中山七里のレビュー一覧

  • 彷徨う者たち

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    宮城県警シリーズ最終作
    復興とは何か。
    あの未曾有の大災害で護れなかった者、そうではなく護られた者それぞれが何かを失った。表面上だけでない何かを今作の登場人物たちはずっと探しているのかもしれない。

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    2025年03月02日
  • 闘う君の唄を

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    題名でピンときた方は『中島みゆき』通でしょうか。
    中島みゆきさんの名曲『ファイト!』をモチーフに描かれた中山七里さんの小説。
    埼玉県秩父の幼稚園の教諭として着任した主人公がモンスターペアレントやさまざまな問題にぶつかり、困難に立ち向かう姿に感情移入する。また、歌詞からとった各章のタイトルがいい!
    姉妹本として発刊されている『騒がしい楽園』は、本巻に登場する別の幼稚園教諭が主人公であり、サイドストーリーとしても面白い。

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    2025年03月01日
  • 超合理的! ミステリーの書き方

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    特に、小説家になりたい訳では無いのですが、ミステリーが好きで著者はどのようにして物語を組み立てているのか気になったため手に取りました。

    読んでみると『個性や才能は不要』とはあるものの、やはり、才能は必要に思いました。自分が小説家を目指していたら基礎的な守るべきことが詳しく書いてあり、役に立ったのかもしれませんが、読者視点で読むとやっぱり小説家になる人は違うなぁという感想です。著者は「インプットの量」や「ストックの量」に関してよく言及していて、そこが特に納得しました。

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    2025年03月01日
  • 作家刑事毒島

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    噛めば噛むほど。
    だんだんと毒島が癖になります。
    それぞれの話が短編で事件の展開が早くすらすら読めました。
    皮肉と嫌味とほんの少しの本音。それが垣間見えた時に虜になってました。
    続編も読みます!

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    2025年02月27日
  • 鑑定人 氏家京太郎

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    中山七里のとりこになりそう。綿密に考えられたストーリーと人物、台詞ひとつひとつも秀逸。
    ただ、私には困難な言葉、漢字がたくさんあって、調べるのに時間がかかります

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    2025年02月27日
  • 魔女は甦る

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    ネタバレ

    中山七里のデビュー2年前にコンテストに落選した作品ながら、評価が高かったためにデビュー後出版されたものだそう。これがデビュー前の作品とは!ヒポクラテスシリーズ、御子柴礼司シリーズ、カエル男シリーズなどでおなじみの埼玉県警の渡瀬警部、配属間もない古手川刑事、解剖医の光崎教授(名前だけ)が登場するが、渡瀬警部は、今の濃いキャラクターを思えば非常にマイルドで、終始違和感。

    スタンバーグ社のやったことは悪魔の所業ともいうべきものだったけれど、戦時中人体実験を繰り返した七三一部隊などを思えば、俄かに現実めいたものになりゾッとする。それぞれに重い過去のトラウマを抱えた被害者の元研究員、主人公の刑事、そし

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    2025年03月01日
  • 能面検事の奮迅

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    題材はモリカケ問題から。能面検事不破シリーズの2作目だ。モリカケ問題に類似した内容は関係するが、主題ではない。国有財産調整官の安田と学校法人理事長の国有地払下げに疑義があり、それを担当していた高峰主任検事に改竄の疑いがかかっていた。

    そこに最高検の折伏検事と東京地検次席が絡んでくる。その東京地検次席検事は、あの岬検事だ。岬検事と不破検事の組み合わせは、わくわくする。
    東の岬次席検事と西の榊次席検事の対比も面白い。
    不破検事についた新米事務官の総領美晴は感情が顔に出る。不破検事との対比も庶民的で好感が持てて、面白かった。

    真実を追求する不破検事を岬検事がバックアップする。そこには共通の正義が

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    2025年02月25日
  • 殺戮の狂詩曲

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    なんであんな凶悪犯の弁護をお金にもならないのにしたのか、疑問だったけどそういうことだったんだなぁと最後でわかって納得。シリーズをどんどん読んでいくと前に戻って読みたい気になる。前作の時もそう思った。

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    2025年02月24日
  • 恩讐の鎮魂曲

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    ネタバレ

    シリーズ第3弾

    悪辣な弁護士 御子柴がどんどん人間臭くなっていく(褒めている)

    韓国のセウォル号の悲劇を彷彿とさせる
    海難事故からどう展開していくのかと思いきや
    伏線に次ぐ伏線の回収がおもしろい!!
    渡瀬刑事のちょこっと登場も憎い。
    恩師をただ助けたかった御子柴の無力感、焦燥感
    倫子の手紙で少し救われたと思いたい。
    毎回ちょこっと泣かせに来る。

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    2025年02月23日
  • ドクター・デスの再臨

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    ラスト数ページでバタバタっと急展開。やっぱりおもしろいなー、と思った。でもちょっと予想のつく展開だったかな?とも思った。

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    2025年02月23日
  • もういちどベートーヴェン

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    ★3.9くらい
    前作と同じく岬の過去に関する作品だった。そして1作品目の時にも言ってた司法の界隈にいたことがある云々の話。前作を読んだ後だからもう本当にふぁ〜ってなった。最高でした。岬と同じ班の司法研修生全員幸せになってほしい。

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    2025年02月23日
  • どこかでベートーヴェン

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    ★4.0くらい
    こういう作品が大好きだったから嬉しい。御手洗もそうだけど、一作目で既に活躍している探偵(役)の過去のお話が読めるとワクワクするし作品に深みが出るので個人的にすごく好きです。
    岬のことがより好きになるお話でした。ミステリーとしては粗い気もしたけど良かったと思う。お話の終わり方も良い。

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    2025年02月23日
  • ヒポクラテスの試練

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    シリーズ3作目で、これまでの作品が連作短編の形式で会ったのとは異なり、一冊を通して一つの大きな事件を扱っています。
    普段は死者の解剖から真実を明らかにしてゆく光崎教授ですが、こんかいはエキノコックスという寄生虫の変種が感染を広げているかもしれないというパンデミックの危機に立ち向かうことになり、生者を相手にすることになります。
    いつものメンバー以外にも傲岸不遜な態度は変わらず、同じような友人・南条も登場人物に加わっての会話劇は秀逸です。

    古手川刑事と離れて、キャシー先生と共にアメリカで捜査に当たる真琴たちの前で明かされていく真実には思わず目をそむけたくなる部分もありますが、読後感は悪くなく、新

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    2025年02月22日
  • ドクター・デスの再臨

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    七里さん作品の魅力は、どんでん返しももちろんだけど、テーマにほんと考えさせられるところ。
    安楽死。
    尊厳死。
    個人的にはあってもいいと思っちゃう。
    痛みや苦しみの中で、毎日夢も希望もなく生きるのって、絶対つらいし。
    自分のことは自分で決めたいし。
    でも、きっと実際はそんなに単純じゃないんだろうな。

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    2025年02月21日
  • 贖罪の奏鳴曲

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    ネタバレ

    連続殺人鬼カエル男からの派生シリーズ?

    非人道的な人柄かと思いきや
    御子柴弁護士の誕生秘話など
    どんどん魅力爆発です。
    あの人ともそういう出会いだったのね。と
    嬉しくなりながらイッキ読みでした。

    二転三転する事件の真相
    渡瀬や古手川の登場もたまりません。
    死体遺棄についてはお咎めなしには
    無理やりすぎません?と思うが
    実際はそんなものなのかしら。

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    2025年02月21日
  • 贖罪の奏鳴曲

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    設定が面白い
    先に連作の一冊を読んでしまったが、それでも興味は尽きない
    残りの作品も読破しようと思う

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    2025年02月21日
  • ヒポクラテスの悔恨

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    前作がサスペンスなら今回は本格ミステリだ!
    過去の因縁と現在のリンクが見えてくる展開はさすがの一言だし、社会に対して毒を盛り込むメッセージも上手く機能していて巧みである。中山七里の作品はエンターテインメントに徹しながらも社会の問題点を噛み砕いて分かりやすく見せつけてくるところでもある。それでも重くなりすぎず、かと言って軽すぎず。面白かった。

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    2025年02月20日
  • 静おばあちゃんと要介護探偵

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    さてさて、残り少ない中山七里さんの文庫補充してきた〜もうあと一冊しかない!
    それも購入したしな。

    あとは、単行本をフリマアプリで安く買おう!
    (もう既に、一冊キープ(^^;; )

    で、元判事の静おばあちゃんと、さよならドビュッシーでお馴染みの車椅子の玄太郎おじいちゃんの老人コンビシリーズ!
    年寄りだからって、安楽椅子探偵やなく、動きまくります!

    全く違うタイプの2人が事件を解決する!
    共通点は、正義感ある高齢者って事。
    短編5つやけど、その中でも、高齢者の問題は、取り上げてる。
    痴呆老人、すぐキレる老人など。
    最近は、若者の犯罪自体は横這いやけど、高齢者の犯罪は増えてるみたい。
    特に万引

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    2025年02月19日
  • 翼がなくても

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    複数の題材を一つの作品に収めるのが本当に巧い。
    物語の軸は一人の女性の絶望と再生。
    そこにアスリートの現実や障がい者の実情、不可解な殺人事件も加わり、ミステリーだけでは括れない作品に仕上がっている。
    しかも犬養と御子柴まで登場するので、著者の作品が好きな人は嬉しいと思う。
    正直「こういう真相だろうな」と、ある程度の予想はできていた。
    それでも、やっぱり泣くんだよね。
    爽快感はあるのに切なかった。

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    2025年02月19日
  • もういちどベートーヴェン

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    主人公岬洋介が司法試験をトップ合格し、司法研修生として活躍している。
    音楽シーンは乏しいが、司法情勢の細やかな描写は司法音痴な私でもその道に通じたように錯覚させる中山七里マジックはさすが!
    最後はきちんとどんでん返し付きなのもうれしかったけど、少し犯人がわかってしまったかな?

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    2025年02月18日