
    相棒は明日香、娘は沙耶香、女の気持ちは分からない犬養隼人、しかし男の嘘はすぐにみやぶる。

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    2025年07月05日
  • 特殊清掃人

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    孤独死を迎えた悲惨な部屋の特殊清掃人を取り巻く悲喜こもごも。事件とまでいかないあれこれに鋭くかつふんわりとかかわる五百旗頭のスタンスがカッコいい。パトレイバーの後藤隊長のようです。
    相変わらず特殊清掃の描写は食欲がなくなるエグさですが、話のメインはそこよりむしろ遺品の整理などを巡って起こる故人の感傷へ思いを馳せる、悲しくも優しい心情かなと思いました。
    普段の中山七里作品のようなどんでん返しや畳み掛ける展開なんかとは趣向の違う作品です。が、それが逆に特殊清掃人というキャラとしっくり合っていました。

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    2025年07月01日
  • 七色の毒 刑事犬養隼人

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    犬飼シリーズの短編集。
    私はあまり短編集は好きではありませんが、どの作品も短編でありながらどんでん返しが最後にはあって、どれも密度の高く読み応えのある作品ばかりでした。

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    2025年06月28日
  • ラスプーチンの庭 刑事犬養隼人

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    刑事犬養シリーズです。ここの前まで読んでいて、しばらく読んでませんでした。最初にエピソードに出て来た、グーちゃんとユーちゃんが関わってくるんだと思って読んでたのに、途中ですっかり忘れてて、最後になってそうだった(汗)となりました。

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    2025年06月28日
  • 鑑定人 氏家京太郎

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    また新シリーズが誕生した。
    中山七里が書くテーマの一つに「無謬性の問題」がある。「テミスの剣」では警察(刑事)と裁判所(判事)を対象にそれを描いた。今回は科学捜査を担当する科捜研の無謬性にスポットを当てるため、民間の鑑定センターとして自ら独立した氏家京太郎というキャラクターを主役にしたのだと思う。刑事などの警察官よりも科捜研の方が確かに無謬性の妄信に陥りやすそうだ。「科学」という単語が間違いのないイメージに繋がりやすいのだろうか。しかし分析・鑑定を行うのが神ならぬ人間である以上、そこに誤謬は発生する。司法判断にしろ科学鑑定にしろヒューマンエラーは起こり得ると考え、組織やシステムを過信しないことが重要だ。
    これからの世の中は生成AIが色々な場面で活用されることになる。人間ではなくAIが判断するようになれば無謬性の問題は解決するのか。否、そうではない。今後AIが進化してもハルシネーションは起こり得るし、高度化すればするほどその誤謬を人間が検知するのは困難になる。手塚治虫のマンガや映画「ターミネーター」のようなAIに人類の未来を握られるような世界にはなってほしくないものだ。
    ちなみに本作では「ヒポクラテス」シリーズの光崎教授や「逃亡刑事」の高頭冴子が登場する。中山七里作品ではよくあるシリーズ横断キャラクター登場がまた楽しい。

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    2025年06月23日
  • ドクター・デスの遺産 刑事犬養隼人

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    女心を読むのが苦手な犬養シリーズ第4段。
    安楽死に関するお話し。
    日本だけで見れば駄目だけど、紛争地域ではどうか、ワールドワイドに考えると矛盾に葛藤を覚える。
    そして最後はどんでん返し。さすが中山七里先生。







    この小説を読んでいるさなか、
    同期の友達が脳出血で倒れた。そんなことあるか、目しか動かせないで寝たきりだって。悲しい。

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    2025年06月28日
  • カインの傲慢 刑事犬養隼人

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    貧困と臓器売買という大きな社会問題に切り込む。

    陣野と犬養の攻防は見もの。
    ラストで見方が180度、いや120度くらい変わる。

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    2025年06月22日
  • ドクター・デスの遺産 刑事犬養隼人

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    面白かった。

    賛成し難いが、ドクター・デスなりの倫理観があるのだ。そして、そう考えるほど真摯に向き合ってきたし、原体験がある。

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    2025年06月22日
  • 特殊清掃人

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    特殊清掃の仕事を請け負うエンドクリーナーで
    働く3人のそれぞれの視点で綴られる物語。
    亡くなった人の部屋を清掃する中で
    見つけた謎を解いていくミステリーの側面もあり
    長編ではないけれど読み応えがありました。

    人は亡くなると物体として扱われ、
    肉は腐るし、虫は湧く…
    なんとも言えない切なさを感じました。
    作品の中で知り合いだった人の亡くなった部屋を
    清掃する話があるけれど
    個人的には1番印象に残る話でした。

    大切な人がもし孤独死した時に
    その現実を受け止められる自信は正直ないけれど
    亡くなった人の想いを尊重して
    その人のことを忘れずにいることが
    大事なのかな。

    改めて、特殊清掃の仕事についても
    知れる作品で読んでいて興味深い内容でした。
    人の死体から感染症の脅威もあるということに
    びっくりしました!

    今後も核家族化や高齢化による孤独死が
    増えていくのが予想できるので
    こういった仕事の需要が増えていくと思うと
    複雑な気持ちになります。


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    2025年06月21日
  • 護られなかった者たちへ

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    善や悪と割り切れない切なさを感じる。どんな仕事にも時間やコストの制限はあるものの、自分の仕事でもその先にあるものにも想像を働かせなければと思った。

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    2025年06月21日
  • 秋山善吉工務店

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    昭和の下町の胆っ玉親父を中心にしたホームドラマといった内容で中山作品としてはかなり異色の存在ですが、こんな作品も描けるのかと感心するぐらい良くできています。
    そして、爺さんだけでなく婆さんもなかなかの人物でした。
    昭和の価値観バンザイ!

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    2025年06月20日
  • 復讐の協奏曲

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    本書は2020年に刊行された中山七里さんの弁護士・御子柴礼司シリーズ5巻目。
    最近の中山七里さんの物語は私的にはどれもけっこうハズレなんですが、この御子柴シリーズは主人公の過去があまりにもすぎて、世の中を穿っているかのような、それでいて真理を突いてくる外連味がかなり強烈なスパイスになっている。それがこの過去を背負う主人公と絶妙にマッチしていて、そこが読者にとって癖になる=読む手が止まらないというシリーズになっていると思う。

    今回は御子柴の秘書が事件の犯人として起訴されるという内容で、これ、いったいどうやって法廷で闘うのか興味津々でどんどんページを繰っていった。また、今ではけっして珍しくないが、刊行当時はその視点は社会派としてよい着眼点といえたSNSの問題点を扱っているのも、ふむ、ふむ、だった。

    ただ裁判の最後はちょっと物足りなかったかな、という気持ちは否めない。そこが★ひとつ減った理由だ。

    この本を積読リストに入れた当時はこのシリーズの最終巻だったのだが、今調べるとこの次の6冊目が刊行されているようだ。★ひとつ減らしたものの、御子柴の外連味にまた触れたい私がいるのも事実。次回作も愉しみだ!

    ====データベース=====
    私の仕事は無罪にすることで、
    真相を明らかにすることではない。

    30年前に少女を惨殺した過去を持つ弁護士・御子柴礼司。
    事務所に〈この国のジャスティス〉と名乗る者の呼びかけに応じた800人以上からの懲戒請求書が届く。
    処理に忙殺されるなか、事務員の洋子は、外資系コンサルタント・知原と夕食をともにした。がしかし、
    翌朝、知原は遺体で見つかり、凶器に残った指紋から洋子が殺人容疑で逮捕された。
    洋子の弁護を引き受けた御子柴は、洋子がみずからと同じ地域出身であることを知り…….。

    一度心に巣くった獣は、簡単に消えはしない――
    めぐる因縁そして〈復讐〉の結末は!?

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    2025年06月18日
  • 境界線

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    東日本大震災を発端にしたこれまでになかった切り口の話。

    被災した行方不明者の戸籍が奪われて、利用される展開は、新しい考えながら現実味があり、最後まで引き込まれるように読めた。

    本当にこういうことがあったのだろうか?

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    2025年06月17日
  • ラスプーチンの庭 刑事犬養隼人

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    長引く病気から普通診療にもお金がかかり
    貧困につながってしまう。
    治らないと別の診療に望みをかけ
    自由診療やカルト宗教に気が向いてしまうのか。
    結局、貧困から色々と広がっていく。
    自分に置き換えたとき、
    治るためにわらにもすがる思いで変な方向に
    向いてしまうかも、、、。
    こころのゆとりが必要だね。

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    2025年06月16日
  • 彷徨う者たち

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    東日本大震災後の被災地で起こる事件を追う宮城県警・笘篠刑事シリーズの第三作。(『護られなかった者たちへ』『境界線』に続く)

    簡単に言えば第一作目は生活保護の問題、第二作目は被災した行方不明者の個人情報事故の問題、そして今回は仮設住宅から公営住宅への移転に関して、復興を進めたい行政と利権に絡む県会議員、似非NPO団体を巻き込んだ殺人事件だ。

    そこに若手刑事の蓮田(第一作の映画では林 遣都が演じている)の幼なじみ4名の関係が絡んでくる…

    シリーズものは登場人物がかぶっていたりするのも面白さのひとつではあるが、ミステリーの場合はトリックとか大どんでん返しとかで『やられた〜』となるのも面白い。
    しかしこのシリーズは、やはり第一作目の『護られなかった者たちへ』が一番面白かったかなあ。

    なんだかんだ言っても、もしシリーズ4作目があったは読むだろうけど…

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    2025年06月16日
  • ハーメルンの誘拐魔 刑事犬養隼人

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    医療系の社会派ミステリー。名誉、地位、権力、癒着、被害者、加害者、復讐、ベタだけど色々詰まってて、面白い。社会派ミステリー好きだね。おれは

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    2025年06月16日
  • 七色の毒 刑事犬養隼人

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    短編集ではあるけど
    どの話もしっかりどんでん返しがあって面白い話ばかりだった!
    グロ苦手!長編苦手!の人にオススメできるミステリー

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    2025年06月13日
  • 人面島

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    肩に、ジンさんという人面瘡がいる相続鑑定士。主人公はちょっとポンコツな男性だが、ジンさんは毒舌かつ頭脳派。
    島で起こる事件は横溝正史のような世界観。排他的な島民、遺産をめぐるいざこざ、過去の因縁、次々に起こる事件。
    面白かった。最後だけ少しもやもやしたが、読者の想像に任せる、といった感じなんだろうか。

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    2025年06月13日