中山七里のレビュー一覧

  • おやすみラフマニノフ

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    御子柴シリーズが少し重めなので、サクッと読めそうな岬洋介シリーズを。

    「西枇杷島」なんて、マイナーな地名があえて出てきてびっくりしましたが、東海豪雨に言及されてて納得。

    「さよならドビュッシー」のエピソードも出てくるのも、シリーズものならではの楽しみでしょうか。

    謎解きというより、岬洋介のカッコよさが楽しめる作品だと思います。

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    2025年03月24日
  • ラスプーチンの庭 刑事犬養隼人

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    中山七里による「刑事犬養隼人シリーズ」の第6弾。
    このシリーズは毎回重い社会問題を取り上げる形になっているが、今回の問題は民間医療とカルト。なかなかに闇が深い。
    確かに民間医療とカルトはセットになる要素が十分にあり、どちらも信仰がベースにある。そして一度沼にはまると容易に考えが変わることがなく抜け出せない。巻末の解説にも記されているが、安倍元首相の暗殺事件の前に本作が出されたことは予言めいており、とても興味深い。裏返せば宗教団体が起こす異常な事件については何十年も昔から誰もが認識していたにも関わらず放置され続けてきた問題であり、たまたまそのタイミングで中山七里が題材に取り上げたという事だ。

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    2025年03月24日
  • 逃亡刑事

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    千葉県警のアマゾネスと呼ばれる女警部の高頭冴子。評判通りの傍若無人振りにちょっと引いてしまうが、逃亡が始まると、その解決にどうするのかハラハラしてしまった。小さい目撃者を保護しながらの逃避行。逃げた先が大阪のあの地域。昔、出張で知らずに宿泊したことがあるが、早朝の散歩で見た光景を重ね合わせて見てしまう。捕まった先の警察署が群衆に襲撃されるというド派手な演出。追いつ追われつの大活劇。最後の黒幕に納得のストーリーだった。

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    2025年03月23日
  • おやすみラフマニノフ

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    音楽大学を舞台に展開する本格ミステリーで、ピアニスト岬洋介が登場するシリーズの第2作。秋の定期演奏会を控える名門・愛知音楽大学で起こる謎の事件に、臨時講師として赴任した岬が巻き込まれていきます。クラシック音楽の知識がなくても読者を引き込む巧みな構成と、繊細な心理描写が本作の魅力です。

    若き音楽家たちの葛藤や情熱が、音楽という芸術の持つ緊張感や儚さと重なり合い、ページをめくるごとに深みを増していきます。ラフマニノフの美しい旋律が物語全体に流れ、音と静寂、喝采が聞こえてくるような独特の読後感を残します。

    岬洋介の冷静で知的な推理と、淡々としながらも鋭く人間の本質に切り込む姿は、音楽ミステリーの

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    2025年03月22日
  • こちら空港警察

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    題名から想像した話とは違って、署長一人が主人公のストーリーだった。何とも抜け目なく、狡猾で有能な警察官だが良い人なのか?分からない

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    2025年03月22日
  • いつまでもショパン

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    ショパン好きな私はずいぶん楽しませてもらった
    この作品を含め多くの音楽ミステリーを世に排出している作者
    作者は音楽も携わっているのだろうかと、Wikipediaで調べると、全くとのこと
    この知識は何処から
    好きだけで成せるとは思えない

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    2025年03月22日
  • 追憶の夜想曲

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    なんという結末!中山先生あっぱれです。 少年時代に事件をおこした御子柴。彼の贖罪はいつまで続くのだろう。こんな贖罪ができる御子柴は素晴らしいが少年時代の事件を思うと何とも複雑。一度犯した罪はいつになったら許されるのだろうか

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    2025年03月21日
  • 七色の毒 刑事犬養隼人

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    2025.03.15
    それぞれの作品において最後まで流し読みを許さない「犯人当て」の醍醐味を味わえる一冊。それぞれの動機が人間の哀しさを思い知らせる。

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    2025年03月21日
  • 絡新婦の糸―警視庁サイバー犯罪対策課―

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    実際でも起きてそうなストーリー。
    犯人の設定はなくても、SNSで悪気なくデマを拡散したり、誰かを攻撃しているつもりはなくても攻撃していたり、ってあると思う。
    この作者さんのメッセージ性がストレートに出ている作品だなぁ、と思う。

    SNSは見るが見るだけが基本スタンス。
    投稿するのはポジなこと、のみ。
    事実かどうかわからないことは鵜呑みにしない。
    仕事柄SNSとの付き合い方は弁えてると思うけど、改めて情報の取り扱いには気をつけよう、って思いました、っていう謎の戒めモード笑

    2025.3.20
    63

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    2025年03月21日
  • 帝都地下迷宮

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    “鉄道”ミステリーにはあまり惹かれないけど、中山七里作品は読みたい。
    そう思って読み始めてすぐ「お、これ読めるぞ」と思わせるのは流石。
    廃駅鉄の小日向が廃駅跡に居住する集団《エクスプローラー》と遭遇したことから物語は始まる。
    鉄オタ知識と逃走劇の組み合わせは意外と面白い。

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    2025年03月20日
  • 鑑定人 氏家京太郎

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    面白かったです!
    最後犯人は…途中伏線は出ていたのに、わかりませんでした。なるほど…

    真実を覆うために暴力と権力が行使される…

    邪な力に勝てるのは真実だけだ。
    君たちには、その真実を暴き出す知識と技術がある。

    尊い言葉だと思いました。忘れません!
    私も中学生日記はよく知ってますし。

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    2025年03月20日
  • 追憶の夜想曲

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    弁護士御子柴シリーズ2作目!
    まさに追憶…

    ざらーっとした読後感で
    ちょっと沈む。

    中山七里さんの作品だから
    つまらないありきたりな事件で
    終わらないだろうとは思ってたけど、
    こういうことかー…と凹む。

    今作は完全に前作ありきな物語。
    前作を読まなくても楽しめるけど
    より深く楽しむなら前作から♪

    何より前作で謎に包まれてた
    大事な部分が今作で明かされる!
    思わずそこだけ三度読みしたほど。

    被告人は本当に罪を犯したのか。
    何よりなぜ御子柴は不利な材料しかない
    弁護を引き受けたのか。
    後半の畳み掛けから目が離せなくなる!

    一番響いたのはラストのラスト、
    「償うことで人は生きていけるとい

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    2025年03月20日
  • 絡新婦の糸―警視庁サイバー犯罪対策課―

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    ネタバレ

    面白かったです。ネット犯罪を扱うサイバー犯罪対策課に所属する主人公が、市民調査室という、フェイクニュースを流す人物を突き止めようと捜査する話です。市民調査室は何者なのか、目的は何なのか。ネット社会である現代の闇につながる話もあり面白かったです。

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    2025年03月20日
  • おわかれはモーツァルト

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    岬洋介シリーズ。
    さよならドビュッシーが良くて読んでみたかったので今回読みました。
    時代劇レベルのスッキリ感最高!
    希望通りにまとめていただきました^_^
    ありがとう。

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    2025年03月19日
  • 鑑定人 氏家京太郎

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    中山七里シリーズオールスターキャストと言うほどではないにせよ、他シリーズのあの人この人がカメオ出演以上にバッチリ出てきて仕事をする様子が見られます。

    DNA型鑑定が導入された頃、それが如何に盲信されていたか、そのせいで冤罪が生まれたことは『殺人犯はそこにいる』を読んだときに知って衝撃を受けました。本作と併せて再読したい。

    柔和そうな氏家さんだけど、あれほどクセの強い面々とやりあえるのだから決して普通ではない。光崎先生の屈託のない笑顔は私も見たいなぁ。ついでにアマゾネスの女らしい面も。って言うとセクハラになりますか。

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    2025年03月18日
  • 七色の毒 刑事犬養隼人

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    「刑事犬飼隼人」シリーズの短編集。
    短い中では登場人物も限られ、自然と真犯人のアタリもついてしまうのは仕方ないとして、その短さでテキパキ話を進めながらいつもの社会的事象を織り込んだ事件の設定と意外な展開は各話にちゃんと揃っていて、よくできてるなあと感心しました。

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    2025年03月14日
  • 夜がどれほど暗くても

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    週刊文○・新○のようなスキャンダル雑誌とワイドショー的報道に辟易しているので、途中までは非常に暗い気持ちで読み進めて行った。雑誌の売上や視聴率を上げるために、どんどんメディアはエスカレートしているように思う。それに煽動されるように被害者や加害者を叩く大人や子供達。
    主人公の週刊誌の副編集長は分かっていながら、反発する。犯罪者の父親として、ここまで叩かれると会社を辞めたり、引き篭もったりすると思う。被害者の子供と加害者の親として交わることの無い関係が、どんどん濃密に関わってくる。
    殺人の原因に違和感が出てくると、先の展開も読めて来てしまう。ドンデン返しも軽いもので、二人の関係も想像の範囲だった。

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    2025年03月14日
  • 殺戮の狂詩曲

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    殺戮の狂詩曲 弁護士「御子柴礼司」シリーズ
    著者:中山 七里

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    ### あらすじ
    【偽善という言葉から、これほど遠い小説はない】

    高級老人ホームで発生した、令和最悪の凶悪殺人事件。
    好人物を装っていた介護職員の心中に渦巻く邪悪。
    最低な被疑者への弁護を名乗り出た悪評塗れの弁護士・御子柴礼司が、胸に秘める驚愕の企みとは?

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    ### **感想**

    本作は、2016年7月26日に神奈川県相模原市の知的障害者施設で起きた「津久井やまゆり園事件」を想起させる内容となっています。あの事件を初めて知ったときの衝撃と、理解を超えた恐怖が蘇りました。犯行の異常

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    2025年03月14日
  • 贖罪の奏鳴曲

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    弁護士御子柴シリーズ1作目!
    とにかく御子柴がすごいに尽きる。

    言動がキレッキレで、
    御子柴が出てくるたびに
    その思考を覗けるのが楽しい♪

    題材も踏み込んでて
    内容も相俟ってドキドキが増し増し。

    でもこのセンシティブなとこを
    突きに突くのを楽しめるのも
    中山七里さんの魅力のひとつなのかな?
    とも思ってみたり。

    贖罪…
    罪を償うこと…
    刑期を終えれば償ったことになる?
    遺族は許してくれる?

    人の命を何かで償えるわけがない。
    贖罪のあり方について、
    考えさせてくれた本作。

    他シリーズでも毎度大活躍の渡瀬警部の
    魅力は相変わらずたっぷり!

    いろんなワード、台詞が印象的だったけど、
    その

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    2025年03月14日
  • おわかれはモーツァルト

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    ネタバレ

    盲目のピアニスト榊場がマサカの殺人疑い、弁護士が当てにならず絶体絶命の事態に、同じショパンコンクールファイナリストの岬洋介がツアーをキャンセルして駆けつけてきた!コンサート直接共演もあり是非読むべし

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    2025年03月13日