中山七里のレビュー一覧

  • 作家刑事毒島の嘲笑

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    エンタメとして、ミステリーとして成立させながらも、群衆心理や思想の課題と、自我肥大による犯罪者をぶった斬る。現代社会の扇動的な世論に対して、主語を大きくしないとか、好き嫌いが思想の衣を纏うなど、情報に対するリテラシーの上で大事なことも伝える小説。主人公のセリフで表されたのと同じ作者の矜持を実現した様な小説。
    しかし、思想を嗜好と思考と行動とにを徹底的に理論的に分解して、破壊していく主人公の様は、ある意味でいかなる思想も倫理をも認めない、全てはエゴ?的な危うさも感じ、核分裂により全てを破壊する様な印象もある。作中で原発と揶揄したあだ名がつけられるのも頷ける。それ故に主人公は、法の執行官という役割

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    2025年05月10日
  • どこかでベートーヴェン

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    ネタバレ

    岬洋介の過去が詰め込まれた話。
    中山先生による音楽ミステリーの続編。

    岬がどれだけの才能を持ったバケモノなのか、他の音楽科のクラスメイトと対比させる形で描かれる。
    天才と凡人の間の越えられない壁があることに気づかなければならないなんて残酷だなあ。
    自分はきちんと適所で勇気を持って決断できてるのかな。

    選択すること、諦めることには勇気がいるというフレーズに共感した。決断する勇気の前に、それらと向かい合おうとすることもしんどい事だから、人生選択に幅があるうちに、勇気を出すべきタイミングがあるんだろうなあと思った。

    左手でペン回しとわざわざ書いてあったので、犯人はあっさりと分かった。
    ミステリ

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    2025年05月08日
  • 七色の毒 刑事犬養隼人

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    ネタバレ

    オーディブルにて。

    今回は連作短編集?
    バス事故を起こした運転手、いじめで自殺した中学生、殺された小説家、新婚の中年、認知症のおばあちゃん、性同一性障害の男子、殺された老人。

    法律は行動しか裁けず、殺意の立証は難しい とあり、なるほどなと。今回は殺人教唆とはいかなくても犯人の身近に殺意があり、それが焦点に。

    面白かった。

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    2025年05月07日
  • 夜がどれほど暗くても

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    息子が大学の先生にストーカーをし、先生とその夫も殺し自分も亡くなったと警察から連絡を受けた父親
    週刊誌の副編集長をしていた父親が加害者家族になり、妻にも出て行かれ仕事もうまくいかず、そんな時出会ったのは被害者の14歳の娘だった

    ラストはよかった!

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    2025年05月07日
  • 総理にされた男

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    ネタバレ

    面白かった。
    現実には、政治に興味のない一市民が総理大臣の影武者をするのは無理があるだろうとは思うが、総理大臣も賢いか知らんがただの人間であることを思う。国を動かす力があるとしても、所詮はちっぽけな人間であるのに、人の生死にかかわる判断を進めていかなければいけないとは大変な仕事だと思う。
    政治家には、この主人公の影武者のような、本当に国民を想って物事を進めてくれる人がいてくれたらと願わずには居られない。

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    2025年05月07日
  • 作家刑事毒島の暴言

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    ネタバレ

    相変わらずの毒島先生っぷりでしたが、なんというかそれ以外の部分の七里先生っぷりもまた今回いつにもましており、何度もあちこちで『ンフフムフフフ…』と低い笑い声が漏れてしまいました。
    途中、幻冬舎さんのことだけは実名なんだなぁーと思ったら幻冬舎さんからの出版だし。んふ。
    トドメは最後の一言ですねぇ。
    面白く拝読しました。

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    2025年05月06日
  • 作家刑事毒島の嘲笑

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    2冊続けて中山七里。真犯人は誰なんだろうと思っていたが、今作は本当に分からなかった。逮捕された小物が真の黒幕ではないと言うのは薄々感じていたが、今回は「どんでん返し」と言うことばそのものの結末だった。これだからやめられない、中山七里。

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    2025年05月06日
  • もういちどベートーヴェン

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    しまった〜
    ベートーヴェンには前作があったのか
    (どこかでベートーヴェン)

    ドビュッシーは読んで
    映画も観たのだけど
    岬シリーズがそんなにあるとは
    うかつでした

    天が何物も与えちゃってる岬氏
    実写映画のイメージを払拭するところから
    (某ピアニストのアンチではありません)

    ちょっと「アマデウス」風味もありながら
    でも人たらしの岬くん
    みんなからやっぱりどうしたって嫌われなくて

    身近にいたらどんな感じかな〜
    練習スタジオのドアから覗く
    天生くんみたいに
    私も覗いてただうっとり⋯かもな

    発売当時の時代の雰囲気としても
    これはどうだろう?という部分が少しあった
    (ジェンダー面とか?)

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    2025年05月06日
  • 作家刑事毒島の嘲笑

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     公安刑事とコンビを組んだ毒島先生が、思想への耽溺に自己実現を託した犯罪者たちを十八番の毒舌口撃で追い詰める。

     基本1話完結ながら、事件の根底にいる黒幕を探していくスタイルは前作に続いて健在で、あっと驚くどんでん返しに喫驚した。

     毒島先生に嘲笑されない生き方がしたい。

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    2025年05月06日
  • 秋山善吉工務店

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    まだまだ中山七里初心者だけど、どんでん返しが楽しかった。微妙な伏線を置いていかれるんですよねー。伏線とも言えないようなほんの微かな引っ掛かり。
    表紙が「和」な感じなので思わず珍しく時代物かと思ったけど、時代に取り残されたようなねじり鉢巻に半被姿の工務店の爺さんだった。その印象そのままの登場人物が活躍する。やっぱ濃いキャラのお話だった。

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    2025年05月05日
  • 夜がどれほど暗くても

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    ネタバレ

    息子がストーカー殺人をした上に自殺したという疑いを雑誌の副編である父が翻弄する話。途中被害者の娘とのやりとりなどなんだかびっくりな展開なのだが、一気に読んでしまった。ページ数が減りまくった状態でまだ犯人が出てこずで、結論まで終わるのか?と不安になりながらも最後はあっという間に終わってしまった。

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    2025年05月04日
  • 禁断の罠

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    期待以上でちょっとびっくり。
    期待値がそもそも低かったかもしれないが。

    「大代行時代」と「妻貝朋希を誰も知らない」がよかった。

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    2025年05月03日
  • ハーメルンの誘拐魔 刑事犬養隼人

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    子宮頸がんワクチンの副反応被害と絡んで7人の少女たちが誘拐されるという劇場型事件が発生、警察が翻弄されていく。犯人の目的は何か、犯人は誰か?
    私は、子宮頸がんワクチン問題が起こった時、実際に産婦人科のある病院の管理者をしていた。また小説にでてくる薬害エイズ事件の時は真相究明と被害者救済を求める運動のメンバーだったので一言。確かに製薬会社と医師(学会)と厚生省の癒着の構造などは近似しているのかもしれない。それでも血液製剤の中にエイズウイルスが混入していた(今はない)問題とワクチンの問題を同列に論じることには違和感がある。そもそも全く安全なワクチンや薬剤などはなく(医療そのものもリスクを含んでいる

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    2025年05月03日
  • 毒島刑事最後の事件

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     毒島さんのエピソード・ゼロ。刑事を辞めたきっかけの最後の事件が描かれる。

     前作に続いて、承認欲求が服を着て歩いている者たちの犯罪を、針のように鋭い毒舌で滅多斬りにする痛快さが堪らない。

     しかし、痛快なだけで終わらないのが中山先生だ。見事、術中に嵌っていて震えた。

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    2025年05月02日
  • 中山七転八倒

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    中山七転八倒
    著者:中山七里

    **あらすじ**:
    雑誌連載が10本に減り、焦燥感に駆られながらもブランデーを片手に原稿に向かう――。数々のどんでん返しで読者を魅了する“どんでん返しの帝王”中山七里が、自らの創作の舞台裏を赤裸々に語る爆笑エッセイ。プロットの行き詰まり、編集者とのやりとり、そして時には体を張った執筆の日常がユーモアたっぷりに綴られる。執筆論でありながら、一種の冒険記でもある本作は、創作者ならずとも楽しめる一冊。

    **感想**:
    中山七里さんの作品はこれまでも数多く読んできましたが、今回はフィクションではなく、著者自身の創作の裏側を描いたエッセイということで、ま

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    2025年05月01日
  • 鑑定人 氏家京太郎

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    氏家という新しいキャラクター。
    科学捜査鑑定所という舞台。
    これまでにシリーズ化された登場人物も脇役で登場。
    楽しみどころ満載。
    第二弾も読もう!

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    2025年05月01日
  • 連続殺人鬼カエル男ふたたび

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    ネタバレ

    騙されてなるものか!と意気込んで読んだからか、だいたいは予想ができた。あの殺され方は相当恨まれてるね。最後、仕損じたか…と思ったが良かった。
    唯一、身代わりにされた老人が哀れだった。
    渡瀬警部の蘊蓄がすごいなとそこばかり気になってしまう。
    調べたら最新作の完結編の前に『笑う淑女』を読んだ方がいいらしい…。読むかどうか迷う…。

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    2026年02月12日
  • 禁断の罠

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    えっ凄いな。どれも面白い。
    これは良いアンソロ。

    大好きな斜線堂さんの『妻貝朋希を〜』は、若干暗い気持ちになるけどイチオシです。

    米澤さんの『供米』も良かったなあ。
    相変わらずオチが秀逸で好き。

    結城さんの『大代行時代』は本当に愉快だった。
    冗談みたいだけど、多分、実際にあると思う。
    えっそんな事まで!?という呆れ半分、嫌なもんは仕方ないかーという納得が半分。
    代行して欲しい事の1つや2つ、誰しもあるよねえ。

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    2025年04月29日
  • 作家刑事毒島

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     すっかり毒島先生のファンである。傍若無人で冷酷、口を開けば皮肉や毒舌が飛び出すのでおよそ現実には出会いたくない人物だけど、時折相手へのエールを滲ませたりする人間味がグッと来た。まさに沼な言動。これはトリコにならざるを得ないというもの。

     出版業界を皮肉りまくるブラックユーモアが、「現役の作家さんがここまで書いちゃっていいの?」と心配になるレベル。
     業界の内幕劇が好きなので興味津々で読んだが、誇張はあるだろうけれど、こんなにも魑魅魍魎が蠢いているのか、出版業界⋯
     毒島の針のように鋭い舌鋒が、承認欲求・自己陶酔の権化みたいな出版関係者をバッサリ斬る様は妖怪退治みたいで痛快で、スカッとして気

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    2025年04月27日
  • どこかでベートーヴェン

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    岬洋介の高校時代。

    舞台が私の母の実家に近いので親近感。

    事件よりも、高校生世代の複雑な感情や、努力と才能などの先生の言葉などが心に残る作品でした。

    「全ての人間に自分を理解してもらおうなんて無理だよ」
    「全員じゃなくたっていい。誰か一人でも自分を分かってくれて、感情を共有できる。それで充分じゃないか」

    プロローグとエピローグは前作とつながっているので、合わせて読むことをおすすめします。

    将来や友達関係に悩んでいる高校生には、この作品だけでもおすすめ。

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    2025年04月26日